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お知らせ

  2007年5月8日

国内製造100台目のHD中継車システムを株式会社 毎日放送様へ納入
〜スポーツやコンサートなど大規模なハイビジョン中継にも対応〜

ソニーは4月26日、国内製造100台目となるHD(High Definition)中継車システムを、株式会社 毎日放送様(以下・毎日放送、本社:大阪市北区)へ納入しました。これを記念して本日、毎日放送・本社で開催された納入式典では、最新の機材を搭載した同・HD中継車システムが披露されました。

式典の冒頭、毎日放送 山本雅弘 代表取締役社長は、「このHD大型中継車が完成したことで、規模の大きなスポーツ中継や音楽コンサート番組などのハイビジョン化をさらに推し進め、魅力的な番組を提供していきます。例えば、当社のゴルフ中継も、今年からはハイビジョンでお送りする予定です。」など、今後さらなる高画質化が重要なライブ放送における、同・HD中継車システムへの期待や位置づけなどについて話されました。

続いて、ソニー株式会社の花谷慎二(コーポレート・エグゼクティブ SVP、B2Bソリューション事業本部 副本部長)は、より高画質と機動性が求められるライブ中継の現場に同・HD中継車システムを採用いただいた喜びと、今後さらに利便性の高いHD機器を提供していきたいとの抱負を述べました。

今回のHD中継車システムは、業界初の高精細スロー映像を実現したHDスーパーモーションカメラシステム「HDC-3300」をはじめ、最新のHD制作機器を搭載しています。(1)番組規模に柔軟に対応するシステム設計 (2)迅速な意思疎通を図る充実のタリー表示 (3)セッティング作業を簡素化するパネル群 (4)広い制作スペースを確保する拡幅構造 という特長を生かして、より機動性と作業効率の高いHDライブ中継が可能です。


●毎日放送 大型HD中継車システムの概要

<システムの特長>
  1. 番組規模に柔軟に対応するシステム設計

    映像/音声/制御/タリーを連動して切換できるシステム設計により、モニターやオペレーターのレイアウト設定を柔軟に可変でき、番組規模に応じたフレキシブルな制作に対応。

  2. 迅速な意思疎通を図る充実のタリー表示

    映像素材の切り替えに連動する充実したタリー表示システムにより、高い視認性と、制作者の迅速な意思疎通を実現。

      ・モニターラック部 日本語表示タリーパネル
      ・VEラック部 カメラ素材モニターは液晶画面内に素材タリー表示
    マルチディスプレイ画面にも素材タリー表示が可能

  3. セッティング作業を簡素化するパネル群

    モニターの素材切り替えにはGUI感覚で操作できるタッチパネルを、ルーティングスイッチャーの各出力設定には操作性に優れたコントロールパネルを採用し、セッティング作業を簡素化。

  4. 広い制作スペースを確保する拡幅構造

    制作室の右側が約1m拡幅する構造になっており運用時に広いスペースを確保可能です。拡幅床の一部は昇降式で収納が容易になっています。


<主要機器構成>
  マルチフォーマットカメラシステム   HDC-1000 × 6式
    HDC-1500 × 6式
  スーパーモーションカメラシステム   HDC-3300 × 1式
  マルチフォーマットスイッチャー   MVS-8000A(4M/E,68入力),4ch DME
  ルーティングスイッチャー   IXS-6000シリーズ × 4式
  HDCAM VTR   HDW-M2000 × 2式
  EVS社製ディスクレコーダー   3式

<車両>
  いすゞ社製   GIGA トラックシャーシー 370ps 4バッグエアサスペンション
(全長10,690mm 全高3,600mm 全幅2,490mm)
  発電機   AC100V 50kVA/60Hz
  空調装置   30,000kcal


●ソニーの中継車ビジネスの歩み

ソニーは1981年に中継車システムビジネスを開始し、1991年には国内第1号となるHD中継車システムを納入しました。しかし、当時のHD中継車は約6.8mの車体に、大型で高消費電力だったアナログのHDカメラ・2台、HD VTR・1台、HDスイッチャー・1式だけが搭載され、まだ制作環境には制約が多いシステムでした。以降、ソニーはHD制作機器のデジタル化・画像圧縮技術の開発、小型・低消費電力化、ラインアップの充実、さらには機動性と柔軟性、信頼性を兼ね備えたシステムの一貫生産・総合品質保証体制を構築することで、中継車ビジネスの強化を図ってまいりました。

現在、ソニーのSD/HD中継車システムは全世界の放送局などで数多く採用されており、特にHD大型・中型中継車では、国内地上波民間放送局において50%以上のシェアを確保しております(2007年4月時点、ソニー調べ)。今後も国際的なスポーツイベントをはじめ、さらなる高画質化とフレキシブルな運用が求められるHDライブ制作を強力に支援、HDコンテンツの充実に寄与していきます。


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