スタイラスペンの替え芯について

紙のような書き心地を実現しているデジタルペーパーですが、その、まるで鉛筆やボールペンで紙に書いているような微妙な感触は、デジタルペーパー本体の画面表面に搭載されたノンスリップパネルと、2種類の素材の違う「芯」との組み合わせによって実現されています。両者の組み合わせが生み出す適度な摩擦・抵抗感が自然な書き味を実現しています。

2種類の替え芯で変わる書き味

スタイラスペンの「芯」には、2種類の素材の違うタイプをご用意しています。さまざまな素材の中から、違和感なく紙に近い書き味を再現できるものを選定し、芯の材料に使用しております。

●フェルト芯

フェルト芯は繊維を主材料とするフェルト素材でできており、適度な硬さと繊維がもつ弾力を生かして鉛筆のような硬筆の書き味を再現しています。
薄いグレー色で成型されております。

●POM芯

「POM」とは、ポリアセタール樹脂の略で、ポリマー系の材料を用いたプラスチック樹脂のひとつです。樹脂の特長を生かし、ボールペンのペン先が紙の上でロールするような滑らかな書き味を再現しています。
黒色で成型されています。

2種類の芯を実際に取り換えてみると、書き味にかなりの違いを感じていただけるはずです。人によって感じる感触や好みも違うため、お試しの上、お好みの芯をご利用ください。

なぜ、ペン先が減るのか?

ICTデバイスであるにもかかわらず、なぜスタイラスペンのペン先(芯)が減るのか?といったお問い合わせをいただく場合があります。 デジタルペーパーでは、主に下記の二つの理由から、書くことで芯が減る構造をとっています。
理由1.本体表示画面を保護するため
デジタルペーパーは薄型のプラスティック被膜で成型されたノンスリップの特殊加工が施されたパネルを採用しております。タブレットなどで一般的なガラス面のような強度を持っていないため、どんなに筆圧の強い方が手書きをしても、パネル表面に影響がないよう、芯が削れることで画面表面を保護する役割を持たせています。 これにより、デジタルペーパー本体の軽量化にも寄与しています。

※ 画面を保護するためとはいえ、耐えられる強度には限界がありますので、取り扱いにはご注意ください。またスタイラスペンの芯以外のとがったもの(針など)でパネル表面に圧力がかかると故障の原因となります。あわせてご注意ください。

理由2.紙のような書き味を生み出すため
紙に近い書き味を実現するためには、ペンと表示パネルとの間に適度な摩擦を実際に発生させる必要があります。そのため、デジタルペーパーでは、芯先が敢えて削れる構造にすることで、違和感のない書き味を生み出しています。
例えば、パネル表面にガラスを使った端末の場合、どんな素材のペン先を持ったスタイラスペンを使っても、パネルとペン先の間に摩擦が発生せず、滑って書き味が得られません。
替え芯の取り扱いに関するご注意
お好みに合わせてチョイスできる替え芯ですが、用途によって使い分けをしたほうが良いケースがあります。

POM芯は落下などにより、折れる場合があります。
POM芯は、先にご説明したとおり樹脂製のため、スタイラスペンが固い地面へ落下してしまった場合など、芯先に想定外の強い衝撃が加わった場合、稀に芯が折れる場合があります。 芯がペン先の中で折れてしまうと、残った部分が取り出せず、代わりの替え芯を挿すことができなくなってしまいます。

そのため、デジタルペーパーを日常的に携帯して持ち歩く方や、屋外などで作業をされるような場合には「フェルト芯」をご使用になることをお勧めします。フェルト芯は材質が繊維のため、曲がったり、形状が変形することはありますが、折れるということは一般的にありません。

また、デジタルペーパー本体とスタイラスペンには、それぞれ「ストラップホール」が備えられています。それぞれをお手持ちのワイヤーや紐などでつないでおけば、落下防止になるだけでなく、スタイラスペンの紛失防止にもなりますので、ご活用ください。

本体のストラップホール
画面、向かって右下の側面にあります。

スタイラスペンのストラップホール

※ 芯が折れて、ペン先の中に残った部分が取り出せない場合、簡単に取り出すことができません。無理に取り出そうとせず、弊社、お問い合わせ窓口までご相談ください。