法人のお客様リモートカメラシステム 事例紹介 NBC長崎放送株式会社 様

NBC長崎放送株式会社 様

報道フロア内にリモートカメラを活用した
コンパクトなニューススタジオを設置しライブ感を演出

NBC長崎放送株式会社様では2021年11月の新社屋移転に伴い、報道フロア内にショートニュース専用のスタジオを構築されました。このスタジオには3台のリモートカメラ BRC-H800が設置され、OTCによる報道サブからのワンマンオペレーションを実現しています。このシステムの導入をご担当されたNBC長崎放送株式会社 総務技術局 管理部長 山口幸治様とNBC長崎放送株式会社 報道メディア局 メディア管理部長 光山耕二様のお二人にお話しをうかがいました。

総務技術局管理部長
山口幸治様(左)
報道メディア局メディア管理部長
光山耕二様(右)

ライブ感を重視したコンパクトなオープンスタジオ

NBC 長崎放送様新社屋

2021年11月の新社屋移転にあたって、旧社屋の時よりも少しコンパクトに、スモールサイズでスタジオを作らないといけないという背景がありました。

また、現場からはどうしてもオープンスタジオでやりたい、ライブ感を出したい、という強い要望がありました。プロジェクトの担当者がいくつか先行局を視察に行った際にすごくオープンスタジオの良さを感じたということで、当初はソニーさんとも普通のスタジオタイプで更新しようと話していたのですけれども、途中から設計変更をすることとなり、オープンスタジオでライブ感を出していこうという方向に舵が切られてからはコンパクトなシステム作りを目指してやってきました。ちょうど現場からのオープンスタジオを、という要求と、場所をできるだけ集約しないといけないというところでうまくニーズが合致した形です。

技術的な立場で言えば、遮音性とか機能的な面を鑑みれば通常のスタジオのほうが良いと思う面はあるのですけれども、一方で一度スタジオとして決めてしまうと、もう半固定になってしまうので、長いスパンで使うことを考えたらオープンスタジオの方が先々いろいろな変更も効いていいのではないかと考えています。例えば今のスタジオだけではなくて、場合によっては報道フロアの中央から顔出しをして、ライブ感とか、報道現場で今まさに何かが起こっている、という感じを出したいとも思っています。

旋回型リモートカメラでコンパクトに

カメラの選定にあたっては事前に他局の事例などを拝見しまして、旋回型のリモートカメラでも十分な画質で撮れることがわかっていました。これまではいわゆるワンピースカメラを大きな雲台にのせて、それだけでかなりの場所を取っていたわけですが、今回はリモートカメラをプロンプターにセットしただけのコンパクトなシステムを提案していただきました。この辺は省スペース化というところにうまく合致した部分です。また、夕方のニュースは(制作番組の一部として)制作スタジオで制作しており、このスタジオはお昼のニュースや土日のショートニュース、そして緊急時のニュース速報向けのスタジオなので、リモートカメラだけで十分だと感じています。

3台のBRC-H800のうち、2台はプロンプターにセットされている

OTCからの外部制御によりワンマンオペーションを実現

報道サブに設置されたOTCシステム

従来のシステムではちょっとしたフリップ抜きがあったり、アップ抜きがある場合にはやはりカメラマンがついて運用していました。今はショートニュースに特化していることもあり、報道サブからのOTCによるワンマンオペレーションで完結できています。
OTCでショットを選ぶとOTCからの外部制御によってカメラのプリセットポジションが連動するような形です。
機器の調整も設置時にVEが調整を行いましたが、その後はもうほぼ技術職員がノータッチの状況でも安定した運用ができています。

報道スタジオの外へ

3台のリモートカメラのうち2台をプロンプターにセットしていますが、残り1台は三脚に乗せています。この1台はスタジオから持ち出すことも想定していて、新社屋移転にあたって報道フロア以外のフロアでもリモートカメラを利用できるように他のフロアにもLAN端子と同軸端子を仕込んでいます。例えばこのカメラをエントランスに持ち出して、イベントの様子を中継するとか、そういった使い方です。あるいは屋上に持ち出してお天気中継などにも使ってみたい。現場にはレポーターとカメラだけで、それを報道サブからのワンマンオペレーションで取りまわしていくという使い方です。この辺はPoEで電源供給できて、LANケーブルと同軸ケーブルだけつなげばどこにでも持ち出して使えるリモートカメラの強みだと思います。

三脚に設置されたBRC-H800

今後のリモートカメラに期待すること

制作スタジオでは4台あるスタジオカメラの中の1台をワンピースカメラにしてリモコン雲台にのせて使っています。サブからリモート操作することで省力化を図っています。スタジオカメラと一緒に使って違和感がないくらいの画質をもった安価なリモートカメラが出てくると、省力化と併せてカメラの配置や撮影の仕方を工夫できたり、可能性が広がると思います。
あとはAIとか顔認識とかでのオートフレーミングとかができると面白いですね。生放送でも使えるくらいのレベルのものが出てくるとカメラマンもぐっと省力化できて楽になると思います。

※本ページ内の記事・画像は2021年12月20日に行った取材を基に作成しています。

リモートカメラ
BRC-H800

商品情報

リモートコントローラー
RM-IP500

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