SONY

α×BRAVIA 4K

Engineer's Voice 『4K対応ブラビアは、写真本来の美しさにどこまで迫れるか』

実は、ブラビアの画質設計にはフォト専任のチームがいる。
αとブラビアが連携した画質設計プロジェクトは、
α初号機が発売された2006年に発足し、それ以来フォトのためだけの
画づくりのノウハウが何年にもわたり蓄積されている。
カテゴリーの枠を超えた、αとブラビアの開発陣には、
フォトに対するソニーの徹底したこだわりと思想が貫かれている。

αの圧倒的な解像力は、4K対応ブラビアで体感できるか。

α画質設計担当

水口

4Kパネルでの写真鑑賞のためには、パネルの解像度を大きく上回る高解像度で写真を撮影してもあまり意味がないと思われがちですが、実はそうではありません。高解像度なカメラであるほど、解像の限界に達する手前の領域にも豊富なディテール情報を取り込むことができるので、それを映し出す際にも撮影したカメラの差が表われます。たとえば、このα7Rのような高画素なカメラで撮った写真は、やはり4K対応ブラビアでは格段に美しく見えますね。

α画質・音質
マネージメント

若木

2Kのハイビジョンテレビであれば、この風景写真もここまで精細に出てきません。α7Rで撮影した大きな画を4K対応ブラビアで出力しているので、細かな苔のディテールまでくっきりと再現されていますね。パソコンのモニターで見た印象と比べても、迫力が違いますし、十分に鑑賞できる画がでていると思います。

BRAVIA画質設計担当

津村

4K対応ブラビアは、2Kの4倍の解像度を持っていますが、それでも画面で表示できるのは8Mピクセルです。このためα7Rの36Mサイズのデータをテレビ用に縮小する必要があるのですが、約1/5のデータをテレビ側でどう表現するかがキーポイントになります。このときに「フィルター設定」がとても重要になってきます。

BRAVIA画質設計担当

星野

画像データを縮小する際、その情報量を減らすのに「フィルター」をかけるという方法があります。たとえ36Mであっても、それをただ単純に間引いただけではカクカクした画像になってしまいます。このフィルターを通すことによって、画がなめらかに見えるようになりますが、それを自然に見せるためにはかなりノウハウが必要です。

α画質・音質
マネージメント

若木

カメラの画づくりでは、「オーバーサンプリング」という言いかたをしますが、それと同じでカメラで大きな画素からギュッと縮めた方がやはり細部までキレイで、自然な画になります。縦横斜めのバランスがとても良くなり、見た目にもいい画がつくれます。8Mのデータから8Mの画をつくろうとすると、どうしてもエッジが不自然になったりしますから。丸いものが丸く写るか、それとも一部カクカクして写るかという違いですね。

BRAVIA画質設計担当

津村

このフィルター設計をするにあたり、オリジナル画像からどのくらい縮小するかによって、その縮小率に応じた細かな設定をしています。実際には目で見ながら「折り返し」というジャギーやモアレのようなノイズ成分を取っていきます。ただ、これを取りすぎるとオリジナル画像の解像感を落としてしまうので、ノイズ成分を取り除きつつ解像感と両立するぎりぎりのところを狙った設計をしています。

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オリジナル画像の解像感をどこまで引き出せるか。

α画質設計担当

水口

カメラではデジタル的にこれ以上細かな情報があっては困るという場合がありまして、それがモアレとして現れたりするのですが、実際の被写体にないものが写ってしまいます。そういうことが起こらないように、光学ローパスフィルターを付けて不要な情報を取り除きます。しかし、光学ローパスフィルターは必要な情報の再現性を少し弱めてしまう特性もあるんですね。だから、元々モアレとかが起こりにくいα7Rのような36Mの高解像度なカメラなら、光学ローパスフィルターレスにすることで被写体の細部までよりくっきりと描写でき、その豊富なディテール情報が4K対応ブラビアでの鑑賞により一層のリアリティーを与えることになります。

また、α7Rを含め画像処理エンジン「BIONZ X」を搭載したモデルでは「ディテールリプロダクション技術」が採用されているのですが、これは最初にお話しした解像限界に至る途中の領域を、より忠実に再現する技術です。単純にエッジを強調するのではなく、細部にまでこだわって自然さを追求したものですから、まさに4K対応ブラビアでの鑑賞に威力を発揮していると思います。

BRAVIA画質設計担当

津村

それに加えて、「4K X-Reality PRO」による超解像技術を使って、元の解像度を再現するような処理をしています。今回の4K対応ブラビアでは、フォト専用の超解像データベースを設計し、より解像度の高いコンテンツに適した処理をしています。

BRAVIA画質設計担当

星野

超解像のデータベースを使うと、解析された信号をデータベース内の最適なパターンと照合して、オリジナルデータが縮小されることで失われてしまう質感やディテールを再現することができます。

BRAVIA画質設計担当

津村

実際に4K対応ブラビアでフォトを見てもらえれば、オリジナルの画像データをフルに再現したかのような解像感を感じてもらえるのではないでしょうか。

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どのように連携し画質設計しているか。

BRAVIA画質設計担当

星野

従来のテレビの画質設計では、フォトと動画の画づくりを区別しないことも多かったのですが、本来フォトと動画では対象とするポイントが違います。そのため、4K対応ブラビアではフィルターだけでなく、色、鮮鋭度、コントラストまで、すべてフォト用に特化した画づくりをしています。

BRAVIA画質設計担当

津村

このフォトへの取り組みがはじまったのが2006年です。フィルターの入れ方、画づくりの基本的な考え方、フォトモードに自動で切り替えるHDMI仕様など、カテゴリーを越えた開発陣たちが議論に議論を重ねながら運用規格を策定しました。今回さらに4K対応の一環として、今までの内容を改めて見直しており、PS3との4Kフォト連携も実現しています。

α画質設計担当

水口

最初に「ブラビア プレミアム・フォト」という企画で写真をキレイに見せることを始めたとき、何度もいっしょに画像を見ながらお互いが納得できるテレビの画づくりの基本方針を決めました。それがαの初期モデルの時なので、本当にそれからずっと画質設計についてのやりとりが続いていますね。基本方針は全く変わらないのですが、ブラビアが進化するたびに顔を突き合わせて確認もしています。

α画質・音質
マネージメント

若木

それはテレビとカメラの両方を製造しているメーカーだからできることです。4Kフォト出力もそうですが、他のメーカーではここまで連携できないので、どうしてもそれぞれで違う画づくりを行ってしまう。ソニーでは、そこはお互いに話し合いながら画づくりをしています。

BRAVIA画質設計担当

津村

ブラビアの画質設計チームは、動画チームとフォトチームとに完全に分かれています。それくらいの工数をかけないと、写真を美しく再現することは難しい。おそらく、ここまで真剣にフォトの画づくりに取り組んでいるメーカーはほとんどないのではないかと思います。さらに、カメラとテレビが連携してここまで画をつくり込んでいることこそが、ソニーの強みだと思います。

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