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「私説・大磯百景 撮影録」
四月

このWeb連載も去年の6月に始まって、もう10回目。あと2回で1年となりました。このところカメラの進化も早く、どんどん新製品が出ます。また写真好きの人たちの進歩もすごく、いろんなところで一昔前には考えられないほどの綺麗な写真を見かけるようになりました。カメラも人もどんどん進化しています。

しかし、私たちが撮る写真の根っこのところはいつでも変わらない。小澤はそれは「愛しいから取る」という一点だと思います。が、他にも「悲しいから」「楽しいから」など、いや言葉にできなくていいけれど、みんなに伝えたい想いというものがある。褒められたいからとか、賞がほしいからというのは、その次についてくることです。カメラが進化しても、流行りの技法が移り変わっても、「写真する気持ち」はピュアでありたいものです。

それから、この連載は、そこに住んでいる者として小澤が撮り続けている、神奈川県大磯の町の写真をお見せしながら「写真すること」を撮影のTIPSを交えてお話ししようとして始まりました。自分の住んでいるところには、他の人には気づかない面白い事がたくさんあります。写真を撮るために旅をするのも勿論楽しいですが、身近なところにも名作の種はたくさんある。「愛しい」と思えるものがきっとある。皆さんにもそれぞれの地元写真を楽しんでほしい。というより地元の有利さを生かして是非名作を手に入れてほしいと思っているわけです。

そんな風に始めた連載ですが、今回はちょっと初心に戻って、総括してみました。皆さんも時々は写真を始めた頃の気持ちを思い出してみるといいかもしれないですね。

さて今月は桜です。大磯でも3月終わりから4月頭にかけて、あちこちで桜が満開になります。桜は花が咲いてから葉っぱが出るので、満開となると一本の木が全部花に覆われますね。葉っぱは無しです。見事な花盛りとなるので毎年写真を撮る人は多いのですが、花びらの色が薄いので、バックグラウンドによっては印象の薄い写真になってしまう。曇った日の白い花の桜並木 なんか難題ですよね。それで、夜桜(バックグラウンドが黒い)、澄み切った晴れの日(バックグラウンドが濃い青)などが好まれます。しかしそれだけでもない。桜そのものや、あたりの光景をよく観察してみれば、きっと自分だけの桜写真が見つかりますから、是非トライしてみてください。

「馬場公園・桜ひと枝」

RX100には35mmフルサイズ換算で焦点距離24〜70mmのズームレンズが付いている。これをテレ端の70mmにセットして、桜の大木の、垂れ下がっている一本の枝の真下に立ってみた。枝の先には一塊の花が咲き誇っている。真下に立ったのでその背後の枝は見えない。バックグラウンドはその大木の他の花たち。小さいカメラだがRX100のテレ端はボケが綺麗だ。ひと群の花たちは綺麗に空中に浮き上がった。白いバックに白い花たちだが、印象的な写真になったと思う。

RX100 III 1/500 sec F 3.2 ISO 125

「山王町・桜の日」

街のあちこちで桜が綺麗に咲いたので、澄み切った晴れの日、花と街と人の気配のコラボを求めてあちこちを歩いてみた。旧東海道、江戸時代はここを旅人たちが通った化粧坂(けわいざか)に広い脇道への斜面があり、そこに満開の桜が覆いかぶさって、面白い空間になっていた。しばらく待っていると、おばあちゃんに連れられた小さな少女が楽しそうに笑いながら近づいてきた。しばらくおばあちゃんと立ち話をしてから、「そこを走ってごらん。転んじゃダメだよ。」というと、あははあははと笑いながらそこらじゅうを駆け回ってくれた。あえてアップは撮らず、カメラを引いたままで、元気な少女とそれを見守り守る大人たちのような、大きな桜との小さな物語を撮った。

α7R Elmarit-M 21mm  1/1250 sec F 5.6 ISO 200

「神揃山・満開」

神揃山(かみそりやま)は、大磯国府の聖なる場所だが、桜の開花時期はそれはそれは見事な花見の場所となる。しかし、大磯でもこれはあまり知られていなくて、この日も小澤以外に誰もいなかった。こんなにすごいのに、誰もこないんじゃ、もったいないような気がするが、まあ静かに特等席で花見ができるのはありがたい。これだけゴージャスだとどう撮ってもいいようなものだが、枝振りの配置に気をつけつつ、手前の枝を大きく入れて迫力を出し、遠くの桜で全体の雰囲気を見せることにした。

α7 II Elmarit-M 21mm  1/2000 sec F 8 ISO 200

「神揃山・桜月夜」

昼間行っただけではもったいないので、夜中にも神揃山に登ってみた。低い山だが一応山頂なので、夜は真っ暗。手に持った懐中電灯を消すと、だんだん目が慣れて、月に照らされた雲は白く、桜の花も白く、闇に浮かび上がってくる。なおじっと暗闇に座っていると、枝の形も見えてきた。昼間と違って、少し怖いような形に枝が伸びているように見えた。今のカメラはこれが写るのだからすごい。

α7R 16-35mm F2.8 ZA  20 sec F 5.6 ISO 800

「馬場公園・国府祭」

さて、桜の写真は終わり。^^ この写真は毎年5月5日に行われる旧国府村の国府祭(こうのまち)。大磯国府は、文字どおり律令時代に相模国の国府があった場所で、今でも神社が多く、毎年いろんな場所でいろんな祭りが行われているが、この国府祭がその中でも最大のもの。一日中いろんな場所でいろんな神事が行われ、慣れていないとその幾つかを見逃してしまうという面白いお祭りだ。この日は相模国中の主要な神社五社が、ここに集まり、神事を行い、それぞれの神輿が威勢良く揉み合う。写真を撮っても面白い祭りなので、お近くの方のために予告、ご紹介しておきます。

α7R Elmarit-M 21mm  1/800 sec F 8 ISO 200

ではまた、来月まで。楽しく写真しましょう。

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