法人のお客様LEDディスプレイ Crystal LED 事例紹介 導入事例:資生堂グローバルイノベーションセンター:S/PARK(エスパーク)/株式会社資生堂 様

事例紹介 Crystal LEDディスプレイシステム(ZRD-1 / ZRD-2)

資生堂グローバルイノベーションセンター:S/PARK(エスパーク)
株式会社資生堂 様

【納入概要】 Crystal LEDディスプレイシステム
 ・サイズ:横 19.3m×縦 5.4m ・ユニット数:576ユニット ・解像度:横 15,360pixel×縦4,320pixel
「資生堂グローバルイノベーションセンター(呼称:S/PARK)」の概要・ご紹介

“美のひらめきと出会う場所”

2019年4月13日、横浜みなとみらいにオープンした資生堂の最先端研究施設「資生堂グローバルイノベーションセンター(以下、S/PARK)」。ここは、資生堂のこれまでの研究所とは一線を画するミッションを持っています。それは、さまざまな人や企業と出会い、そこから生まれるひらめきで未来のビューティーをつくっていくこと。同センターは「多様な人々が世界中から集う“資生堂のパーク(公園)”」と「その出会いから生まれるインスピレーションが“スパーク”する場所」の意味を込め、「S/PARK(エスパーク)」と名付けられました。カフェや多目的スタジオが併設された1、2階の空間は、一般のお客様も利用できるオープンコミュニケーションスペースになっており、お客様と資生堂の研究員(社員)との、新たな接点となっています。

S/PARK、1、2階にあるオープンコミュニケーションスペースの壁一面に、世界最大*となる16K×4KサイズのCrystal LEDディスプレイシステム(以下、Crystal LED)が稼働しています。Crystal LED導入の背景とともに、その役割について、プロジェクトリーダーの久代哲之様と、マネージャーの蔵内健太郎様に伺いました。

*2019年4月時点 「Crystal LED ディスプレイシステム」として


(株)資生堂
グローバルイノベーションセンター
プロジェクトリーダー
久代 哲之 様
(株)資生堂
GIC統括部 S/PARK企画グループ
マネージャー
蔵内 健太郎 様

Crystal LEDは「美のひらめき」の循環装置

【久代様】S/PARKは、「都市型オープンラボ」「多様な知の融合」「グローバルイノベーションハブ」の3つのテーマを掲げ、社内外問わず多くのパートナーと共に作られています。全体プロデュースを小山薫堂さん、空間デザインを佐藤オオキさんにお願いしました。

【蔵内様】コンセプトは“美のひらめきと出会う場所”。ここは単なる研究所や商業施設ではなく、お客様との出会いや企業・パートナーの方々とのつながりからインスピレーションを得て、新たなビューティーをつくっていくクリエイティブな場所です。このコンセプト通りに、空間を機能させていくための仕掛けが必要でした。
S/PARKの1、2階のモチーフは、「付箋(ふせん)」です。ここでの「出会い」によって生まれたひらめき(アイデア)を書きとめた付箋が空中に舞い、それが上の階にある研究所の方へと漂っていく。そこで生み出されたものがまた1、2階に降りてきて、Crystal LEDを介して、お客様のもとへ届くというストーリーを持たせています。デザイナーの言葉を借りると、S/PARKは「呼吸する研究所」であり、Crystal LEDは「循環の装置」としての役割を果たしています。

ディスプレイの向こう側に広がる別世界

【久代様】S/PARKのプロジェクト開始当初から、壁面に大きな映像装置を入れるという構想がありました。もちろん、ただ大きければ良いというわけではなく、映像が美しいだけでも物足りない。見た人にひらめきを誘発する、「なにこれ!?」という驚きやワクワク感があるものにしたいという思いがあり、それを実現できる唯一の映像装置がCrystal LEDでした。

Crystal LEDにたどり着く前に、さまざまなLED映像装置を見て、それぞれの良さを発見することができました。ただ、今回はお客様が「触れるほど近い距離」からも見ても違和感のないようにしたかったため、近づいたときに見えるLEDのつぶつぶ感(光源)が気になっていました。有機ELディスプレイにする案も出ましたが、映像のつなぎ目(フレーム)によってどうしても「設置感」が出てしまう…理想は、ディスプレイの向こう側にあたかも一つの世界が存在するかのように感じられるものでした。

そんなときに出会ったのが、ソニーのCrystal LED。光源サイズが極めて小さく、近づいても全く気になりませんし、ディスプレイユニットを組み上げて大画面を構成しているのにつなぎ目も見えない。S/PARKに完成したのは、世界最大の16K×4K(19.3m×5.4m)サイズ。見た瞬間、鳥肌が立ちました。

“屋久島の森を出現させる”16K×4K dot by dotへの挑戦

【蔵内様】Crystal LEDの設置をしている間、常に感じていたのは、ソニーのクリエイティビティーに対する真っすぐさ。そして、技術力の高さです。ミリ単位のこだわりで調整していて、その意識は、資生堂の文化とも通ずるものがあると感じました。

【久代様】ソニーの協力があり、S/PARKに私たちが思い描いていた映像装置の導入が決まりました。しかし、本当に難しかったのは、どのようなコンテンツを流せばよいのかということ。S/PARKを象徴するようなコンテンツとは、どのようなものか──。コンテンツの制作をお願いしたソニーPCLと共に、アイデアを積み上げていきました。

【蔵内様】ソニーから、Crystal LEDの特長は「圧倒的な没入感」だと聞いていました。そして、社内からあがっていたのは「Crystal LEDにしかできないものを見せてほしい」という期待の声。ソニーPCLからの最初の提案は、Crystal LEDの高精細さを十分に感じられる美しいコンテンツでした。それ自体は、「資生堂らしさ」や「ソニーらしさ」が感じられる素晴らしいものでしたが、S/PARKは資生堂にとっても「チャレンジできる場、チャレンジする場」であることを映像でも表現したかかったのです。
その私たちの思いを受けて、ソニーPCLが提案してくれたのが、16K×4K dot by dotの映像というチャレンジ。そして、実物大で屋久島の森をS/PARKに出現させるというアイデアでした。

【久代様】ソニーとソニーPCLは、私たちの問いかけに、期待以上の提案で応えてくれました。例えば、当初は美しい森を再現するというものでしたが、私たちはさらにダイナミックにシチュエーションが変わるシーンが欲しかった。そこで彼らはシーンを追加して変化を加えるだけでなく、16KのCGで動物を森に出現させてコンテンツによりダイナミックさとエンタテインメント性を加えたのです。もちろんその後もコミュニケーションを重ねた結果、S/PARKにふさわしいコンテンツが完成したと思っています。

あたりまえを、変えてみよう。

【蔵内様】今回のコンテンツを含むCrystal LEDの取り組みは、資生堂とソニーのコラボレーションと言えます。

【久代様】私たちは、これから未来のビューティーを生んでいくために異業種や外部の研究機関など、さまざまな所の知を融合させていかなければなりません。ソニー、ソニーPCLと共に映像装置と映像コンテンツをつくっていったのは、まさにS/PARKのテーマを体現するプロジェクトになったと思っています。

【蔵内様】完成した映像は、現実では一緒に暮らしていないような動物たちが共に暮らし、現実では地上や水中で生きる動物が大空を優雅に飛んでいきます。この映像を通して「あたりまえを、変えてみよう」というメッセージを送っていきたいです。また、今“あたりまえ”に思っていることを大きく変えていく種は、自分の中にあるということを感じてほしいと思っています。

【久代様】資生堂は、多くの人や企業とのコラボレーションを通じて、新たなビューティーのイノベーションを興していきたいと考えています。ぜひ私たちと一緒に未来をつくっていきましょう。

16K×4Kコンテンツ制作を中心にお話しいただいた
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