2005年9月13日
2009年12月4日改訂

　『DSC-R1』は、イメージ・センサーに“サイバーショット”「DSC-F828」（既発売）で採用していた2/3インチサイズCCDの約5倍の面積^※を有する、新開発の有効1030万画素大判CMOSセンサー（サイズ：21.5mm×14.4mm）を搭載しました。より高画質を実現すると同時に、余裕ある画素サイズ（セルピッチ5.49um）によって、高感度、低ノイズを実現しました。
　本機のレンズには、広角24ｍｍから120ｍｍ（35ｍｍフィルム換算）までの広い焦点距離をカバーし、F値2.8-4.8を実現するカールツァイス「バリオ・ゾナーT＊（スター）」レンズを搭載しました。風景撮影において高い描写力を発揮し、大判のCMOSセンサーと明るいレンズによってもたらされる浅い被写界深度は、情感のある美しい画像を演出します。
　画像処理では、リアル・イメージング・プロセッサーをさらに進化させ、より高い色彩表現能力を獲得しています。
　また本機は、レンズ一体型を採用しており、大判CMOSセンサーと高性能レンズの特性を最適な状態にチューニングしています。レンズ特性などを気にすることなく、常に最適な状態で撮影することができるよう、大判CMOSセンサーと高性能レンズの特性を最適なマッチングにして画質調整を行い、高画質・高精細な画作りを実現しています。
　さらに、“フルタイム・ライブビュー”が可能で、被写体の状況や設定の状態を確認しながら撮影ができます。ホワイトバランス設定や露出設定などの効果を反映した画像が液晶モニターやビューファイダーに映し出されるので、イメージどおりの撮影を行うことができます。
また、一眼レフカメラでは難しかったローアングルやハイアングルの撮影時には、2.0型フリーアングルの液晶モニターを前後左右に可動して無理の無い姿勢で撮影ができるようにし、縦方向での撮影にも対応するなど、多様なアングルの撮影をお楽しみいただけます。
　当社は『DSC-R1』の発売により、大判CMOSセンサーの採用とレンズ一体型設計による高画質撮影を実現し、さらにデジタルスチルカメラとしての操作性を併せ持つ商品として、本機を提案いたします。
　本格的な高画質カメラを求めるユーザー層はもちろんのこと、レンズ一体型カメラならではの利便性をユーザーへ訴求し、デジタルスチルカメラ市場における今後のさらなる需要の拡大を目指します。

※有効画素エリアでの面積比

35ｍｍフィルム換算で、広角24ｍｍから120ｍｍまでの広い焦点距離をカバーするカールツァイス「バリオ・ゾナーT＊（スター）」レンズを搭載しました。

−『DSC-R1』で採用しているカールツァイス「バリオ・ゾナーT＊（スター）」レンズはレンズ性能を左右するMTF性能重視の設計となっており、被写体のコントラストとレンズを通して結像した像のコントラストを限りなく近づけることで、リアルな描写を実現します。また、その優れた描写力により、広角域でも中心部から周辺部に至るまで、ひずみを感じさせない高画質を実現しています。

−35mmフィルム換算で広角24mmから120mmまでの焦点距離をカバーしています。広角なレンズを搭載し、さらにF2.8の明るさを実現しました。ダイナミックな風景写真や結婚式など大勢の人を構図に入れたいときでも、その要望にしっかり応えられます。

−レンズの光学性能をさらに引き出すため「T＊（スター）コーティング」を施し、光の反射によって起こるゴーストやフレアの発生を抑制し、コントラストが高くヌケの良いクリアな画質を提供します。

−絞りには7枚羽根を採用し、絞り形状がより円形に近づくため、さらに美しいボケ味を演出できます。　

『DSC-R1』はその一体型という特性を生かし、大判CMOSセンサーと高性能レンズの特性を最適な状態にチューニングしています。レンズ特性などを気にすることなく、常にベストの状態で撮影することができます。
また、レンズと本体が一体型のため、ゴミや埃が入らず、面倒なメンテナンスも不要です。

光学ビューファインダーで被写体を確認するデジタル一眼レフとは異なり、『DSC-R1』は被写体の状況やカメラ設定を忠実に液晶モニターやビューファインダーで確認しながら撮影できます。
ホワイトバランス設定や露出設定などの効果を反映した画像が映し出されるので、
イメージどおりの写真が撮影できます。なお、モニターモードにはプレビューモードとフレーミングモードの2種類をご用意しています。

−プレビューモード
露出設定、シャッタースピード、ホワイトバランス等のカメラ設定を忠実に反映した画像が映し出されます。また、設定した被写界深度を、撮影される明るさのままで確認することができます。
※フラッシュ撮影、長時間露光撮影設定時は、再現されません。

−フレーミングモード
フレーミングしにくい暗い場所の撮影をサポート。液晶モニター上の画像を明るくし、視認性を高めることによって、夜間撮影や暗い室内の撮影でも被写体や構図を確認しやすくなります。また、蛍光灯下でのフリッカーも軽減します。

2.0型のフリーアングル液晶を本体上部に搭載。液晶モニターを自由に回転させることで、横位置/縦位置に関わらず、ハイアングルからローアングルまで無理のない姿勢で撮影することができるので、作品作りの幅が広がります。さらに、600cd/m2^※という高輝度パネルの採用により、強い日差しの下でも被写体確認が容易です。視野角が広いのでカメラを頭上にかかげての撮影も、液晶モニターでしっかりと確認できます。
ビューファインダーには、高精細23.5万ドットのカラービューファインダーを採用しました。被写体の細部まで鮮明に表示し、ピント合わせも的確にできます。また、撮影中に液晶モニターからビューファインダーへ目を移すときも、アイセンサー機能で自動的に切り替えることができます。

※LCDバックライト“明”設定時

CMOSセンサーが受光した画像データを再現する画像処理エンジンには、さらに進化したリアル・イメージング・プロセッサーを採用しました。高速レスポンス、低ノイズ性能に加え、色彩演算処理性能を向上。原色をよりくっきり鮮やかに再現し、色分離特性も向上させています。
またオートホワイトバランスの精度向上により、室内・屋外も、より正確な色を再現します。

ISO感度ではISO160からISO3200までの幅広い設定が可能となったため、目的に応じてあらゆる撮影シーンに対応できます。

使用目的や被写体、作品のイメージに合わせて選べるよう、3つの色再現モードをご用意しました。

【スタンダード】
“サイバーショットの新たなスタンダード”を目指した標準色再現モードです。新・色彩演算処理を駆使し、美しい色を再現します。

【ビビッド】
より原色を強調し、それでいて明るさを抑え、鮮やかかつ深みのある色を再現するモードです。
深く澄んだ青空など、見るものの心に焼きつく濃厚で印象的な色の再現を目指しました。

【Adobe(R) RGB】^※
素材感・忠実性を重視した色再現モードです。デジタルスチルカメラで標準的に搭載されている色再現域はsRGBであり、パソコンモニターとのカラーマッチングにも適しているなど一般的に使用されています。『DSC-R1』では、より広い色空間再現が可能なAdobe RGBモードを搭載することで、DTP等のプロユースや、ハイアマチュアが求めるハイクオリティな画像調整に柔軟に対応することができます。

※Adobe、Adobeロゴ は Adobe Systems Incorporated（アドビシステムズ社）の米国ならびに他の国における商標または登録商標です。

被写体の持つ輝度分布を解析し、最適な輝度分布へと自動補正することで、適切なコントラストグラデーションでの記録を可能とする「アドバンスド・グラデーション・コントロール・システム」を搭載。逆光下では黒つぶれや白とびを軽減し、コントラストの低い被写体の撮影においては、よりコントラストが高くメリハリのある画質を実現します。

「撮影前」「撮影中」「撮影後」のワークフローを徹底的に検証し、操作ボタンを効率的に配置しています。例えば、撮影した後の「再生→拡大→ピント確認」という、画像確認の一連の流れは、右手の操作で完結します。

従来のRAWファイルアプリケーション“Image Data Converter”から、レスポンス、操作性、機能共に大幅に向上。操作性においては画像表示から現像までの処理速度を向上し、ストレスの無い画像処理が行えます。機能面ではホワイトバランス、露出の再設定はもちろん、ビビット / スタンダード等のカラーモードをPC上で反映することも可能です。

●多彩な演出が可能なマニュアル機能搭載

【タイム撮影】
30秒〜1/2000秒までのシャッタースピードに加え、露光時間（1秒から180秒まで）を自在にコントロールできる「タイム撮影」機能を新搭載。

【スローシンクロ】
DSC-F828に搭載していた「先幕シンクロ」モードに加え、シャッターが閉じる直前にフラッシュを発光する「後幕シンクロ」を新たに搭載。光の軌跡が後方にたなびくような作品の撮影が可能になり、フラッシュを用いた作画の幅が広がります。