INTERVIEW インタビュー

Koji Nakamura(ナカコー) meets SRS-X99Koji Nakamura(ナカコー) meets SRS-X99
Koji Nakamura(ナカコー) meets “SRS-X99”
97年にスーパーカーのヴォーカル&ギターとしてデビューしたKoji Nakamura(ナカコー)氏。ソロプロジェクトであるNyantoraをはじめ、iLL、LAMAとしても活躍する彼が「SRS-X99」を試聴。日常的にワイヤレススピーカーを使用しているというナカコー氏がハイレゾ対応のフラッグシップモデル「SRS-X99」の音質に迫る。

「クリアで分離感がよくクセがない音が響きます」

──2014年4月にリリースされたKoji Nakamura名義としては初となるアルバム『Masterpeace』のハイレゾ音源を「SRS-X99」で試聴していただきましたが、どのような印象を抱かれましたか?

ナカコー聴いてみてすぐにクリアで分離感がいいことに気が付きました。全体的に高解像なので音の組み立て方なんかも特に注意して聞き耳をたてなくても分かりやすいというか、自然に音を理解できる感じですかね。音にクセがなくてフラットに響かせてくれるので、作品の音質をチェックするためのモニタースピーカーとしても使えるかどうかを考えて聴いていました。

──試聴された「Reaction Curve」はさまざまな音色と展開を持った曲で、ハイレゾならではの奥行き感と微細な音の表現を遺憾なく発揮できると感じましたが、ナカコーさんはいかがでしたか?

ナカコー僕もそう思って試聴していました(笑)。「Reaction Curve」は弦楽器をはじめいろいろな音が入っていたり、細かなエフェクトも多かったりするので、その音色や響きがどう聴こえるかが知りたかったんですよね。実際に聴いてみて、制作時に意図した音のままに表現されていました。ハイレゾの登場によって表現の幅が広がったので、その流れをしっかりと受け止めてくれるスピーカー、しかも設置や接続が簡単な1BOXのワイヤレスタイプが出てきたのはうれしいですね。

「LDACの音の違いはすぐにわかるほど差があります」

──ナカコーさんは以前から「SRS-X7」を愛用されていると聞きましたが、どのようなシチュエーションでお使いになられているんでしょうか。

ナカコー音楽を制作する部屋が自宅にあって音響設備も整えているんですが、そこは仕事場なので純粋に音楽を楽しむというモードにはあまりなれないんです。音楽を楽しむという意味では、たいていキッチンやリビングでお酒を飲みながらリラックスしているときに聴いていることが多いんですけど、スマホやタブレットのスピーカーでは貧弱過ぎるので導入しました。「SRS-X7」はバッテリー内蔵だから持ち運べるし、部屋の空いたスペースにポンと置けるので重宝しています。コンパクトなのにサイズからは想像できない低音も出るので、ながら聴きにはちょうどいいんですよね。ただ、ハイレゾには対応していないし、「SRS-X99」の各帯域が素直に表現されている音を聴いて、改めてすごく進化しているんだなと思いました。

──今回はSBCという従来方式のBluetooth®コーデックと、高音質を実現するソニー独自のLDACというコーデックを聴き比べていただきましたが、こちらはいかがでしたか?

ナカコーハイレゾ音源を、LDACによるワイヤレス接続で再生した時と、USBでダイレクト接続で再生した時とで聴き比べると、何かが違うなと、うっすら感じる程度で違いをハッキリ言い表わすのは難しいレベルでした。それくらいの差異で、LDACによるワイヤレス接続とUSB接続とで遜色がなかったように感じます。ただ、SBCで接続したときはハッキリと音に膜が一枚かかった感じがしました。音が鳴り始めてすぐに違いがわかるほど、その差は歴然でしたね。

──本機からはネットワーク機能も強化されていて、ホームネットワークで活用できることに加え、「Google Cast™」などの音楽配信サービスなどにも対応します。

ナカコー音楽の楽しみ方が広がるのはいいことだと思います。あと、LDACがNFC機能でワンタッチ接続できることもそうですけど、ネットワークや機器の設定がすごく簡単になっているので、それも有り難いなと思います。ちょっと前はWi-Fi接続なんて面倒でやる気が起きませんでしたから。

「音質を考えた上での洗練されたフォルムがキレイですね」

──このスクエアに造形を囲む12辺のフレームは“Definitive Outline(ディフィニティブアウトライン)”と呼ばれるもので、シンプルで洗練されたフォルムが特長となっています。こちらの外観に関してはどのような印象を抱かれましたか?

ナカコー微妙に角がカットされた滑らかなフォルムがキレイだと思いました。サイズ感もちょうどいい。

──この滑らかな面で繋ぐことで、角部で音波が反射する回折現象を減少させて、不要な音の干渉を防ぐなど、音響効果もさらに高めているんです。

ナカコー音質を考えた上でのデザインなんですね。オーディオに限らず、最近の製品ってガジェット感をあまり出さないものが増えてきていて、どんな空間でも調和するようにデザインされていますよね。これなら色んな人に使ってもらえそうな気がします。僕自身、そんなに多彩な機能を使いこなすタイプではないので、「SRS-X99」のように上面をタッチするだけで使える感覚的な操作もうれしいですね。

「ハイレゾで曲を作るなら何かおもしろいことをやってみたい」

──ウォークマンを筆頭にスマートフォンやヘッドホン、そして「SRS-X99」に代表されるワイヤレススピーカーにもハイレゾ化の波が押し寄せてきましたが、そうしたハード面の進化がナカコーさんの創作に影響を及ぼすことはあるんでしょうか?

ナカコー『Masterpeace』はマスタリング(音量や音圧を細かく調整するCD制作の最終工程)の時にハイレゾで何ができるかを意識して制作してますが、まだ手探りをしている状況です。曲を作って、普通に良い音で録音して、CDとハイレゾの音質で完成させるのもいいんですが、せっかくハイレゾによって表現できる幅や詰め込める音が増えたんだから、何かおもしろいことをやりたいなと。それを今探している最中ですね。楽曲の内部構造だったり、構成にも絡んできたりするので、創作しながらその答えを探していきたいと思ってます。

──ハイレゾはミュージシャンの表現形態に変化をもたらす一方で、リスナーにも音楽の新しい楽しみ方を与えるものだと思います。その点についてはいかがでしょうか?

ナカコー弦楽器や管楽器をはじめ、アナログの音を中心に音色や響きの良さ、余韻を再認識する機会になるんじゃないでしょうか。ミュージシャンとしてはそのことを踏まえつつ、演奏している際に生まれる音の空間をどう効果的に再現していくか、楽曲にどう取り込んでいくかを意識してやっていきたいですね。「SRS-X99」のように手軽にナチュラルな音でハイレゾを楽しめるスピーカーが出てきて、おもしろいことはできそうだなという予感はしています。

  • Koji Nakamura(ナカコー)

1995年地元青森にてバンド「スーパーカー」を結成。2005年バンド解散後は、ソロプロジェクト「iLL」や「Nyantora」を立ち上げメロディーメーカーとして確固たる地位を確立し、さまざまなアーティストへの楽曲提供や、多くのCM、アニメなどのサウンドクリエーターとしても活躍している。今回視聴した『Masterpeace』は、グリーン・デイなどを手掛ける世界的に著名なエンジニアのテッド・ジェンセン(Sterling Sound)がマスタリングを担当。DSDフォーマットのトラックダウンマスターからマスタリングしたテッド・ジェンセンは、その多彩な音楽性や音の深み、パンチの効いたハイクオリティなサウンドに対して絶賛するコメントを残し、世界からも注目を集めている。

RELEASE INFORMATIONRELEASE INFORMATION

Masterpeace / Koji Nakamura

■ レーベル : Sony Music Labels Inc.
■ 配信開始日 : 2014年4月30日
■ 収録曲数 : 全15曲
■ 販売データ : ハイレゾ | FLAC | 48.0kHz/24bit