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天貝佐登史 9. AIBOは進化し続けるロボット  AIBOが拓くロボットと人間の未来  開発者インタビュー
話し手 天貝佐登史  Satoshi Amagai
エンターテインメントロボットカンパニー プレジデント
(*肩書きはインタビュー当時のものです。)
 

――about AIBOの最後の締めくくりとして、AIBOの将来についてお話をうかがいたいと思います。はじめに、ロボットに対してソニーがどう取り組んでいるのかをお聞かせください。
天貝 ロボットの完成形というと、日本では誰もが「鉄腕アトム」のように「人にはできないことをやってのける頼りがいのある友達」のようなイメージを持っていると思います。それは、有用性とエンターテインメント性の両方がひとつになったものとも言い換えられます。ところが、そこまで実現するにはまだまだ技術が追いついていないというのが現状です。いわば発展途上の状態。そんな中で、ロボットを開発している多くのメーカーは、有用性の方からアプローチをしています。一方、ソニーはエンターテインメント性の方からアプローチをしてロボットの発展に寄与しているのです。

――なぜ、ソニーはエンターテインメント性の方からアプローチをしているのですか。
天貝 天貝佐登史いまのロボットが、完成形になるまでに何年かかるかわからないというのが大きいですね。専門家の中でも「心を持って人間のように思考できるまでは100年ぐらいでは実現できない」とかいろいろな意見が出ている。ロボットや人工知能の研究開発というのは、人間の仕組みを解明しながら機械でそれで実現する。つまり、学術的な解明と、それを電気製品として実現する技術開発という、2つの側面があるので非常に難しいんですよ。ただし、そういう発展途上のものでも、エンターテインメントを核にしたものであれば、人間を魅了するロボット、夢と驚きと感動を見せることができるロボットを作ることは可能ではないかと考えてロボットに取り組んでいます。そもそもソニーの事業領域はエンターテインメントですから、どうしたら面白くなるかを考えるほうが得意だからとも言えますね。

――今後そのアプローチはどのように変わっていくとお考えですか?
天貝 エンターテインメント性の方からアプローチするのには、もうひとつ大きな理由があるんです。ロボットのもう一方の発展形の有用性だけを追求して行って便利なものができたとしましょう。それで、いきなりロボットを家庭に入れたとしても、はたしてうまく人間とやって行けると思いますか? たとえば、ロボットに言葉で命令できるようになったとしても、それがいかにも機械的なロボットだったら、人間がスムーズに話しかけたり、うまくコミュニケーションできないかも知れないですよね。また、便利なのかもしれないが機械と乾いた関係性を築いたら、未来に向けて個々人が幸せになるとは思いません。この場合、どうしたらいいかというと、まず先に人間と共存して自然なコミュニケーションができるパートナーロボットを作っておいて、その次に有用性を持たせていくことではないかと思うんです。そして、エンターテインメントを核に追求しながら、家庭の中での有用性が何かということが明確にしながらそれに取り組んで行くというスタンスです。
ロボットへのアプローチ

――そうすると、5年後か10年後、あるいは20年後とか30年後かも知れませんが、未来のAIBOは楽しいだけでなく、非常に有用な存在になっているのでしょうか?

天貝 もちろん、AIBOがそういう方向に進化して行くことも考えています。しかし、現時点のAIBO単独で将来を考えるのは、ちょっと視野が狭いかも知れませんよ。自分で情報を取得して状況判断し、何かのアクションを起こすのが自律型ロボットだとしたら、それは2足とか4足とかの必要もないのかも知れない。たとえば、ソニーのすべての製品が賢い知能を備えて、状況を判断し適切なアクションをする……。そんな風に、さまざまな製品の中に人工知能が入ることで、ソニーの製品全体が楽しく、役に立ち、賢いものへと進化して行くことだって考えられます。これは半分冗談ですが、オーナーが疲れて帰ってきてゴロンと寝転がってしまったら、テレビの画面が近づいてきて「疲れているようだから、こんなときはスポーツだな」と判断して、気分転換できるようなスポーツ番組を流してくれたら、便利だし面白いでしょう?

――感情的にほっとする、癒される、リラックスできる、楽しめる……。天貝さんが以前からおっしゃっている「ハイタッチ」の世界ですね。人工知能でハイタッチになった電気製品は、広義のロボットといえるかも知れませんね。
天貝 ハイタッチの世界を実現して、みんながもっと楽しく幸せになる、ライフスタイルが変わる。それを提供して行くのがソニーのミッションです。その中で、研究開発のパイオニアとして一番わかりやすい形で具現化しているのがAIBOなんですね。そういう「人間と機械の関係性」をクリエイトするのが、ソニーのロボットに課せられた使命なのではないかと考えています。いま、AIBOを開発しているのは「エンターテインメント“ロボット”カンパニー」としてロボットを事業としているですが、将来は「ロボット“エンターテインメント”カンパニー」になって人工知能などの広い意味でのロボットを活用してエンターテインメント自身を事業とする可能性もあるわけです。そんな未来を考えながら、AIBOのビジネスに取り組んでいます。

――最後に、about AIBOを読んでくださった方、AIBOのオーナーの方へ、ひと言メッセージをお願いします。
天貝 AIBOを世の中に送り出してみて、私自身が思いもよらなかったほどのAIBOの持つ大きな可能性を2つ発見しました。ひとつは、先ほどのハイタッチの話、つまり「人間と機械の関係性」をクリエイトする力を秘めているということ。もうひとつは、AIBOを通してオーナー同士のつきあいがはじまるということです。オーナーさんが集まるイベントが積極的に開催され、友達の輪を広げるコミュニケーションが活発に行われるようになる。これは、普通の家電製品にはない世界です。ロボットが媒介になって「人と人の関係性」がクリエイトされて行く可能性を、AIBOのオーナーさんから教えていただいた。この2つの可能性をさらに広げて、みなさんの期待に応えること、そして期待をよい意味で裏切ってビックリさせることに取り組んでいきますので、今後もAIBOやQRIOの成長を、暖かく見守ってくださるようお願いします。
AIBO World


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はじめに:ロボット文化とAIBO AIBOは人間とコミュニケーションするロボット AIBOは人と人をつなぐロボット
AIBOではじまる人間とロボットの共存 AIBOは学習・成長するロボット AIBOが拓くロボット開発の世界
AIBOは一人で行動する自立型ロボット AIBOは知性を持つロボット AIBOは進化し続けるロボット

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