SONY

α×BRAVIA 4K

Engineer's Voice 『4K対応ブラビアは、写真本来の美しさにどこまで迫れるか』

実は、ブラビアの画質設計にはフォト専任のチームがいる。
αとブラビアが連携した画質設計プロジェクトは、
α初号機が発売された2006年に発足し、それ以来フォトのためだけの
画づくりのノウハウが何年にもわたり蓄積されている。
カテゴリーの枠を超えた、αとブラビアの開発陣には、
フォトに対するソニーの徹底したこだわりと思想が貫かれている。

4K対応ブラビアは、αの色彩をどこまで再現できるか?

BRAVIA画質設計担当

津村

今回の4K対応ブラビアでは、トリルミナスディスプレイを採用しています。色再現性が高く、たとえばこの写真で言えば、ピンクのバラの明部から暗部までのグラデーション、レッドの濃淡までオリジナルに迫る再現ができます。

α画質設計担当

水口

カメラはもともと被写体の色の情報も広く持っているのですが、その色域は何かに出力することによってはじめて決まります。sRGB色空間に対応した出力デバイスが一般的ですが、それでは色域が足りない場合があります。4K対応ブラビアのようなより広い色域を持った出力機器ならば、被写体本来の色にさらに迫ることができます。トリルミナスディスプレイによって、カメラのポテンシャルを最大限に生かせるのではないかと思います。

α画質・音質
マネージメント

若木

カメラにとってトリルミナスディスプレイは、かなり理想的な出力環境といえます。このバラもそうですけど、たとえば中間色のエメラルドグリーンなんかもかなり美しく見えますね。それと、単に色域が広いだけではダメで、カメラとテレビで色空間の整合がちゃんととれていることも重要なんです。カメラ側の色に対するこだわりを再現するためのカラーマネジメントの基本です。色空間をしっかりと共通化しているからこそ、この色の鮮やかさが際立ってきます。

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記憶色をいかにして再現できるか。

BRAVIA画質設計担当

津村

見たままの色を出すというのは、高性能なハードが前提だと比較的簡単なんです。そこから色づくりするとなると、途端に難しくなります。色相やゲインを調整して単に鮮やかに感じられるようなチューニングであれば容易なのですが、フォトの画づくりでこれをやってしまうと、実際の物体色と大きく変わってしまいます。そのため、色の成分を細かく分解し、各成分に対してある一定の範囲だけをエンハンスするような、高性能な回路ならではの色づくりをしています。

たとえば、テレビは主に放送を視聴するために使われますが、実際に画面に映っている被写体がどういう色なのか視聴者にはわからないので、一見鮮やかでキレイと感じる画づくりが視聴者には好まれます。これに対してプライベートで撮った写真をテレビで再生する場合では、放送と同じような色のエンハンスをしてしまうと、違和感を与えてしまうことがあります。そうすると「これは僕が撮った画じゃない」となってしまう。だから、記憶色の延長線上に位置するような画づくりを心がけています。

BRAVIA画質設計担当

星野

パネルの色域はRGBの3原色で決まりますが、各色に対する色域の広さには差があります。このため、自由にエンハンスできるわけではなくて、色ごとの調整が必要になってきます。たとえば、画づくりで強調させ過ぎると、色つぶれや、自然な色が蛍光色っぽくなってしまいます。ただ強調すればいいというわけではなく、パネルの性能を十分に加味しつつ、記憶色を損なわない画づくりをするように心がけています。

BRAVIA画質設計担当

津村

色空間に関しては、動画ではxvYCCという色域が規格化されていますが、それに対してフォトはsRGB、Adobe RGB、sYCCなどさまざまな色空間があり、パネルの性能に応じて各色空間に適した色づくりをしなくてはいけません。それぞれの色空間に対し、画づくりを調整するのはかなり手間のかかる作業になります。市場の一般的なテレビで、ここまでフォトの画づくりにこだわっているメーカーはないのでは、と思います。

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鑑賞に理想的な画づくりができるのか。

BRAVIA画質設計担当

津村

4K対応ブラビアではニーズに応じた画質モードを搭載しています。撮影されたそのままの画質で表示することもできますし、テレビ側で最適化された画質でも映せます。ブラビアではフォト専用の画質モードとして「フォト・ダイナミック」「フォト・スタンダード」「フォト・カスタム」「フォト・オリジナル」の4種類を用意し、ユーザーの好みや用途に合わせて選べるようにしています。他社にも「フォトモード」を搭載したテレビは存在しますが、ブラビアでは多彩なバリエーション設定でユーザーの好みや用途に合わせることができます。

また色温度に関しても、デイライトである5500Kを含む4種類の色温度を設け、編集用途や視聴環境に十分適応できる設定が用意されています。

BRAVIA画質設計担当

星野

色温度だけでなく、鮮鋭度設定においてもシャープネス、ディテールエンハンサー、エッジエンハンサ―など、各エンハンス効果ごとに調整・設定でき、特に超解像に関しては、解像度創造の調整もユーザーの好みに合わせて設定できるようになっています。ここまで詳細な調整や設定をユーザーに開放できているメーカーはほかにはないですね。また、モニターモード(フォト・カスタム)にすることで、フォト編集において、これまでは紙にプリントして確認していたようなことが、ブラビアの大画面上で細かくチェックできるようにしています。

BRAVIA画質設計担当

津村

画質設定では「バックライト」「ピクチャー」などの基本設定から「黒補正」「ガンマ補正」「色温度調整」などの詳細な設定項目までユーザーに開放しています。さらに補足ですが、入力設定に関してもフォトの実力を十分に発揮できる豊富な映像設定を用意しています。具体的には「色空間」「カラーマトリクス」「ダイナミックレンジ」などがあります。また、「シーンセレクト」機能の搭載により、フォトのほか、ゲーム、グラフィックス、シネマ、スポーツ、アニメなどコンテンツに応じた設定も用意し、HDMI入力では、4Kフォト対応製品同士をつなげれば、設定が分からなくてもフォトモードに自動で切り替わります。

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これからの写真鑑賞のあるべき姿とは。

α画質・音質
マネージメント

若木

このような大型テレビの画面サイズでプリントする人はそれほど多くありませんので、カメラユーザーにとっては写真を大きなサイズで観るという新しい価値がありますね。その中で、この4K対応ブラビアはさらに色域が広いので、夕暮れの空や花などの豊かな色の階調はもちろん、背景のボケに存在する微妙なトーンなどもプリント以上に楽しめる。鑑賞の新しいかたちとしてひとつの選択肢なるのではないかと思います。

BRAVIA画質設計担当

津村

紙焼き写真の場合は混色の色再現域にとどまりますが、テレビの場合はバックライトの投射光源を通して画像を見るため、ポジフィルムに光を当てて見る環境にも近く、より純度の高い色再現ができていると言えます。プリントでは難しいコントラスト比が高いコンテンツ、たとえば花火や夕焼け、夜景など、高コントラストでメリハリのある画像なら、その違いは顕著にあらわれてきます。

BRAVIA画質設計担当

星野

画づくりもそうですが、システム的なところでも完全にフォトに特化した制御を組み込んでいるので、ひとつひとつがフォトにこだわりのある仕様になっています。実際にデータベース型の超解像では、いろいろなパターンを集積してデータをつくりあげるので、開発には相当な時間がかかっています。そういう鑑賞のための画づくりをきっちりしていると自負しています。

α画質設計担当

水口

カメラの性能があがっているからこそ、4K対応ブラビアのような出力機器で見て欲しいですね。カメラの性能が上がってもプリントしか選択肢がなければ、カメラのポテンシャルをまだまだ生かしきれていないのが現状だと思います。とにかく一度4K対応ブラビアで写真を見ていただければ、色や階調が豊かでここまでディテールまで見えるのかと写真の見方が変わると思います。これをきっかけに自分の作品をテレビで見るような文化ができてくると、とてもうれしいですね。

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対応機種

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