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地上から、そして空から――

α7R IIIが魅せる高精細な自然美
写真家 林明輝 氏

α Universe editorial team

ソニーのαシリーズを片手に印象的な自然風景を撮り続けている写真家、林明輝 氏。その手法は地上からの撮影に留まらず、ドローンを使った空撮にまで及んでいる。シーンやニーズに合わせて地上から、空からと多彩にカメラを操る林氏。時には繊細な表情を捉え、時にはダイナミックなスケール感を表現する。そんな写真表現の可能性を広げる林氏が、この冬、手にしたのは最新フルサイズモデル、α7R III。実際に撮影して、どの機能が活躍したのか、ドローンとの相性はどう感じたか、撮影した作品を見せていただきながら率直な感想と撮影のポイントをお話しいただいた。

林 明輝/写真家 1969年、神奈川県生まれ。独自の視点で、自然風景が醸し出す微妙な空気感、透明感を表現した作品の発表を続ける。2011年より、ロンドンに拠点を置くEAST-WEST ART AWARD 2011-2014の写真部門の審査員を担当。また、日印グローバル・パートナーシップ・サミットに「自然首都・只見」の写真を提供する。2012年、国際交流基金主催の写真展「東北 風土、人、くらし」を担当。作品はニューヨーク、北京をはじめ、5ヶ年計画で世界20ヶ国以上を巡回している。現在、αシリーズを手に、列島各地を撮り続けている。写真教室・輝望フォトグラファーズ主宰、日本写真家協会会員、日本自然科学写真協会理事。

瞬間を切り取る手持ち撮影で感じた
ピント精度と5軸手ブレ補正の進化

α7R III,FE 70-200mm F2.8 GM OSS 200mm,F2.8,1/200秒,ISO640

――上の作品は淡いピンク色が印象的ですが、どこで、どのような意図で撮られたのか教えていただけますか? 赤城山の朝の風景ですね。霧にようにフワッと入っているのは雪雲で、朝のほんの一瞬、光が入った瞬間を狙いました。手持ちで撮影したんですが、α7R IIIのピントの精度はすごく向上したという印象です。こういうシーンを撮る時、我々は手前や奥など、ピント位置を変えて撮影して、パンフォーカスが可能なところを狙うんですけど、厳密にはある程度絞らないとパンフォーカスにならない。さらに、このほんのりと赤い光は一瞬で消えてしまうので時間も限られている。そんな中、ほとんど無限遠の被写体であるとはいえ、手持ちで、F2.8の開放で、ほとんど問題なく撮れるっていうのはすごいことなんです。撮影した時はピントの精度と、5軸ボディ内手ブレ補正の進化を実感しましたね。 レンズはFE 70-200mm F2.8 GM OSSを使っていますが、このようなほんのりとした赤みや紫に対して、まったくアクのない淡い画づくりをしてくれるのが魅力です。この画像は加工も何もしていないJPEGの撮って出しですから、その描写力は一目瞭然。その場所の色温度を拾うというか、色温度を察知するというか、その場所の風景ならではの臨場感みたいなものを如実に表現してくれるレンズなんですよ。だから、赤みがかった朝夕の撮影はもちろん、これからの季節は桜やつつじなど、赤や紫の花の撮影にはぴったりのレンズだと思います。

α7R III,FE 70-200mm F2.8 GM OSS 198mm,F4,1/250秒,ISO100

――こちらの作品は光と影のコントラストが美しい作品ですね。 赤城山の主峰、百名山のひとつ「黒檜山」の山頂付近の稜線を写した1枚です。この辺りは冬型の気圧配置になると、雨から雪に変わった時に霧氷が付きやすくなります。そこに冬場の低く上がる太陽の光が当たり、濃淡が強くなった部分を高精細の描写でおさえたいと思いました。雪雲が去って、稜線部分、画面の左上の方に少しずつ陽の光が入ってきた時の、霧氷の稜線の階調性をしっかり表現できたと思います。

こちらも手持ちで撮影したんですけど、手で持って撮影した方が自分の心がフレームに伝わりやすいんじゃないかと思うんですよね。僕はいつも気持ちの伝わる写真を目指して撮影しているので。α7R IIIは先程お話ししたように向上したピント精度、5軸ボディ内手ブレ補正をはじめとする進化したテクノロジーなど、複数の要因が重なることで手持ちでもしっかりと結果を出して応えてくれるのが、本当にありがたい。さらに小さく軽いカメラとレンズの組み合わせは速写性にも繋がります。さっと構えて、さっと撮れるのもαの魅力です。 バッテリーが大きくなったせいか、グリップも少し変わって持ちやすくなりましたね。さらにうれしかったのは手袋をしたままでもレバーやボタンの操作がしやすかったこと。僕らは極寒の地で撮影することも多いですから、どうしても手袋をするじゃないですか。そんな時でもストレスなく操作できるのは非常にありがたかったです。

豊かな階調が生み出す立体感と
臨場感に魅せられて

α7R III,FE 70-200mm F2.8 GM OSS 195mm,F13,1/25秒,ISO100

――上の写真も赤城山でしょうか? そうです。ちょうど雨から雪に変わって、山の上の方にだけ霧氷が付いている風景を撮影しました。標高が高いと霧の通り道になって霧氷がつきますが、下の方は霧が通らないので枯れ木の状態。そんな白と茶が織り成す山の風景を写した、晩秋から冬への季節の移り変わりを表現した写真です。ダイナミックレンジが広くて階調も豊かだから、とても立体的に見えるんですよね。しかも空気感や臨場感が伝わってくる。 このレベルの写真が手軽に撮れるってことは本当にすごいことなんですよ。16bitの何千万画素ってなってくると、ピントがものすごくシビアで、当然ブレにもシビアになります。でも、α7R IIIなら5軸ボディ内手ブレ補正があるから手軽に撮れる。これは、本当に革命的なことなんです。

極寒地での長時間撮影でも
頼りになるバッテリー性能

α7R III,FE 16-35mm F2.8 GM 16mm,F2.8,20秒,ISO400

――星空と富士山という息を呑むほど美しい作品ですが、これはどのような状態で撮影したのですか? 撮影場所は富士山の麓にあるキャンプ場です。下の方に見えるのはキャンプ場の灯りですね。ここには大きな池があって、池にも星が映ることを想定して撮影に臨みました。富士山をバックに夜明けの風景と星の軌跡を撮りたくて。20秒ごとに1カット撮影して、それを2時間くらい続けたものを比較明合成しました。 富士山の麓ですから現地は極寒、さらに長時間の撮影だったのでα7R IIのバッテリーではちょっと厳しかったと思います。でもα7R IIIはバッテリー性能が飛躍的に向上していますからね。寒い場所ではバッテリーのトラブルも多いんですが、そんなこともありませんでした。後ほど作例をお見せしますが、僕はα7R IIIをドローンに搭載して撮影することもあります。ドローンはカメラセッティングがシビアなので、バッテリーを取り替えるだけでもひと苦労。ドローンに装着したままバッテリーを取り替えることができないので、バッテリー交換のたびに装着のためのプレートやバーを外し、セッティングし直さなければなりません。でもα7R IIIのバッテリーは交換回数が少なくて済むので、シャッターチャンスを逃すことが少なくなり、撮影がとても楽になりました。

ドローンとの相性も良好。
水面に描かれた雪の文様を空から写す

α7R III,FE 16-35mm F2.8 GM 21mm,F8,1/500秒,ISO250
α7R III,FE 16-35mm F2.8 GM 16mm,F5.6,1/320秒,ISO200

――上の2点は先程おっしゃっていたドローンで撮影した写真ですね?ドローンとカメラの相性はいかがでしたか? はい。僕はドローンを使った作品も数多く撮影していますが(参考リンク:https://www.sony.co.jp/united/imaging/gallery/detail/150501/)、今回の撮影ではDJIのM600という機体を使いました。α7R IIIは軽いし、バッテリーの持ちもいいし、小さいのでデジタル一眼レフではできない縦位置にもセッティングできるし、とにかくドローンとの相性は抜群です。何よりフルサイズの高精細な画像を空から撮れるのが魅力ですね。

――それぞれの写真を撮影した時の状況や、狙っていた構図を教えていただけますか? 上の写真は赤城神社へ続く赤い橋とともに、沼の上に描かれた雪の文様を写しました。雪の文様は、つまり波の文様であって、その時の風のなりゆきでピシッと凍りついてできたもの。そんな自然現象に思いを馳せながら、沼を手前に置き、赤城神社、その奥に黒檜山という構図を想定。FE 16-35mm F2.8 GMの24mm相当で撮影し、手前の沼を大きく入れることで全体の奥行き感を表現しました。朱色の鮮やかな赤城神社と橋が青の中に際立って、すごく神聖な感じがしますね。その空気感が高精細に表現できたと思います。 下の写真は夕方の風景。F5.6とけっこう絞りを開けた状態で撮影しました。青白く見える沼の上の雪が印象的だったのでシャッターを押しました。雪が青白く見えるのは、空の青さを映しだしているから。水が青く見えるのと同じ原理ですね。その青空が反射した雪のディテールを表現したかったんです。ピントの位置によって写真の印象は変わりますが、この時はワイドで全体にピントを合わせて撮影。GMレンズの性能も手伝って雪のディテールまできれいに描写できました。

ドローンで撮影するにはドローンを操作するテクニックが必要ですし、撮影状況を予測してカメラ設定、焦点距離や偏光フィルターを事前にセットしなければなりません。さらに航空法に基づいて、許可を得て撮影しています。ドローンでの空撮は、テクニックはもちろん万全な準備も必要なんです。

αで撮影した写真集では
ミラーレスを使いこなす技術も紹介

――林さんは今年、写真展の開催や写真集の発売を予定されていますが、どのような方にご自身の作品を見て欲しいと思いますか? 写真展では現像にもこだわったプリントで写真の魅力をご紹介します。ミラーレスカメラでの撮影とそれを現像する楽しさを伝えられればと思っています。あとは、朝夕といった微妙な時間帯の被写体の捉え方、新しい撮影地、まだ知られていない新しい撮影スポットなどを皆さんにお知らせする予定です。 実は、ミラーレスカメラを使いこなすためには、それなりの技術力が必要なんです。「どういう時に、どんなテクニックを駆使して撮るものなのか」ということを2月16日発売の写真集で解説していますので、ぜひ写真の後ろにある解説までしっかり読んでいただきたい!シャッターを押せば写真は撮れますが、写すだけでは作品になりません。撮影後はどうすべきか、という細かい点を一般の方にわかりやすく、力を入れて書いたつもりなので、ここを読めばきっとカメラが上達すると思いますよ。

――αアカデミーの講師も担当されるそうですが、意気込みをひと言お願いします。

フルサイズのミラーレスカメラを本当に使いこなしたいという人に来ていただきたいと思っています。基本的には自然風景を上手に撮りたい、と志している人たちですね。いい写真が撮りたい、自分を表現できる写真が撮りたい、そういう方々をサポートできればと。オリジナリティあふれる作品づくりなどプリントまでのワークフローをきちっと教えてくれる場所ってなかなかないと思うんですよ。その部分をしっかり伝えたいと思っていますので、興味のある方はぜひご参加ください!

■林明輝 氏 スケジュール αアカデミー銀座校
【トークショー】
2018年2月17日(土)12:30〜13:30「林明輝のトークショー αが見た日本の絶景」
2018年2月17日(土)14:45〜15:45「林明輝のトークショー これぞαの流儀。最先端の風景写真。」
※入場無料 定員30名 席が満席の場合、立ち見は可能です。 αアカデミー撮影講座
林明輝の写真講座 桜撮影会(全3回)
第1回 撮影 2018年4月7日(土)10:00〜12:30
第2回 講評/現像 2018年4月15日(日)14:15〜16:15
第3回 講評/現像 2018年4月15日(日)16:30〜17:30
詳しくはこちら
http://msc.sony.jp/ichigan/a-academy/course_list/?InstructorNameCd=P036#result 「DesignScape −新しい風景のかたち− 林 明輝 作品展」
2018年2月16日(金)〜3月1日(木)11:00〜19:00 ※2月20日(火)は閉館。
ソニーイメージングギャラリー 銀座(ソニービル6階)[入場料無料]
★2月25日(日)14:00〜15:00 林明輝 氏によるギャラリートークを開催。
※予約不要。座席はありません。 写真集『DesignScape』〜新しい風景のかたち〜(山と渓谷社)
2018年2月16日(金)発売

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