recording media
用語集
あかさたなはまやらわ
 
あ行
ISO
International Organization for Standardizationの略。国際標準化機構のこと。

アクセスタイム
CPUが周辺装置(MOドライブ等)に対して命令を実行した瞬間から、データを書き込んだり、読み込むまでにかかる時間。

ATRAC
Adaptive Transform Acoustic Coding
ソニー独自の音声圧縮技術。

アッパーシェル
ディスクを保護する「カートリッジ」の上半分。ラベルエリアとシャッター窓がある。

アモルファス構造
素材が一定の結晶構造を持たず、原子配列が不規則な構造。

Rs(角形比)
磁性粉がどのくらい同じ方向を向いているかを示す。Rsが高いテープほど、磁性粉の向きが一定方向を向いており、記録されやすく、信号の歪みも少ない。

RF出力
ビデオでは輝度信号のこと。テープに記録された信号の再生出力の総称で、この数値が大きいほど画質的に優れる傾向がある。

Hc(保磁力)
テープが磁力を保持する力。

S/N
シグナル(信号)とノイズ(雑音)の比。雑音が少なく、聞きたい信号が大きい程、録音したものがはっきり聞こえる。これを普通のS/Nが良いといい、良好なもの程、大きな数値になる。

オーバーライト
あらかじめ記録されたデータの上に、そのまま再記録可能な記録手法。
あ や た か ま さ は ら
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か行
カー効果
光と磁気の相互作用により反射光の偏光面が回転する現象。

書き換え型ディスク
繰り返しデータの書き換えができるディスク。

角形比
残留磁束密度とテープを飽和まで磁化したときの磁束密度の比。角形比が大きいほど、効率よく記録できる。

カラーS/N
この数値が高いと鮮やかな花の色や、微妙な肌の色あいなどを鮮明に再現することができる。

カレンダー(加熱・加圧処理)
磁性塗料を塗布したジャンボロールに加熱加圧処理を施し、テープの表面を滑らかにする。テープの表面性を向上することで、テープと磁気ヘッドの当たりがよくなり、テープからのノイズを低減し、高出力化することが可能になる。高画質化において、重要な技術のひとつ。

感度
一定の大きさの音を録音再生した場合の、音の大きさ。磁性体の厚み、磁性特性と関係があり、一般的には大きい方が良いといえる。

キューリー点
磁性体の保磁力がなくなる温度。キューリー点を越えると、外部の磁場により磁化の方向が容易に変化する。逆にキューリー点以下では磁化の方向を変えにくい。

強度
切断や伸びに対するテープ自体の強度。ベース材や厚さによって、この強度は違ってくる。測定は引張り試験機により、テープの長さの方向に順次荷重を増していき、テープが伸びて切断するまでの荷重をkgで表わしたものをいう。

組み込み(アセンブリ)
パンケーキ状のテープをカセットに巻き取る工程。

グランピングプレート
プレーヤーの回転テーブルに装着するための磁性金属板。

グルーブ
記録再生用レーザービームのトラッキングガイドとして製造時にディスクに形成される案内溝。グルーブとグルーブの間が1本の記録トラックになる。
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さ行
裁断
ジャンボロールを1/2インチなどの規定の幅に切る工程。数ミクロン単位という精度が求められる。

雑音(ノイズ)
テープを録音、再生した時に出てくる不快な音、背景雑音と偏重雑音の2種類がある。背景雑音はテープに信号を入れないで録音状態にし、それを再生した時に出てくる雑音のこと。これはバイアス雑音が大部分である。テープに磁性粉の大きさ、分散性、磁性体の表面のなめらかさなどに関係する。

残留磁束密度
強磁性体(磁石)に磁界を加えて飽和まで磁化した後、磁界を取り去った状態でその磁性体に残る磁化の強さを示す。この値が大きいと再生出力を大きくでき、記録密度を上げることができる。

C/N
音や画の信号出力(CarrierのC)と雑音(NoiseのN)の比率でテープの善し悪しを調べる特性。

CPRM
Content Protection for Recordable Mediaの略で、著作権を保護する暗号化の方式。
CPRM対応のディスクは、BSデジタル放送などで1回だけ録画可能な番組をCPRM対応のレコーダーを用いて記録することができる。再生の場合もCPRM対応の機器でのみ再生可能。

磁界変調ダイレクト・オーバーライト
ディスクが持っていた情報(磁化の方向)に関係なく強制的に磁化を変更し、今までのテープと同じように録音ボタンを押せば、「消去・録音」ができる方式。

磁性塗料
磁性粉、添加剤(非磁性体)、バインダー、溶剤が混ざった塗料。これがベースフィルムに塗布され、磁性層が形成される。

磁性粉(磁性体)
鉄を材料とした、マグネヘマタイト等を針状に成長させたもの。テープに塗布される磁性粉は磁化されておらず、磁気ヘッドから磁界が加わると磁化される。磁界が無くなった後も磁化が残るため信号が記録できる。

磁性膜
記録の役目を持つ非晶質な垂直磁化膜。テルビウム、鉄、コバルトが主成分。その上の誘電体膜とともに記録再生特性を左右する重要部分で、これら最適膜厚設計が、実際の記録特性を決定する。

ジャンボロール
磁性塗料が塗布されたベースフィルムを巻いたもの。

充填率
磁性体塗料は磁性粉粒子とバインダーに各種添加剤を加え、混練して作られる。磁性体はバインダー中にできるだけ多く詰め込まれるが、この割合を示したもの。

柔軟性
テープの柔軟性は、ヘッドタッチを良くする上で大切である。柔軟性のないテープは、滑らかなテープ走行をさまたげ、ヘッドを傷つける。

周波数特性
録音する信号の大きさを一定にして、周波数を変えた場合に再生出力がどのようになるか、という特性。もとの音がそのままの姿で忠実に再生されるには平らであることが必要である。これは磁性層の厚さ、磁性面のなめらかさと密接に関係がある。

潤滑剤
テープに摩擦係数を下げて走行性を良くする。

ショックプルーフメモリー
半導体メモリーを応用した耐震設計。

スタンパー
光磁気ディスクの基板を大量生産するために、溝(グルーブ)や番地(アドレス)を刻んだ記録原盤。

スティル耐久性
VTRでは、画面を一時止める静止モード(ポーズ)が使用されることがよくある。このときテープが止まっている為、テープの同じ場所を繰り返しVTRのヘッドが高速でこすることになる。このような厳しいモードでもテープにダメージが入らないようにテープ設計がなされる。このようなモードでどの程度テープが使用できるかの指標とする耐久性がスティル耐久性である。

セクタ
ディスク上にあるトラックを中心に向かって扇型に分割したアドレス部分。

線速度
回転するディスク表面の任意の点の見かけ上の直線速度のこと。

相変化型光ディスク
記録膜をアモルファス状態から結晶状態に変化させてデータを記録し、反射率の高低により再生を行なうディスク。
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た行
耐久性
何回の使用に耐えられるかということ。ベースの材質・接着剤の選び方などが大きく関係する。また、使うレコーダーの状態、使用環境、使い方などにも大いに関係する。

ダイナミックレンジ
テープの最大出力(MOL:モル)と、背景雑音に邪魔されないで録音できる音量範囲のこと。出力が大きく、雑音が小さいテープはダイナミックレンジが広く、音楽特性に優れたテープということになる。

追記型ディスク
データの記録が1度だけできるディスク。

ディスク基板
ポリカーボネイト樹脂を成形したもの。材料は再生専用MD、従来のCDと同じもので、実績もあり信頼性、安定性ともにすぐれている。

DVD
「Digital Versatile Disc」の略。
「Versatile」とは多様という意味。

デシベルdB
数量で比較する時に使用する記号(方法)。電気関係でよく使用される倍率の小さい範囲は拡大して倍率の大きい範囲は圧縮した形になる。

添加剤(非磁性体)
塗布型テープの中には記録に直接関係のある磁性体と、記録に関係せず磁性層の強さ、耐久性を高める為のカーボン粒子などの添加剤(非磁性体)が含まれる。

電気的特性
録音再生に直接関係する特性のことを電気的特性という。電気的特性には、周波数特性・感度・雑音・ドロップアウト・転写・ダイナミックレンジ・バイアス特性・ひずみ特性などがある。

転写
テープをリールに巻いて保存しておいた時、録音した信号が前後の層へ影響を与える現象。録音レベルが大きすぎたり、保存時の温度が高い時、外部磁界が作用した時などには、この現象が大きく出る。

塗布
ベースフィルムに磁性塗料を塗る工程。均一に塗布できるよう、磁性材料の配合はもちろん、塗布方法などにも細心の注意が必要。

塗布型テープ
壁を塗るペンキのように、磁性材料の粉(磁性粉)とそれをつなぐ"のり"の役割をする材料等を溶剤と一緒に混ぜた塗料をつくり、サランラップのようなフィルムに均一な厚みに塗ってテープを作成するタイプを塗布型テープという。

塗布型の接着剤
塩化ビニール、酢酸ビニール重合体など熱可塑性樹脂やエボキシ、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂が使用される。ビデオテープにようにヘッドと高速で接触したり、過酷な条件で使用されるような耐久性、耐磨耗性が要求されるテープでは、熱硬化性樹脂が使用される。

トラッキング
ドライブの光ピックアップが、ディスクのトラック上で目標値通りの正しさで記録・再生できるように制御する機構。

トラック
ディスク上にある円状の記録部分。

ドロップアウト(音とび)、レベル変動
一定の大きさの信号を録音した場合は、一定の大きさの音が出てくるはず。しかし、実際には時間的な変動をレベル変動といい、瞬間的に出力が小さくなることをドロップアウトという。これは、磁性層の表面にゴミがついていたり、テープの変形、取り扱いの不備が原因である。
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は行
バイアス特性
効率よくひずみの少ない録音をするために、音声信号に重ねて流す電流のこと。この録音バイアス電流を与えるには、交流バイアス方式と直流バイアス方式とがある。音質、S/Vなどの点から現在では交流バイアス方式が一般的で50kHzから200kHzの交流バイアス電流が使われている。録音バイアスを次第に大きくしていくと出力も大きくなるが、ある点からは逆に出力は低下をしはじめる。この最大出力が得られるときのバイアスをピークバイアス値という。ダイナミックレンジ、ひずみS/Nなど最もバランスのとれた状態になるのは、このピークバイアス時の出力からテープ出力が0.5dBから1dB低下するあたりとされている。これが最適バイアス値である。ピークバイアス値より高い場合をオーバーバイアス、低い場合をアンダーバイアスという。

配向
塗布直後のテープが乾燥工程に入る前に、外部から磁界をかけ磁性層内の磁性体をテープ長手方向にそろえる工程。

バインダー
磁性粉をテープのベースフィルムに接着するための高分子有機化合物。

破断強度
磁気テープを長さ方向に伸ばし、破断するのに要する力をいう。

バックコート
磁気テープのベースフィルム裏面に塗布された層で、バック面に適切な摩擦を与え、走行性を良くするとともに、ベース表面の電気抵抗を下げ、静電気によるゴミ、ほこりの付着を防止する。

パンケーキ
ジャンボロールから裁断されたテープをパンケーキと呼ぶ。

反射膜(反射層)
光磁気ディスク面で、記録層を通過してきたレーザー光を反射する膜(層)。

ビデオS/N
ビデオS/Nの高いテープは白はより白く、黒はより黒く再現される。中間色のグラデーションもなめらかに再現される。

Br(残留磁束密度)
記録された状態のテープが放つ磁束の量を示すもので、テープの出力そのもの。

ヒステリシスカーブ
磁気特性を表わす代表的なグラフ。テープの性能や録音の効率の良さを表わすのに使用する。磁化曲線ともいわれ、外部から磁性体に加える磁界の強さとこれによって磁性体が磁化される度合を示す曲線のこと。

PCM録音
音響信号をパルス符号変調(デジタル変換)して記録再生する方式。

ひずみ特性
テープに録音する信号を大きくしていくと、入力に比例していた再生出力がだんだん比例しなくなり、あるところからは、いくら入力を大きくしても出力は増加しなくなる。それとともに、入力の小さい時は原音と同じ出力であったものが、次第にひずみの多い音になってくる。テープで発生するひずみは奇数高調波で、第3高調波*が主なものである。また聴感上我慢できる限界点のひずみ量になるときの出力レベルをMOL(モル)といい、一般に3%ひずみがとられる。
*第3次高調波ひずみ
高調波ひずみの一種で、たとえばアンプに1,000Hzの信号を加えたときに、増幅されて出力として出てくる信号が1,000Hzであればよいわけだが、その他に2,000Hzとか3,000Hzとかの周波数がわずかですが出てくる。これはアンプの中で入力信号以外の周波数が発生しているからである。このようにその周波数の整数倍(第2次高調波・第3次高調波)の周波数がアンプの中で作られて起こるひずみを高調波ひずみという。


ピット
ディスクの記録面(トラック)に作られた凹凸のことで、レーザーがそれをデジタル信号として読み出す。アドレス情報やコントロールトラック情報等が記録されている。

VRモード
=DVD-Video Recordingフォーマット。
DVDレコーダーにおける記録方式(規格)のひとつであり、ビデオレコーダー向けに開発された方式である。そのため、編集や記録後の追記が容易。
但し、「VRモード」で記録したディスクは一般のDVDプレーヤーで再生できないため、「ビデオモード」で保存する必要がある。

物理的特性
音質に影響する特性のことを物理的特性という。物理的特性には、強度・変形・柔軟性・耐久性・帯電などがある。

プログラムエリア
実際に音楽を記録できる部分。ディスクの中心より16.0mmのところからはじまり30.5mmまで。

ヘリカルスキャン記録
VTRなどで用いられている記録方式。ドラムに巻かれたテープの長手方向に対して斜めに磁気ヘッドは走査する。構造が複雑だが高密度化に適する。

変形
平らで真直ぐであったテープが、部分的に伸びたり、曲ったり折れたりすること。テープが変形すると、ヘッドに密着しなくなり音質を悪くする原因による。変形の原因としては
・テープの巻きが強すぎる場合
・テープガイドの幅と位置が不完全な場合
・急激な衝撃を加えた場合
・高温多湿な状態で長時間放置した場合
などがある。

変調雑音
テープに一定の信号を録音した時に発生する雑音。信号が大きければ大きいほど雑音も大きくなる。おもな原因は、磁性層の塗布状態、レコーダーの特性、ヘッドとの摩擦など。

保護膜(保護層)
外部環境から記録膜を守る。ディスクの上方にある記録用磁気ヘッドとの関係を最適化するための潤滑剤を含む。これはMD独特の新技術で、ポータブル使用で考えられる厳しい温度・湿度条件にも耐える安全性、信頼性を確保している。

ポリカーボネイト
光磁気ディスクのシェル、ディスク基板を形成するエンジニアリング樹脂。
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ま行
メタル磁性材
VHSテープなど、従来の塗布型テープは酸化鉄が用いられていた。これに対し、酸化していない磁性材料をメタル磁性材と呼んでいる。メタル磁性材は飽和磁化が酸化鉄の2倍以上あり、保磁力も高くできるため、高密度記録用として最も優れた材料である。このメタル磁性材を用いたテープは2種類あり、ひとつは酸化していない鉄を用いるメタル塗布型テープ(8ミリビデオやオーディオメタルテープ等)、もう一つはHi8MEやDVCテープに代表される、真空蒸着テープである。蒸着テープの場合、メタル磁性材としてはコバルトやニッケルの合金が使用される。
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や行
U-TOCエリア
USER'S TABLE CONTENTS
録音された音楽の記録情報を入れるエリア。これでランダムアクセスが容易になる。

誘電体膜(誘電体層)

高温高湿の環境下で基板側より侵入する酸素・水素分子あるいは腐食性イオン類等の反応性物質を防ぐ保護膜機能の他、多層膜としてのエンハンス効果をもたらす光学的構成要素を兼ね備える。

溶剤
バインダーを溶かし、磁性粉と添加剤(非磁性体)が均一に混ざることを助けるもの。ベースフルムに塗布された後は、乾燥工程で溶剤はテープから取り除かれる。
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ら行
ライトプロテクター
大切な録音を誤って消さないための誤消去防止ツメ。

ランダムアクセス
希望のいずれのデータにも短時間でアクセスが可能な機構。ディスク形状の記録媒体の大きな特徴の1つ。

リードアウトエリア
プログラムエリアが、読み終わった事を示すための情報が入っている。

リードインエリア
プレーヤーに装着した時に最初に読み出されるエリア。ディスクの中身の情報があらかじめ入っている。

ロアーシェル
カートリッジの下半分。上下のシェルが一体になったものをカートリッジと呼ぶ。

ロスレスリンキング技術
データを書き込み済みのディスクに追記や編集を行なっても、つなぎ目(隙間)なく記録できる。
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