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プレスリリース

2009年9月8日

新商品

世界初※1、フロントスピーカーに位相特性を合わせる自動位相マッチング技術
“APM”を搭載したマルチチャンネルインテグレートアンプ『TA-DA5500ES』登場

〜サラウンド、センターがフロントと違うスピーカーでも、良好なサラウンド空間を実現〜

マルチチャンネルインテグレートアンプ『TA-DA5500ES』

SONYマルチチャンネルインテグレートアンプ 『TA-DA5500ES』

ソニーは、フロントL/Rと異なるタイプのスピーカーをサラウンドやセンターチャンネルに組み合わせても、つながりの良いサラウンド空間を構築できる、自動位相マッチング技術“オートマティック・フェーズ・マッチング(APM)”を搭載した、マルチチャンネルインテグレートアンプ『TA-DA5500ES』を発売します。

型名 発売日 希望小売価格
マルチチャンネルインテグレートアンプ 『TA-DA5500ES』 10月25日 273,000円(税抜価格 260,000円)

家庭では、サラウンドやセンターにフロントと同一のスピーカーを用いることは難しく、異なるスピーカーが使われるのが一般的です。
“APM”は、フロントスピーカーと違うスピーカーをサラウンドやセンターに使った場合でも、スピーカーの位相の周波数特性をフロントスピーカーに合わせる当社が開発した世界初※1の技術です。フロント、センター、サラウンド全てのチャンネルの位相特性が揃った理想的な再生条件により、音楽や映画の制作者が意図した、良質なサラウンド音を忠実に再現することが可能になりました。

また、本機には、ソニー独自の映画音場技術“HD デジタルシネマサウンド(HD-D.C.S.)”を搭載しました。これは、従来から搭載してきた「デジタルシネマサウンド」をブルーレイディスク(BD)などの音質であるHDグレードにまで大幅に改良したものです。BDはもとより、映画放送やDVD再生についても、まさに映画館で聴き覚えのある「あの音」を家庭で楽しむことができるようになりました。

※1
マルチチャンネルインテグレートアンプにおいて。フロントスピーカーの位相をリファレンスとして、サラウンド・センタースピーカーの位相特性を合わせることで補正する技術として世界初。
(2009年9月8日現在、ソニー調べ。)

主な特長(詳細)

  1. 世界初、フロントスピーカーに位相特性を合わせる自動位相マッチング技術“オートマティック・フェーズ・マッチング(APM)”搭載

マルチチャンネル再生は、フロント、サラウンド、センター全てのチャンネルに同じスピーカーを用いて音圧と位相の両方の周波数特性を一致させておく事が理想です。
そこでソニーは、サラウンドやセンタースピーカーの位相周波数特性をフロントスピーカーの特性に一致させる新技術 “APM”を開発し、『TA-DA5500ES』に初めて搭載しました。“APM”による補正は、ソニー独自の自動音場補正機能“アドバンストD.C.A.C. (Digital Cinema Auto Calibration)”の一部として組み込まれています。
“D.C.A.C.”は、付属の測定マイクロフォンを使うことで、部屋の音響特性を高精度かつ高速に自動で測定・補正できる技術です。従来の“D.C.A.C.”は、距離、レベルの自動設定に加えて、音圧の周波数特性の補正を精密に行ってきました。但し、異なるスピーカーのクロスオーバーネットワークタイプの違いや、サラウンドスピーカーの異なった設置環境による壁からの反射音、センタースピーカーを画面下に置く事によるフロントスピーカーとの高さの違いなどにより、同一のスピーカーを使っても良好なサラウンド環境を得るのは難しいことでした。
“アドバンストD.C.A.C.”では、“APM”が加わったことにより、こうした設置の制約はもちろん、フロントと全く違うスピーカーを用いた場合でも位相周波数特性をフロントと一致させることができます。これにより、従来はフロントスピーカーとの組み合わせ(相性)に制限があったサラウンドスピーカーとセンタースピーカーが自由に選べるようになりました。

<“APM”のインパルス応答での効果>

  1. 新開発“HD デジタルシネマサウンド (HD-D.C.S.)”搭載

ホームシアターの機材に良質なものを使っても得られないのが、映画館という空間が生み出す「映画館らしい音」。それは映画館という環境がもつ反射音や残響音が作り出すものです。その反射音や残響音をともなって、BDやDVDの音は初めて映画の音になります。実際、映画制作者は映画館そのものであるダビングシアターと呼ばれる環境で映画の音を編集しています。
このため、この映画館独特の反射、残響音がない場合、映画の迫力や臨場感はもとより、画面の奥行きや俳優同士の距離感といった、映画に込められた演出の再現も不十分になりがちでした。
この映画館独特の反射、残響音を家庭で再現するソニー独自の技術が「デジタルシネマサウンド」。この技術を革新的に改良し、ブルーレイディスクのHD音声のクオリティにまで高めたのが、新搭載の“HD デジタルシネマサウンド (HD-D.C.S.)”です。
その参考になったのは、ハリウッドのソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)にある大型のダビングシアター。ソニーは今回、最新の技術により精密に測定・解析を行ない、そして実際に映画の音を編集しているSPEのサウンドエンジニアの協力による詳細な調整を経てHD-D.C.S.を開発しました。HD-D.C.S.を使うことにより「聴き覚えのある映画館独特の音」がリビング空間に蘇ります。

米国カルバーシティにあるソニー・ピクチャーズ・スタジオのケリーグラント・シアター。(C)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

<“HD-D.C.S.”・3タイプ>
HD-D.C.S. は、一つのダビングシアターの反射、残響を再現します。実際の映画館の残響量を再現する標準タイプのほかに、残響量を少なくしたタイプと残響量を多くしたタイプを加えた3タイプを装備しました。

  • スタジオ タイプ…実測値より少ない残響量を付加します。細かい音は聴きとりやすいまま、サウンドエフェクトの迫力を映画館に近付けます。
  • シアター タイプ(標準)…ダビングシアターの実測値と同等の残響量を付加します。一般家庭のシアタールームで、聴き覚えのある「映画館の音」が再現できます。
  • ダイナミック タイプ…実測値より多い残響量を付加します。もともとの部屋固有の残響が多い場合でも、ダビングシアターの広い空間を再現することができます。

  1. 低音域の高音質再生を実現するメタル・アシスト・ホリゾンタルFBシャーシ採用

『TA-DA5500ES』は、近年増加している低音域の充実した音楽作品を高音質再生し、映画の迫力を一層高めるため、シャーシ剛性を飛躍的に高めたメタル・アシスト・ホリゾンタルFB(Frame and Beam)シャーシを搭載しました。
本機で搭載しているのは、シャーシ自体のフレーム部を強化する新たな金属製の補強ビームを装備し、FBシャーシ自体のねじれ変形を防止した、新型FBシャーシです。内部の各基板をホールド(保持)する金属部品を新設し、従来モデルに比べて基板の保持強度を大幅に向上しました。
こうしたシャーシの大幅な強度アップにより、大きな音圧がかかったときに発生する部品の振動レベルが下がり、音の濁りが防止され、スピード感と量感の両立した低音を実現しました。
例えば、グランカッサやティンパニーの連続強打時に空間に放たれる空気の揺れ、映画の衝撃音、爆発音などの迫力が向上し、音楽性、エンタテインメント性ともに、従来にない良質で強力な再生を実現しました。

低音域の高音質再生を実現するメタル・アシスト・ホリゾンタルFBシャーシ採用

  1. HDMI 6入力/2出力端子を搭載

HDMI入力端子は6系統搭載。従来1系統だった高音質性能を高めた入力“for AUDIO”を2系統に増設※2。また、1系統をフロントに配置し、カムコーダーなどの他機器との接続性を高めました。
HDMI出力端子は2系統を装備。従来機が切り換えのみだったものを、2系統同時出力を可能にしました。これにより2台のディスプレイを同時に使用することができます。HDMIパススルー機能も搭載し、アンプの電源を立ち上げなくても、HDMI接続しているテレビ等のディスプレイで接続機器を再生できます。
また、HDMI出力OFFも装備しており、映像が必要ない場合に、より良い音質でHDMI機器を使うことが可能となりました。このほか、“x.v.Color(エックスブイ・カラー)”※3、“Deep Color(ディープカラー)”※4、フルHD・1080pの高精細デジタル映像信号や「ブラビアリンク」※5にも対応しました。

※2
“for AUDIO”入力端子と、他の入力端子は機能的には同一です。
※3
“x.v.Color”(エックスブイ・カラー):
動画色空間規格の国際規格のひとつ「xvYCC」に対応した機器に付す名称としてソニーが提案している商標。
※4
“Deep Color(ディープカラー)”:
HDMI 端子の映像信号処理において、転送可能な色数を増やした規格。
※5
「ブラビアリンク」:
HDMI機器制御信号を使って液晶テレビ<ブラビア>のリモコンで連動操作できるソニー商品の機能名称。
  1. ネットワーク&インターネットラジオ対応

『TA-DA5500ES』は、DLNA※6クライアント機能を搭載しており、同一ホームネットワーク上にあるDLNA準拠のサーバーから配信される音楽や写真コンテンツ※7をお楽しみ頂けます。例えば、書斎や寝室にあるDLNA準拠のPC上のコンテンツをリビングにある『TA-DA5500ES』でより高品位な音声で再生することが可能となります。
また、『TA-DA5500ES』はインターネットに接続する事により、パソコンを使用することなく、インターネットラジオ(SHOUTcastTM※8)をお楽しみいただく事ができます。
さらに、付属ソフト「ES ユーティリティ」を使えば、AVアンプの多機能化・ネットワーク対応により発生する様々な設定に必要な各種パラメータをPC上で確認できるだけでなく、編集し、その後本体へ反映することが可能です。またLAN端子からネットワーク経由でのファームウエアアップデートが可能となります。

※6
DLNA( Digital Living Network Alliance):
PC 業界と家電業界の企業により、ホームネットワーク環境でデジタル AV 機器同士や、PC を相互に接続することを目的として結成した団体。
※7
対応フォーマット:
音楽:リニアPCM、MPEG-1 Layer3、AAC、Windows Media® Audio(WMA professionalの全プロファイル除く)
写真:JPEG、BMP、PNG
※8
SHOUTcastTM
デジタル音声ストリーミングによるラジオサービスです。
  1. その他の高音質技術

『TA-DA5500ES』は、前モデル『TA-DA5400ES』から継続し、以下の高音質技術を搭載しています。

  • 「デジタル・レガート・リニア(D.L.L.)」
    DVDやBS/地上デジタル放送で用いる従来の圧縮(ドルビーデジタル、DTS、MPEG-2 AACなど)や、古い録音のCDの音声信号には、本来聴こえないはずの可聴帯域外のノイズがあります。“D.L.L”は、そのノイズを新たな情報で補ったり、追加せず、可聴帯域外の音質阻害成分を除去し、ソースに納められているオーディオ情報を最大限に取り出すことにより、DVD(ドルビーデジタル、DTS)、BS/地上デジタル放送(AAC)などの音質が向上する技術です。DVD、CDなどの以前から持つ大切なライブラリーを高音質化して楽しめます。
  • “H.A.T.S.(High quality digital Audio Transmission System)for HDMI”
    アンプ内のDA変換器の近くにマスタークロックを配置。スーパーオーディオCD/CDプレーヤーをフロー制御により動作させる“H.A.T.S.”をHDMI伝送に搭載しました。フォーカスや純度感、音場感が改善し、低音の力強さも加わり音楽再生のクオリティが向上します。スーパーオーディオCD/CDプレーヤー『SCD-XA5400ES』と組み合わせて、DSD信号でも“H.A.T.S.”をかけたハイクオリティなサウンドを堪能できます。
  • 「ジッタ・エリミネーション回路」
    HDMIやデジタル音声伝送により、デジタル信号から分離したマスタークロックに原理的に含まれるジッタを排除する技術です。この技術により、高いS/N感と美しい音色を再現することができます。ブルーレイディスクの新フォーマット音声のみならず、リニアPCMや従来の圧縮音声を用いるDVDにも有効で、HDオーディオ時代にふさわしい音質の向上を実現しています。
  • 32bit DSD−DAC変換機能
    スーパーオーディオCDのDSD信号をPCM信号に変換する際、独自のアルゴリズムにより32bit分解能で変換することで、情報量の欠落がほとんどない高音質を実現。スーパーオーディオCDに記録されている高音質をありのまま再現することができます。
  1. 高音質無鉛はんだ採用

オーディオ製品の製造において、最も重要なパーツがはんだです。何千箇所にも及ぶ信号経路上の部品を接続するのがはんだであるため、その音質がアンプの性能に大きな影響を与えます。現在はんだは環境に配慮した無鉛はんだが使用されていますが、無鉛はんだを使うと一般的に硬質な音になりがちです。
本機にはソニーで独自に開発した音質専用のはんだを採用。使用する金属材料の微量含有元素に吟味を重ねたもので、鉛入りはんだ時代にも存在しなかった自然で豊かな質感と雰囲気の表現を可能としています。

 

『TA-DA5500ES』の主な仕様

型名 『TA-DA5500ES』
定格出力(20Hz-20kHz、8Ω) フロント120W+120W、センター120W、サラウンド120W+120W、サラウンドバック120W+120W
実用最大出力(JEITA、4/8Ω) フロント150W+150W、センター150W、サラウンド150W+150W、サラウンドバック150W+150W
全高調波ひずみ率 フロント0.09%以下(8Ω負荷)120W+120W(20Hz〜20kHz)
周波数特性(SA-CD/CD入力-スピーカー出力間) SACD/CD入力-スピーカー出力間:10Hz〜100kHz ±3dB(8Ω時)
SN比 LINE:96dB(サラウンド、EQ全てOFF時)
映像系機器(音声&映像)入力 5系統
映像系機器(音声&映像)出力 1系統
映像モニター出力 1系統
EXT VIDEO用(映像のみ)入力 1系統
コンポーネント映像入力 3系統
コンポーネント映像出力 1系統
HDMI入力 6系統(背面5系統/前面1系統)
HDMI出力 2系統(同時出力)
デジタル入力 6系統
同軸 3系統
デジタル出力 1系統
オーディオ入力 フォノ(MM) 1系統
ライン系 4系統
オーディオ出力 REC OUT 2系統
フロント(L/R) 1系統
センター 1系統
サラウンド(L/R) 1系統
サラウンドバック(L/R) 1系統
サブウーファー 1系統
ヘッドホン 1系統
マルチチャンネル入力 1系統(7.1ch)
DMPORT端子 1系統
リモコン ワイヤレスリモコン RM-AAL024
シンプルリモコン RM-AAU061
電源 AC100V、50/60Hz
消費電力 300W
外形寸法 W430×H175×D430mm
質量 約17.0kg

なお、当社は、以下のステレオアンプ新商品も発売します。ラインアップを取り揃え、お客様には用途に応じたホームオーディオ商品をお選びいただけます。

  • 2チャンネル ステレオアンプ 『STR-DH100』

    2チャンネル ステレオアンプ『STR-DH100』 発売日:10月25日
    希望小売価格:31,500円(税抜価格:30,000円)

<主な特長>

  1. 出力150W/ch(JEITA、8Ω)の大出力

    エントリークラスのアンプながら総合出力150W/ch(JEITA、8Ω)の大出力を実現。よりクリアなサウンド再生が可能となりました。

  2. 60局をプリセット可能なFM/AMチューナー搭載

    本機には、FM局・AM局をランダムに各30局(合計60局)までプリセットしてボタン操作で呼びだせるFM/AMチューナーを内蔵しており、手軽にラジオ放送を楽しめます。周波数とともに、FMのモードも記憶するマルチプロセスメモリー、その地域で受信可能な局を探すオートチューニング機能も備えます。

  3. デジタルメディアポート(DMPORT)端子も備える多彩な入力端子

    入力系統は、5系統のアナログ音声入力を装備。さらに、DMPORT端子を搭載し、別売のデジタルメディアポートアダプター『TDM-NW10』やBluetooth®機能搭載の『TDM-BT10』を接続して、対応する“ウォークマン”などの音楽を手軽に高音質で楽しめます。

注:
“DIGITAL MEDIA PORT”、“DMPORT”は様々なポータブルオーディオ機器とソニーのAV商品とを接続する規格の名称です。
注:
Bluetoothとそのロゴマークは、Bluetooth SIG,INC.の商標で、ソニーはライセンスに基づき使用しています。
注:
“WALKMAN”、“ウォークマン”およびそのロゴは、ソニー株式会社の日本国およびその他の国における登録商標または商標です。
注:
記載されている製品名等は各社の登録商標あるいは商標です。

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