想いをカタチに

My Sony STORY Vol.14「技術を意識しないで、新しい体験型エンタメとして、思いっきり踊って楽しんでほしい。」のキービジュアル
#クリエイティビティを高め合う

技術を意識しないで、
新しい体験型エンタメとして、
思いっきり踊って
楽しんでほしい。
Vol.14

第14回目の“My Sony STORY”は、ソニーが開発したマーカーレスモーションキャプチャー技術を活用してリズムゲームを開発・運営するメンバーたちのストーリー。
第一弾としてスタートしたのは、7月24日に東京・お台場の屋内型遊園地「東京ジョイポリス」内にオープンしたばかりのアトラクション『NARUTOミュージックダンサー』。
体験型リズムゲームという新しいジャンルに挑むメンバーたちの熱い想いに迫ります。

©岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

モーションキャプチャーの面白さを
もっと多くの人に体験してもらいたい。

ソニーのマーカーレスモーションキャプチャー技術を活用した『NARUTOミュージックダンサー』開発・運営メンバー(右から吉田、浅田、三宅)

『NARUTOミュージックダンサー』を開発・運営するメンバー
右から吉田(プロジェクトリーダー)、浅田(システム担当)、三宅(プロダクト担当)

体験型リズムゲーム『NARUTOミュージックダンサー』がうまれるきっかけになったのは、ソニーが2023年に発売した超小型モバイルモーションキャプチャーシステム『mocopi(モコピ)』の存在。小さなセンサーを体に装着してスマートフォンと連携させるだけで、どこでも手軽に全身の動きをデジタルデータ化できるシステムは、映像やゲーム開発などの制作現場を大きく変化させました。
「当初のmocopiはクリエイターや映像づくりが好きな人たちを中心に楽しむものだったので、もっと多くの人たちにモーションキャプチャーのある世界を知ってもらいたいと思うようになりました。ジャンルを模索するなかで、スポーツ、フィットネス、ゲーム、体験型施設の4つの領域を検討しはじめました」とプロジェクトリーダーの吉田は話します。
小型センサーを体に装着して利用するソニーのモバイルモーションキャプチャーシステム『mocopi(モコピ)』のセンサーと使用イメージ

mocopiは6つの小型センサーを装着するだけで、どこでも手軽に3Dでフルボディトラッキングできるモーションキャプチャーシステム

実際、mocopiの技術は多くのジャンルから注目を集め、問い合わせは100社以上からあったほど。吉田たちは2年間近く、さまざまなジャンルの企業や施設と話し合いを重ねました。
「もともとゲームの世界との相性はいいと感じていましたが、とくに体験型施設の可能性を感じるようになりました。そのなかで、東京ジョイポリスを運営するCAセガジョイポリス様(以下ジョイポリス)がソニーのXR活動(VR・AR・MRなど新しい体験を創造する技術)全般に興味をもってくださり、“新しいデバイスで新しい遊びを一緒に考えませんか?”と言ってくださったんです。技術があるからできる遊びを作りましょうと言っていただけたことはわれわれとしてもうれしかったですし、ぜひ一緒に新しい遊びを考えたいと思いました」(吉田)
インタビューに答える『mocopi』プロジェクトリーダーの吉田(ソニー株式会社)

吉田(プロジェクトリーダー)

国内最大級の屋内型遊園地「東京ジョイポリス」(東京・お台場)の外観

国内最大級の屋内型遊園地「東京ジョイポリス」

エンタメへの熱い想いをもつ仲間が集結。

ジョイポリスとのコラボレーションがスタートしてまもなく、ゲームやデジタルアニメを制作する面白法人カヤック(以下カヤック)からも声がかかります。
「カヤック様もmocopiの技術に興味を持ってくださり、何か遊びを作らせてほしいというありがたいご提案をいただき、モーションキャプチャーの技術を使ってダンスで得点を競うようなゲームという構想がでてきました。ジョイポリス様がいう“新しいデバイスを使った新しい遊び”に近いと直感して、カヤック様も加わっていただくことになりました」
三社で可能性を探っていくことになった矢先、mocopiを使うとどうしてもレジャー施設のアトラクションとしては回転率の面で大きな壁が立ちはだかります。

この大きな危機を打破したのは、吉田の発想の転換でした。
「mocopiを使わない方法もあるのではないか、と考えました。そこで挙がってきたのが、ソニーの持つもう一つのモーションキャプチャーの技術、マーカーレスキャプチャーシステムでした。mocopiは小型センサーを使ってトラッキングするのですが、マーカーレスはカメラを設置する。着脱の必要がないので、回転率の課題がクリアできる。また、同時に複数人をスムーズにトラッキングすることもでき、遊ぶ人たちは技術を意識せずに楽しめるようになる。この発想の転換がこれまでの課題をすべてクリアにしてくれました」
ソニー独自開発のAIモデルによるマーカーレスモーションキャプチャーのデモンストレーション画像。複数人の動きをリアルタイムで骨格表示している

マーカーレスモーションキャプチャー技術
ソニー独自のAIモデルにより、身体にマーカーを付けることなく、複数人の動きを高精度かつリアルタイムで捉えることができます。システム構成に応じて10名以上の同時トラッキングにも対応可能です。複数台のカメラで様々な角度から人物を撮影することで、人と人が重なり合う場面でも身体の動きを正確に推定します。多様なサイズの空間に対応可能な柔軟性の高いシステムです

この画期的な方向転換の頃から、プロジェクトに三宅が参画。三宅はソニー入社前のウェブUXディレクターとしての経歴を生かし、遊ぶ人が迷わずスムーズな体験ができるようなゲーム設計を考えていきました。
「僕自身がもともと体験型コンテンツを楽しむことが好きで、なかでも一番印象に残っているのがイギリスで体験したゴッホ展でした。会場全体にゴッホの絵をモチーフにした映像が投影されて、まるで自分がゴッホの絵の中に入り込むような感覚がありました。絵を“見る”のではなく全身で“感じる”体験は、自分にとって新しい芸術との出会いであり、大きな感動がありました。今回のリズムゲームでもそういった新しい感覚や体験、没入感がとても大事だと思っていたので、自分の遊びの体験をフィードバックしながらゲームを設計していきました。ただ、これまでスマホのアプリやウェブなど小さな画面のなかでしか考えていなかったので、数メートルもある大きな空間での体験を設計するのは初めてのこと。チャレンジングではありましたが、自分が好きだった体験型コンテンツを作る経験はとても刺激的でした」
『NARUTOミュージックダンサー』のUX設計を担当した三宅(株式会社カヤック)

三宅(プロダクト担当)

コンテンツのファンにも
体験型ゲームの楽しさを知ってほしい。

ゲームの設計にあたり、もう一つ重要な検討事項となったのがコンテンツ選定。
「ジョイポリスに遊びにいきたいと思ったとき、ゲームファンだけでなくコンテンツやキャラクターのファンの両方が集まったほうが盛り上がるんじゃないかと。プロトタイプを作っているときからコラボレーション先を探していたのですが、ようやく出会えたのが『NARUTO-ナルト-』でした。」(吉田)

言うまでもなく『NARUTO-ナルト-』は日本を代表する作品のひとつ。国内だけでなく、世界中に知られるコンテンツであり、今なお高い人気を博しています。
「NARUTOを使わせていただけることが決まって、これは何としてもテレビアニメのオープニングテーマ曲『ブルーバード』(いきものがかりによる楽曲)を使いたいと思いました。ソニー・ミュージックエンタテインメントのプロデューサーに企画を持ち込んだ結果、企画内容に賛同いただきブルーバードの曲に合わせて踊るというゲームの根幹が決まりました」(吉田)
NARUTO、いきものがかりと決まったことに歓喜したのは三宅。子どもの頃からNARUTOに親しんできたからです。
「僕はまさにNARUTO世代。小学生のときに漫画やアニメを見ている世代で、“影分身の術”を真似ていたくらいです。まさか大人になって、仕事で関わる機会をいただけるとは夢にも思わなかったので、本当にワクワクしながら作りました。一方で、世界中で愛されている作品であることを知っているからこそ中途半端なものは作れないというプレッシャーを感じることもありました」
「東京ジョイポリス」内で急ピッチで進められる『NARUTOミュージックダンサー』アトラクション施工・工事の様子

7月24日のオープンに向けて工事が行われた

また、リズムゲームを楽しむだけでなく、思い出も含めて楽しんだり、仲間と共有してもらえるようにしたことも大きなポイント。踊っている様子を写真や映像としてデジタル撮影し、SNSなどで楽しさをシェアするところまでをエンターテインメントと考えました。この仕組みを中心になって設計しているのが、エンジニアの浅田。本来のソフトエンジニアリングだけでなく、今回はハードにも関わりました。

「これまでは製品、アプリ、クラウドといった分野の開発に関わってきたので、施工や運用はあまり経験していない領域でした。正直、無理難題が多いのですが、ジョイポリス様、カヤック様、社内メンバーみんな、人を喜ばせることが本当に大好きな人たちで。楽しんでもらっている姿を想像しながら嬉々としてゲームを作っているメンバーを見ていると、自分が頑張ることでもっと楽しいゲームになるのならやるしかないなと。無理難題をとめるのではなく、できるように橋をかけていくのが自分の仕事。日々の運用も含めて現実に耐えうる取り組みを支えていきたいと思います」
『NARUTOミュージックダンサー』のハード・ソフト開発を担当したエンジニア浅田(ソニー株式会社)

浅田(システム担当)

ゲーム体験中に撮影された写真とプレイデータのQRコードが表示されているモニター画面

ゲーム中の様子を写真や動画で自動撮影。体験後に購入し、SNSなどで共有することもできる

自分が手掛けたプロダクトで、多くの人を楽しませたい。

アプリやウェブ系のキャリアをもつ3人は、今回が初めて手掛ける体験型エンターテインメント。ジョイポリス様、カヤック様、施工会社など幅広い分野とのコラボレーションを経験しました。
「強力なコンテンツをひとつのエンタメとして統合していく作業は難しい局面も多かったのですが、パートナーのみなさんが企画自体を好きになってくださって、みんなが面白がってくれたからこそ実現できたと感じています。“良い企画をすると次第に仲間が増えていく”というのが、今回の一番の収穫。昔から自分で作ったもので人を楽しませたい、喜ばせたいという想いをもっていたので、この本格的なエンタメプロダクトを手掛けられたのは非常に大きな経験になりました。エンタメは自分たちが楽しまないと絶対にいいものができない。困難はありましたが、“迷ったら面白い方を取る”と宣言してやってきましたので、自信をもって楽しいゲームになったと言えます。ダンスがうまくできなくても楽しめますし、できるまで何度もチャレンジしてもいい。ぜひ多くの方に足を運んでいただきたいと思います」(吉田)
『NARUTOミュージックダンサー』の開発・運営メンバー(左から三宅、浅田、吉田)
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『NARUTOミュージックダンサー』ロゴ

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