写真家の想いと作品

岡嶋和幸 いつでもどこでも 軽快に優雅に使いたい

Profile: 1967年福岡市生まれ。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。広告や雑誌などの写真撮影を担当するかたわら、世界を旅して詩情豊かな作品を発表。写真集「ディングル」ほか著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」「潮彩」 「学校へ行こう!」などがある。

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使いこなすより楽しいことがある

夕方の残照の中、有楽町の高架上を電車が走っていきます。ビルに反射した夕日がここにだけに当たって、明るい部分と影を作っています。夕景を撮る人は多いのですが、僕はたいてい、夕日が沈む前は夕日を見ずに、夕日が照らしている風景のほうを撮ります。あるいはその光が作る影を見る。日が沈んでから、沈んだ太陽の方を向いて、刻々と変わる空の光を撮ります。この写真のような場面を撮るときは露出補正が大切なので、ヒストグラムで黒つぶれや白飛びをチェックすることだけはしています。あとはフォーカスをきちっと合わせることぐらい。写真を習おうという人は、いい写真を撮るには良いカメラを使いこなさなければいけないと思い込んでいることが多いんです。そして多くの人は使いこなせず写真が嫌いになってスマートフォンに戻ってしまう。確かに使いこなしている人もいて、それも写真の楽しみ方のひとつだと思いますが、使いこなすことに汲々とするよりも、自分で撮りたい場面、撮りたい光を見つけるほうがもっと楽しい。

旅行にこれ一台。後悔することはない

日も沈んで、なじみのバーでひと休み。注文した白ワインを撮りました。絞り優先オート、広角側で撮っています。F1.8でシャッター速度は1/30、感度はオートでISO1000になりました。僕自身も最近、例えば旅行に行くようなときは、フットワーク良く撮れる小さなミラーレスカメラだけでもいいと思えるようになっています。特に僕の場合はターゲットがプリントとか印刷物なので、画質的にも十分です。とりわけ海外に行くときはコンパクトなものを持っていくケースが増えてききました。RX100MK?もその延長線上にあるものとして全く違和感がありません。レンズ交換のできるミラーレスよりもさらに小さくてフットワークが良い。レンズとボディが一体化されていて、最適化されているアドバンテージもあります。いいシーンに合ったときに小さなカメラしかなくて「やはり大きな一眼持って来ればかった」という後悔も、これならまずない。コンテストに応募したり、写真展をやったりするためのクオリティーは充分に出ていると思います。

気軽ですごくバランスの良いカメラ

日没直後の運河を、隅田川の方に向かって撮りました。これ、三脚は使わず手ブレ補正機能だけを頼りに撮ったものです。このカメラって、何かを狙って、三脚と一緒に持ち歩いて撮る性格のものじゃないと思います。あくまで気軽に下げて歩いて、気づいた場面を撮る。こんなときにも、外付けのビューファインダーを使うとカメラの安定性が増していいと思います。ISOは自動的に1600まで上がって、シャッター速度は1/30、F1.8。遠景がとてもシャープです。暗所にも強い撮像素子を備えているという、RX100MK?の良さがしっかりと出ていると思います。もちろん低感度に設定して三脚を使って撮った写真と並べて比べれば、違いがわかるのだと思いますが、従来の同様のカメラよりは高感度でもかなり良くなっています。F1.8でも、撮像素子がAPS-Cよりは小振りだから、充分な被写界深度が得られています。これはメリットだと考えたほうがいいでしょう。全体的に、いろいろな点ですごくバランスがいいカメラだなと感じました。

意気込みは要らない。 RX100MK?と一緒に ゆっくり歩いて 優雅に撮ろう。

RX100MK?は旅行やオフに最適です。
「撮ろう」と意気込むのではなく
気軽に持ち出してゆっくり歩く。
別に無理して撮らなくてもいいんです。
首から下げていても邪魔にならないから。
何かが目に止まったらじっくり優雅に撮る。
撮影モードのオススメはプログラムオート。
「使いこなそう」というモードから抜け出せて
きっといつもよりいい写真が撮れます。
そんなスタイルが合っているカメラです。