<報道資料>
プレスリリース 目次
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1999年 7月 2日

新商品

“DTF-2”フォーマットを採用し、
記憶容量200GB (従来比約5倍) 転送速度24MB/秒(従来比2倍)を実現
高性能1/2インチテープドライブ 『GY-8240UWD』 商品化



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高性能1/2インチテープドライブ 『GY-8240UWD』


 ソニーマーケティング株式会社(社長:林誠宏 本社:東京都港区)は、コンピューターデータの大容量/高速バックアップやアーカイブ(検索可能な蓄積)を必要とする企業/研究機関/放送局向けに、高性能テープドライブ『GY-8240UWD』を発売します。
 今回発売する『GY-8240UWD』は、1/2インチテープを記録媒体とする“DTF(Digital Tape Format)*1)”の第2世代フォーマット“DTF-2”を採用し、従来の“DTF-1”に比べて約5倍の記憶容量(カセット1巻に非圧縮時200GB、圧縮時*2)518GB)を実現しました。

 また、従来比2倍(非圧縮時で24MB/秒)の高速データ転送が可能です。
 なお、“DTF-2”テープドライブは、“DTF-1”テープの再生互換も確保しています。

型  名発売日本体価格(税別)
DTFテープドライブ 『GY-8240UWD』2000年2月下旬550万円
※1999年 10月下旬よりサンプル出荷開始

 97年4月に発売した“DTF-1”テープドライブ「GY-2120」は、コンパクト設計ながら記憶容量42GB、転送レート12MB/秒が可能です。大容量のテープライブラリーシステム「DMS-B9」(カセット9巻収納オートローダー)や「DMS-B35」(ドライブ1台とカセット35巻、またはドライブ2台とカセット30巻の収納が可能)、ペタバイト*3)領域までの超大容量データに対応するストレージシステム「PetaSite(ペタサイト)」に組み込まれ、大容量/高速のデータバックアップやアーカイブを必要とする研究機関や企業の研究部門における研究データ管理用途、企業のシステム部門における顧客データや経営情報の管理用途などに採用されています。
 今回商品化する『GY-8240UWD』は、さらなる大容量/高速化を実現しており、従来領域に加え、放送分野などのデジタルアセットマネジメントシステム*4)や映像アーカイブのストレージシステムでの採用が決まっています。また将来的には、現行DTFテープとの再生互換を保ちながら、さらなる大容量/高速化を図ることで、より大容量のデータバックアップを必要とする顧客の要求にも対応していく予定です。

* 1)ソニーが放送機器用テープ「デジタルベータカム」の技術を基にDTF-1を開発し、欧州電算機製造業者協会
  (ECMA: 欧州における情報通信産業の標準規格審議を行う国際団体)およびISO/IEC 15731規格に に認定された標準フォーマット。
*2)ALDC(Adaptive Lossless Data Compression )方式を採用。平均圧縮比は1:2.59(ALDC規格ホルダーであるIBM社の公表資料より)。圧縮比はデータの反復度合い等により変動します。
* 3)1PB(ペタバイト):10の15乗。(5.25インチ2.6GBのMOで、約38万枚に相当。)
* 4)映像/音声/ドキュメント等のコンテンツをデジタルデータとして一括管理し、ネットワーク配信できるシステム。



●『GY-8240UWD』の主な特長
1. “DTF-2”フォーマットを採用し、従来比約5倍の1巻200GBの大容量記録を実現
カセット(“DTF-2”専用カセット)1巻で、非圧縮時には200GB、圧縮時(ALDC圧縮)には518GBのデータ保管を実現しました。
“DTF-2”は、“DTF-1"に比べ、高感度ヘッドの採用と狭トラックピッチのトラッキング技術の開発により、記憶容量約5倍の高密度化を実現しました。
既発売の超大容量データストレージシステム“PetaSite”に本機を搭載すれば、従来の 2.3PB(ペタバイト)容量から、11.2PB(非圧縮時)まで向上させることが可能。

2. 24MB /秒の高速データ記録
Ultra Wide Differential SCSIを標準装備し、業界最高域の24MB/秒の転送速度でテープ上に記録および再生することが可能。大規模なデータのバックアップ、アーカイブを短時間に行うことができます。

3. DTF−1フォーマットとの再生互換機能搭載
本機では、従来のDTF−1フォーマットで記録されたカセットも再生が可能です。*5)この再生互換機能により、従来よりDTFテープドライブをお使いのお客様もそのテープ資産を無駄にすることなくスムーズに“DTF-2”環境に移行することができます。
*5)従来テープ製品への記録はできません。再生のみ可能です。

4. 優れたエラー訂正機能
優れたテープトランスポート設計と強力なECC、リード・ソロモンエラー訂正とリード・リトライ、ライト・リトライ機能により10-17以下の低ビットエラーレートを実現します。

●“DTF”の今後の発展計画
DTFは、更なる記録の高密度化により、“DTF-2”の倍密/倍速にあたる記憶容量400GB、転送速度48MB/秒の“DTF-3”、将来的には記憶容量800GB、転送速度96MB/秒の“DTF-4”まで拡張する予定です。容量や転送速度の向上後にも、過去に蓄積したデータカセットを、上位機で高速読み出しができる等、再生時の互換性も確保する予定です。また、HSM(階層型ストレージ管理システム)ソフトウェア「PetaServe」に加え、バックアップソフトウェア「PetaBack」を商品化することが予定されており、今後更にDTFの高速データ転送能力を活かしたアプリケーションをユーザーに提供して参ります。



●『GY-8240UWD』の主な仕様
 
フォーマット規格DTF-2
データ容量Lカセット(専用カセット) 200GB(非圧縮)、518GB(圧縮)
Sカセット(専用カセット) 60GB(非圧縮)、155GB(圧縮)
データ転送レート24MB/s(サステイン)、40MB/s(バースト)
インターフェースUltra Wide Differential SCSI
エラーレート1 x 10E-17以下 ( ECC with Retry )
質量(本体重量)約25kg
外形寸法315 (W) × 486 (D) ×220 (H) mm
カセット外形寸法Lカセット (254×145×25)mm
Sカセット (156×96×25)mm
電源AC100〜240V 50 / 60 Hz
消費電力約300W



※お客様からのお問い合わせ先:
ソニーマーケティング(株)
情報システム営業本部 データストレージ営業部
TEL:0462-30-5298
E-mail: wing@bcmk.sony.co.jp