Optical Disc Archive
オプティカルディスク・アーカイブ

オプティカルディスク・アーカイブ お客様事例 近畿大学医学部 様 ゲノム解析情報の保存にオプティカルディスク・アーカイブを導入。
長期化する医療情報の管理・保存を、低コストで堅牢性の高い光ディスクシステムで実現。
  • ODS-D280U
  • ODS-L30M
  • ODS-D280F

PDFダウンロード

近畿大学医学部 様

坂井 和子 様
坂井 和子 様

「近大マグロ」で有名な近畿大学様では、医学部においても「近大マグロ」と同じような、特色をもつものを見つけようと考えられています。また、実学の精神を大切にされ、患者様の役に立つ、医療への貢献を目指されています。現在は、近大クリニカルシーケンスを立ち上げ、ゲノム解析情報を活用して患者様の診療に役立てることにトライされ、ゲノム解析情報の長期保存に耐えられる保存媒体として、2017年3月にオプティカルディスク・アーカイブを導入されました。
同大学医学部 ゲノム生物学教室 講師で理学博士の坂井 和子様に導入の目的、選定ポイント、運用状況や今後の期待などを伺いました。
なお、記事は2017年5月下旬に取材した内容を弊社にてまとめたものです。

 

大容量データの保存に求められる「セキュリティー管理」と「長期化」が課題

ゲノム解析情報のデータについては、これまでは外付けハードディスクやNASに保存してきました。外付けハードディスクは単体で容量が大きくなく、何台も積み重ねており不便さを感じていました。

これまでのワークフロー(オプティカルディスク・アーカイブ導入以前)

また、ゲノム解析情報データは個人情報に準ずる形での保存が必要です。先般、個人情報保護法の改正があり、ゲノム解析情報にはアノテーション(遺伝子変異の意味)がついており、要配慮個人情報となります。このため、セキュリティーを高くした保存が必要となっています。これまでの運用ではHDDに保存した後、鍵のかかるセキュリティーの高い場所に保存することが必要になってきました。

保存期間については、国内のGCP(医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)準拠では研究終了後3年の保存が必要となっています。現状、国際治験においてはICH-GCP(医薬品規制調和国際会議=ICHで採択された、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)に準拠する必要があり、15年の保存を求められることが多々あります。こうした省令に準拠するため、長期間のデータ保存に耐えられる保存媒体を模索していました。

使用方法が分かりやすく、大容量データを手軽に保管できることが選定のポイント

当初は長期保存に耐えられる媒体、また、扱いやすいハードディスクを求めていました。

本校では、バイオインフォマティシャン(生命情報科学の担当者)が常駐していません。そのため、ウェットな研究者(主に生物実験を行なう研究者)がデータを取り扱うため、わかりやすい保存媒体、かつ、次世代シーケンサー(遺伝子の塩基配列を高速に読み出せる装置)が生成する大容量のデータを手軽に保管できること、セキュリティーの高い保存方法が可能であることをポイントと考えていました。

今回、オプティカルディスク・アーカイブを選定したポイントは、15年以上の保存に十分耐えられるであろう長期保存性です。

また、さまざまなプロジェクトの研究を同時に進行しますが、3.3TBの光ディスクカートリッジに対し、プロジェクトごとに分けて保存できることは魅力的でした。

これまでは保存媒体のメンテナンス・維持については大きな問題を抱えていましたが、堅牢性の高いカートリッジを購入するだけでよく、手軽に保存できると思っています。


主に生物実験を行なう研究者がデータも取り扱うため、わかりやすい保存媒体であることが選定ポイントのひとつでした。


3.3TBの光ディスクカートリッジに対し、プロジェクトごとに分けて保存できることは魅力的でした。

データ転送速度の速さと、再解析時のデータのリストアが手軽にでき、スムーズな運用を実現


今回導入したオプティカルディスク・アーカイブPetaSite拡張型ライブラリーマスターユニットODS-L30M、ドライブユニットODS-D280F。

現状も次世代シーケンサーのサーバーにはデータが目一杯に保存されています。測定を実施するには、サーバー上のデータをオプティカルディスク・アーカイブに移動し、測定するためのサーバー容量を確保してから試験を行う状態です。

今回導入したオプティカルディスク・アーカイブはデータ転送速度が非常に速く、数百GB程度の容量を長くても数十分、早くて数分で移動しており、運用上の効果が出ています。

データのアーカイブ、再解析時のデータのリストアが手軽にでき、スムーズに運用ができていると考えております。

今後も次世代解析装置とのインターフェース連携に高い期待

複数の同時進行しているプロジェクトごとに、カートリッジを分けて個々にデータ保存できることがとても便利なので、今後もこの方法で使用していきたいと考えています。利用しているベンチトップ型(卓上型)次世代シーケンサーは汎用性に優れているため、さまざまな施設で簡単に利用できるようになってきています。一方で、専門のバイオインフォマティシャンが関わるケースは少なく、ウェットな研究者が利用するケースが多いです。

そのため、データ保存は研究者が簡単に取り扱うことができる、ユーザーフレンドリーなインターフェースであることが望ましいと考えています。直感的に、見ただけでもわかるようにデータの移動やリストアが行えるユーザーインターフェースに仕上がっていくことを期待しています。


ベンチトップ型(卓上型)次世代シーケンサー。


直感的に、見ただけでもわかるようにデータの移動やリストアが行えるユーザーインターフェースに仕上がっていくことを期待しています。

2017年9月掲載