映像制作機材
カメラ機能活用集
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第4回 映像の暗い部分の階調や色合いを豊かに表現する
■はじめに
ドキュメンタリーなどを撮影するとき、映像の黒部分や黒に近い(暗い)部分の階調や色合いが充分に表現されないことがあります。例えば"設定前"の映像では、部屋の奥行きの暗さなどが表現されていないため、軽いトーンの映像になっています。
これは、映像の黒部分や黒に近い部分の信号が、充分にカメラから出力されていないため起こる現象です。
この場合、黒部分や黒に近い部分の信号が出力される度合いを、被写体に合わせて適切に調整すると、より引き締まった雰囲気の映像を撮影することができます。
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■ソニーのカメラの特長
ソニーのカメラは、より引き締まった雰囲気の映像を撮影するために、BLACK GAMMA(ブラックガンマ)機能を搭載しています。この機能を使うと、映像の黒部分や黒に近い(暗い)部分以外の明るい部分などに影響を与えずに、信号を調整できます。
黒部分が充分出力されるように、BLACK GAMMAのレベルを−側に調整すると、例えば"設定後"の映像のように、机の背景にある白い戸棚のかげり具合や、背景のランプの色合いなどをより豊かに表現することができます。
逆に、BLACK GAMMAのレベルを+側に調整すると、黒部分や黒に近い部分の階調が良くなり、映像全体を明るくすることができます。

BLACK GAMMA 機能を搭載している主なソニーのカメラ
HDW-900シリーズ、HDW-750/730シリーズ、
DVW-970シリーズ、PDW-530/510シリーズ、
DSR-450/400シリーズ、MSW-970シリーズ
■カメラの設定方法
BLACK GAMMA(ブラックガンマ)は、PAINT メニューのBLACK GAMMAページで設定できます。

1)PAINT メニューのBLACK GAMMAを開きます。
2)BLACK GAMMA を ON(デフォルト)に設定します。
3)MASTER BLK GAMMA を−99 から+99 の範囲で設定します。

−側に設定すると黒が引き締まって、色合いが濃くなり、+側に設定すると黒部分の階調が良くなって、色合いが薄くなります。
"設定後"の映像では、−99に設定されています。

ブラックガンマを+側に調整すると、黒部分のノイズが目立つことがあるため注意が必要です。必ずモニターなどで映像を確認しながら設定を行ってください。ノイズを軽減するためには、CRISPENING機能を併用することをおすすめします。(第3回参照
■技術情報
GAMMA(ガンマ)とは
カメラやモニターに入力される信号の大きさと、出力される信号の大きさの関係を表した値です。一般的に、直線的なガンマが肉眼で見る映像にもっとも近い映像再現になるといわれています。モニターのガンマは信号の入力レベルが上がれば上がるほど出力レベルが高くなる特性のため、最終的にガンマが直線に近づくよう、カメラのガンマを補正します。

BLACK GAMMA(ブラックガンマ)とは
カメラのガンマのうち、黒部分や黒に近い(暗い)部分だけを調整する機能です。この機能を使って、黒部分や黒に近い部分の入力信号と出力信号の度合いを調整する(ガンマカーブのブラックガンマ部分を上げ下げする)ことで、映像の黒や黒に近い部分の階調や色合いを調整できます。
ソニーのカメラでは、BLK GAMMA RANGE(ブラックガンマレンジ)でLOW、L.MID、H.MID、HIGHのどの範囲でブラックガンマを調整するかを決めてから、MASTER BLK GAMMA(マスターブラックガンマ)を−99から+99の範囲で設定します。



ブラックガンマは、映像の黒部分や黒に近い部分の階調や色合いをまとめて調整する方法(MASTER BLK GAMMA)と、RGB 個別に調整する方法(R BLACK GAMMA/G BLACK GAMMA/B BLACK GAMMA)があります。