商品情報・ストア Feature 『Xperia 1 III』開発者インタビュー Part 2【AV・パフォーマンス編】

開発者INTERVIEW(開発者インタビュー)

『Xperia 1 III』開発者インタビュー
Part 2【AV・パフォーマンス編】

世界初* 4K120Hz HDR対応
有機ELディスプレイと
本格オーディオで新しい体験を
『Xperia 1 III』

*スマートフォンとして。2021年4月14日時点。ソニー調べ。

みずから動画を撮影してネットで生配信したいクリエイターから、スマートフォンでのコンテンツ視聴時にも最高の画質と音質を求める映画&音楽ファン、そして最高のゲーミング環境を欲するヘビーゲーマーまで、こだわりのある層から強く支持されるスマートフォン、Xperia。ここでは今夏発売予定の最新モデル『Xperia 1 III』自慢の極上AV性能、そしてハイパフォーマンスについて開発者が語ります。

MEMBER

カメラ(ソフトウェア)担当
松本
カメラ(ハードウェア)担当
千葉
オーディオ担当
宮崎
ディスプレイ担当
三木
商品企画担当
滝沢
01

世界初の4K/120Hz駆動
HDR対応 有機ELディスプレイ搭載
表示の美しさも
プロフェッショナル級

Xperiaは、2019年に発売された『Xperia 1』で初搭載された、映画とほぼ同じアスペクト比の21:9シネマワイド™ディスプレイが、没入感ある視聴体験と実用性双方の意味で強く支持されています。もちろん『Xperia 1 III』もこれを継承していますが、性能面ではどのような進化がありましたか?

滝沢:一目で分かる個性的な画面比率だけでなく、6.5インチ、4K解像度のHDR対応有機ELディスプレイであること、そこにソニーのテレビ「ブラビア」の技術を盛り込むことで、あらゆる映像を美しく表示できること、映像制作のプロフェッショナルに使われるマスターモニターの知見を活かした「クリエイターモード」で制作者の意図した画を忠実に再現できることなど、先代『Xperia 1 II』でこだわってきた部分は『Xperia 1 III』にもしっかり受け継がれています。

その上で、今回新たに盛り込んだ新機能が、ディスプレイのリフレッシュレート120Hz駆動です。一般的な60Hz駆動のスマートフォンの倍の速さで画面を書き換えるので、残像感のない、極めて滑らかなスクロールなどを実現します。これまでのスマートフォンに不満を感じていなかったという人でも、実際に120Hz駆動を体験してしまうと、もう前には戻れないと言いますね。画面スクロールのほか、動きの激しいゲームプレイ時などでも効果を発揮する機能です。

これを実現するためにどういった苦労があったのかをお聞かせください。

三木:まず、スマートフォンにおいて4K/120Hz駆動は世界初となる非常にハードルの高い挑戦でした。特に難しかったのが、ディスプレイまわりの電源回路や駆動回路の設計の使いこなしですね。4K/120Hz駆動で安定して動作させるためには土台の部分をしっかり作り込まなくてはならなかったので、そこにかなり時間と手間をかけています。

ほかに『Xperia 1 III』からの新機能、こだわりのようなものはありますか?

滝沢:『Xperia 1 III』では、出荷時にディスプレイの色ずれを個体ごとに補正するディスプレイキャリブレーションを行っています。これは、2019年10月に発売された「Xperia 1 Professional Edition」や、2021年2月に発売された5Gミリ波帯対応デバイス『Xperia PRO』といったプロフェッショナル向けの端末でも行っているのですが、一般ユーザー向けのスマートフォンとしては今回がはじめてとなります。

なぜ、プロフェッショナル向けの画質補正を一般ユーザー向けの『Xperia 1 III』で行ったのでしょうか?

滝沢:制作者の意図した画を忠実に再現する「クリエイターモード」の搭載を謳う以上、やむを得ないごくごくわずかな個体差とはいえ、1台1台丁寧に補正した状態でお客さまに届けるべきだろうと考えました。特に『Xperia 1 III』を選ぶお客さまはビジュアル表現に対して強いこだわりをお持ちの方が多いですから。

なるほど。ちなみにこれはどれくらい大変な作業なのですか?

三木:ディスプレイキャリブレーションは、生産ラインに個体調整を行う工程を追加することで実現しています。複数ある生産ライン間のバラつき管理や、測定時間の短縮など、その手間をかけてもやる価値がある、やらねばならないという思いで完遂しています。

ちなみに、そうして生まれたこだわりのディスプレイをαなどの外部モニターとして使えるようにする「外部モニター」機能は『Xperia 1 III』にもしっかり搭載されています。

02

これまでとは次元の異なる
新世代オーディオを
鳴らしきるフルステージ
ステレオスピーカー

次は『Xperia 1 III』のサウンドについてお話を聞かせてください。

滝沢:先代『Xperia 1 II』ではステレオスピーカーのフロント配置にこだわりましたが、『Xperia 1 III』ではさらに音場感を高め、一歩先へ進めました。私たちはこれを「フルステージステレオスピーカー」と名付けており、フロントの配置はもちろんのこと、新たにスピーカーの構造を見直すことで、より立体感と臨場感のあるサウンドを奏でられるようになっています。

スピーカーの構造の見直しとは、どういうことなのでしょうか?

宮崎:従来のXperiaでは上下にあるスピーカーのうち、通話時も利用する上のスピーカーについては、用途の違いやスペースの都合などから低音を強調するボックス状のエンクロージャーがない構造になっており、代わりにボディ全体を振動させるかたちになっていました。もちろん、それでもしっかりとした低域を出せるようにはしていたものの、ボディの振動がわずかに音に影響を与えるなどといった課題がありました。そこで『Xperia 1 III』では両方のスピーカーを同じボックス構造とすることで、クリアな音質と音量、音圧の改善を実現しています。

滝沢:最大音圧は先代『Xperia 1 II』と比べて約40%も向上しています。聞き比べていただければ、その差が分かるくらいの違いがありますよ。

自宅ではヘッドホンではなくスピーカーで音楽を聴いているという人にはうれしい性能向上ですね。

滝沢:そして、一部のサービスで配信されている360 Reality Audioも、立体的なサウンドでお楽しみいただけます。

宮崎:『Xperia 1 III』は360 Reality Audio認定スマートフォンとして、立体音響の再生に必要となる、デコーダー、レンダラー、バーチャライザーという3つのコンポーネントを全て搭載しています。

その3つのコンポーネントがどういった働きをするものなのかを教えてください。

宮崎:360 Reality Audioは、スピーカーごとに再生する音を個別に収録したチャンネルベースとは違って、オブジェクトベースという仕組みを利用しています。これは楽曲を構成する音(オブジェクト)それぞれに位置情報を紐付けたもので、再生時にはまず、デコーダーを使ってデータを紐解き、レンダラーがそれを規格で規定する13ch(耳の高さに5ch、上方に5ch、下方に3ch)のスピーカーに音をマッピングしていきます。本当はそのまま13基のスピーカーで再生していただくのが理想的なのですが、現実的にはそんな環境をお持ちの方はほとんどいませんよね。そこで、再生環境に合わせて音を落とし込んでいくバーチャライザーが必要となるわけです。

『Xperia 1 III』はその3つのコンポーネントを単独で備えているため、データさえ用意してあげれば、それだけで360 Reality Audioを楽しめるということなんですね。

宮崎:はい。Xperia本体のスピーカー*1でもヘッドホンでも立体音響をお楽しみいただけます。個人的におすすめしたいのが、本体スピーカーでの体験*1です。ちょっとビックリすると思いますよ(笑)。これまでの常識が覆るような音響体験を味わっていただけるはずです。なお、スマートフォン本体のスピーカーで360 Reality Audioの再生に対応するのは本機が世界初*2となります。

*1 ストリーミングサービス「TIDAL」のみ。「TIDAL」は現時点で日本をのぞく一部地域で利用可能。
*2 スマートフォンとして。2021年4月14日時点。ソニー調べ。

滝沢:さらに『Xperia 1 III』では、「360 Spatial Sound」という、360 Reality Audio音源ではない、通常のステレオ音源の楽曲などを立体的に聞こえるようにする仕組みを搭載しています。これもかなり面白い機能ですので、ぜひご自身のお気に入りの楽曲をお試しいただきたいですね。ライブのように、実際にその空間にいるかのような気分を味わえますよ。

宮崎:これまで頭の中、あるいは耳の周りで鳴っていた音が、頭の外に少し広がる感じと言えば伝わるでしょうか。ライブ音源のほか、流行りの打ち込み系のようにいろいろな音がたくさんちりばめられているような楽曲などでも効果を強く感じられるはずです。

滝沢:なお、『Xperia 1 III』は先代『Xperia 1 II』から引き続き、立体音響技術「Dolby Atmos」にも対応しているのですが、こちらも音圧や立体感が大きく向上しています。

そのほかに、サウンド面で『Xperia 1 III』が進化した点はありますか?

滝沢:『Xperia 1 III』では、先代『Xperia 1 II』で復活した3.5mmオーディオジャックを引き続き搭載しているのですが、こちらも従来と比べて約40%音圧を上げています。大音量での音楽再生には歪みが生じやすい問題があるのですが、ハードウェアに工夫を施すことで歪みのないクリアな音を楽しめるようにしています。

宮崎:あとはゲームですね。今回、ゲームプレイ時に役立つサウンド機能を2つ追加しています。1つがオーディオイコライザー。10バンド±10dbの細かな音質調整を可能にしており、ゲーム中の任意の音を強調したり、抑制したりといったことができるようになりました。これによってファーストパーソン・シューティングゲームなどで周囲の足音を大きくして敵の接近を感知しやすくするなどといったことが可能になります。

そしてもう1つがボイスチャットの最適化です。インラインマイクとブームマイクという、ゲームで使用されることの多い2種類のヘッドセットに特化した音質チューニングによって、チャット音声をクリアに相手に届けられるようにしました。

滝沢:このほか、対応ワイヤレスヘッドホンでハイレゾサウンドを楽しめるようにする「LDAC」対応や、従来音源をハイレゾ音質にまで高音質化してくれる「DSEE Ultimate」など、先代『Xperia 1 II』で好評だったサウンド機能は『Xperia 1 III』でも引き続きご利用いただけます。

03

新時代の
ライフスタイルを支える
パフォーマンス&タフネス

『Xperia 1 III』はシリーズのハイエンドモデルという位置付けですが、パフォーマンスについてはどれほどのものになっているのでしょうか?

滝沢:『Xperia 1 III』では、最新の「Snapdragon 888」プラットフォームを採用しており、先代モデルと比べてCPUで約25%、GPUで約35%のスピードアップを実現しています。また、内蔵メモリー(RAM)も8GBから12GBに増やして動作安定性を向上。内蔵ストレージもお客さまの声を踏まえて、大容量の256GBとしています。

これによって具体的には使用感にどういった違いが出てきますか?

滝沢:カメラやゲームなど、特に処理能力を求める機能の利用時に、快適さが向上したことを感じていただけるはずです。また、ここまでで紹介した機能の多くが、『Xperia 1 III』のハイパフォーマンスがあればこそ実現できたものばかりなんですよ。

なるほど。ちなみに通信速度についてはいかがでしょうか? 先代『Xperia 1 II』では5G対応が大きなトピックになっていましたが、この点でなにか新しい取り組みはありますか?

滝沢:『Xperia 1 II』では対応する5Gの周波数帯がSub6(6GHz未満)のみでしたが、『Xperia 1 III』ではミリ波(26〜30GHz)にも対応させています。ミリ波対応エリアはまだ地域が限られていますが、Sub6と比べて通信速度が速いという特長があり、特にアップロード速度においてそれが顕著です。つまり、YouTubeで動画を生配信するなどという使い方をする時に役に立ちます。そう考えたときに、『Xperia 1 III』のコンセプトを実現するにあたってミリ波対応が必要だろうと考えました。

なるほど。しかし、こうしたパフォーマンスアップはバッテリー消費を激しくしてしまわないのかという危惧もあります。このあたりはいかがですか?

滝沢:私たちとしても、特に5G通信による消費電力増大を懸念していたのですが、細かく消費電力をコントロールし、バッテリー容量を4500mAhに増大することで、全体としては従来同様に使っていただけるようにしました。また、30分で約50%まで充電できる急速充電(USB PD)*にも対応しています。

* 別売りの30W急速充電対応ACアダプター(XQZ-UC1)で充電する場合。

ワイヤレスチャージにも対応するのでしょうか?

滝沢:はい。先代『Xperia 1 II』同様、Qi規格のワイヤレス充電器(別売)を使うことでワイヤレスチャージが可能です。また、新機能としてQi規格に対応した他のスマートフォンなどにバッテリーをおすそわけする「おすそわけ充電」にも対応しました。外出中に急にヘッドホンの電池が切れてしまったというシーンなど、いざと言う時にとても便利ですよ。

ワイヤレスチャージ
おすそわけ充電

いざと言う時のためだけにモバイルバッテリーを持ち歩かなくて済むのはうれしいですね。

滝沢:バッテリーまわりではもう1つお伝えしたいことがあります。今回、『Xperia 1 III』では、バッテリーの劣化を抑制するという取り組みに挑戦しており、素材、デバイスの選定や、さまざまな制御によって、3年間使ってもバッテリーのパフォーマンスが落ちにくいようにしています。従来からのXperia独自の充電最適化技術や「いたわり充電」機能とあわせ、より長く快適にお使いいただけると思います。

スマートフォンのバッテリーは使い方によっては2年くらいでヘタってきますから、スマートフォン側で長く使えるようにしてくれるというのはありがたいですね。エコ的な観点からもうれしい取り組みです。

04

『Xperia 1 III』は
史上最強のXperiaに
仕上がった!

『Xperia 1 III』のAV機能に期待する読者に向けてメッセージをお願いします。

三木:今回、世界初*の4K/120Hz駆動ということで、これまでのスマートフォンとはディスプレイの見え方が全く異なるものになったと思っています。たとえば同じゲームを見ても、すごく滑らかに、くっきり鮮やかに表示されるので、ぜひお気に入りのゲームを『Xperia 1 III』のディスプレイで体験してみてほしいですね。

* ※スマートフォンとして。2021年4月14日時点。ソニー調べ。

宮崎:360 Reality Audioは、これまでになかった全く新しい音楽の楽しみ方を提案する新技術。オーディオ市場における大きな変革点だと考えています。『Xperia 1 III』はそれをしっかりと表現できるデバイスに仕上がっていますので、ぜひこの新しい音楽体験を味わっていただければと思います。

最後に『Xperia 1 III』の商品企画担当の滝沢さん、この製品に込めた想いを聞かせてください。

滝沢:『Xperia 1 III』は、カメラからオーディオ、ゲームまで、あらゆる点で劇的な進化を遂げることができました。これも、各分野で力を発揮してくれたエンジニアの皆さんのおかげだと感謝しています。「史上最強のXperia」と言っても過言ではない完成度に仕上がっているので、ハイスペックなスマートフォンが欲しいという方にはぜひとも手に取っていただきたいですね。店頭などで実機を触っていただいて、ここまででお話しした高性能・多機能をご確認いただきたいです。


Xperia 1 III のご購入はこちら

Xperia 1 III SO-51B
docomo

商品情報 別ウィンドウで開きます

Xperia 1 III SOG03
au

商品情報 別ウィンドウで開きます

Xperia 1 III 専用
NEW
Xperia 1 III Style Cover with Stand
XQZ-CBBC
スマートフォンを便利にする商品
スマートフォン用ヘッドホン
耳元に装着して、ハンズフリーでコミュニケーションができる新しいスマートプロダクト
電源
USBポータブル電源・USB ACアクセサリーなどスマートフォン・タブレットの充電に
ウェアラブルデバイス
ウェアラブルで楽しいモバイルライフを
スマートフォン用ワイヤレススピーカー
リビングやお風呂、パーティー、キャンプなどでスマホの音楽を高音質で楽しむ
接続ケーブル
テレビやPC、USB ACアダプターとの接続用ケーブル
その他のスマートフォンアクセサリー
スマートフォンをもっと快適に楽しく使うためのアクセサリー
Xperia™ 専用アクセサリー
Xperia™ スマートフォン専用アクセサリー
Xperia™ 専用のケースなどアクセサリー

Feature トップページはこちら

Twitter

この記事が気に入ったら@FeaturebySonyJpをフォローしよう