夏の日差しが生み出す、
光と影のコントラスト
日本の夏は、強烈な日差しによって光と影のコントラストが強くなり、
海も、山も、大地も一段と鮮やかさを増します。
夏らしい風景写真を撮るには、この光と影を意識することがポイント。
光がつくる美しい造形や色彩など、風景との一期一会の出会いを楽しみながら、
刻々と変化する自然の姿を見て、感じて、自由に表現してほしいと思います。

日本の夏は、強烈な日差しによって光と影のコントラストが強くなり、
海も、山も、大地も一段と鮮やかさを増します。
夏らしい風景写真を撮るには、この光と影を意識することがポイント。
光がつくる美しい造形や色彩など、風景との一期一会の出会いを楽しみながら、
刻々と変化する自然の姿を見て、感じて、自由に表現してほしいと思います。
青い空に、わき立つ白い雲。夏といえば思い浮かぶ風景のひとつです。
雲の存在感をいかして、夏らしい写真を撮るテクニックをご紹介します。
夏は雲が地表から近く、その表情もより豊かになります。空と海の青さを出しながら、雲のディテールを表現するため、日中の「順光」で撮影。雲が白とびしないように、-0.3の露出補正をかけました。より広い範囲が写せる16-35mmの超広角レンズを使い、奥から手前に雲が迫りくるような躍動感を演出しています。
空や海のコントラストや雲の立体感を強調するために、クリエイティブスタイルの「風景」に設定。加えて、円偏光フィルターを装着して、余計な反射や映り込みをカットすることで、水や空の透明感を表現しています。
主題となる雲の広がり感を出すため、3分割構図で画面の2/3ほどを空に、1/3を海と山にした構図にしました。雲のダイナミックな動きを表現するため、中心から対角線のラインで躍動感を演出しています。水平が取りにくい場合には、電子水準器やグリッドラインを活用して、確認しながら撮影してみましょう。
山に登って雲を水平に見ることで、夏らしい雄大な雲の存在感や立体感を表現できます。山の上から俯瞰的に眺めると地形の面白さまで写し込むことができ、いつもと違った夏の風景をとらえられます。
ひまわりの黄色と、雲の白、空の青を組み合わせた、夏らしい色のコントラストを1枚におさめました。24mm(35mm判換算で36mm相当)の広角レンズを使って、画面は空の比率を高めて雲の印象と空の広がりを強調し、地平線まで埋め尽くされたひまわりと対比させています。
真夏の強烈な日差しを味方につければ、夏らしい色彩が表現できます。
光の強さや方向を意識して、夏の風景を色鮮やかに残してみませんか。
ひまわりを色鮮やかに撮るには、太陽の位置を意識するのがポイント。この写真では、夏の強烈な日差しに輝くひまわりを表現するため、あえて「逆光」で撮影。ちょうどひまわりの背後に太陽が重なるように、手持ちでカメラ位置を微調整しながら、透過光できらめく黄色の花びらを強調しました。
逆光時は明暗差が大きいため、空に露出を合わせると、ひまわりの中心部は黒くつぶれてしまいます。こういう場合には、Dレンジオプティマイザーを使うと、ひまわりの色を見た目通りに仕上げられます。もし、Dレンジオプティマイザーの設定値に迷うときには、DROブラケットで連写して撮り比べてみましょう。
この作品では、ひまわりの存在感を強めるため、花に手が届くほど近づき、主題を中心に置いた日の丸構図にしました。広角レンズで背景に咲き乱れるひまわり畑も取り込みつつ、アングルを調整して、山の稜線を出すことで、奥行きを感じられるようにしています。
逆光や強い日差しの下などで白とびや黒つぶれが起こるときは、Dレンジオプティマイザーを使ってみましょう。カメラが被写体や背景の明暗差を領域ごとに分析し、最適な明るさや階調に整えてくれるので、目で見たままの自然な写真が撮影できます。
DレンジオプティマイザーOFF
DレンジオプティマイザーON
オートHDRも明るさや階調を自動補正する機能ですが、1回に露出の異なる3枚の画像を撮影し、それを合成して階調豊かな1枚の画像に仕上げます。風景などのグラデーションをなめらかに表現できますが、3枚の画像を連写し合成するため、動く被写体や、すぐに次の写真が撮りたいときには向いていません。シーンに合った機能を選んで、今年の夏の思い出撮影にお役立てください。
真昼の強い日差しが和らぎ、モノトーンの空気に包まれる夏の黄昏時。
光の移り変わりに心が動いたその瞬間も、夏ならではのシャッターチャンスになります。
光が柔らかくなる夕暮れは、レンズを太陽に向けられる時間。光を主役にした作品が撮影できます。太陽が雲間にかくれた瞬間を狙い、画面から強い光源をなくすことで、物語を感じさせる絵画のような一枚に仕上げました。ホワイトバランスは「日陰」に設定し、暖色系に調整することで、太陽の暖かなイメージを強調しました。
望遠ズームレンズを使えば、自分が心ひかれた部分を切り取ることができ、表現意図がより明確になります。この写真では、70-200mmの望遠ズームレンズで、のどかな酪農風景にクローズアップ。絞りをF11まで絞り込むことで、重なり合う山の稜線を立体的に表現でき、広大な大地の奥行きを感じられるようにしました。
大地と空を1対1の比率にし、バランスのとれた安定感のある構図で撮影。望遠ズームレンズで、前景に立体感のある牧草ロールを入れてシャープにピントを合わせ、かすみがかった地平線とのコントラストにより、鮮明さとぼけを画面の中に収めました。
雨雲が過ぎ去った後に、夏の強い太陽に照らされて、地上付近に虹が現れました。虹の存在を際立たせるために望遠レンズに替えて、色が消えないうちにすばやく撮影。大地と虹を組み合わせることで、スケール感のある風景をとらえました。
夕日に照らされた波打ち際を望遠レンズで引き寄せて、無限に変幻する水と光の造形を切り取りました。露出をアンダーに設定にすることで、砂浜の部分をシルエットにし、黄金色に輝く波を際立たせました。
かすかな光に浮かぶ夏の宵闇も、カメラと道具の力を借りれば、真夏の夜の夢に。
日常ではなかなか出会えない、幻想的なシーンが撮影できます。
群青色に染まった空のグラデーションを階調豊かに撮影するため、ISO感度は超高感度まで上げず、シャッタースピードは4秒に設定。ホワイトバランスは「蛍光灯:昼白色」にして青みを強調しました。光量が少なく撮影が難しい夜空も、三脚とリモートコマンダーを使用すれば、ブレを抑えて鮮明に美しく描写できます。
前景を取り込むと、風景に奥行きを持たせることができます。この写真では、手前にあるアダンの木をシルエットで入れて、遠近感を生み出しました。また、南国らしい木の造形を浮かび上がらせるため、背景の島影と木のシルエットが重ならないようにカメラのアングルや位置を調整しながら撮影しています。
空のグラデーションに視線を誘導するため、主題をシルエットで囲んだトンネル構図にしました。また、主題を明確にするために、空の比率を大きくし、水平線は1/3の位置に配置しています。
湖面が鏡のようになる凪の時間。赤紫の空の色が映り込んだ時間を狙いました。水面と空がほぼ1対1になる構図で、水面の映り込みを十分に取り入れられるアングルで撮影。停泊している船のシルエットを入れ、人の営みが感じられるように表現しています。
静かな夏の夜に相反するように、絶えず動いている自然の躍動感を、スローシャッターによるブレ描写で表現しました。奥から雲が迫ってくる感じを演出し、月の存在感をあえて雲で覆うことで、水面に映る月光を強調して静寂感を誘うように表現しています。
太陽が水平線に沈んだあと、空がもう一度輝きを増した瞬間。海に流れ込む伏流水に太陽の光が映り込むように、カメラの位置を低くしながら、刻々と空の色が変わる空の表情をとらえました。さらにクリエイティブスタイルを「夕景」モードに設定することで、燃えるような空の色を強調しました。
この作品では、FE 24-70mm F2.8 GMを使い、手前から奥の岩礁までをシャープに再現するため手持ちでF8まで絞って撮影しました。手ブレしやすいシャッター速度のため、カメラ側の手ブレ補正を効かせて撮ったのですが、厳しい条件下でもG Masterは水流の縞模様を鮮明に切り取るとともに、鋭く切り立つ岩礁を高い解像感で描写してくれました。色が柔らかに変化する空のグラデーションと、鋭い岩礁のシルエットとの鮮やかなコントラストには、まさにG Masterならではの描写力が発揮されています。
MENU→「撮影設定1」→「DRO/オートHDR」またはMENU→「露出/色」→「カラー/トーン」から「Dレンジオプティマイザー」を選択し、好みの設定を選びます。カメラが自動調整する「オート」のほか、「Lv1〜Lv5」で効果の強さを選ぶこともできます。
※設定方法は機種により異なる場合があります。詳しくは、お使いのαの取扱説明書でご確認ください
※撮影モードが「スイングパノラマ」のときや、マルチショットNR設定時など、Dレンジオプティマイザーが「切」に固定される場合があります。また、シーンセレクション選択時は、Dレンジオプティマイザーが「切」または「オート」に設定されます