法人のお客様デジタルペーパー 事例紹介 Digital Paper VOICE
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品分析研究領域 博士(農学) 吉村正俊 様
農研機構
茨城県つくば市にある「国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所(農研機構)」は食料・農業・農村に関する研究開発を行う機関。食と健康の科学的解析、食料の安全性確保と革新的な流通・加工技術の開発などの基礎的・基盤的研究を行う。
「手を動かして書く」ことで頭が活性化します

私の仕事は農業情報工学の分野で農作物の解析です。光センサーでミカンやリンゴの糖度などを測定します。近赤外ライトを使い非破壊で果物を測定して、どの波長が吸収されたかをスペクトル解析します。農協などに置かれる選果機で等級別けに利用されている技術です。例えば、青森では秋に収穫したリンゴを貯蔵して、年を越して出荷することがあります。出荷直前に選果機で糖度や品質を判定します。種類や品種によっても異なり、毎年変動するものなのでキャリブレーションをしていく必要があります。最近、話題になっているミカンのβクリプトキサンチンなど農作物の機能性表示などにも関係します。

これからの実用化技術を開発して提供していくことがミッションで、そのためにデジタルペーパーには思いついたアイデアを書きとめるなど、日常的なノートとして使用しています。実験方法や装置設計などのアイデアをテキストや図にしてデジタルペーパーに書き込みます。

「手を動かして書く」ことで頭が活性化します。書きとめたものを見てさらにイメージを発展させることができます。紙のノートやメモ帳だと、どこかに紛れてしまい必要なときに探す手間が掛かります。スキャナーやスマートフォンの写真で取り込むことも面倒です。デジタルペーパーにまとめておくと大変便利です。

タブレットは他製品もいろいろ試して、使ってきました。ペンを使って書く精度はどれも良くなってきていますが、デジタルペーパーの良さは「書いている感覚」です。紙に書いている感覚と近いです。ペンの書き心地がとても良く、レスポンスも早いので満足しています。ペンの補正設定で自分の書き方に最適なペン先位置に調整できるので精度が高まります。


A4サイズの論文を実寸大で読めて、目が疲れません

一本の論文を書くのに20〜30報の論文を参照します。多いと50報にもおよびます。研究所で契約している論文サービスからパソコンにダウンロードしてEndNoteを使って文献管理をしています。パソコンのディスプレイで論文を読むこともありますが、液晶ディスプレイは光が強すぎて目が疲れます。液晶を長時間見ることには耐えられません。デジタルペーパーはA4サイズの論文を実寸大で読めるので目への負担が少ないです。紙に印刷してかさばることもありません。

研究所のセキュリティー対策のため、無線LANやクラウドサービスは利用できないので、基本的にはUSB接続でパソコンとデータ同期をしています。デジタルペーパーのフォルダーに必要な論文をまとめて収納しています。いつでも気になったときに参照することができます。


今のところデジタルペーパーに代わる存在はありません

WEBメディアのレビュー記事を見たことがデジタルペーパー購入のきっかけです。研究用途に活かせそうだと感じました。以前から電子ペーパーの大きなサイズが欲しいと思っていたので最適でした。

私はデジタルガジェットが好きですが、購入は検討を重ねて選ぶタイプです。用途×機能×価格の軸で比較検討します。他製品と比較してデジタルペーパーは圧倒的に薄くて軽くバッテリーも長持ちします。研究所、自宅、学会などの出先、移動中の電車、あらゆる場所で使っています。リュックサックに入れて自転車で通勤しています。研究所の同僚にはデジタルガジェット好きがとても多く、みんなデジタルペーパーのことを知っていて興味を持っています。

デジタルペーパーは読み書きに必要な機能に特化しているので、気が逸らされずに作業に集中できます。SNSなどが気になって時間をロスすることはありません(笑)今のところデジタルペーパーに代わる存在はありません。

取材日 2016年2月
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