商品情報・ストア Sony's feature 特集記事 JUMP UP, JAPAN宮城県多賀城製ブルーレイディスクSave the Children Japanコラボレーションモデルに込めた想い

JUMP UP, JAPAN
宮城県多賀城製ブルーレイディスク
Save the Children Japan
コラボレーションモデルに込めた想い

ソニーストレージメディアソリューションズ株式会社(以下、SSMS)があるソニー仙台テクノロジーセンターは、1954年にソニー(当時の社名は「東京通信工業」)初の地方事業所として設立。以降、今日まで、宮城・多賀城の地にてソニーの記録メディア生産拠点として、テープや光ディスクなどの開発、製造を担ってきました。2011年3月には東日本大震災で大きな被害を受けましたが、いち早く立ち上がり、この7年間、精力的に被災地とともに復興支援を行っています。

その象徴ともいえるのが、「JUMP UP, JAPAN」をスローガンに、復興支援を目的に製造している宮城県多賀城製ブルーレイディスクメディア「Save the Children Japan コラボレーションモデル」。売り上げの一部が、寄付につながる製品です。
このモデルに込められた想いと、これまでの取り組みを聞いてきました。

「被災地で作ったもので、
被災地を支援したい」
国際NGO セーブ・
ザ・チルドレン・ジャパンとの
タッグで子どもたちをサポート

まずは、現在、SSMSで製造している、被災地支援を掲げた録画用ブルーレイディスクメディア「Save the Children Japan コラボレーションモデル」について教えてください。これはどういった取り組みなのでしょうか。

鈴木:「被災地で作ったもので、被災地を支援する」というコンセプトのもと、売り上げの一部を、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下、セーブ・ザ・チルドレン)の、「東日本大震災被災地域の子ども達への給付型奨学金支援活動」に寄付するというものです。

(左から)ソニーストレージメディアソリューションズ株式会社 マーケティング部R&AMMK課 福安智亮、同 オプティカルメディア部 永野信広、同 オプティカルメディア部OM事業推進課 鈴木裕里

そうした活動を行うことになった背景を聞かせてください。

鈴木:2011年3月11日の東日本大震災は、東北地方・関東地方の太平洋沿岸部に甚大な被害を与えました。もちろん、宮城県多賀城市にあるソニー仙台テクノロジーセンター内のSSMSも例外ではありません。多賀城は海が近いということもあって、震災の数十分後には1階はすべて水浸しになり、近隣からは濁流に乗って壊れた自動車などが敷地内まで流れ込んでくるなど、大変な被害を受けました。そのような状況で、いつ復旧できるのだろうと不安に思っておりましたが、幸い、BDメディアを製造している施設が社屋の2階以上にあったため、製造は比較的早く再開することができました。
しかし、被害に苦しんでいる方々はまだたくさんいらっしゃいました。そこで、SSMSとして、被災事業者として、被災地を支援したいという気持ちと、多賀城での製造再開にご助力いただいた全国の皆さまへの感謝の気持ちを表すために何かできることはないだろうかと考えだしたのが、そもそものきっかけです。

そんな中、ソニー本社が、セーブ・ザ・チルドレンと共同で「RESTART JAPANファンド」を立ち上げました。これは、東日本大震災後の復興支援、特に被災地の子どもたちの文化・スポーツ活動のサポートや科学教育活動などの支援を目的にしたもの。SSMSもそこに参加させていただき、2011年10月より出荷開始した、録画用ブルーレイディスクメディア「RESTART JAPANモデル」の売り上げの一部を寄付するという活動を行ってきました。

永野:このRESTART JAPANファンドという取り組みは、当初から5年間という期間が定められており、2016年春に、一定の成果を果たしたということで予定通り収束しています。しかし、被災した企業として、被災地で作ったもので、今後も被災地支援を継続していきたい、という想いがありました。そこでファンド解散後、被災地域支援活動への寄付を継続できるように、寄付金を上手に活用してくれそうな団体を改めて探すことにしました。その結果、やはり引き続き、セーブ・ザ・チルドレンと一緒にやらせていただくのが良いだろうと、改めて協力していただくことになったのです。

福安:そうして、2016年4月に発売されたのが「Save the Children Japan コラボレーションモデル」となります。寄付先がRESTART JAPANファンドから、セーブ・ザ・チルドレンに切りかわったため、パッケージの前面にもセーブ・ザ・チルドレンのロゴを入れるようにしています。ちなみに通常のブルーレイディスクメディアでは、パッケージの最も目立つ位置に大きくメディアのタイプ(ここでは「BD-RE」)を記載するのですが、この製品では支援活動のキャッチコピーである「JUMP UP, JAPAN」という文字を大きく記載しています。

2018年6月には、新たにBD-REの2層メディア(50GB)および、3層メディア(100GB)の11枚パッケージもラインアップに追加。このタイミングで、より多くのお客様にお届けできるよう、販路も拡大しました。

鈴木:余談ですが、3層メディアは、まさに震災の時期に開発をおこなっていたもの。開発、製造メンバーは震災直後の電気が通っていない中で、ヘルメットを被りながら作業を行ってきました。その商品を「被災地支援モデル」という形で市場に導入できたのは、とても感慨深く意味があることでしたね。

福安:お客さま、そして販売店さまからも、ブルーレイディスクメディアを購入することで、被災地の支援ができるという取り組みは非常に好評です。特に東北地区の皆さまからは高い評価をいただいております。

「Save the Children Japan コラボレーションモデル」の歴史

支援活動のパートナーとして、セーブ・ザ・チルドレンを選ばれた理由を教えてください。

永野:いろいろな団体をあたってみた結果、セーブ・ザ・チルドレンさんが、もっとも土地に根ざすかたちで、特に「東北」にフォーカスして活動してくださる団体であることが分かったからです。大きな支援団体でありながら、地域密着の活動もしてくださる団体というのは実はとても少ないのです。セーブ・ザ・チルドレンはワールドワイドで活動しているにも関わらず、そうした、被災地に対してきめ細やかな援助を行える体制をお持ちでした。

「Save the Children Japan コラボレーションモデル」で集められた寄付金はどういった用途に使われることになるのでしょうか?

鈴木:震災から7年が経過し、東日本大震災への関心が薄れてきている一方で、被災地では、今なお生活への影響を受けている世帯も存在しています。我々の寄付金は、被災によって家計が悪化するなど、経済的に困難な状況下にある子どもたちに対し、直接的な支援というかたちで給付しています。たとえば、制服や体操服の購入のために活用されています。

永野:実は、先ほど福安がお話ししたラインアップおよび販路拡大時には、震災から7年が経過した今、活動をさらに拡大する必要があるのかという議論もありました。そんな中、セーブ・ザ・チルドレンの専務理事・事務局長である千賀さんから、「震災の記憶や、影響を受けた地域への関心が薄れていくことを懸念している、これからこそが本当に支援が必要な時期です」というお話を伺い、ラインアップの追加を決意しました。今後も、復興のシンボルでもあるこの商品を出来る限り長く続けたいと考えています。

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子どもたち、そして地域の
中小企業のためにできること

その他、「RESTART JAPAN」時代も含めた、SSMSの被災地支援事業について、その取り組みと成果を改めて教えてください。

鈴木:2011年から2016年までの5年間活動していたRESTART JAPANファンドでは、セーブ・ザ・チルドレンおよび協賛企業と協力し、被災地の子どもたちのために、さまざまな支援プロジェクトを行ってきました。ソニーの技術やコンテンツをいかした工作や実験形式のプログラムで、ものづくりの楽しさや科学の原理を学べる「ソニー・サイエンスプログラム」や、震災の影響で中断されてしまった学校や地域のスポーツ・文化活動の再開、また新たな活動のスタートを後押しする「夢実現プロジェクト」などを通じ、のべ2万人を超える子どもたちの支援を行っています。

永野:ユニークなものでは、2011年にRESTART JAPANファンド設立後のソニーグループの支援活動第1弾として、ソニー・ミュージックエンタテインメント所属アーティストのTUBEが復興応援歌「RESTART」を制作し、印税を含む、アーティストとレコード会社の収益すべてをファンドに寄付したと言うものがありましたね。

「RESTART JAPANファンド」とは直接関係のない被災地支援活動についてもお話いただけますか?

永野:2011年10月より、SSMSのあるソニー仙台テクノロジーセンターの一部建屋を被災企業に無償で貸し出す「みやぎ復興パーク」という取り組みを行っています(公益財団法人 みやぎ産業振興機構が運営)。被災後、事業の再編成によって、そのいくつかが別地域に移管されたのですが、それによって空いた建屋を、近隣で被害を受けた中小企業や研究機関に無償で貸し出したのです。そこには、東北大学の先進交通システム研究プロジェクトのようなハイテク事業から、全面LED照明を使った野菜工場、そして障がい者の就労支援施設など、さまざまな企業・団体が入居しています。これもソニーの社会貢献のひとつです。

鈴木:そのほか、被災直後には社会貢献の一環として、一部の社員が多賀城市役所で復興支援活動を行ったり、地域の環境保全活動として「おらほの街のAAA(Aggressive Active All Free)」というかたちで年間のべ2000名以上の社員が地域のゴミ拾いに参加するなど、さまざまな被災地支援を行っています。

最後に、「Save the Children Japan コラボレーションモデル」をはじめとした被災地復興支援の取り組みについて、読者に向けてメッセージをお願いします。

永野:震災後、正直なことを言えば、当初は本当に多賀城を復興させることができるのか、とても不安でした。そんな中、2011年5月から順次、商品の出荷が再開。その後、「RESTART JAPAN」のような取り組みがお客さまから支持され、我々の事業が再び盛り上がっていったことで、「やれるぞ!」という自信を得ることができました。震災から7年が経過しましたが、今でもあの日のことは忘れませんし、忘れることができません。その復興はまだ道半ば。今後も、被災したこの場所で作った商品を通して、出来る限り長く被災地域への支援を継続していきたいと考えております。

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多賀城のブルーレイディスク
製造現場に密着!

世界中で製造されている録画用ブルーレイディスクメディアですが、その製造技術は日本が最先端。 デジタル放送や、2018年12月から始まる新4K衛星放送を長時間・高画質のまま記録するうえで、より大容量な3層(100GB)や、この秋から、民生用として世界初の発売となる(*1)4層(128GB)メディア(2018年11月10日発売)の需要がさらに高まることが予想されます

現在、3層のBD-RE、4層のBD-Rを製造できるのは、世界中を探してもソニー・多賀城工場のみ。その自他共に認める世界トップレベルの光ディスク製造技術について、特別にその製造工程を見学させてもらいました。

製造工程について説明する前に、録画用ブルーレイディスクメディアの構造について簡単に説明しておきましょう。ブルーレイディスクメディアをはじめとする光ディスクは、CDもDVDも、約12cmの円盤上に1本の渦巻き状の溝が引かれており、そこに情報を書き込んでいくという構造になっています。BD、DVD、CDで容量が異なるのは、その溝の密度が異なっているから。ブルーレイディスクはCDよりも圧倒的に高密度な溝を作ることで、同じ面積で約40倍(CD=640MB、BD=25GB)という情報量を書き込めるようにしています。

また、光ディスクは記録層を重ねることで、記録容量を増やしていきます。1層メディアでは25GB、2層メディアは50GBと容量を拡大しています。さらに、1層あたりの記録密度を高めることにより、3層で100GB、4層で128GBの大容量記録を実現しています。

ただし、多層化には極めて高度な製造技術が必要。メディアの厚さは変えずに多層化するには、わずか100ミクロン(髪の毛2本分程度)しかない表面カバー層を分割していくしかありません。また、それをBDレコーダーで読み書きするためには、各層の反射率や透過率の微細なコントロールが必須となります。多賀城工場なればこそ、3層BD-REや4層BD-Rを量産することができたのです。

それを踏まえた上で、多賀城工場の録画用ブルーレイディスクメディア製造ラインを見ていきましょう。

ディスク製造工程

1まず、最初の工程では、スタンパーと呼ばれる溝の原盤に、溶かしたプラスチック樹脂を注入し(射出成型)、ディスク基板を作成します。

2次の工程では、できあがったディスク基板にデータを書き込むための膜を形成します。ディスク基板は円状に配置された真空チャンバーをぐるりと一回りし、スパッタリングという手法で複数の記録膜を基板上に形成していきます。

3記録膜が形成されたディスクは、そのままカバー層の形成工程へ。ディスクの中央部分にたらされた樹脂を遠心力で全体にムラなく拡げて(スピンコート法)カバー層を形成します。

4続いて行われるのは記録膜に対する初期化工程。録画用ブルーレイディスクメディアに情報を書き込めるよう、半導体レーザーを使って記録膜を「結晶化」していきます。BDレコーダーは、録画時にこの結晶化した記録膜をレーザーで「アモルファス化」させることで、情報を書き込んでいくためです。結晶化を行うと、ディスクの盤面はやや異なる色合いに変化します(写真は左側が結晶化前、右側が結晶化後。上から1層メディア、2層メディア、3層メディア)。

5多層メディアでは、1層目の記録層を成膜後、中間層と呼ばれる樹脂を塗布し、そこに次の記録層の溝を形成していきます。その中間層の上に、2層目の記録層を成膜します。3層目も同様の流れで成膜されます。最終層では、カバー層に加え、ハードコート層を形成。表面にキズが付かないようにします。装置が光っているのは、光によって表面樹脂を硬化させるためです。

6 最後は、専用の機械でディスクにエラーがないかをチェック。これほどの手間をかけて、やっと1枚のメディアが完成するのです。

もちろん、作業工程は完全クリーン化。一切のチリやホコリが入らないようにしており、湿度の管理も徹底的に行われています。工程中、いくつもの品質チェックが行われており、不合格となったメディアは即廃棄。この厳しさがソニーの録画用ブルーレイディスクメディアの品質を守っているのです。


ディスク梱包工程

そしてその後、できあがったメディアは、別の場所にある梱包工程へ。こちらもすべて自動化されており、ディスク表面の塗装(写真はホワイトレーベルのもの)から、ケースへの収納、 パッケージ化までが一連の工程で行われています。

こうしてできあがった多賀城工場製の録画用ブルーレイディスクメディアは販売店へ。海外の製造工場では一連の工程を一直線に並べて処理することが多いそうですが、多賀城工場ではラインを作業する人を中心にぐるっと回る形状にすることで、より効率的な製造を実現しているそうです。

テレビ番組の録画はもちろん、大容量データのバックアップ用途などにも使われる大容量ブルーレイディスクメディア。今後は、100GBオーバーの大容量メディアが、これまで以上に多く求められていくことになるでしょう。現在、ビデオ用ブルーレイディスクで、3層BD-REと4層BD-Rをラインアップとして揃えているメーカーは、ソニーのみ(*1)。世界中で使われる大容量メディアを、この多賀城の地で、多賀城の人々が日々作り出しているのです。

(*1) 2018年10月時点において
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ビデオ用ブルーレイディスク
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ビデオ用ブルーレイディスク
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