蓄電システム

事例紹介

ニッセイアセットマネジメント株式会社 様

ESSP-2000L

金融

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広域停電時などのBCP(事業継続計画) 強化の一環として本社オフィスに19台のESSP-2000Lを配置し、運用を開始。

お客様のニーズ・課題

東日本大震災後の逼迫した電力供給事情や広域停電時においても柔軟に事業を継続することができ、お客様に迷惑をかけない電力対策を構築したいと考えていた。

導入効果

19台の業務用蓄電池ESSP-2000Lを既存の本社オフィスに配置することで、大規模な投資や工事をせずに緊急の停電時におけるネットワークの維持や運用業務の継続を可能にした。

ニッセイアセットマネジメント株式会社 様

http://www.nam.co.jp/別ウィンドウで開く

ニッセイグループの資産運用会社。1998年7月にニッセイ投資顧問株式会社とニッセイ投信株式会社の合弁で誕生したニッセイアセットマネジメント投信株式会社を母体に、2000年5月に日本生命保険の資産運用機能を一部移管することで現社名に改称。ニッセイグループの資産運用力を結集し、個人のお客様を対象とした投資信託委託業務、法人のお客様を対象とした投資顧問業務を行っています。

企画総務部 担当部長 兼 企画総務部 総務室 室長 三原卓也様(写真左)と、企画総務部 専門部長 西 俊一郎様(写真右)にお話を伺いました。

ニッセイアセットマネジメント株式会社 様

企画総務部 担当部長 兼 企画総務部 総務室 室長 三原卓也様(写真左) | 企画総務部 専門部長 西 俊一郎様(写真右)

導入背景

逼迫する電力事情や広域停電に対応したBCP強化策の実現。


サーバールームに設置されたESSP-2000L。

当社は、資産運用を主業務としており、ネットワークやシステム・機器を多数使用する装置産業の側面も持っています。これらの装置が停止すると業務が成り立たないだけでなく、お客様に多大な迷惑をおかけすることになりますから、BCP対策は重要なテーマとなります。特に、2011年3月の東日本大震災後の逼迫した電力供給事情や広域停電対策が強く求められるようになってきました。従来、本社から徒歩で10分ほどのビル内に小さなオフィススペースがあり、そこに小さなUPS(無停電電源装置)を用意して停電時の対応策としていました。しかし、実際に訓練をしてみると、10分の移動時間、10名程度までの限定された空間、サーバーの設定変更時の課題などが浮き彫りになり、オフィスを移動せずに行うBCP対策の必要性が見えてきました。

選定理由

優れたコストパフォーマンスを評価してESSP-2000Lを採用。


社内LANのコントロールルームに配置されたESSP-2000L。

当初は自家発電装置の導入も検討しました。しかし、発電・配電装置は高額なだけでなく、工事も大掛かりなものとなり、さらに技術的に不透明な部分もあって対応に苦慮していました。そうした時に社内で出てきたアイデアが蓄電池の配備でした。これなら既存のオフィス内に設置し、必要なシステムや機器に接続するだけで済みます。早速、導入する蓄電池の検討を開始し、最終的にソニーの業務用蓄電池ESSP-2000Lを導入することに決定しました。10年という長寿命や、当社が策定した停電後4時間以上電力を確保できる容量など非常にコストパフォーマンスに優れている点も評価しました。さらに、経産省「定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業費補助金」対象商品であったことや、法的な規制についての解釈などにも柔軟なサポートをいただけたことが決め手になりました。

導入効果

緊急の停電時でも現状のオフィスで事業継続できる体制を実現。



運用部門、トレーディング部門、計理部門などの業務を行うパソコンに接続されたESSP-2000L。

2012年5月から6月にかけて合計19台のESSP-2000Lを導入し、うち5台をネットワーク維持のために配備しました。具体的には、データセンターとの通信を担うサーバールームに2台、ルーターやスイッチなど社内LANの3拠点に各1台を配置しています。残り14台を社内の運用部門、トレーディング部門、そして投資信託計理部門など、各業務を行うパソコンに接続して運用していますが、そのうち5台を常時接続運用し、残りの9台は必要時に接続して運用できるようにしています。これは、常時同じスタッフが業務を行っている部門では常時接続運用とし、多くのスタッフがいろいろな形で業務に関わる部門では必要に応じて接続する運用が適しているだろうとの判断からです。今後の実運用を通して、さらに有効な使い方を検討していきたいと考えています。

これにより、他の場所に移動したり、システムを新たに設定するといった手間もかからず、既存のオフィス環境・業務環境はそのままに、広域停電などの際にも事業継続が可能になりました。サイズもコンパクトで、空き机の下などに収まり業務の邪魔になりません。また、キャスター付きで手軽にオフィス内を移動することができる点も魅力です。

今後の展望

UPS運用をベースに、タイマー機能によるピークシフト運用なども活用へ。


既存のオフィス、業務環境に設置するだけでBCP対策強化につながる点が好評です。

業務用蓄電池ESSP-2000Lを配備することで、課題であった広域停電時でも、移動やシステム設定の手間といった手間と時間をかけることなく事業を継続できる環境を構築することができました。その意味で大変満足しており、当社のBCPを一層強化することができたと考えております。まだ運用を開始したばかりですが、今後の運用や訓練などを通して、たとえばタイマー機能を使ったピークシフトなど、より効果的で効率的な運用方法を検討していきたいと思います。