Vol.16 中川翔子

中川翔子インタビュー

リアルと2次元を貪欲に行き来しながらサプライズな挑戦し続ける中川翔子さんが、最新シングル『さかさま世界/Once Upon a Time -キボウノウタ-』をリリース。ゲーム、アニメ、特撮、シャンソンと、無限の好奇心で未知なる世界を追い求める彼女がMusic Unlimitedを初体験。その感想とともに、新曲にこめた想いや新年に向けての抱負などを語っていただきました。

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meet「Music Unlimited」

中川翔子

meet「Music Unlimited」

———まず、Music Unlimitedを体験しての感想を聞かせてください。

どんどん時代に取り残されていくなぁって困っていた矢先に、自分の一番身近にあるPSVitaとかスマホとか、手にしっくり馴染むもので扱えるサービスがあると知って、すごく感動しています。楽ちんで面倒くさいことがいっさいなく、好きな音楽をいつでも身近においておけるっていうのが何より素晴らしいですね。しかも30日間980円で聴き放題だなんて、安すぎる!

———普段は音楽ダウンロードをよくされてるんですか?

けっこうバンバン躊躇なくダウンロードしちゃう人なんです。そうなると、スマホにすべて入りきらないし、家のパソコンで聴くにも起動するまで時間がかかって面倒くさかったりするんですよね。だから聴きたい曲を全部持ち歩きたいときは、編集してiPod Classicに入れてるんですけど、これだったらそんな手間もかからずお手頃に楽しめるから、ありがたいなって思いました。

———Music Unlimitedはcloudから好きな音楽をいつでも簡単に呼び出すことができるので、膨大なライブラリを持て余している方にはぴったりですね。

そうですね。今は保存してる曲自体があまりにも多くて、どこに何があるのか自分でわかんなくなっちゃうので。あと、私は話題の曲とかも情報に疎かったりするので、それがわかりやすくまとまってくれてるのはすごく助かります。

———手元にMusic Unlimitedがあったら、どんなふうに活用したいですか?

いろんな人の趣味に興味があるので、プレイリストを共有したいですね。PSVitaのフレンドとか、スマホのアドレス帳に入ってる人とか、許しあった友人同士で好きな音楽を共有するのって楽しそう。やっぱり自分だけだと好みが偏っちゃうので、そうやって情報交換をして、新しい音楽に出会えたらいいなって。

———プレイリストのほか、60種類以上のチャンネルを揃えていますが、こんなチャンネルがあったら面白そうだなと思うアイデアはありますか?

アニソンだけじゃなく、特撮ソングのチャンネルがあったらうれしいです。特撮ソングって、アニソンとは違う熱狂的なリスナー層がいるんですけど、自分で買いに行かないと手に入らないものがあるので、それをフォローしてくれるような新たなチャンネルがあるといいですね。
あとは、シャンソンのチャンネルを充実させてほしいです。シャンソンはとても深くて、同じ人が歌った曲でも違うバージョンが山ほどあるんですよ。なかには音源化されていないものだったり、その人のコンサートに行かないと買えないものがあったりするので、それが手に入るチャンネルを作ってほしいですね。渋いジャンルだけど、高齢化社会になってきてる今はなおさら、息子さんが親のために登録してあげるのも良しで、大人が楽しめるチャンネルが増えるといいんじゃないかなと思います。
中川翔子

———アニソンからシャンソンまで、好きなジャンルの幅が広いですね。

いえ、逆に狭かったからこそ、もっといろんな音楽を知りたいって、今やっと思えるようになったんです。もっと世界を楽しまなきゃもったいないっていう気持ちが、この歳になってようやく湧いてきたので、賛美歌だったり、童謡だったり、チャンネルの幅が広ければ広いほど私はうれしいですね。それに最近、洋楽のことも勉強するようになってきたんですよ。でも人に「洋楽って何を聴いたらいいですか」と聞いても「何って言われても、膨大すぎて応えられない」と言われることが多くて(笑)。だから、洋楽にしろ歌謡曲にしろ、初心者入門的な、これを聴かないと人生損する的なチャンネルを作ってもらえるとありがたいですね。

———1,500万曲の中にはチャートのヒットナンバーはもちろん、古い年代の名曲やスタンダードナンバーも充実しています。そういった幅広い音楽を自由に試すことができるので、未知の世界への入口として活用していただければと思います。

そうですね。自分が興味あるものを聴くだけじゃなく、知らないものを知るってすごく大事なこと。そんな新しい音楽との出会いをここまで手軽に便利に叶えてくれるサービスがあるのだから、これを活用しない手はないなって思います。私自身もこれからもっと今まで知らなかった音楽に出会って、貪欲に楽しんでいきたいです。

Music Style

———12月11日にニューシングル『さかさま世界/Once Upon a Time -キボウノウタ-』が発売されました。まず『さかさま世界』はニンテンドー3DS『パズドラZ』の主題歌ということで、とても爽快感のあるキャッチーな楽曲になってますね。

シングルとしてここまで爽やかで元気な曲は久しぶりなんです。しかも、私の人生で欠かせない要素というのが、睡眠、食事、そして猫とゲームなので、本当に念願のゲーム主題歌ですね。実際にこのお話をいただく前から、仕事の合間に5分でもあったら『パズドラ』のスマホ版をやっていたので、決まったときはすごく嬉しくて。子どもたちが夢中になって遊ぶたびにオープニングで流れる曲なので、これはもう『パズドラZ』とともにずっと心に残る曲にしたいっていう気持ちで、夏ぐらいからかなり試行錯誤しながらこしらえました。
私はゲームのおかげで世界の素晴らしさとか、人生ってこうやっていろんな発見をしていくものなんだって教わったところがあるので、その歌にこめるメッセージはすごく大事だなって思うんですよね。たとえばサビは「さかさま世界 たったひとつじゃない 僕らはいつも 泣いてばかりじゃない」という歌詞で。全体を通して、疾走感、夢、希望、勇気、未来と、いろんなワクワクが詰まった曲なので、それを子どもたちが聴いたときに、なんとなく心に残ってくれたら嬉しいですし、大人になってあらためて聴いたら、歌詞の意味がまた違って聴こえるんじゃないかなって。

———“さかさま世界”とは、現実とゲームの世界がリンクしているようなイメージですね。

はい。人生とRPGって、重ねて考えるとすごくポジティブになれるんです。たとえば自分の年齢についても「あぁ、もう28歳だ、どうしよう」って焦るところを、レベル28だと思えば「まだまだこれからが面白いところじゃないか。まだレベル28かよ」ってなる(笑)。だからすごいワクワクできるし、勇気が湧くし、過去の辛かった経験さえも現在や未来の心の強さに変えることができそうな気がするんですよね。
“パズル”というのもすごく素敵なキーワードで。「目に見えないものだけ 信じてみるよ」という歌詞にもあるとおり、同じ物事や同じ言葉でも、大人になっていけばいくほど違って感じることってあるじゃないですか。たとえば、お気に入りの映画やアニメは何度も見てるのに、大人になって見ると感じ方が全然違って、昔は気づかなかったけど、こんなにも泣けるものだったのかと新しい感動が生まれたりする。そう考えると、物事はひとつじゃないし、目に見えない大事なものもたくさんあって、それをパズルのピースみたいに集めていくのが人生なのかなって。心とか愛とか夢とか、全部見えないけど全部必要なものだから。ぜひたくさんの子どもたちに聴いてもらって、大人になってからも振り返ってもらえるような、そしてまだ見ぬ子孫にも伝えられるような曲になってほしいなって思います。
中川翔子

———ゲームをしない方にとっても、この曲のポジティブな世界観はインパクトがあって、サビも覚えやすいので口ずさみたくなります。

そうですね。CDの発売前からゲームのCMで流れていたので、 それは今までの歴史のなかで初めての感覚で、うれしくって不思議です。最初はどういう曲なんだろうなって思いながらも、すごく覚えやすいので、ぜひフルサイズで聴いてほしいですね。冒険って悲しいこともあるけど、だからこそ未来への手応えがあるというか、そういうイメージでちょっとせつないメロディも入っているので。全体をとおして聴くと、人間には探究心や夢が必要なんだなってあらためて感じてもらえるんじゃないかなって思います。
中川翔子

———『Once Upon a Time -キボウノウタ-』はディズニーの海外ドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』日本語版のエンディングテーマ。こちらはまさにディズニーの世界を表現したミュージカルを見ているような印象の楽曲ですね。

ワルツのリズムは初めてなんですけど、童話を一冊読んだような重厚感があって、難易度の高い曲でありながら、歌うのがすごく楽しいですね。私はアニソンやロックを歌って、コンサートで経験値を積んで、もっと愛を知り、愛に傷つき、カッコいい熟女になったときに、シャンソン歌手になるのが夢なんです。そう心のなかでひそやかに夢の柱をたてていたんですけど、そんなときにこの曲との出会いがあって、びっくりしました。だから、まさにシャンソン歌手の夢への第一歩になるような気がして、熟女になればなるほど深みを増して説得力のある人にならなきゃいけないなって思わせてくれる曲ですね。

———とても壮大なテーマのラブソングですが、「愛してる」という歌詞は自分史上初だとか?

そうなんです。こういう恋愛の曲自体も初めてなんですけど、いろんなものを飛び越えて思いっきり「愛してる」って歌ってます(笑)。20代前半のときだったら、この曲の持ってるすごさには触れられなかったかもしれなくて、2年前、3年前の自分には歌えなかったと思うので、今はただただ感動していて。この曲をさらにカッコよく歌いこなせるような立派な熟女を目指そうと、修業が始まった感じがしています。
私は20代前半の頃、10代の過去に悩んでたことを黒歴史だったなって思ったり、そんな悲しんでいたことよりも楽しいことを見つけなきゃって焦ったりしてたんですけど、今こうしてレベル28になってみると、そうじゃなくて、過去のすべてが自分の経験値となっているからこそ、今や未来があるんだなぁとか、ひとりでぐるぐる考えてたんですよ。この曲はそんな自分の堂々めぐりの答えを、こういうことだよって歌詞にしてもらえたような感じなんです。過去のいろんな先祖たちが歴史を積み重ねて、その誰かの選択が違っていたら今はないし、今の自分も何気なく生きてるけど、その自分の一瞬一瞬によって未来の子孫たちの運命が大きく変わるのだとしたら、ちゃんと生きなくちゃって思う。もちろんどんな生き方が正しいかなんて誰にもわからないけど、確かなのは、それぞれ誰かを愛したり愛されたり、そういう気持ちがあって今の私たちがあるっていうこと。そういう大切なことが、歌うたびにじわりと心に染みてくるんですよね。

———ファンの方たちとの出会いも、過去の積み重ねがあってこそですもんね。

それはすごく感じています。歳をとったからだなとは思うんですけど、今やっと過去の自分と握手できるようになってきたので、お仕事するのがすごく楽しいし、ちゃんと過去と握手をしながら、未来につなげるための生きた証を残したいって思えるようになってきたんですよ。ステージで歌うことも、CDを出せることも生きた証だし、絵を描くことも、ブログでもTwitterでも、いろんなかたちで残せることがいっぱいあるので、ちゃんと重みを感じて生きようって。ときには自分がダラダラしたくて寝不足になったりもするけど、今は寝る時間も大切にしようって思うようにもなってきたので。

———大好きなゲームも、寝る時間を惜しんでまではやらない?

前はやってました(笑)。やりたいことがいっぱいありすぎて、寝るのがもったいないと思ってたんですよね。でも、水木しげるさんにお会いしたときに「睡眠こそ黄金の時間」だと、自分が考えていたこととまったく逆の素晴らしい答えをいただいて。それと同時に、自分に足りないもの、子孫につなげていくために大事にしなきゃいけないものはいっぱいあると気づいたんです。それぐらいの人にならないとシャンソンは歌えないし、まだ何も始まってないんだなって。

———中川さんがそこまでシャンソンにハマったのはなぜだったんでしょう?

物心つく前から、祖母にいっぱいシャンソンバーに連れて行ってもらってたからだと思います。私は祖母が亡くなったときに「『愛の讃歌』(Edith Piaf/エディット・ピアフ)を歌える大人になれ」って言われて、あらためて聴いてみたんですけど、やっぱり子どもの頃に無意識に聴いていたから、歌詞がすべてすらすら入ってきたんですね。しかも今ではその歌詞の意味もちゃんとわかるから、それをきっかけに、すごく素敵な世界だなって憧れを抱くようになって。人生だったり愛だったり、リアルな情景だったり、そういうものが伝わってくると深いなぁと思います。

———その深い世界を目標として生きていこうと。

はい。そうやって私に影響を与えてくれた祖母や祖父、先祖たちの生きた証が今の自分の体なんだって考えると、自分もちゃんと生きた証を残さなきゃって思える。そんななかで『Once Upon a Time〜』に出会えたことは、すごく運命的だと思いますね。

———ジャケットも印象的ですよね。まるでラプンツェルみたい!

まさにそのとおりで、ラプンツェルになってみたかったんです。長い髪型を使った何かをしたい、さらに『バズドラ』カラーのエクステをつけたいというのが私の希望だったんですよ。そしたらツリーのデザインにしてくれて、そういえばクリスマスの時期だし、ぴったりだなって。すごいガーリーな感じのジャケ写に仕上がって、3バージョンともお気に入りです。ただ、これで魔法を使うのはしんどいですね(笑)。髪の毛ってすごい重くて、撮影後には湿布を貼りましたから。あんなに軽々動けるラプンツェルはすごいなって思いました(笑)。

———リスナーの皆さんには、このシングルをどんなふうに聴いてもらいたいですか?

すごく対照的な曲なんですけど、どちらもなんとなくふっと思い出したときに口ずさんでもらえたらうれしいです。ちゃんと向きあって歌詞を読んでみると「あぁ、そういうことなのか」と、時間が経つにつれて意味とか感じ方が違ってくる面白い曲たちなので、それぞれにじっくり堪能していただきたいですね。

———まもなく2013年も終わりですが、どんな一年でしたか?

去年がちょうどデビュー10周年で、アジアツアーという自分の身の丈以上の体験をさせてもらって。そのときはもうすごい大変で、10周年を終えたら燃え尽きちゃうって思ってたんですけど、そんなことはなくて、今年はまたものすごい忙しく、いろんな場所に行かせてもらったんですよ。音楽活動が中途半端になるのが悔しかったから、ちゃんと歌ってますっていうのをたくさんの方に知っていただけるように、いろんな夏フェスに参加したりして。それ以外にもたくさん、自分の夢がどんどんかたちになった一年でしたね。CMで憧れのジャッキー・チェンさんと共演させてもらったり、映画『ドラゴンボールZ 神と神』で声優をやらせてもらったり、BEAMSさんとの共同プロデュースでショップ「mmts(マミタス)」をオープンしたり。自分のなかでは実が成ったという印象なので、つまりその種がまた地面に落ち、今はまた新たな夢を育もうとしているところです。

———では最後に、2014年の抱負をお願いします。

演技にはあまり縁のなかった私が、大河ドラマ『軍師官兵衛』にお邪魔しまして、1月25日には初主演映画『ヌイグルマーZ』が公開になります。今までにない新しい流れでびっくりしてるんですけど、映画は時代を超えて繰り返し見られるもので、姿かたちも残るので、歌とは違う証が残せると思うと、なんだか不思議な気持ちですね。お芝居は今後も挑戦していきたいです。悪役に興味があるので、現実ではありえない残酷な役をやってみたい。こういう顔もあったのかっていう、映画でしかできないような経験をしたいですし、これからもいろんなかたちで生きた証を残していきたいですね。

ARTIST情報

  • 17th sg『さかさま世界/Once Upon a Time -キボウノウタ-』絶賛発売中!photo
  • 2013.12.11 Release
    17th sg『さかさま世界/Once Upon a Time -キボウノウタ-』絶賛発売中!

    中川翔子のニューシングルは、パズドラZとNHKBS新作海外ドラマの両A面シングル!
    「さかさま世界」は、この冬話題のニンテンドー3DS新作「パズドラZ」の主題歌! 大ヒット確実のゲームとともに、日本中でこの楽曲を耳にすること間違いなし。ゲームのイメージにぴったりの爽やかで疾走感あふれる楽曲。
    「Once Upon a Time -キボウノウタ-」は、ディズニーが贈るNHKBSプレミアム新作海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」の日本版エンディングテーマ。白雪姫やシンデレラが登場するおとぎ話の世界と現代を行き来するダークな物語にマッチした、ミステリアスで重厚感のある楽曲。

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【応募期間】 2013年12月11日(水)0:00〜12月24日(火)23:59マデ ※ご応募が100名様に達し次第終了

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Music Unlimitedに中川翔子チャンネルが登場!

アニメ/特撮作品が大好きで、最近はシャンソンや洋楽にはまっていて、座右の銘が「貪欲」で、1985年5月5日生まれで、ブログが驚異的な人気を誇り、音楽のほか司会・女優・声優・CM出演・ファッションブランドプロデュースなど多岐な活動をし、ブルース・リーを愛す、なんとも魅力的な “しょこたん”こと中川翔子の曲を集めました――(°∀°)――!!