商品情報・ストア Feature 音質、装着感、通話品質まで、全方位に進化した 業界最高クラス*ノイズキャンセリングヘッドホン『WH-1000XM5』

開発者INTERVIEW(開発者インタビュー)

音質、装着感、通話品質まで、全方位に進化した 業界最高クラスノイズキャンセリングヘッドホン『WH-1000XM5』

音質、装着感、通話品質まで、
全方位に進化した 業界最高クラス
ノイズキャンセリングヘッドホン
『WH-1000XM5』

ノイズキャンセリングヘッドホン『WH-1000XM5』製品画像
ノイズキャンセリングヘッドホン『WH-1000XM5』製品画像

* ヘッドバンド型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において、2022年1月1日時点。ソニー調べ、電子情報技術産業協会(JEITA)基準に則る

オーバーヘッド型のヘッドホンとして市場から支持を集めている『WH-1000XM4』を代表とする1000Xシリーズに最新モデルが登場。新モデル『WH-1000XM5』は、ノイズキャンセリング機能や高音質に加え、装着感、通話品質など、全方位でパワーアップした新時代のためのヘッドホンです。ここでは、その開発にどんなこだわりがあったのかを、開発の中核メンバーたちが紹介します。

MEMBER

和田の写真
商品企画担当
ソニー株式会社
和田
中西の写真
商品企画担当
ソニー株式会社
中西
勝山の写真
音響担当
ソニー株式会社
勝山
管原の写真
音響ドライバー担当
ソニー株式会社
管原
松島の写真
機構設計担当
ソニー株式会社
松島
若松の写真
プロジェクトリーダー
ソニー株式会社
若林
POINT 01

8つのマイクで
ノイズキャンセリング性能を
大幅アップ

インタビュー風景の写真

まずは、新モデル『WH-1000XM5』がどのような想いをもとに開発されたのかを聴かせてください。

和田:歴代1000Xシリーズは、音楽の感動に没頭するための静寂を生み出す「業界最高クラスノイズキャンセリング性能」をコンセプトに据え続けてきました。特に従来モデル『WH-1000XM4』は、そのノイズキャンセリング性能・音質・装着性の点で多くのメディアやお客さまから完成型とも評価いただいています。

今回、最新モデル『WH-1000XM5』では、その高性能をさらに超えるという想いのもと、システム、ドライバーユニット、そして本体デザインといったほぼ全てをゼロから新規開発しました。そのため、目に見える外観部分だけでなく、内部にも様々なソニー独自の技術が詰め込まれています。

中西:またもう1つ、昨今のテレワーク需要を踏まえ、『WH-1000XM5』では通話品質にもこだわりました。WH-1000XM4よりさらに進化し、業界最高クラス*の通話品質を実現しているので、そちらにも注目していただきたいですね。

ではそうした数々の進化点について1つずつお話を聞かせていただけますか? まずはノイズキャンセリング機能からお願いします。

勝山:『WH-1000XM5』のノイズキャンセリング性能はシリーズ史上最大の進化を遂げています。具体的には従来モデル『WH-1000XM4』と比較して、特に中音域から高音域までの幅広い音域に対するノイズキャンセリング性能が向上しました。これによって、街中やカフェなど、人の声が多い環境においても、これまで以上に静寂の中で音楽を楽しめるようになっています。

それをどのように実現したのかを教えてください。

勝山:最も大きな進化点としては、「マルチノイズセンサーテクノロジー」の搭載です。『WH-1000XM5』では、ヘッドホンの内側に1つ、外側に3つ、左右合わせて8つのセンサー(マイク)を搭載しました。そこから入って来る8つのマイク信号を巧みに制御することにより、比較的高い周波数帯域のノイズ収音精度が飛躍的に向上し、これまで以上のノイズキャンセリング性能が実現できています。

左右4つずつのセンサーを使用することにより
圧倒的な静寂を実現する
「マルチノイズセンサーテクノロジー」

インタビュー風景の写真

『WH-1000XM4』のマイクは合計4つでしたから倍に増やしたことになりますね。その開発にはどんな苦労がありましたか?

勝山:倍の数のマイクから入って来る情報を処理するために、処理能力を大きく高める必要がありました。そこで『WH-1000XM5』では、従来モデルにも搭載されていた高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1に加え、新たに統合プロセッサーV1を搭載し処理を分散することで、更に複雑な信号処理を可能としています。

若林:また、それぞれのマイクの位置や、どの帯域の音を拾ってノイズキャンセリング処理に使うかというシステム設計の部分にも苦労しましたね。これまでは騒音をメインに消していたところを、今回は周囲にいる人の声を消すことにまで踏み込んでおり、結果としてこれまで以上の静寂を実現することができました。

勝山:さらに、そうして実現したノイズキャンセリング性能をより生かすための工夫として、『WH-1000XM4』で好評だった「パーソナルNCオプティマイザー」を進化させた「オートNCオプティマイザー」を搭載しました。これにより、どのような環境でも理想的なノイズキャンセリング性能を発揮できるようにしています。

インタビュー風景の写真

中音域から高音域に対してのノイズキャンセル性能が向上

オートNCオプティマイザーについてもう少し詳しく教えてください。

勝山:『WH-1000XM4』のパーソナルNCオプティマイザーは、装着した状態で本体側面のボタンを長押しすることで試験信号音を再生し、髪型や眼鏡の有無、装着のズレなどといった個人差を検出し、ユーザー1人ひとりに合わせてノイズキャンセリング性能を最適化するというものでした。

これに対して『WH-1000XM5』のオートNCオプティマイザーではヘッドホンの使用中に自動的に最適化されるようになっています。さらに、試験信号音も出さないため、ユーザーが最適化処理を意識することはありません。また、気圧センサーも搭載しており、飛行機での移動中など気圧の変化に対してもノイズキャンセリング性能を自動で最適化してくれます。

これまで能動的にやらねばならなかったことを全自動でやってくれるのは便利ですね。

管原:電気信号を音に変える専用設計30mmのドライバーユニットもノイズキャンセリング性能の向上に貢献しています。低音域の再生能力が向上したことと、それを活かした音響構造の工夫によってノイズキャンセリング性能を向上させることができました。

POINT 02

専用設計30mmドライバーユニット&
ウォークマン®由来の
技術でさらなる高音質化

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ドライバーユニットの話が出てきたところで、音質の進化についても聞かせてください。『WH-1000XM5』では音質面でどのような進化を遂げているのでしょうか?

管原:今回、『WH-1000XM5』ではドライバーユニットを一新しております。従来モデルまでは、ドライバーユニット内部の振動板を一体のフィルム材料で作っていました。今回は中央のドーム部分と外周のエッジ部分を異なる素材で形成し、それを貼り合わせることで、より良い特性を備えた振動板を作り出すという挑戦をしています。

それにはどういった効果があるのでしょうか?

管原:まずエッジ部分ですが、こちらは従来と比べて柔らかい素材を採用しています。これによりエッジ部分の幅を短縮して全体口径を小さくしつつも振幅を増大させ、低音域の再生能力を大きく底上げすることに成功しました。
そして中央のドーム部分には、硬くて軽いカーボンファイバーコンポジット素材を採用しています。こちらは更なる高音質化を求め素材から独自開発しており、初期の検討から数えると5年もの年月をかけ、ようやく理想的な物性での実現を果たすことが叶いました。

エッジ部分、ドーム部分、それぞれに最良の素材を採用し、良いところ取りの振動板を生み出しているのですね。特にドーム部分は独自開発とのことですが、具体的にどのようなところに苦労されたのでしょうか?

管原:こちらのドーム素材は、スピーカーなどで使用される抄紙技術を応用して形成しております。ヘッドホンではスピーカーより小型な分より繊細な部品精度が求められますので、この「紙をすき上げる」製法を安定させることにはとても苦労しました。特にスピーカーと比べ極薄なドームを、組成ムラなく均一に単膜連続抄紙で実現することは、大変チャレンジングな内容でした。

また、エッジに関してもいかに柔らかい素材で形状を安定させ、ドームとエッジそれぞれの素材の良さが生きるよう貼り合わせるか、探求を重ねることで最適形状での安定した振動板をついに実現することができました。

インタビュー風景の写真

ドライバーユニット以外の部分で音質向上に貢献している進化はありますか?

若林:先日発売されたばかりのフラッグシップウォークマン『NW-WM1ZM2』でも採用されている金を添加した高音質はんだを採用しています。実は私、このモデルを担当する前はウォークマンの設計チームに所属しておりまして、今回『WH-1000XM5』を開発するにあたって、ウォークマンの高音質化技術を上手く取り込めないかということを考えていました。そこで目を付けたのが基板設計の部分です。先ほどもお話に出た高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1と統合プロセッサーV1の能力を最大限に引き出すため、その接合部分にこのはんだが使えるのではないか、と。

結果はいかがでしたか?

若林:リバーブなど微細音の再現力が増してとてもリッチな音になったほか、音の広がりや定位感が目に見えて向上しています。ただ、このはんだを使えば自動的に高音質になるという簡単なものではなく、それ相応のチューニングが必要です。具体的に言うと基板上の部品レイアウトを最適化したほか、音質上重要な部分に同じくウォークマンで採用していた大型の高音質抵抗を導入するなどといった作り込みをしています。ただ、苦労した甲斐あって、ウォークマンとヘッドホンというソニーがこれまで培ってきた高音質への取り組みをこの1台に盛り込めたのではないかと考えています。

POINT 03

全ての人にフィットする
ノイズレスなスタイリング

インタビュー風景の写真

『WH-1000XM5』では本体の外観がこれまでとは大きく変わっています。そこにどのような狙いがあったのかを教えていただけますか?

松島:今回、『WH-1000XM5』のデザインでは、これまでこだわってきた「品位」を重視しつつも、スリムなヘッドバンドと、シームレスなハウジングによって「先進性」も感じられるようなものを目指しています。

確かに全体的にスッキリしたというか、継ぎ目が目立たないデザインになりましたよね。

松島:はい。従来モデルではハウジングの外側に可動部品が設けられていたのですが、その構造を大幅に見直して、メカニカルな構造を極力目立ちにくくしています。それによって誰が身に付けても、美しく、ノイズレスなスタイリングを実現できました。

最も分かりやすいところではヘッドバンドを伸縮させても見た目の印象が変わらないようにしています。従来モデルではヘッドバンドの調整部を伸ばすと金属のパーツが露出して、頭のサイズにより見た目の印象が異なっていましたが、『WH-1000XM5』ではそうしたことがありません。誰が装着しても、デザインが変わらず美しい造形を保ったままお使いいただけます。

また、細かいポイントになりますが、従来モデルではイヤーパッドの内側に配置されていた装着検出用デバイスを、『WH-1000XM5』ではデバイスを変更することにより、検出精度を向上しながらも非体裁部に配置して見えないようにしました。

なるほど……。しかしこれは装着時には全く見えなくなってしまう部分ですよね。そこまでやる必要はあったのでしょうか?

松島:そうではあるのですが、シームレスなデザインを追求するのであれば、そうしたところも妥協せず徹底的にこだわりました。

本体カラーについては従来同様、ブラックとプラチナシルバーの2色なのですか?

松島:その通りです。どちらのカラーについても今回はそれぞれのパーツの色味やテクスチャーをマットな質感に丁寧に合わせこむことで、全体的な品位の向上に貢献しています。

装着感についてはいかがでしょうか? 新デザインで快適さや安定感がどうなったのかが気になります。

松島:本機種で、装着感の改善を実現した要素は大きく2つあります。1つは重量、もう1つが実際に肌に触れるイヤーパッドの素材です。まず重量については、マイクの個数が増えるといった追加要素があったにも関わらず、デバイスの進化や構造見直しにより約4gの軽量化を実現しています。

さまざまな機能が追加されているにもかかわらず軽量化しているというのはすごいですね。

松島:中でも最も軽量化に貢献しているのがヘッドバンドの部分です。見ていただければ分かるよう、従来モデルから大きく形状を変えており、バンド幅を約20%スリムにすることで重量を軽減しています。なお、ヘッドバンドの軽量化は装着時のぐらつきを抑える効果もあるため、装着安定性の向上にも寄与しています。

もちろんそれ以外の部分についても、たとえばハウジング部分については、ドライバーユニットの小型化や、全ての部品に対して0.1g単位で軽量化の余地がないかを徹底的に精査し、それを積み上げていくことで、従来モデルからの軽量化を達成することができました。

軽量化と着け心地を追求し、デザインを刷新

イヤーパッドの素材についてはいかがですか?

松島:こちらについては、本機種専用に新たに開発したソフトフィットレザーという、その名の通り、柔らかくて伸縮性に富んだ素材を採用しています。ユーザーの顔を優しく包み込むようにフィットするので、快適に装着できるようになっています。また、触っていただければわかるのですが、手触りもすごくサラッとしていて気持ちいいんですよ。にもかかわらず滑りにくくもなっているので、リスニング中に頭を動かしたりしてもズレていくということもありません。また透湿性も優れているため蒸れを感じにくく不快感なく、長時間音楽を楽しんでいただけます。

そして『WH-1000XM5』では付属ケースのデザインも大きく変わりましたね。

松島:はい、『WH-1000XM5』ではケースも大きく進化しました。一番大きなポイントは、ケースを使用していないときに折りたたみ、省スペース化できることです。これによってカバンなどにしまいやすくなったほか、新幹線や飛行機などで座席前のポケットに入れておいても邪魔にならなくなりました。もちろん、ヘッドホンを収納した状態では、しっかりと(ヘッドホンを)保護してくれます。

インタビュー風景の写真
インタビュー風景の写真
POINT 04

音声通話・オンライン会議でも
さらなる高音質を実現

続いて、音楽以外の活用法となるオンライン会議での使い心地について聞かせてください。

勝山:今回、従来モデルにも搭載されていた「高精度ボイスピックアップテクノロジー」がさらに進化を遂げています。これにより周囲がざわついた場所でも、ユーザーの声だけを拾ってクリアな通話が行なえるようにしています。

より踏み込んだ技術の詳細をお願いします。

勝山:『WH-1000XM5』では音声通話時、ノイズキャンセルに使っている8つのマイクのうち、左右2つずつのマイクを使って音声を取得するのですが、この際、ビームフォーミングと呼ばれる技術を用いて、ユーザーの口元からの音を拾いやすく、それ以外からの音を拾いにくく設計しています。また、取得した音に対し、AI技術を用いて周囲の環境ノイズのみを抑制するということも行っています。

AIを使っているのですね。

勝山:はい。5億サンプルを超える装着者の声とそれ以外の環境ノイズを用いた機械学習アルゴリズムを導入しています。これによって、カフェのような周囲が騒がしい場所でもそうした音を拾わなくなり、音声通話やオンライン会議時にユーザーの声だけを相手に届けられるようになっています。

中西:昨今、ヘッドホンをテレワークで使う方が増えています。そうした中、通話中近くにいる家族の声や、周りの生活ノイズなどを通話相手に届けたくないという要望がものすごく増えているのです。その点、『WH-1000XM5』は進化した高精度ボイスピックアップテクノロジーによって、ユーザーの声だけを届けてくれるので、オンライン会議などにも安心してお使いいただけます。

インタビュー風景の写真

具体的にどういった音のことなのでしょうか?

中西:生活で生じる環境ノイズや屋外からの騒音です。この開発中、試作機をオンライン会議で使用したのですが、周りが騒がしい中でも自分の声だけを届けてくれ、とても重宝しました。

オンライン会議をやっていると、子どもが騒いでいる声やインターホンの音などが入ってしまうというのが「あるある」ですよね。そうした音も『WH-1000XM5』なら抑えてくれる、と。

若林:はい、そうした音もしっかり低減できるようになっています。

そのほか、音声通話周りでの進化点がありましたらお話いただけますか?

勝山:『WH-1000XM5』では、風ノイズへの耐性も大幅に向上させています。一般的なノイズキャンセリングヘッドホンは風の強い環境では外側のマイクに風が吹き込み、性能を充分に発揮できなくなる場合があります。そこで、『WH-1000XM5』では風ノイズを生み出しにくい「風ノイズ低減構造」を実現。ノイズキャンセリング性能や音声通話品質を損なうことなく、風の影響を抑えることができるようになりました。

若林:もちろん、従来モデルで好評だったBluetoothのマルチポイント接続にも対応。PCで音楽再生している時にスマートフォンに電話がかかってきた際は、自動で接続先を切り換え、ハンズフリー通話ができるようにします。

POINT 05

今の時代のための新機能、
独自機能によって
もっと快適に、使いやすく

そのほかの使い勝手についても細かく聞かせてください。まず、バッテリー駆動時間ですね。いろいろと高機能化した上に軽量化までしていますが、このあたりはいかがでしょうか?

若林:その点は全く変わらず、従来同様ノイズキャンセリング機能ONで約30時間、OFFで約40時間の連続再生が可能です。さらに今回からUSB Power Delivery充電に対応し、従来比約3倍の高速充電が可能になりました。3分の充電で約3時間再生できるようにする急速充電にも対応しているのでうっかり充電を忘れてしまったという場合でも安心です。

インタビュー風景の写真
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『WH-1000XM4』のクイック充電機能は、10分の充電で約5時間の再生が可能でしたが、それよりもさらに高速に充電できるというのはうれしいですね。

若林:そのほか、声を発すると一時的に音楽再生を停止し、外音取り込みモードに切り換えてくれる「スピーク・トゥ・チャット」や、ソニー独自の360立体音響技術を活用した全方位から音が降り注ぐ新しい音楽体験「360 Reality Audio」対応など、従来モデルで好評だった機能は引き続き搭載しています。

そして、それらに加え、このモデルからお客様が安心して音楽を聴き続けられるよう、セーフリスニング機能を新たにを搭載しました。これはヘッドホンで音楽再生中の音の大きさを記録し、それがWHO(世界保健機構)の推奨する限度と比較して、お客様のリスニング傾向が聴覚に配慮されているかを確認できます。また、その限度に近づいた時や超えた場合にアプリを通じて通知を受け取ることができるというものです。

中西:WHOによると過大な音量で長時間音楽を聴くことで特に若者が難聴の危機にさらされているとのことです。さらに人によってはテレワークでヘッドホンを常時着けっぱなしだったりもしますよね。そうした中、お客様が安心して音楽を聴き続けられるよう、オーディオ技術をリードするソニーとして何ができるのかを考え、この機能を搭載しました。

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ヘッドホンをつけたまま、会話ができる「スピーク・トゥ・チャット」機能

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360 Reality Audio 認定モデル

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音楽再生中の音圧と音の大きさを記録し、アラート通知を行う

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なるほど。そして世界的問題意識への対応としてはもう1つ、昨今のソニー製ヘッドホンは環境負荷の低減にかなり力を入れていますよね。完全ワイヤレスヘッドホン『WF-1000XM4』や『LinkBuds』で採用されたプラスチック梱包材全廃への取り組みはかなり印象的でした。

和田:ありがとうございます。もちろん『WH-1000XM5』でもそうした取り組みを継続しております。ただ、『WF-1000XM4』などと異なり、『WH-1000XM5』はサイズが大きいので、環境対応紙を利用したパッケージの製造には様々な工夫をしています。

若林:このパッケージは『WF-1000XM4』と同様に環境対応紙を成型して作るのですが、この大きさの金型で安定して、高精度に作りあげるのが大変でした。精度が出せないとうまく閉じる事ができなくなってしまい、見た目がものすごく安っぽくなってしまいます。環境に配慮したから外観が悪くなっても仕方がない……というのは避けたかったので、環境に配慮しつつもしっかりとした上質感を備えたものになるよう妥協せずに作り込んでいます。

この環境対応紙はどういうものなのですか?

中西:サトウキビや竹、市場で回収したリサイクル紙を由来とするソニー独自のオリジナルブレンドマテリアルとなります。『WH-1000XM5』のパッケージではこれをさらにアピールすべく、パッケージの形状を従来モデルから大きく変更し、見た目からも環境への配慮、低負荷な素材で作っていることが伝わるような形状としています。

インタビュー風景の写真

確かにこの生成の質感からは環境への配慮を感じますね。これまでにない丸みを帯びた形状も印象的です。

若林:この際、箱の上下の分割線をどこに入れるかにもこだわりました。普通に作ると真ん中あたりなのでしょうが、今回はお客さまが箱を開いたときに感動と喜びを感じていただけるよう、かなり下の方で分割するようにしています。こうすることで、ちょっとした特別感を演出できればな、と。

和田:さらに、パッケージに記載する各種ロゴなども極力控えめにし、店頭で見た時にまず製品の写真が飛び込んでくるような工夫も施しています。

POINT 06

全ての点を圧倒的に進化させた
王道モデルに仕上がった

インタビュー風景の写真

では最後にそれぞれの担当領域から読者の皆さんにメッセージをお願いします。

若林:新デザイン・NC性能・通話品質・高音質化技術・環境対応など『WH-1000XM5』のオススメポイントを上げると本当にキリがありません。でも、それくらいあらゆる部分が、皆さんの期待を超えて進化しています。ここまでのお話の中で気になる機能があったという方は、とにかく店頭で触ってみていただきたいですね。必ずやご満足いただけるはずです。

中西:『WH-1000XM5』は、業界最高峰のノイズキャンセリング性能などに加え、非常に高い通話品質も実現しています。これによって、音楽だけでなくコミュニケーションなどまで、幅広い用途に使えるようになったのではないでしょうか。さらに耳への配慮や環境への配慮など、新たに浮かび上がった課題に対しても正面から向きあった製品となっています。長く愛好していただけるととてもうれしく思います。

勝山:この製品は、使用環境や使用目的が刻一刻と変化する現代において、どんなシチュエーションでも最適なノイズキャンセリング性能と音質、通話性能をお届けすべく、開発チーム全員が一丸となって全方位から高性能化を追求した製品です。まずはぜひ、ソニーストアや販売店などでその感動をご体験ください。

管原:本ドライバーが商品化されること大変嬉しく思います。今回、ドライバーユニットを1から新開発したことで、ノイズキャンセリング性能の底上げだけでなく、よりクリアで伸びのある自然な音質の実現が叶いました。高音域に加え、低音域から中音域にかけの繋がりもよりよくなり、あらゆるジャンルの楽曲をこれまで以上の音質で楽しんでいただけるようになっています。材料探求から時間をかけて作り上げたこれまでにない音質を、ぜひ皆さんにお聴き頂きたいです。

和田:『WH-1000M5』は音質、ノイズキャンセリング機能、装着感、そして通話品質という、王道の部分を奇をてらわず作り込みました。デザインは大きく変わりましたが、それもこうした進化を実現するための必然的な造形になっています。

『WH-1000XM5』で目指したのは、音楽に没頭するための静寂を生み出すこと。アーティストが届けたかった、音楽の感動を届けることができる製品に仕上がっていると思います。ぜひ、お気に入りの音楽を新たな感動でお楽しみください。

松島:私も皆と同じように、とにかく店頭で触ってほしいという気持ちなのですが、その時に体感していただきたいのが、本体軽量化と新素材採用による着け心地の良さ。長時間でも快適さを損なわない装着感を実現できたので、その部分をぜひお試しいただきたいですね。


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