商品情報・ストアヘッドホン The Headphones Park ヘッドホンの歴史 常に「最新」をフォローし続けるソニーのBluetooth

ソニーヘッドホン進化の歴史 その裏側の技術に迫る

常に「最新」をフォローし続けるソニーのBluetooth

ソニーには、Bluetoothのヘッドホン/ヘッドセットにおいて、常に最新技術、最新規格をどこよりも早く取り入れ、世界初の製品をリリースし続けてきたという歴史がある。なぜ、最先端の位置をキープし続けるのか。もちろんそこには、接続性を高め、音質を高め、ユーザーにとって本当に喜ばれる製品を出していくという設計の姿勢があるからだ。

ソニー初のBluetooth対応ステレオヘッドセット「DR-BT30Q」「DR-BT20NX」が発売されたのは2006年のこと。まだBluetooth 1.2が一般的だった当時、Ver2.0対応としてリリースし、マルチペアリングとマルチポイントに対応。これによって音楽と通話の両方を可能としたモデルとして高く評価された。また対応コーデックとして標準のSBCに加え、MP3を採用することで音楽用途での実用性を前面に打ち出したのだ。

  • ソニー初のBluetoothヘッドセット「DR-BT1」。いま見ても色あせないスタイリッシュなデザイン

  • 「DR-BT30Q」は音楽鑑賞用途も意識したステレオBluetoothヘッドセット。当時最新のBluetooth Ver2.0にいちはやく対応した

  • 「DR-BT20NX」はネックストラップ型。やはりBluetooth Ver2.0に対応

2007年にはネックストラップ式の「DR-BT20NX」、ヘッドバンド式の「DR-BT50」「DR-BT22」、ネックバンド式の「DR-BT21G」などバリエーション豊かな機種を次々に投入。さらに業界初のSCMS-T対応を実現している。これはデジタル音声の不正コピーを防止する機構なのだが、これに対応させることでワンセグ放送の音声伝送を実現したのだ。

  • 2008年に発売の「DR-BT140Q」。やはり当時最新のBluetooth Ver2.0 +EDRへの対応をいちはやく実現

そして2008年にはBluetooth Ver 2.0 +EDRへの対応を実現したDR-BT140Qをリリース。リリース間もない対応Bluetoothチップを実装した製品で、伝送速度が従来の1Mbpsから、最高で3Mbpsへとスピードアップしたため、従来より音切れしなくく、消費電力の点でも貢献するようになった。

では、なぜソニーはこうまで早くBluetoothの最新仕様に対応することができるのだろうか? この点についてBluetoothヘッドホンの開発に携わる高橋 敏氏は、「他社との違いはハード、ソフトともわれわれ自身で設計を行っていることが大きいと思います。またBluetoothの場合、接続相手である携帯電話と実際に繋がってはじめて使えるものです。そのため、日本の携帯電話はもちろんのこと、海外の携帯電話との接続検証も徹底的に行い、こうした携帯電話が発売される前の開発段階の状態で接続性を確認しています」と語る。

  • ソニー パーソナル イメージング&サウンド事業本部パーソナル エンタテインメント事業部1部2課 シニアエンジニア 高橋 敏氏

そういったこと可能な裏側には、Bluetooth関連製品を開発するメーカーによって構成される「Bluetooth SIG(Special Interest Group)」が開催する「アンプラグフェスタ」というイベントの存在がある。北米、欧州、アジアと基本的に年3回のペースで開催されているが、2006年ごろから高橋氏を中心としたソニーのヘッドホン開発チームは毎回参加しているのだ。

「アンプラグフェスタは業界団体の集まりで、技術動向を確認し合いながら、エンジニア同士が話し合いをしつつ、接続性を高めていこうというものなので、回数を重ねるごとにお互いだんだん親しくもなっていきます。発表前の製品をここでテストしつつ、その後も積極的に情報交換を行っているからこそ、最新の技術、最新の規格を取り入れた製品をリリースしていくことができたのです」(高橋氏)

2009年にはBluetooth Ver2.1+EDRの対応を実現したDR-BT100CXをリリース。リモートコントロール規格であるAVRCP Ver1.3にも対応したため、再生やストップ、早送り、巻戻しといった操作の使い勝手を大幅に向上させている。

  • 「DR-BT100CX」ではBluetooth Ver2.1+EDRに対応した

  • 「DR-BT101」。Bluetooth Ver2.1+EDRに対応。意外に種類が少ないオーバーヘッド型ヘッドセット

  • 「DRC-BT60」、「DRC-BT60P」はAVRCP Ver1.3対応、FMラジオ、有機ELディスプレイ表示など多機能さで人気を集める(写真はDRC-BT60)

そして、バランスド・アーマチュア・ドライバーユニット搭載の最新機種、「XBA-BT75」では、Bluetooth Ver3.0に対応した新たなチップを採用するとともに、AVRCP Ver1.4にも対応し、携帯電話と連携した際の操作性をさらに向上させているのだ。

  • 音質や使い勝手を追求しつつも、個人の生活スタイルに寄り添ったコンセプトが求められてくるBlueetoothヘッドホン。最新の「XBA-BT75」では、ハウジングへのバッテリー内蔵、予備バッテリー内蔵キャリングケースからの充電機能など、ユニークな特長で見事、それに応えている

世の中でのスマートフォン需要の高まりとともに、Bluetoothに対応した機器の数は急速に増えてきており、Bluetoothヘッドホン/ヘッドセットのニーズも高まってきている。

「今後、携帯電話側が直接MP3やAACなどの圧縮オーディオを直接飛ばしてくれるようになれば、ヘッドホン側でこれをコーデックすることが可能になり、ワイヤードのヘッドホンと同等かそれ以上の音質の実現も可能になるのではと考えています。ソニーとしては今後も新しい規格に対応していくと同時に、さらなる音質の向上にもチャレンジしていきたいです」と高橋氏。今後のBluetoothの規格の発展と同時にソニーがすぐに展開するヘッドホン/ヘッドセットの機能や性能が楽しみだ。

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