
「人のやらないことをやる」。これは創業者の井深大(いぶかまさる)の言葉です。ソニーには、まだ誰もやっていない、不可能だと思われていることに果敢に挑戦するチャレンジスピリットがあります。日本初のテープ式磁気録音機は、まさにそれを具現化した商品でした。その後も、自社開発したトランジスタを使っての日本初のトランジスタラジオや従来にない明るさと鮮明な画面を実現したソニー独自のトリニトロン方式によるカラーテレビ、VTRなどを次々に世に送り出しました。さらに、音楽を聴くスタイルを変え、世界の共通語にもなったヘッドホンステレオ“ウォークマン”を初めCDプレーヤー、MDプレーヤー、また、手軽さ、コンパクトさにこだわったビデオカメラ“ハンディカム”やデジタルカメラの“サイバーショット”など、常に新しいフィールドを切り拓いていきました。そうしたソニーの歴史がソニー歴史資料館には詰まっています。
長い歴史の中で、ソニーの開発した新製品によって、ひとつのマーケットが誕生し、その後、他社が参入してくることも多くありました。そのようなことから、ソニーを業界のモルモットと呼ぶ人もいました。それを聞いた井深は「ソニーは他社のモルモットでいい。新たな物を開発して、世に送り出すという精神が大切なのだ」と話したそうです。そんな井深に対して、ソニー社員は「モルモット像」を作って贈りました。
井深は、それを大変喜んで、机の上に飾っていたといいます。そして今も、このモルモット像は、ソニースピリットの象徴として、ソニー歴史資料館に展示されています。
ソニーの前身である東京通信工業株式会社(東通工)が設立されたのが1946年5月です。1946年の出来事を振り返ってみると、日本国憲法が公布され、警察官はサーベルを警棒に持ち替えた時代です。国外では、インドシナ戦争がはじまり、インドネシア共和国とベトナム民主共和国が独立を宣言、モンゴル人民共和国も成立しました。そんな年に、ソニーの歴史ははじまりを告げます。ソニーの創業者で、実業家として初めて文化勲章を受章した井深大が、東通工設立に際して記した趣意書というものがあります。その中に「会社設立ノ目的」という項があり、その最初に、こう書かれています。
「一、真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設」
自由豁達(じゆう-かったつ= 心がおおらかで物事にこだわらない)にして愉快なるモノづくり。今も斬新かつ、人々を魅了する商品を生み続けるための精神は脈々と、ソニーの商品に受け継がれていることが分かります。




東京通信工業は、ラジオの修理と改造、真空管電圧計、拡声器などを当初扱っていましたが、仕事が軌道に乗りだしたところで、次に手がけたのがテープレコーダーでした。テープレコーダーは、当時、アメリカでできたばかりの貴重品で、参考になるのは「音響工学」という本のたった2行の記述だけでした。
「1936年に、ドイツのAEG社によってプラスチックに磁気材料を塗布したテープレコーダーが発明された」
まさに、ゼロからのスタート。その開発が試行錯誤の連続であったことがエピソードとともに語られています。

館内に飾られた数多くの広告写真からも歴史を知ることができます






ソニー歴史資料館では、ソニースピリットを感じられる商品が数多く展示されています。また、商品以外にも、ソニーのロゴの移り変わり、普段見られない試作品やエミー賞のトロフィーなど、貴重な品も展示されています。
また、ソニー歴史資料館の館内で、人気を集めるのが映像コンテンツです。古い写真と共に、懐かしいテレビCMや、二人の創業者、井深と盛田昭夫(もりたあきお)のスピーチをもとにソニーの軌跡をまとめたビデオも公開、ソニースピリットを思いきり体感できます。
ぜひ、東京にお立ち寄りの際には、家族や友人、会社の仲間と、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?ソニーの歴史をたどることで、何かがひらめくかもしれません。ソニーファンには最高のおすすめスポットです。


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ソニー歴史資料館では、代表的な商品約250点を展示しています。
商品にまつわるエピソードや技術開発の歴史を、パネルや映像資料で紹介しています。見学は完全予約制です。
事前に電話でご連絡ください。事前のご予約がない場合は見学できませんのでご注意ください。

My Sonyメールマガジン 2008年5月8日号