法人のお客様Crystal LEDディスプレイシステム 事例紹介 導入事例:株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)様

事例紹介

株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)様

【納入概要】 Crystal LEDディスプレイシステム
・サイズ:横 約7.3m×縦 約3.2m/約312inch ・ユニット数:126ユニット ・解像度:横 5,760pixel×縦 2,520pixel
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)の概要・ご紹介

「Hondaらしい」をデザインする四輪R&Dセンター

四輪R&Dセンター(和光)には、四輪車開発のデザイン関連部門が集結しています。ここでは社会環境や時代の流れ、ライフスタイルなど、人々の気持ちをさまざまな角度から研究し、デザイナー一人ひとりが、お客さまの立場に立って、求められるクルマのあるべき「姿かたち」を探求し、新しい発想と工夫によって「Hondaらしい」「ユニーク」と称されるHondaの四輪車のデザイン研究開発を行なっています。ここで具現化された新しいクルマのデザインは四輪R&Dセンター(栃木)で商品としての総合的開発につながり、世の中に発表されています。

同四輪R&Dセンターの評価ルームでは、2018年3月からCrystal LEDディスプレイシステム(以下、Crystal LED)が稼働しています。Crystal LEDについて、デザイン室 室長の河野 拓様、同室主任研究員の岡本 千里様、導入を先導した同室 主任研究員の原 宗生様、デジタル開発推進室の渡邊 雅子様にお話しを伺いました。

導入の背景・課題
選定理由
導入効果
今後の展望
導入の背景・課題

Honda車の未来をつくる評価会

デザイン室 室長
河野 拓様

【河野様】デザイン室では、実物を見ているのと同レベルの評価ができるように、CGのリアリティを追求していますが、これまでのリアプロジェクション式のプロジェクター(以下、リアプロ)ではリアリティの追求に限界がありました。中でも、最も限界を感じていたのは奥行き感です。車の顔となるデザインを正確に評価するためには、面の抑揚など細部にわたるまで繊細に表現しなければなりません。特にボディラインのエッジ(シルエット)を二次元で立体的に見せるのは難しく、リアプロでは解像感やコントラストが不十分でした。また、黒を基調としたインテリアの際は黒つぶれを回避するために、CG上で通常よりもライティング設定を明るくして、言葉で補足をしながら評価者にイメージで理解してもらう必要がありました。

【原様】新型車を開発する工程には、実物大のモックアップモデルを製作する前に、CG映像や画像でエクステリア、インテリアを含むデザインなどを評価する段階があります。デザインの評価会は、Honda車の未来をつくる非常に重要な場面ですので、より質の高い評価を行うために、設備面の充実が必要不可欠です。これまでは、リアプロを用いていましたが、より高輝度、高解像度な評価環境が求められ、それに答えるためにCrystal LEDにリプレイスしました。

デザイン室 主任研究員
原 宗生様

【岡本様】CG評価の場面では、大きな課題がありました。それは、リアプロを使ったCG評価では、部屋を暗くしなければならなかったことです。照明を点けたり消したりするたびに評価の流れが一旦止まってしまい、インタラクティブ性が損なわれていたと感じます。また、暗い中で映像が浮かび上がると切り取った別世界を見ている試写会のような状態になってリアル感が減少してしまうなど、評価にさまざまな弊害がありました。

デザイン室 主任研究員
岡本 千里様
選定理由

高輝度&美しい黒の再現性でCG評価に最適

実車確認スペース

【原様】リプレイスに当たって、デザイン室からは「評価ルームの隣にある実車確認スペースとできる限り近い環境で、映像や画像による評価を実施したい」という要望がありました。そこで、LEDディスプレイを中心に、画面の明るさやコントラスト、見え方はもちろん、明るい部屋でも表現が優れているか、照明の映り込みはないか、ユニットのつなぎ目は目立たないか…など、さまざまな項目をチェックしながら、導入システムを検討していきました。その中でCrystal LEDは、輝度が高く、LED素子がとても小さいので黒の再現性に優れ、ユニットをまたいでも画素ピッチが変わらない。我々が求めているものだと実感しました。

デジタル開発推進室 CISブロック
渡邊 雅子様

【渡邊様】時間的コスト、メンテナンス性においてもCrystal LEDは優れていました。リアプロの時は、ランプの寿命時間になる前に交換するスケジュールを組んでいましたが、それでもランプが突然切れてしまったり、使用時間が同じランプでも個体差で色味が合わせきれなかったりと、いろいろと懸念点が多かったことを思い出します。しかし、構造が全く異なるCrystal LEDではその性質上光源の寿命という長期的な時間、事前準備のON/OFFという短期的時間のメリットを感じることができ、色味合わせの問題が根本的に解決できました。また、検討期間中には幾度もCrystal LEDの製品担当者と打ち合わせを重ね、実物のパネルを見ながら細かな課題までも解決することができたため、このCrystal LEDシステムの導入に踏み切りきました。

導入効果

評価を誤らせない。実車がある空間をリアルに再現

【河野様】Crystal LEDの1,000,000:1以上の高コントラスト比、さらにHDR対応の鮮明な映像表現により、現在では高解像度で、より階調の豊かなCG表現が可能になりました。高精細で、私たちが求めていたように線だけの表現ではない自然なエッジで再現できています。インテリア部分の黒つぶれなどの課題についても、Crystal LEDでは濃淡の幅がとても広いので黒つぶれがなくなり黒基調のデザインもリアルに再現できるようになりました。光のムラがなく、白のニュアンスや加飾の木目などもリアルに見えて、陰影や色の移り変わりで立体表現ができるため、デザイナーからは意図している表現でプレゼンテーションがしやすくなったとの声もあがってきています。今回の導入がとても意義のあるものになったと実感しています。

Crystal LEDを目の前にして説明する際、黒つぶれなどもなくデザインを意図通りに説明することができます。

【岡本様】今回、Crystal LEDを導入した評価ルームでは、ディスプレイから約10m離れた場所に評価者が座るのですが、本当に10m先に実車があるような空間をCGで再現しています。車は地面に接して存在するものなので、地面から離れた位置に置いたディスプレイにそのまま表示すると、車が浮いている状態になり、視点が異なるため評価に影響します。ボディラインのカーブなどを正しく評価するためにも、自然な位置(正確な位置)に車を再現することが重要です。そこで、Crystal LEDの導入時には、ソニービジネスソリューションの技術の方に、ステップ部分を可能な限り接地するカスタマイズをお願いしました。その結果、評価ルームの床面とディスプレイ内の車のタイヤ接地位置が同一面上に見えるようになり、車がそこにあるかのように、リアルな実車評価に限りなく近い映像を映し出すことができています。さらに、Crystal LEDは、高輝度で映像が鮮明なので、明るい部屋のまま自然な流れでのCG評価につながっています。

今後の展開

重要性が高まるCG評価。Crystal LEDの効果に期待

【岡本様】Crystal LEDは操作性もよく、テレビと変わらないくらい直感的に操作ができ、スタンバイに時間がかかりません。リアプロの時に必要だった、色調が安定するまでの時間もなくなりました。極端にいうと、使うための準備はほとんどしなくてもいいくらいです。この手軽な起動性を含め、リアルを表現できるCrystal LEDの機能をもっと活かした次元の高いCG評価を行っていきたいと思います。

【河野様】要望の多様化が進み、社会の変化の速度が加速している現在、モノづくりの現場ではスピーディに開発をしていく必要があります。そのような状況下でも品質にこだわりHondaらしいデザインを追求していくために、CGなど二次元の段階でさまざまなバリエーションを検討、決断していくことが重要です。Crystal LEDを使った実物とギャップのないCG評価を通して、よりよい車を、より早く作れるよう決断し、多くのお客様に届けていきたいと思います。

株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンターの皆様
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