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ナショナルジオグラフィック プロジェクトクルー
打田武史 氏・高橋雄三 氏/
ネイチャーフォトグラファー 柏倉陽介 氏
a project with NATIONAL GEOGRAPHIC 小笠原諸島編 Vol.3/3

α Universe editorial team

絶海の孤島、小笠原諸島でさまざまな光をα7R IIIで捉えてきたネイチャーフォトグラファー柏倉陽介氏、そして柏倉氏の撮影シーンをα7S IIで追いかけたナショナルジオグラフィックプロジェクトのCM映像撮影クルー。それぞれに小笠原諸島での撮影の感想や、αの魅力について話を伺いました。

『ナショナルジオグラフィック
プロジェクトクルーに聞くCM制作の裏側』

打田 武史/監督 ・シネマトグラファー 1979年生まれ。株式会社TRUCK Film Design代表。企画・演出・撮影・編集・映像プロデュースまで、幅広く映像制作に携わる。CM、MV、ファッションPV、ドキュメンタリー作品等、様々なジャンルの作品を演出。監督とDP(撮影監督)を兼務する作品も多い。ナショナルジオグラフィックのプロジェクトでは、2012年から毎年、多数の企画・演出・撮影まで手掛けている。
http://TRUCK-CO.COM/

高橋 雄三/カメラマン・テクニカルディレクター 1983年生まれ。2005年に株式会社ユーアール 代官山スタジオ入社。代官山スタジオ企画制作室にて2012年に動画部門を立ち上げテクニカルディレクター、撮影チーフ、DITを兼務し、ムービーカメラマンとしてCM、MV、ドキュメンタリーなど様々なジャンルで活躍。ドローンオペレーターも務める。
http://daikanyamastudio.jp/

荒々しい地形とボニンブルーの海、
日本とは思えない小笠原諸島が撮影の舞台

――今回は小笠原諸島での撮影でしたが、実際に行ってみての感想をお聞かせいただけますか?

打田:僕は小笠原に行くのは初めてだったので、ボニンブルーと呼ばれる小笠原諸島の海を見るのがすごく楽しみでした。沖縄とかハワイとか、海がきれいな場所はたくさんありますが、それを超える海があるのかと期待が大きかったですね。 実際に行ってみると、まず日本の見慣れた風景じゃないことに驚きました。日本の領土だけど、どちらかというとハワイに近くて、太平洋の南の島という感じの地形。荒々しい、自然が創り出した地形に圧倒されてしまって。ボニンブルーの海は太陽の光を、ものすごくきれいに青の色に変えている、という印象ですね。晴れているときに高台から眺めた海の美しさは今でも目に焼き付いています。

高橋:本当に海外のような雰囲気なんですよね。それこそ恐竜が出てきそうな地層とか、アニメに出てきそうなジャングルの風景が目の前に現れたときは感動しました。なかには入場規制されているところがあるくらい、そのままの自然がたくさん残っているんですよね。実際に行ってみて「すごい!」と思って、自分の中でかなりテンションが上がりました。

「光」というテーマを軸に
島の多様性を表現できる作品に

――今回は「αが捉える眩い光」がひとつのテーマになっていますが、どのような光を表現したいと考えていたのでしょうか。 打田:今回は、「カメラは光を受け止めるためのツールである」というところをストレートに伝えたいと思いました。被写体が光源から受けた光を跳ね返し、その光をカメラが受け取ることで写真を写すことができるじゃないですか。つまり光がなければ撮影はできない。カメラになくてはならないものを描きたいと思い「光」をテーマにしました。「極限の目撃者」で訪れた道東では「光と影」、西表島では「光と闇」がテーマだったので、今回の「絶海の孤島」ではカメラの一番のルーツである「光」に戻ったという感じですね。 光というところで、まずはボニンブルーの海を撮影しました。光を表現するには相応しい場所ですから。本当にきれい過ぎて、実際にもう一度見に行きたいくらいです。

高橋:ちょっと見たことがない美しい色でしたね。今回はα7S IIを使って撮影したんですけど、S-Log3というログ収録ができたことが、光をより印象的に表現できた要因のひとつだと思います。シネマカメラに近い階調を引き出せるS-Log3ならカラコレに持ってきても色再現がしっかりできますし。光がテーマなら、α7S IIはこれ以上にない最高の機材だったと思います。

――光をテーマにして、さらに肉付けも必要だと思いますが、その他にCM制作で意識した部分はありますか? 打田:小笠原諸島は小さな島の集合体なので、光はもちろん地形や雰囲気も多様性があるんですよね。いろいろなシチュエーションが撮れるので、6枚の写真でバラエティ感を出したいと思っていました。だから、映像も今までにないぐらいリズムを刻もうと決めていたし、音楽もリズム重視でつくっていただきました。CMの0:44ぐらいで柏倉さんが、あたりを見回すようなシーンがあるんですけど、そこでは画面をスピーディーに切り変えています。映像をリズム良く繋いでいくことで、いろんなものに出合っていく、みたいな感じを表現できたらと。

光がひとつの軸になっていて、それに付随するたくさんの場面を柏倉さんがテンポよく切り取っていく。それを全部つなげてみると、小笠原という大きな世界が見える、という感じに仕上げたかったんです。実は、今までシリーズで撮ってきた作品とは違うことにチャレンジしているんですよ。

αの機動力を活かしてドローンに搭載。
空中からのダイナミックな映像をプラス

――今回はドローンでの撮影も行われていますが、ドローン導入の経緯を教えてください。 打田:αというカメラは機動力があるじゃないですか。そのカメラで唯一やっていなかったのはドローンで空から撮影する、ということでした。近年、様々なドローンカメラが溢れていて、それで撮影したことは何度もあるんですけど、「S-Log3で撮ったドローンの空撮は、どんなクオリティを映像作品にもたらすのだろう」と僕としても興味があって。実際にαを積んだドローンで空撮してみたら、小笠原の地形や広がりなど、地上からとは違ったダイナミックな風景をグレーディングで表現することができました。

打田:ドローンを使うと高台より、山より、さらに上から撮れますからね。小笠原諸島でそれができたというのは、すごく大きかった。柏倉さんが広大な風景の中にポツンと立っている、みたいなシーンを入れて小笠原のスケール感を表現したかったので、あえてドローンで旋回するようなカメラワークを選びました。空も加えて、αの機動力に挑戦することが、一番のこだわりでもあるんですよ。 高橋:僕はドローンのオペレーターである福田さんと絞り値などカメラの設定についてもいろいろ話し合いました。空撮って意外と大変なんですよ。ワンフライトで10分強くらいしか飛ばせませんから。本当は25分くらい飛ばせるバッテリーを積んでいるんですけど、10分くらい残した状態で戻さないとやっぱり危ないんですよね。

打田:だからこのタイミングで飛ばして、欲しい画が撮れるかかなりシビれましたね。なるべく柏倉さんに近づいていい画を撮りたいけど、ぶつからないように飛ばさなきゃいけないし。でも柏倉さんはドローンが近づいてもあまりビビらないので、「いっちゃえ!」ってかなり近づけちゃいましたけど(笑)。

彼にしか見えない光や構図がある。
柏倉氏が捉えた小笠原諸島の魅力。

――柏倉さんのすごさはどんなところにあると思いますか? 打田:発想力がすごいんですよ。何を撮るにしても柏倉さんのフィルターを通せば他の誰にも撮れない印象的な作品になっちゃうところがすごい。いつも「なるほど」と感心しています。単純にカメラの設定やレンズ選びといったテクニカルな話じゃないんですよね。写真家であればテクニカルな部分はできて当たり前ですから。写真家のカラーみたいなものだと思うんですよね。柏倉さんにも独自のカラーがあって、過酷な条件下でもうまい具合に1枚の構図に欲しい部分を全部納めたりするあたりは「さすがだな」と思います。 高橋:柏倉さんは、自分の撮りたい絵を思い描きながら進んでいく感じなんですよね。撮った写真を見せていただくと、僕が思っていた絵じゃないこともたくさんありました。やっぱり柏倉さんにしか見えていない光とか構図なのかな、と毎回驚かされます。あと、僕たちも躊躇しちゃうような危険な場所も、何の躊躇もせずに進んでいくところもすごい。すぐそばが崖になっていて、一歩踏み外したらヤバそうなところもスタスタ進んでいくし。後を追わなければいけない僕はけっこう大変でした。 打田:柏倉さんのフィルターを通した作品はこれからもいろんな場所で見てみたいので、次のプロジェクトでもぜひご一緒できればうれしいですね。

ドローンオペレーター・福田安美さんが語る
高性能AFが活躍したαのフライト撮影

福田 安美/ドローンオペレーター 映像プロダクション「Fs-GAME」代表。十数年にわたり報道番組や情報番組、ドキュメンタリーを制作。現在では、自然のフィールドの撮影を追究すべく沖縄へ渡り、水中撮影を中心とした撮影活動を行っている。陸上での撮影はもちろん、空撮から水中に至るまで、あらゆるシーンを撮影できる全国でも数少ないカメラマンのひとり。

小笠原の風景をより美しく撮影するためにDJI社の「Matrice 600 Pro」という機体を使用しました。今回の撮影ではα7S IIを搭載することが前提だったので、安定性に優れているDJI社のドローンが最適だと思いまして。普段は4枚羽のドローンを使用していますが、今回は安定性を重視して初めて6枚羽の機体を使ったんです。想像通り4枚羽よりも飛行には安定感がありましたが、重量が重くなることで反応も鈍くなりやすいのでいつもより早めの操作を心がけました。

α7S IIは「Matrice 600 Pro」との相性も良く、自然を撮影するのに持ってこいのカメラですね。フライト時はフォーカスフォローができないので、AF性能が優れているのも魅力でした。フォーカスはすべてカメラ任せでもしっかり撮影できる、という保証があるのは大変助かります。コンパクトなボディなのに最高のパフォーマンスを見せてくれて、正直、私も一台欲しくなりました。 ドローンの発着は安定した平地が望ましいですが、大自然の中ではほぼそんな場所はなく、ごつごつした岩の上や狭い船上など、かなりシビれるフライト発着になりました。その甲斐あって、小笠原諸島らしい空からの映像を撮影できたと思っています。

『野鳥を的確に捉え、風景を美しく描き出す。
大自然の中で躍動するα7R III』

柏倉 陽介/ネイチャーフォトグラファー 1978年生まれ。雑誌や広告を中心に、自然に関わる分野を幅広く撮影。自然風景、自然と対峙する人々などをテーマに撮影している。ナショナルジオグラフィック国際フォトコンテスト入賞、パリ写真賞「Paris Photography Prize」野生動物部門1位・地球写真部門1位、国際モノクローム写真賞「Monochrome Photography Awards」ランドスケープ・フォトグラファー・オブザイヤー受賞、レンズカルチャー地球写真賞2位、IPA、ネイチャーズベストフォトグラフィー(国際版)など主要な国際写真賞にも多数入賞。米国立スミソニアン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議などに展示。

レスポンスが飛躍的に向上し、
AF追従がさらに粘り強くなった

――ナショナルジオグラフィックのプロジェクトでは初めてα7R IIIを使用していただきましたが、まずは率直な感想からお聞かせいただけますか? レスポンスが想像以上によかったですね。オートフォーカスがすぐに効いて、高速シャッターで撮りたいところまで連続してシャッターが切れる。しかも4240万画素でですよ。こんなに高画素なのにストレスなく撮影できることにまず驚きました。僕はネイチャーフォトグラファーですから、風景も、動物も、自然の中で活動する人物も、目に入ってきたものは全部撮りたい、という意識があるんですけど、そんな僕には本当にマッチしたカメラです。

連写性能は約10コマ/秒で、さらに書き込み時間が速い。連写で撮り続けていても書き込みで待たされることなくシャッターを切れるのは気持ちいいです。さらにAF追従の粘り強さにも感嘆しました。とにかくピントを外さずに狙った被写体を追い続けてくれます。 それから撮影はほとんどが屋外になるのでバッテリーの持ちの良さもありがたかったです。今回の撮影では1日中使っていてもバッテリーが持ちました。おそらくもっと意識して節約して使えば、2日間くらいはいけるんじゃないかな、と思うほどでした。

小さな被写体を的確に捉える優れたAFで
島の固有種ハハジマメグロの撮影に成功

――なかでも撮影するのに苦労した被写体を教えてください。 ハハジマメグロは見つけるまでも、撮影自体もとても大変でした。絶対にこの場所に来る、という保証はないですし……。だから時間をかけてジャングルの中をとにかく歩き回ったり、出現しそうなところで待ち伏せしたりと試行錯誤を繰り返して、ようやく遭遇することができました。

目視はできたのですが手前に木々が生い茂っていて、その向こうの枝に止まっていたんです。これはAFでは目的の鳥以外にフォーカスが合ってしまうかもしれないと思ったんですが、手前の木々に引っ張られることなくAFが小さな鳥をバシッと的確に捉えてくれました。 別の枝に移動したらオートフォーカスで合わせて、というのを繰り返しました。だから一度でも合焦しない瞬間があると見失ってしまいます。「あれ、どこに行った?」みたいな感じです。でもこの時は移動するポイントを追いかけながら、しっかりフォーカスできたので見失うことなく撮ることができました。 それに加えてハハジマメグロのような小さくて動きの速い鳥で三脚での撮影は不向きなので、5軸ボディ内手ブレ補正も非常に頼りになりました。警戒させないようサイレントモードで撮影しましたが、このカメラはサイレントモードにしても14bit RAWの出力に対応しているので、ハイライトからシャドー部まで本来の豊かな階調を表現できます。さまざまな機能のおかげで、満足いくハハジマメグロを撮影することができました。

神秘的な夕暮れを表現できる
高解像とダイナミックレンジの広さ

――画質に関してはどのような印象をお持ちですか? 発色というか、色の再現性がすごくいいので立体感がある描写だと感じました。輝度差の大きいシーンでも、ハイライトは飛ばずシャドー部は潰れずにしっかり表現できたと思います。 なかでも印象的だったのは断崖の岩肌とカツオドリを入れ込んだ夕暮れのシーン。ダイナミックレンジの広さが顕著な写真が撮れたと思います。豊かな階調の中にある色彩のグラデーションまでしっかり出ています。サンセットはオレンジだけでなく、上の方は青空も残っていますし、水平線はオレンジ、赤、紫とかいろんな色がある。それをしっかり表現できているところも、このカメラのすごいところだと思います。

厳しい自然を物語るような切り立った断崖絶壁、海を照らす神秘的な夕陽、そこでたくましく生きる鳥の姿。そんな小笠原諸島らしい要素が詰まった、印象的な写真が撮れたと思っています。

諦める被写体がない完成度の高さと
手に馴染む触り心地が進化の証

――このカメラでは撮影が難しかった、という被写体はありますか? どの被写体も、どのシーンでも満足のいく写真が撮れたと思います。優秀なAFがあって、それを駆使した連写性能があって、なおかつ5軸ボディ内手ブレ補正が支えていて、高感度でもクオリティが保たれている。それが4240万画素という高画質で撮れる。これらの性能がトータルで力を発揮してくれる。総合力というか。だからこれは難しいと諦めることがありませんでした。

またカメラはその触り心地やホールド感も重要だと思います。最初に触れた時の感想は、とにかくすごく手に馴染むなというものでした。シャッターボタンが指に吸い付く感じなんです。手にしたときに心地いいと撮影意欲も上がりますから、満足いく写真が撮れそうな気もしてきます。

――世界中の大自然の中で撮影している柏倉さんにとって、小笠原諸島はどんな場所でしたか? 敢えてひと言でいえば“生命の拠りどころ”です。絶海の孤島で動植物たちが辿り着く特別な場所のように思えました。

そして今回訪れてみて、小笠原諸島の素晴らしさ、絶海の孤島であるが故に固有種が多く存在するこの島独特の雰囲気を肌で感じることができました。きっと僕が今回の撮影では出合えなかった古代から残る自然風景が、この島にはまだまだあると思います。また訪れる機会があれば、これからも美しい自然を写真に残していきたいですね。

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