「Music Unlimited」は、音楽を単なる“流行りもの”ではなく、“文化”として紹介してくれるライブラリー

Vol.01 石井竜也インタビュー

最新のヒット曲から名曲まで1,000万曲以上のラインアップから、気になる曲を好きなときに好きなだけチェックできる定額制(*1)の音楽サービス「Music Unlimited」(ミュージックアンリミテッド)が2012年7月よりスタートしました。ニュー・リリースやランキングはもちろん、リコメンドや音楽チャンネルなど多彩なメニューで新しい音楽との出会いを広げてくれるこのサービスを、シンガー・ソングライターの石井竜也さんが体験!その魅力や、時代と共に変化する音楽シーンにおけるミュージシャンとしての姿勢について熱く語っていただきました。
*1 30日間定額利用料1,480円

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meet「Music Unlimited」

“なさそう”なものを偶然聴いてしまう、
新しい出会いの形

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meet「Music Unlimited」

「何でも聴けちゃう」時代だからこそ、
自分がいいと思うものをやるしかない

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meet「Music Unlimited」

“なさそう”なものを偶然聴いてしまう、新しい出会いの形

———「Music Unlimited」(ミュージックアンリミテッド/以下MU)のサービスに触れてみて、いかがですか?

1,000万曲って言われても、多すぎてよくわからないレベルですよね(笑)。それを1曲1曲買うんじゃなくて、会員登録すればみんな聴けちゃうってのは、リスナーの立場にしてみればオトクだし、これほど便利なものができちゃったのか、と思います。(Tabletの画面をフリックしながら)こうやってジャケット写真を川の流れのようにどんどん流していって、お気に入りのものを見つけられるのは直感的で良いね。「あ、アース・ウインド & ファイアーだ!やった!」とか。まあ、自分のジャケット写真がサーッと流されていっちゃうところを想像するとショックですけど(笑)。

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———新たな出会いや発見もありますか?

俺の場合、「これは何となくあんまり好きじゃなさそうだな……」とか、“なさそう”なものを、偶然聴いて好きになってしまう機会が多くなるんじゃないかな。たとえば、コールドプレイを初めて聴いたのは3枚目くらいからで、その時はピンとこなかったんだけど、後になってたまたまファースト・アルバムを聴いたら、シビれちゃってハマッたんだよね。アクアもそんな感じだったかな。あと、ホイットニー・ヒューストンなんかは大御所すぎて聴かずに知っている気になったりするけど、「改めて聴くとやっぱりうまいなあ、いいなあ」とかね。こういうことってCDショップに行ってもなかなか体験できない。だからミュージシャンとしては「ひょっとすると俺の曲も聴いてもらえているかもしれない」という夢も感じますね。

———こんな機能があったらいいというものはありますか?

いま、どんどんPVが大事になってきていると思っています。たとえば、演出として風の音などが入っていたり、PVでは、音楽作品として出したものとは違うサウンドになっていることがありますよね。一概に音楽と映像という風に分けられない時代になってきている。だから、曲と同じようにPVも配信しているといいですね。それから、ジャケット写真って、実際に使っているもの以外にもいっぱい撮影しているわけですよ。そういうCDでは使わなかった写真をここだけで見られたりすると、ファンは嬉しいですよね。

———定額制の聴き放題サービスであることについては、どう思われますか?

聴き放題ってことは、「音楽を買ってもらう場所」ではなく「音楽を知ってもらう場所」、つまりライブラリーってことで、そこにユーザーはグっとくるはず。これまでの音楽配信サービスは売り買いの関係しかなくて、月額制のライブラリー会員になって音楽を知っていく感覚のものってなかったよね。流行ばかりじゃなくて、どんな時代背景にどんなアーティストがいたかを見せたりすることで、音楽を「文化」として紹介できる。だからMUは「もっと音楽を知ってみませんか?」と謳うべきですよ。

———石井さんの楽曲も「Music Unlimited」でも楽しめます。

(“石井竜也”を検索して)うん、これだけ俺の曲が入ってるなら大丈夫だな(笑)。(曲を口ずさみながら)何だか嬉しい感じがするね……。自分の曲を聴くのが結構好きなんですよ。その曲を作っていた時の自分の人生とか状態を思い出すし、そうするとなんかこう、自分の歴史が刻まれる気がして。それは聴き手も一緒だと思うんですよ。たとえば米米CLUBの「Shake Hip!」って泣けるような曲ではないのに、コンサートで聴いて泣いている子がいたりするんです。その子の人生の岐路か何かに、この曲が流れていたんだろうなあと。人がすれ違いざまに一瞬目が合うような、曲と人との出会いがある。「Music Unlimited」をキッカケに俺の歌が人の空間に入り込んで、人生のBGMが作られていってくれるといいですね。

———お気に入りの曲や作品が見つかったら、どんどん「マイ・ライブラリー」に登録していきます。そうすることで、1,000万曲のなかから自分好みの「ライブラリー」が作られていきます。

なるほどね。音楽って本当は歌う側と聴く側という1対1の、個人的なものですよね。ライブラリーっていう場所も個人的じゃないですか。同じ本を皆が一度に手に取るのではなくて、それぞれがその瞬間に読みたいものを読む場所ですから。だから「Music Unlimited」の登場で、聴き手は音楽の嗜好性をどんどん追及していくんじゃないかな。流行りものをチェックして「はい、おしまい」ではなく、ひとりひとりが自分のマイ・ライブラリーを育てていく。「Music Unlimited」には「音楽を売っているのではなく、音楽の歴史書を作っているのだ!」というくらい、でかいことを言ってほしいですね。

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———1,000万曲を楽しむためのいろいろな機能やメニューがあります。

この「関連アーティスト」って枠がおもしろいね。俺の関連アーティストとして出てきたのが、なぜかイタリアの歌手(笑)。見た目からしてスケコマシ系で「この曲は君のために作ったよ」とか誰にでも言いそうな感じの。やっぱりイタリア系なんだね、俺は……(笑)。こういうところから知らないアーティストに出会えるのは楽しいですね。

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———チャンネル機能では、好みを学習して年代やジャンルなで分けられた各チャンネルでおすすめ曲を紹介してくれたり自分が登録したアーティストと同じテイストの曲を自動でセレクトしてくれます。

おせっかいだなあ(笑)。でも音楽が好きだと、もっと自分の造詣を深くしたいとか、知りたい欲が出てくるので、こういう機能はいいですね。「こんなヤツがいたのか」「同じ時期にこんなのもいたんだ」っていう驚きがあって。 それから、「Music Unlimited」の場合は曲ごとに購入するシステムではないわけだし、ここで出会って、どうしても手元に置いておきたいって曲があったらCDを買ってほしい。そういう流れができるといいですね。

オススメ楽曲情報

「Music Unlimited」で楽しめる石井さんのオススメ楽曲
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    未来 〜まだ見ぬ時代よ〜
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    愛の力
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    旅の途中で
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    君に戻ろう
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    虹の輪

Music Style

「何でも聴けちゃう」時代だからこそ、自分がいいと思うものをやるしかない

———石井さんのニュー・アルバム『LOVE』はソロ活動15周年の作品ですが、そういった姿勢が反映されているのでしょうか。

世知辛い世のなかだけど、聴いてくれる人たちにとっては一番身近なファンタジーが「恋愛」だったりするので、ラブソングを歌いたいな、と。シンプルですぐに気持ちに入ってきて、なおかつ胸の中に残っていて、そして気が付いたらサビを連呼しているような楽曲がいいと思い、制作していきました。その際、あまり難しい言葉を題名にしたくなくて、誰でも分かるけれどあまり使われていない言葉がないか調べてみたんです。すると「LOVE」って言う曲は多いけど、アルバムのタイトルでは意外に少ないことが分かって、こりゃいいやと。あまりにも直接的だから使わないんでしょうね。

———普段はどのように音楽を聴かれていますか?

絵を書いたり作品を作るときは、コンピューターで音楽を流して、聴くともなく聴いてる感じなんです。雰囲気づくりに。そういう場で「Music Unlimited」を使って、どんどん自動的に音楽が流れてくるようにすると、面白いよね。

———WalkmanとTabletでは、自分で作ったプレイリストをオフラインで再生できるんです。楽曲のデータを一時的にダウンロードして、ネットが使える環境じゃなくても聴けるようになります。

移動中や外出先では自分の曲を聴くことが多いんですよ。だから自分の曲のプレイリストを作っておけば、コンサート・ツアー中に新幹線で曲順を確認したりできて便利ですね。俺の作品のなかから、プレイリストに入れて聴いてほしい曲を選ぶとしたら……米米CLUBの方が移動中に聴くようなシチュエーションには似合うかもしれない。米米って、ファンキーな曲が多い印象を持たれがちなんですけど、いいバラードもたくさんあるんですよ。

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———さまざまな音楽を聴くスタイルのなかで、MUのような配信サービスが主流になってきていますが、作り手としてはどのように対峙しているのでしょうか。

音楽配信が主流になっている現在は、俺たちの青春期よりも音楽が世の中に溢れていて、世代の垣根もなく「何でも聴けちゃう時代」になった。昔は自分で探して買わなきゃ聴けなかったからね。だからこそ、ちゃんと深いものを歌っていれば世代も越えて伝わると思うし、全方位的な説得力が大切な時代でもありますね。その上で、おそらくほかの多くのミュージシャンも、自分に向けて歌っているのだと思います。時代と共に千差万別の環境や聴き方になることは止められないし、価値観もどんどん多様化している。そういう状況のなかで、ミュージシャンは自分に正直になって「きれいだな」とか「いいな」と思うものをやっていくしかない。これからはシンプルであればあるほど受け入れられるのかなと思うし、それはある意味で、音楽が本来の形になってきているとも言えますね。

ALBUM情報

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    初回限定版 CD
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    通常版 CD
  • ニュー・アルバム『LOVE』
    2012年9月5日発売 / Sony Records
    ソロ・デビュー15周年記念アルバムは、ヴォーカリスト・石井竜也の魅力を十分に味わえる、今までにありそうでなかったド直球のラブソング集。プロデューサーに米米CLUB「浪漫飛行」やソロデビュー曲「WHITE MOON IN THE BLUE SKY」などのアレンジでお馴染の中崎英也を迎えた意欲作です。

    ※CDもしくはダウンロードにてお楽しみください

ツアー情報

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  • ソロ・デビュー15周年記念コンサート開催中!
    15th SOLO ANNIVERSARY
    TATUYA ISHII CONCERT TOUR 2012
    MOONLIGHT DANCE PARTY
    ソロ活動15周年を記念して開催される全国コンサートツアーは、ホンモノの大人達が集まり、夜な夜な繰り広げられる魅惑のダンスパーティー! エンターテイナー・石井竜也の魅力をこの秋、存分にご堪能下さい。