商品情報・ストア Sony's feature 特集記事 腕時計の伝統と質感をスマートウォッチに『wena wrist pro』『wena wrist active』
腕時計の伝統と質感をスマートウォッチに『wena wrist pro』『wena wrist active』
腕時計の伝統と質感をスマートウォッチに『wena wrist pro』『wena wrist active』

ソニーの運営する“夢の実現に向けて共創するためのプラットフォーム”「First Flight」でのクラウドファンディングを経て生まれたスマートウォッチ『wena wrist』。伝統的な腕時計然とした外観ながら、その中身は最先端スマートウォッチという新旧一体なスタイリングが特徴です。今回、その第二世代モデルが遂に登場しました。初代モデルのコンセプトを受け継ぎ順当な進化を遂げた『wena wrist pro』と、より活動的なユーザーに向けた新たな選択肢『wena wrist active』。ここでは、これら新モデルをどのような想いのもとに生み出したかを、事業を運営するコアメンバーたちが語ります。

第二世代wena wristは
理想を具現化した
“完成型”

まずは「First Flight」という取り組みについて、その概要を確認させてください。

ソニー株式会社
新規事業創出部 wena事業室
統括課長
對馬 哲平
對馬:2015年7月にオープンした「First Flight」は、ソニーが2014年に開始した、新規事業創出プログラム(Seed Acceleration Program=SAP)から生まれたプラットフォーム。クラウドファンディング(支援者募集)から、Eコマース(販売)までを一気通貫で行い、その中で、販売を通じての初期顧客とのつながりを持つことで、確度の高いテストマーケティングをすることを目的としています。

First Flight

初代『wena wrist』は、First Flightの公開直後、2015年8月末に発表されました。
その経緯と背景について教えてください。

對馬:まず、私自身が学生の頃から、腕時計もスマートウォッチも大好きだったということがあります。腕時計には情緒的な価値が、スマートウォッチには機能的な価値がありますよね。でも、その両方を享受しようとすると、どうしてもこう(下記画像参照)なってしまうんです(笑)。

個人的にはこのスタイルが気に入っていたのですが、やはりそれはなかなか社会が許してくれません。初代『wena wrist』は私のそんな“悲しさ”から生まれたプロダクトなんですよ(笑)。

なんと、学生の頃から温めていたアイデアだったんですね。

對馬:はい、というか私はこのアイデアを実現するためにソニーに入ったと言っても過言ではありません。ウェアラブル的なこともやっていて、新しいことに積極的なメーカーと言えばソニーだろうと。そして入社してみたら、運良く新規事業創出プログラム(SAP)が始まっていて……。すぐに同期の仲間2人と『wena wrist』の企画を立ち上げ、社内オーディションの結果、製品化に向けて動き出すことになりました。

発表後の市場の反応はいかがでしたか?

對馬:プロジェクトがスタートした時は、まだそうした製品に市場性があるのかどうかも分からなかったので、まずはクラウドファンディングで実際の反応を確認しようということになりました。すると、まだ実際の製品がどうなるのかも分からないのに、1億円もの支援が集まりまして……。事前の不安が大きかったこともあって、ものすごく安心しました。そしてなによりうれしかったですね。学生時代に、自分が欲しいと思っていたものを、同じように欲しいと思ってくれる人がこんなにいたんだって。しかも、こういった製品は若い人にしかうけないだろうと思っていたのですが、蓋を開けてみたらメインの購買層は30〜40代の男性。これには少し驚かされました。

そして、今回、約1年半の時を経て、第二世代モデルとなる『wena wrist pro』と『wena wrist active』が発表されました。

對馬:『wena wrist pro』は、初代『wena wrist』をベースに、より“腕時計”に近いサイズ感・装着感を追求した上で、初代モデルではLEDランプだった通知エリアを有機ELディスプレイにするなどしたもの。

『wena wrist active』は、活動的なライフスタイルを送る人に向けて、より活動ログ取得機能を強化したもの。バンド部分をスポーティなシリコンラバーにしたほか、ジョギングや睡眠時に邪魔になるヘッド部分を取り外せるようにもしています。

第二世代モデル開発において、第一に心がけたことは何ですか?

對馬:初代モデルでも攻めた設計をしていましたが、まだまだ厚みやバンド幅といったサイズ感や装着感など改善の余地がありました。防水性能も腕時計業界の気圧表記ではなく、電子機器業界のIPX表記でした。第二世代のモデルは、そうした“理想とのギャップ”を埋めることを目的に開発した製品となります。

その“理想とのギャップ”について、もう少し具体的に教えてください。

對馬:wena wristシリーズの重要なコンセプトの1つに、“既存の腕時計文化や伝統に敬意を払ったもの作りを行う”というものがあります。例えば、初代『wena wrist』のヘッドおよびバンド部には「SUS316L」というステンレス素材を使っているのですが、これは耐食性に優れた、腕時計ならではの素材。家電業界ではあまり採用実績のない金属なのですが、『wena wrist』では、腕時計らしさを追求するために、あえてこれを採用しました。そのほか、内部のピンやネジなど、多くの点で腕時計の“業界標準”を追求しています。

そして、第二世代モデルでは、こうしたこだわりをさらに追求。本体サイズをより薄く、小さくし、体積比で約25%削減することで、より自然な装着感を得られることを目指しました。

その点に関して言えば、初代『wena wrist』でもしっかり実現していたと思うのですが、對馬さんは、まだ充分ではないと考えていたんですね。

對馬:はい。腕時計の装着感って、バンドの厚みが0.1mm変わったり、ケースの重心が1mm動いただけで劇的に変わってしまうんです。今回発表した第二世代モデルではそこを徹底的に改善し、伝統的な腕時計そのままの装着感を実現しています。

それぞれの製品の位置付けを聞かせてください。

對馬:初代『wena wrist』のコンセプトをそのまま正当進化させた後継モデルが『wena wrist pro』。対する『wena wrist active』は、より機能性にフォーカスした製品で、ヘッド部分を着脱できるようにしたり、心拍センサーやGPSなど、内蔵センサー類を増やした、よりガジェットライクな選択肢と位置付けています。

第二世代モデルによって、ユーザーのライフスタイルがどのように変わっていくのか、変えていきたいと考えていますか?

對馬:使っている人の生活をよりシンプルにしたいという狙いがあります。搭載されている機能を「おサイフケータイ」「通知」「活動ログ取得」の3つに絞り込んだのもそのため。例えば「おサイフケータイ」と「通知」は、財布やスマホをカバンから取り出す手間を、「活動ログ取得」は最初にお見せした写真のように腕時計とライフログリストバンドを同時に装着するというみっともなさからユーザーを解放してくれます。

最新スマートウォッチに対抗して、音声通話機能などを付けようとは考えなかったのですか?

對馬:できることは何でも盛りこもうという考え方もあるとは思うのですが、そうするとどうしても本体サイズが大きくなってしまいますし、操作も煩雑になってしまいます。毎日充電しなくてはいけないのも面倒ですよね。wena wristシリーズは自然な装着感、利用感を何より大切にしているので、そこは当初から割り切っています。

2017年12月に行われた第二世代モデルの発表会では、これらの製品をwena wristシリーズの「完成型」とおっしゃられていましたが、何をもってそう表現されたのでしょうか?

對馬:本体体積の劇的な削減(約25%削減)など、今の技術レベルでやれる限りのことをやり尽くしたのが第二世代モデル。もしこれより薄く、軽くできるのであれば、ぜひやってみせてほしいというくらい(笑)。当初掲げていた理想を実現できたということから、今回、あえて「完成型」という言葉を使わせていただきました。

とは言え、電子機器である以上、これからも進化し続けますよね。今後のロードマップ、目標について聞かせてください。

對馬:もうおわかりだとはおもうのですが、wena wristシリーズは、あれもこれもできるようにする……という方向には進みません。優先順位としては、今ある3つの機能を“深化”させていきたいと考えています。「活動ログ取得」であれば、より多くの情報を得られるようにするといったかたちです。仮にそれ以外の機能を追加することになったとしても、それは、よりシンプルなライフスタイルを実現するためのものになるはず。たとえば、家の鍵を「wena wrist」で開けられるようになったら便利かなとは思っています。

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数多くの
前人未踏に挑んだ
先端ハードウェア

続いて、実際の製品設計に携わられたエンジニア視点のお話も聞かせてください。まずはお二人とwena wristシリーズの関わりから教えていただければ。

ソニー株式会社
新規事業創出部 wena事業室
松永 健太朗

松永:私は先ほど對馬が話していた3人の立ち上げメンバーの1人で、当時はまだ入社1年目の新人でした。当然、我々だけでは製品設計などできませんから、すでに社内で多くの製品作りに携わっていた青野に声をかけて協力してもらうことになりました。

青野さんはこれまで腕時計を作られた経験がおありだったんですか?

青野:いいえ。ただ、携帯電話やスマートフォンなど、構造が細かく複雑で、ワイヤレス技術が組み込まれているものをたくさんやってきたので、その知見は活かせたのではないでしょうか。ただ、やはり第一世代モデルは手探りなところが多かったですね。今回の第二世代モデルでは、そうした心残りを一通り解消できたのではないかと自負しています。

ソニー株式会社
新規事業創出部 wena事業室
青野 達人

第二世代モデルでは、青野さんが『wena wrist pro』を、松永さんが『wena wrist active』の設計を担当されたとのことですが、それぞれ、どういった点に苦心されましたか?まずは『wena wrist pro』について教えてください。

青野:たくさんあるのですが、やはり小型化・薄型化です。このプロジェクトに携わるまで長年愛用していた腕時計があるのですが、そのサイズを目標に無駄なスペースをとことん削減していきました。そして、その上で防水についても“腕時計基準”を追求。第一世代モデルはIPX5/IPX7という家電基準の防水性能を実現したのですが、『wena wrist pro』では、それを大きく上回る5気圧の防水性能を達成することができました。基準が違うので一概には比べられないのですが、IPX7が水深1mを対象としているのに対し、5気圧=水深50mに相当しますから、まさにケタが違います。この集積度かつ、薄肉の筐体構造でここまでの防水性能を追求した製品は世の中にほとんど存在しないはず。ソニーはもちろん、老舗の腕時計メーカーにもノウハウがないであろうことを実現するのは大変でした。

その集積度の高さについて、もう少し詳しく聞かせてください。

青野:象徴的な工夫ですと、バンドのカーブに合わせて基板やパーツを配置しています。実はかつて携帯電話の設計に携わっていた際も同様の手法を経験しています。完全な板状のスマートフォンと異なり、いわゆるガラケーには背面が弧を描いているような製品が少なくなく、そこに部品を押し込んでいくため、緻密な部品配置が求められていたのです。ただ、今回は当時よりはるかに小さい面積内で、より細かく、緻密に部品を詰め込んでいます。分かりやすいところでは、例えばバイブモーターと基板を直接はんだ付けするといった工夫をしました。こうしたパーツは一般的には着脱が容易なコネクタを介してつなぐものなのですが、これだけはどうしてもコネクタの高さを許容できないエリアにしか配置できなかったので、そのわずかな厚みを削るために、あえてそうしたことをやっています。個人的には、こうした緻密に組み上げられた内面が、外面のたたずまいにも表れているのではないかと思っています。

続いて『wena wrist active』について。こちらはいかがでしたか? これまでにない全く新しいラインとなりますが、開発に際してどういった苦労があったのかを教えてください。

松永:『wena wrist active』では、そもそもの狙いとして、金属製バンドの『wena wrist』や『wena wrist pro』が適していないジョギングや睡眠中でもしっかり使えるようなものにするというものがありました。そうすると、バンドの素材はシリコンラバー製になりますし、心拍センサーやGPSなどの追加機能も必要。さらに睡眠するときに邪魔になるヘッド部分を取り外せるようにしようということになったので、そのあたりをどのように実現するかが大きな課題となりました。

実質的にはほとんど別モノですよね。

松永:特に苦労させられたのはバックル部分の構造です。バンドのちょうど真ん中に光学式の心拍センサーが配置されているのですが、一般的なバックルだとそこが塞がれてしまうんです。散々悩んだ末に思い付いたのが今回のダブルバックル方式。バックルを左右に分割することで、中央部分にセンサーを配置することができるようになりました。なお、それに伴いメインモジュールがより厚く、長くなってしまったのですが、それも多くの試作を繰り返し、より薄く見える体裁の曲面を算出。また、バックルのプッシュボタンにモジュールの上からでも触れるよう長さを調整したり、より腕になじむ内側のカーブを追求するなど、使い勝手の良さや心地よい装着感も実現しています。

この独特な形状にはそんな意味があったんですね。

松永:もちろん内部構造も、機能が盛りだくさんなこともあって複雑に。『wena wrist pro』よりもバンド部分がぶ厚く、防水も3気圧に抑えられているのですが、それで楽になったということは全くありません。むしろ、大きく筐体が曲がっているモジュール内に、平面の基板を入れ込むのに最後の最後まで苦労しました。具体的には、5つに分割された基板を複雑に折りたたんで、立体的にバンド部分に押し込んでいます。

それらの工夫の中で、松永さんが個人的に気に入っている部分はどこですか?

松永:ヘッドの取り外し機構はブレストとトライ&エラーを繰り返し、たくさんの小技を効かせたこだわりの部分。例えば、柔素材であるシリコンラバーにしっかりヘッドを固定できるよう、取り付け穴の部分に樹脂をインサートしているほか、そこに3段階のくぼみを付けて、さまざまな大きさのヘッドが取り付けられるようにもしました。この際、くぼみを片側にだけ付けているのがポイント。両側に付けるとヘッドのサイズがその組みあわせのパターンに限定されてしまうのですが、これを片側だけにすることで、より自由なサイズ設定ができるようにしているのです。

また、ヘッドを固定するアタッチメント部分も、爪を取り付け側に回すと本体内に引き込まれるようになっているので、簡単にヘッドが外れてしまうということがありません。こうした工夫を意識しないで使っていただけるのが一番なのですが、気がついた方にはニヤリとしていただけるんじゃないかと(笑)。

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wena wristによって、
ユーザーの“日常”を
より良いものにしていきたい

最後に読者に向けて、メッセージをお願いします。

青野:自分で作っておいて何なんですが、思った以上に身につけたときの満足感、所有感が高いな、と。できあがった後にじわじわと伝わってくる、語りかけてくることも多く、漫画家さんの言う「キャラが勝手に動き出す」ってこういうことなのかもしれないな、なんて思ったりもしました。これまでいろいろな製品に携わってきましたが、とりわけ大きな達成感を感じています。伝統をきちんと踏まえつつ、新しい機能も盛りこんだ、“未来”のあるべきかたちの1つを具現化したものに仕上がったのではないでしょうか。

松永:先輩に全て言われてしまいましたが、本当に同感です。その上で、『wena wrist active』は、腕時計ならではの質感や伝統と、最新スマートウォッチの機能をしっかりと両立させることができた製品。第二世代モデルにはwena wristシリーズの間口を拡げるという目的もあるのですが、ぜひ、これまでこうした製品に興味がなかったという人にも手に取っていただきたいですね。

對馬:私達は、腕時計とスマートウォッチが、腕という限られたスペースの中で場所を奪い合う関係ではなく、既存の文化を尊重しながら共存して発展していく道もあるのではないか、というメッセージを込めてwena wristシリーズを作りました。ここでお話しした、数々のこだわりに共感していただけた方には、この新しい『wena wrist pro』と『wena wrist active』を使っていただきたいです。製品に込めた想いに触れていただければ、それに勝る喜びはありません。

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wena wrist 2nd generation concept movie

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wena wrist
独自の特許技術で腕時計としての自然な見た目にスマートウォッチの機能を融合。
オープン価格
NEW
wena wrist pro
「これこそ、完成形」と呼ぶにふさわしい、進化を。
オープン価格
NEW
wena wrist active
デザイン、機能、すべてが「アクティブ」な新設計。今までにない進化を。
オープン価格
2018年2月下旬、先行予約販売開始予定
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wena wrist leather
電池不要、電子マネー機能搭載。伝統の技術と最先端のテクノロジーを融合。
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NEW
wena wrist head
シンプルさと細部のこだわりを追求。
オープン価格

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