ネットワークカメラ/防犯・監視システム

2014.1.17 掲載

株式会社ユー・エス・エス 様

  • サービス・その他
  • SNC-CH110

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会員向け駐車場に、250台のIPカメラを設置。
駐車場のスムーズな車両誘導と安全確保に利用。

お客様のニーズ・課題
オークション会場の来場者用に立体駐車場を建設するにあたり、フロアごとの駐車状況等を来場者に提供し、車両のスムーズな誘導と、駐車場内の安全を確保するためのシステムを検討していた。
導入効果
逆光などの環境に左右されず、広い範囲を写すことができるIPカメラ「SNC-CH110」の性能を活かし、1台のIPカメラで4車室の駐車状況を取得。駐車場管理システムとの連携により、スムーズな車両の誘導を実現した。撮影した映像は、駐車場のセキュリティ対策にも活用している。
株式会社ユー・エス・エス 様

ユー・エス・エスは、中古自動車オークションを運営している企業です。オークションは、全国17ヶ所にあるオークション会場で行われていますが、会場まで足を運べない会員様向けに、衛星回線/インターネット回線を使ってオークションに参加できる仕組みも提供しています。

株式会社ユー・エス・エス システム本部 チーフマネージャー 鈴木隆志様(写真左)、株式会社リオス 移動体ビジネス事業部 大阪支社 主任 木本一機様(写真右)にお話を伺いました。

導入背景

駐車場のスムーズな誘導を実現するため、低コストで導入・運用できるシステムを検討。


PoEに対応したモデルで、ケーブル1本の設置を実現

USS名古屋会場では、毎週金曜日にオークションを開催し、毎回2000人弱の会員様が参加されます。会員様の多くは自動車で来場されるので、スムーズに駐車していただけるように、駐車場の空き状況を一目で確認できる「満空表示」を掲示し、「まねき灯」などを使って、車両を誘導するシステムを導入したいと考えていました。

車両を誘導するためには、まず、車室に車両があるかどうかをチェックする必要があります。通常は、車室ごとに車室センサーを設け、車両の有無を検知します。しかし、立体駐車場には千近くの車室があり、通常の方法では1000近くのセンサーが必要になります。この方法では設備・工事コストが非常に高額になるため、コストを抑えつつ、車室の状況を把握できる方法を模索していました。

選定理由

1台2役(車室センサー/監視用途)で簡単に導入・運用を実現できる点を評価。


駐車場に設置してもほとんど目立たないコンパクトモデル『SNC-CH110』

車室の情報を取得する方法を模索していたところ、防犯・監視システムで取得する画像を解析し、車室センサーとして活用するIT-Parkingの提案がありました。広角撮影が可能なIPカメラを使えば、4つの車室を1つのネットワークカメラでサポートできる上、配線の数も減らすことができます。従来の「車室センサー」を使った誘導システムと比較し、どれほどコスト差があるのかを比較してみたところ、導入コストを大幅に圧縮できることがわかりました。

また、駐車場は事故なども起きやすいため、何かあったときに状況証拠を残すため、防犯・監視システムは欠かすことができません。そのシステムと車室センサーの機能を同じネットワークカメラに持たせることができれば、非常に効率的なシステムとなります。

そこで、ネットワークカメラの導入を検討しました。逆光で見えなくなったり、画質が鮮明でなかったり、故障しやすかったりと実用に耐えない製品も少なくない中、ソニー製品はどのような状況でも非常に鮮明な画像を撮影できるうえ、耐久性も問題ありませんでした。これらの点が選定のポイントとなりました。

システム内容

広角・逆光に強いIPカメラ1台で4車室をチェック。

2013年8月に、ソニーのIPカメラ「SNC-CH110」を250台導入しました。「SNC-CH110」は広角で写せるので、1つのカメラで4つの車室状況をチェックできます。それぞれのカメラは、10秒ごとに1枚の画像を撮影しており、その画像を解析し、車室の空き状況を確認しています。解析データは車両誘導のシステムに送られ、「満空情報」の掲示板や「まねき灯」などを制御し、スムーズな車両誘導を実現しています。

導入効果

満車/空車の状況をスムーズに表示。さらに置き忘れの車両の持ち主もすぐに判明。


置き忘れ車両の状況も映像で確認が可能

ネットワークカメラを車室センサーの代わりに使用していますが、特に問題は起きていないようです。導入前の課題のひとつだった会員様の車両の誘導も、非常にスムーズに行えています。その点では、想定通りといえるでしょう。

オークション終了後、駐車場に残されている車両の持ち主が明確になるという点も、非常に便利です。会員様の中には、出品する車両で来場される場合もあります。通常は、こういった場合に出品専用の駐車場に止めてもらうことになっているのですが、会員様用の駐車スペースに止めて、そのまま帰ってしまうというケースがたびたびありました。こういったトラブルも、だれの車両がどこにあるのかを把握していなければ、対応のしようがありません。しかし現在は、車両のナンバーと会員様が来場される際に提示されるICカードの情報を関連付けて管理できるようになりました。これで、置き忘れた車両があっても、会員様にすぐに連絡できるようになり、駐車場に車両が残り続けるという問題はすべて解決しました。

今後の展望

同様のシステムを構築し、出品車両の台数管理にも利用できないか検討。


オークションには毎回2,000人程度の会員様が集まる

会員様駐車場の誘導システムに関しては、現状で完成形だと考えています。今後は、この仕組みを出品車両の管理に使えないか検討していこうと考えています。オークションに出品するためには、車両の検査・撮影や情報の入力等、事前に様々な業務があるのですが、これらは全て車両の入庫からはじまります。しかし、オークションに出品される車両は、毎日昼夜を問わず持ち込まれるため、あるタイミングでの正確な入庫数を把握することが非常に難しい状況です。同じ仕組みを利用して、これを解決することで、出品業務の効率化が可能になればと考えています。

立体駐車場なので、風雨などの影響はほとんどないとは思いますが、ホコリや砂などによる影響はでてくるかなと考えています。現在、IPカメラの背面は配線などがむき出しですが、この部分をカバーするような樹脂などがあれば、故障率も低下するでしょうし、より安心して利用していただけるという自負はあります。オーディオ・ビジュアル分野では世界屈指のノウハウを持っているソニーさんですので、映像などの機能面では全く心配していませんが、長期間使うものですので、故障率をさらに下げるような工夫にも期待しています。

システム構成
ネットワークカメラ
SNC-CH110 ×250台
※上記は納入時の構成です。閲覧される時点で販売が終了している可能性がありますことをご了承ください。