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サライ新生活提案 仏文学者・奥本大三郎さんと訪ねる、文士の里・鎌倉
旅のスタイルを変える、新しい「本」のかたち
電子書籍リーダーを持って文学散歩を愉(たの)しむ

明治から平成の現代まで、数多くの文士に愛され、その創作の舞台であり続けるのが鎌倉だ。そんな文士の故郷を、電子書籍リーダー“Reader”を携(たずさ)えて訪ねた。

「片手で軽く持てて、軽快に読めます。これまで外出時には、重たい本を何冊も持って出たものですが、この“Reader”(リーダー)があれば、カバンが軽くてすみます」
というのは、仏文学者の奥本大三郎さんだ。 本体は、まるで薄い板のよう。これが「本」だといわれても、にわかには信じられないかもしれない。しかし、電源を入れれば画面に鮮明な文字が現れ、紙のページをめくるように、自然に文章を追っていける。 電子書籍リーダー“Reader”と呼ばれる、新書判ほどの小さな機器を使うほどに、これは紛(まご)うことなき「本」であることに気付く。 “Reader”の中には、約1400冊もの書籍を保存できて、いつでもどこでも読書が楽しめる。“Reader”に保存する書籍は「Reader™ Store(リーダーストア)」などから、直接買う(ダウンロードする)ことができるので、わざわざ書店まででかける必要もない。読書好きにとっては、まさに待ちに待った“読書装置”だといえる。 奥本さんは、そんな“Reader”を携(たずさ)えて、神奈川県鎌倉市を訪ねた。鎌倉は、日本の文学史を彩る多くの文士たちが住み、愛した町。奥本さんにとっては、作家の澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)さん(※)の最晩年のころに、住まいのある北鎌倉を幾度も訪ねた思い出の地でもある。 「Reader Store」には、無料、有料を含め多くの文学作品が揃う。その中から、澁澤作品を始め、鎌倉に関係のある作家の作品を“Reader”に入れて、作品を読みながら文学散歩をしようというのが、奥本さんの心づもりだ。
※澁澤龍彦(1928〜87)/仏文学者・小説家・評論家として遺(の)こした多くの著作は、今でも新しい読者を獲得し続けている。

さっと取り出して読める

今回は鎌倉文学館を起点に、長谷寺(はせでら)や御霊(ごりょう)神社など、文士ゆかりの地を訪ねた。鎌倉文学館には、鎌倉で創作を続けた国木田独歩(くにきだどっぽ)高山樗牛(たかやまちょぎゅう)芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)といった明治・大正の文士を始めとする、名だたる文学者たちの直筆原稿や愛用品などが常設展示されている。 「国木田独歩も高山樗牛も、鎌倉では神社やお寺の境内に住んだというのが興味深いですね。明治のころは、信仰心も篤(あつ)かったでしょうから、自然に寺社を頼ったのかもしれません。今回はぜひ、彼らが住んだ場所を訪ねてみたいです」
奥本さんは“Reader”を片手に、鎌倉文士の足跡を訪ねる。“Reader”には、国木田独歩や高山樗牛の著作も、検索してあらかじめ保存済みである。現地で読む鎌倉文士の作品は、ひとしお感慨深い。移動中の電車内やベンチなどで、ちょっとした時間があれば、バッグや上着のポケットからさっと取り出し、すぐに読めるのが“Reader”のいいところだ。

鎌倉市地図

文字の大きさを変えられる

「操作は簡単なので、すぐに慣れました。屋外の直射日光下でも読むことができ、目も疲れません。文字の大きさも変えられるんですね」
“Reader”には、文字を表示させるのに適した“電子ペーパー”という技術が採用されていて、まるで、紙に印刷した文字を読むように読書ができる。 「荷物にもならず、旅の合間に、いつでもどこでも、スマートに読めるのがいいですね」
奥本さんのような本好きにとっては“Reader”の登場は、読書環境ばかりか、旅のスタイルまで変えてしまったようだ。 「今度は、海外に持っていきたいですね。世界一周しても1400冊は読み切れないでしょうが」(笑)

“Reader”(PRS-G1)
文字が読みやすく目にやさしい
屋外でも文字が鮮明な「電子ペーパー」を採用。チラツキがないので長時間の読書でも目が疲れにくい。画面上を指でなぞるか、送りボタンを押せばページが変わる。
“Reader”(PRS-G1)
文字の大きさを自在に変えられる
文字のサイズは、最小から最大まで8段階に調節が可能。それぞれの視力や読書環境に合わせて、文字サイズが調節できるのは“Reader”ならではの機能といえる。
ソニー 電子書籍リーダー“Reader”(PRS-G1)
新書判サイズに3G/Wi‐Fi通信機能を搭載した、読書専用機。画面サイズ6型。電池持続時間、最長7週間(1日30分読書時、ワイヤレスオフ時)。
約幅110×高さ173・3×厚み10・1o、約185g。
“Reader”のことなら何でも聞ける「はじめてダイヤル」
初めて電子書籍を読む人のために、専用ダイヤルを用意。購入前のご相談から、購入後の使い方まで専門の相談員が親切に対応。本体の設定や書籍の購入方法など“Reader”に関することなら何でも、分かりやすい言葉で説明をしてくれる。
0120-468-417(ヨムハ ヨイナ)
受付時間:月〜金 9:00〜18:00 土日祝 9:00〜17:00
携帯電話・PHS・一部のIP電話からは:0466-31-5256(通話料有料)
鎌倉文学館 鎌倉文学館には「鎌倉文士」と呼ばれた作家たちの直筆原稿や手紙、愛用品などが常設展示されている。日本文学の錚々(そうそう)たる顔ぶれが、鎌倉を拠点に創作を続けてきた。展示物を見ていると、作家がより身近に感じられる。読書好きならば、ぜひ訪れたい文学ミュージアムだ。 鎌倉文学館 旧前田侯爵(こうしゃく)家の鎌倉別邸であった、鎌倉文学館。 開 9時〜17時(3月〜9月)、9時〜16時30分(10月〜2月)、料 300〜400円(展覧会により変動) 休 月(祝日は開館)展示替え、特別整理期間※
☎ 0467・23・3911 神奈川県鎌倉市長谷(はせ)1-5-3 江ノ島電鉄由比ヶ浜(ゆいがはま)駅より徒歩7分。
※5・6月、10・11月は月1回の休館日を除き開館 鎌倉文学館 ホームページ 鎌倉長谷寺 鎌倉文学館のあとに、長谷寺(はせでら)の本堂(観音堂)を訪ねた。「樗牛が住んでいたころから、ここの静謐(せいひつ)な空気感は、変わっていないでしょう」と奥本さん。寺には、境内に住んでいた、俳人で小説家の高浜虚子(たかはまきょし)の句碑と、鎌倉ペンクラブの会長だった、作家の久米正雄(くめまさお)の像もある。開 8時〜17時(3月〜9月)、8時〜16時30分(10月〜2月) 料 300円 休 なし 神奈川県鎌倉市長谷 3-11-2 江ノ島電鉄長谷駅より徒歩5分。 鎌倉長谷寺 ホームページ
高山樗牛の記念碑 長谷寺境内に立つ高山樗牛(たかやまちょぎゅう)の記念碑。「高山樗牛ここに住む」と刻まれている。樗牛は、晩年の明治34〜35年にかけて境内のお堂などに居住、葬儀も長谷寺で行なわれた。樗牛は、明治に活躍した評論家、思想家で、その著作は「Reader Store」より購入ができる(無料)。
御霊神社 江ノ島電鉄の踏切(長谷〜極楽寺(ごくらくじ)間)を渡ると、御霊(ごりょう)神社。明治35年に、国木田独歩が境内の借家に住んだ。
江ノ島電鉄車中 移動中の江ノ島電鉄車中で読書をする奥本さん。薄い本体は片手で軽く持てる。鎌倉での移動は、江ノ電1日乗車券「のりおりくん」(580円)が便利。 江ノ島電鉄ホームページ 1日乗車券「のりおりくん」 鎌倉パークホテル 撮影協力/鎌倉パークホテル 	☎0467・25・5121 鎌倉パークホテル ホームページ ホテルの部屋で“Reader”を読む奥本さん。持参した機種(PRS-G1)は、3G(携帯電話用回線)やWi-Fi機能を内蔵しているので、「Reader Store」にアクセスして、欲しい本を本体に直接取り込める。この機能があれば、旅先で本が足りなくなっても、現地で購入できる。 浄智寺界隈 北鎌倉の浄智寺(じょうちじ)界隈を散策する。奥本さんにとって北鎌倉は、晩年の澁澤龍彦さんを訪ねた思い出の場所だ。 浄智寺/神奈川県観光協会ホームページ「観光かながわNOW」
奥本大三郎
奥本大三郎(おくもとだいさぶろう)さん。仏文学者。埼玉大学、大阪芸術大学などで教鞭(きょうべん)を執(と)る。翻訳本に『ファーブル昆虫記』(集英社)など。昆虫採集家としても著名。昭和19年生まれ。
ファーブル昆虫館「虫の詩人の館」(館長・奥本大三郎)ホームページ

“Reader” で読める奥本大三郎さんの著作

虫屋の落とし文 虫屋の落とし文/奥本大三郎(著) フランス文学者であり、ファーブル昆虫記の翻訳家として名高い奥本大三郎氏が、自然界の神秘的な色や形を綴った。辛口の博物学エッセイ集。
虫捕る子だけが生き残る 「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか(小学館101新書) 虫捕る子だけが生き残る 「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか(小学館101新書)/池田清彦・奥本大三郎・養老孟司(著) 解剖学者の養老孟司氏、フランス文学者の奥本大三郎氏、生物学者の池田清彦氏。元・昆虫少年の3人が繰り広げる、現代の子育て論議。

奥本大三郎さんが薦める「鎌倉文士」の名著

武蔵野 武蔵野/国木田独歩(くにきだどっぽ) (著) 独歩の代表作。独歩が鎌倉にやってくる前年(明治34年)に刊行された。
「Reader Store」では、夏目漱石や芥川龍之介などの文豪の作品を、無料でダウンロードできる。

奥本大三郎さんが薦める旅に持っていきたい本

ドラコニア綺譚(きたん)集 [ 澁澤龍彦コレクション ] ドラコニア綺譚集 [ 澁澤龍彦コレクション ]/澁澤龍彦(著) 極楽鳥や仮面、童子などをテーマに興趣(きょうしゅ)つきないエピソードで満ちた、円熟のエッセイ集。

世界の空気を楽しむ旅情あふれる一冊

つばさよつばさ つばさよつばさ/浅田次郎(著) 当代随一のベストセラー作家が厳しい締切の間を縫って出た旅の空の記録。JAL機内誌の人気連載を電子化。
わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ! わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ!/兼高かおる(著) 長寿番組「兼高かおる世界の旅」レポーターとして150か国を取材した彼女が、82歳の今を綴る最新エッセイ。
養老孟司の旅する脳 養老孟司の旅する脳/養老孟司(著) 人はなぜ旅に出るのか。「バカの壁」など数々のベストセラーを生み出した養老先生のワンショット・エッセイ集。

鎌倉の歴史や風景を楽しむ本

逆説の日本史 5
            中世動乱編/源氏勝利の奇蹟の謎 逆説の日本史 5
            中世動乱編/源氏勝利の奇蹟の謎/井沢元彦(著) 「週刊ポスト」大人気連載の歴史ノンフィクション。鎌倉時代を解き明かす5〜6巻は、「義経伝説」がテーマ。
モーテル0467 鎌倉物語 モーテル0467 鎌倉物語/甘糟りり子(著) 江の島を望む七里ヶ浜の丘に建つ古いホテルを舞台に、どこかわけありな人たちを描いた傑作長篇小説。
蒼き海狼 蒼き海狼/火坂雅志(著) フビライはなぜ日本攻めをあきらめたのか?元寇に瀕する鎌倉時代を壮大なスケールで描く痛快時代巨篇。
「Reader Store」(リーダーストア)
話題の新刊から名作まで、約4万冊(平成24年2月現在)が揃ったネット上の書店。「文学」や「名作・古典」などにジャンル分けがしてあり、好きな作家の名前で検索すれば、作品が一覧で表示されるので、欲しい書名がすぐに分かる。あらかじめ登録しておけば、“Reader” やパソコンから読みたい本を、その場で購入できる。
雑誌「サライ」 雑誌「サライ」 受け継ぐもの、語り継ぐことー。知的で本物志向、かつ向上心に満ちた世代を納得させる、特集主義の月刊雑誌。
旅・食・人物・文化・服飾品などのテーマを毎号50ページの大ボリュームで特集します。
毎月10日頃発売。
公式サイト「WEBサライ」
はじめての“Reader”
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