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NW-WM1Z&MDR-Z1Rで“ジャズを旅する”

ギタリスト渡辺香津美が体験する“音楽再生の到達点”

NW-WM1Z&MDR-Z1Rで“ジャズを旅する”

ギタリスト渡辺香津美が体験する“音楽再生の到達点”

取材:布施雄一郎 撮影:桧川泰治

profile 渡辺香津美

1953年10月14日、東京・渋谷生まれ。17歳のとき、アルバム『インフィニット』で衝撃のデビューを果たし、以来、常に最先端のギター・インストゥルメンタル・ミュージックを創造し、名実ともに日本が世界に誇るトップ・ジャズ・ギタリストとして君臨している。現在はジャズ/フュージョンを基盤にした多様なプロジェクトと並行して、アコースティックな響きを追求するソロ・ワーク“ギター・ルネッサンス”なども手掛ける。生粋のインプロヴァイザーとしての演奏活動はもちろん、作・編曲においても独自の世界を構築。クラシック・ギター界からの委嘱作品、舞台音楽のプロデュース、映画音楽への演奏提供など、活動は多岐にわたる。洗足学園大学ジャズコース客員教授。

「2次元だった音が、楽器の形が
分かる3次元の音になった」
渡辺香津美

ソニー最高の技術を結集したシグネチャーシリーズ、ウォークマンNW-WM1ZとヘッドホンMDR-Z1R。そのサウンドを、プライヴェート・スタジオで、自らレコーディングやミックスまで行うギタリスト渡辺香津美が体感。音楽作品の作り手である彼が受けた驚きと、高音質ならではの“ジャズのたしなみ方”について、長年ウォークマンを愛用している彼にたっぷりと語ってもらった。

ハイレゾ音源1 ハービー・ハンコック『処女航海』名盤誕生の瞬間を切り取る!

ハイレゾ音源1 ハービー・ハンコック『処女航海』名盤誕生の瞬間を切り取る!

スネアのどの部分にスティックが当たっているのかが見えてくる生々しさ

━━ 香津美さんは、現在どのような環境で音楽を聴くことが多いですか?

渡辺仕事で聴く場合は、プライヴェート・スタジオで自分でギターを録ったり、それをミックスしたサウンドを聴く場合と、外部のスタジオで、エンジニアと音作りをしながら聴く場合の大きくふたつがあります。プライヴェートで好きな音楽を聴く際は、ハイレゾ対応のウォークマンNW-ZX100を愛用していて、MDR-1000X(ヘッドホン)で聴いたり、スピーカーを鳴らして音楽を楽しんでいます。とは言え、ウォーキングをしたり、街歩きをする際には、さらに軽量のAシリーズNW-A36HNとXBA-N1(インナーイヤーレシーバー)を常にバックに入れておいて、いつでも聴けるようにしています。

60年代ブルーノートの傑作、ハービー・ハンコック(p)の『処女航海』から、タイトル曲を試聴。トニー・ウィリアムスのドラムの粒立ちのよさに驚いたとの印象を語ってくれた

━━ どちらもハイレゾ音源対応モデルですが、いつ頃からハイレゾを聴き始めましたか?

渡辺ここ数年ですね。「いい音で聴きたい」ということはもちろん、自分自身が96kHz録音を行うようになって、興味を持つようになりました。ハイレゾだと、アコースティック楽器の生々しさがこれまで以上に楽しめるので、僕が購入するハイレゾ音源は、クラシック音楽も多いですね。自分が作る音楽も、たとえばアコースティック・ギターの“シャリン”とした倍音成分だとか、CDでは表現できない、でもリスナーの耳が要求しているサウンドに応えたいという想いがあります。そのためにも自分の耳がハイレゾのよさを理解できていないといけないので、ハイレゾ対応のウォークマンを使い始めました。ですから、今回の最高峰モデルNW-WM1Zは、とても気になっていました。

━━ さてさっそく、NW-WM1ZとMDR-Z1Rで、1960年代ブルーノートの名盤、ハービー・ハンコック(p)の『処女航海』と、ご自身のギター生活45周年記念アルバム『ギター・イズ・ビューティフルKW45』の各ハイレゾ音源を試聴していただきましたが、まず『処女航海』の印象はいかがでしたか?

渡辺20代の頃から聴き倒してきたアルバムですが、聴いた瞬間、「今までこんな音は聴こえていなかった」と感じるほど、トニー・ウィリアムスのドラムの粒立ちのよさに驚きました。シンバルワークやスネア、キックなど、たとえて言うなら、今まで2次元だった音が、楽器の形が分かる3次元の音になったイメージです。特に、スネア・ロールなどはゾクゾクします。まるで、スネアのどの部分にスティックが当たっているのかが見えてくるような、そんな生々しさがありますし、ハイハットの開閉で空気が“パフッ”と揺れる感じ。ステージだと、そうした空気が実際にこちらにやってくるのですが、CDではなかなか伝わらない……。今回その空気感まで感じ取れました。それと同時に、スタジオの真ん中にピアノがあって、ドラムとトランペット、サックスは、それぞれブースで録ったんだろうなと想像できるほど、良くも悪くも、スタジオのシチュエーションまで手に取るように分かりました。この作品を録音した名匠ルディ・ヴァン・ゲルダーは、間違いなくジャズ・レコーディングの最高峰のエンジニアですが、アナログ・レコードで聴いた時、CDで聴いた時とはまた違う、彼の思考の一面が見えてきたので、オスカー・ピーターソン(p)のアルバムとか、他の名盤もNW-WM1ZとMDR-Z1Rで聴いてみたくなりますね。

ハイレゾ音源2 渡辺香津美『ギター・イズ・ビューティフルKW45』共演者との“音の対話”を聴く!

ハイレゾ音源2 渡辺香津美『ギター・イズ・ビューティフルKW45』共演者との“音の対話”を聴く!

僕の曲もとても細かい粒子で再生してくれ意図した通りに表現してくれた

━━ 一方、ご自身でプレイだけでなく、録音も手がけられた『ギター・イズ・ビューティフルKW45』は、いかがでしたか?

渡辺この作品は、11人のギタリストをゲストに迎え、それぞれ僕とデュオ演奏を収めたアルバムです。大半の曲をプライヴェート・スタジオで録音しましたが、今回はあえて、ソニー乃木坂スタジオでリー・リトナー(g)と録音した「リップル・リング」を試聴しました。その印象は、“クリアなのに柔らかい”。リトナーはクラシック・ギター、僕は1933年製のスティール・ギターを弾きましたが、特にリトナーが弾く弦の倍音がとてもきれいで、しかも弦を押さえる指の肉感までもが伝わってくるようでした。あと、実際のレコーディング時よりも、ふたりがもっと近くで弾いているような肉厚さも感じました。

自身のアルバム『ギター・イズ・ビューティフルKW45』の中から、リー・リトナー(g)とのデュオ「リップル・リング」を試聴

━━ NW-WM1ZとMDR-Z1Rのような質の高いシステムでジャズを聴く楽しみとは?

渡辺僕らがリスナーに届ける作品を作る時、“生録”だけれども“生録”そのままではダメで、弾き手のスピリッツは失わずに、演出することが重要なんです。ですから、スタジオで録った音は、バランスの調整はもちろん、自然なリバーブで響きを加えたりしながら“物語”を生み出していくわけです。その際、音楽の作り手としては、リバーブの質や、響きを何秒にするかといった点に凝るわけですが、再生機のクオリティが低いと、響きの粒子が粗く、意図した演出が伝わりづらくなってしまいます。それがNW-WM1ZとMDR-Z1Rだと、とても細かい粒子で再生してくれて、意図した通りに表現してくれました。これは作り手としては、とても嬉しいことですよね。ギターって、弦をはじいた後はどんどん音が消えていく楽器なんです。そこにどれだけ感情を込められるか。そのために、弦の上で指先を滑らせて、ヴィブラートをかけたり、次の音にスラーで移ったりとニュアンスを表現していくわけです。特にアコースティック・ギターの場合、弦をはじく位置や、ボディへの右肘の当て方ひとつで音が変わります。今回の試聴では、そこまで再現してくれました。これはプレイヤーとして本望ですよね。

━━ 最後に、改めてシグネチャーシリーズ、NW-WM1ZとMDR-Z1Rの感想を教えてください。

渡辺やっぱり、実際に聴くまではドキドキするわけですよ。「これまで愛用していた機種とあまり変わらなかったらどうしよう」って(笑)。でも、「やっぱり違うな」と実感できました。これまで愛用していたウォークマンで十分すぎるほど満足していましたが、NW-WM1Zはさらにもうひとつ先の次元に連れていってくれるような気がしました。MDR-Z1Rも、見た目は大きく感じますが、装着してみると耳にフィットして実に馴染みがいいですね。今回、オプションのバランス接続ケーブル(MUC-B20SB1)を使って試聴しましたが、僕の感覚としては、より左右の分離感がよくなって、音像がフワッと広がるイメージがありました。分かりやすく言うと、音楽を聴いた時に、どの位置にどの楽器がいるのか、さらにメンバーの配置までもが見えてくるような感じ。ですから、こういったシステムで聴くと、音楽の新しい楽しみ方が見つけられると思います。

━━ ジャズのライヴ録音ですと、スタジオ作品とは違った面白さを発見できそうですね。

渡辺そうでしょうね。今回のシステムを聴き終えて、今後はどの会場で、どういう録り方をしたのかまでを楽しめる作品が、世界中で生まれてくるように思います。

今回試聴に使用したハイレゾ音源

ハービー・ハンコック(p)
『処女航海』

ユニバーサル(BlueNote)
flac192kHz/24bit

1曲目「処女航海」を試聴

ハービー・ハンコックの60年代を
代表する新主流派ジャズ永遠の名盤。
参加メンバーも、フレディ・ハバード(tp)、
ジョージ・コールマン(ts)ら豪華な布陣。

渡辺香津美(g)
『ギター・イズ・ビューティフルKW45』

ワーナーミュージック・ジャパン
flac 96kHz/24bit

10曲目「リップル・リング」を試聴

リー・リトナー、Char、伊藤ゴロー、
SUGIZO、沖仁ら、ジャンルを超えた
11人のギタリストとのデュオ演奏を収めた
渡辺香津美、ギター生活45周年記念アルバム。

プライヴェートでもウォークマンNW-A36HNや、MDR-1A(ヘッドホン)やXBA-N1(インナーイヤーレシーバー)を愛用している渡辺香津美。

今回試聴していただいた
ウォークマンとヘッドホン

ウォークマンWM1シリーズ(メモリータイプ)

NW-WM1Z

高音質を追求したこだわりのパーツで構成されたウォークマン・フラッグシップモデル

ステレオヘッドホン

MDR-Z1R

空気感を表現するためソニー最高峰の技術を投じたフラッグシップヘッドホン

別売ケーブル

MUC-B20SB1

(2.0m/5極Φ4.4mmバランス接続対応)

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