SONY

α

α Lens Technology

αレンズのテクノロジー

レンズに関する基礎知識

ブランドラインアップ

G Master

進化し続けるカメラの未来を見据えて開発された「Gマスター」。新開発の超高度非球面レンズをはじめ、ソニーが誇る光学技術を惜しみなく投入し、圧倒的な解像力と美しいぼけ味を高次元で両立。

G LensG Lens

ソニーの光学テクノロジーを集約させ、優れた描写力を実現させた「Gレンズ」。高精度な非球面レンズ、なめらかで美しいぼけ味を生む円形絞り、ED(特殊低分散)ガラスなど、磨き抜かれた光学性能。

ZEISS® LensZEISS® Lens

写真家たちを魅了する「ツァイスレンズ」。そのカールツァイスの光学技術と、ソニーの最新の光学理論に基づき共同開発されたα専用レンズ。忠実な色再現とヌケの良い透明感のある描写を堪能できます。

純正が引き出す、αの真価

解像性能細部まで正確に描写する
高い解像力と
美しいぼけ味を両立

AF性能独自の技術で精度と
スピードの両立を実現

動画性能動画撮影のための静音性や
スムーズな動作に
こだわった設計

光学テクノロジー

蛍石レンズ蛍石レンズ

蛍石は、赤外領域から紫外領域にわたり高い透過率を有し、また特殊な異常部分分散性を有した結晶素材です。蛍石レンズは焦点距離が長くなるほど影響が大きくなる色収差の補正に大きな効果を発揮します。また、光学ガラスに比べて比重が小さく、レンズの軽量化にも貢献しています。

ED(特殊低分散)ガラス/スーパーEDガラスED(特殊低分散)ガラススーパーEDガラス

ED(特殊低分散)ガラス/スーパーEDガラス

通常レンズは焦点距離が長くなるほど色収差の補正が困難になり、コントラストの低下や色にじみが生じ、解像力が低下します。この問題を解決するのがED(特殊低分散)ガラスや蛍石などの異常部分分散性を持つ硝材です。EDガラスは、通常の光学ガラスに比べて屈折率が低く分散が小さいうえに、分散の度合いが一様でない異常部分分散性を有しており、二次スペクトルをきわめて小さくすることができ、望遠レンズで問題となる色収差を大幅に除去。開放から全画面にわたってコントラストの高い鮮鋭な描写を実現しています。大口径望遠レンズや望遠系のズームレンズに多く採用されていますが、広角・標準系のレンズでも、より高度な色収差補正を実現するために採用することがあります。また、スーパーEDガラスは、より強い色収差補正力を有し、開放からコントラストの高い描写を実現できます。

通常の光学ガラス、EDガラス、スーパーEDガラス

非球面レンズ非球面レンズ

高度な成型技術を用いたソニーの非球面レンズは、光を効率よく集められるだけでなく、レンズ本体の大幅な小型化にも貢献。αレンズのみならず、RXシリーズでも絶大な効果を発揮しています。

高度非球面AA(advanced aspherical)レンズ高度非球面AA(advanced aspherical)レンズ

高度非球面AA(advanced aspherical)レンズ

ソニー独自の高度な成型技術を用いた高度非球面レンズで、高い描写性能を維持しながらレンズの小型化にも貢献しています。

超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズ超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズ

超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズ

研磨が非常に難しい形状の非球面レンズの表面を、0.01ミクロン単位という高い精度で管理することで生まれた超高度非球面レンズです。非球面レンズで発生しやすい輪線ぼけを大幅に低減し、美しいぼけ味を損なうことなく高い解像感を実現します。

アポダイゼーション光学エレメントアポダイゼーション光学エレメント

アポダイゼーション光学エレメント ※画像はイメージです

レンズ周辺にいくほど透過光量が落ちる特殊効果フィルターです。絞り機構の近くに配置され、点像の輪郭を柔らかくすると同時に、二線ぼけの発生を抑制。結果として、前ぼけ・後ぼけの両方で滑らかで美しいぼけ味が得られます。

Sonnar T* 135mm F1.8 ZA・135mm F2.8 [T4.5] STF

レンズコーティング

ナノARコーティングナノARコーティング

コートなし、反射防止コーティング、ナノARコーティング

ソニー独自開発の「ナノARコーティング」は、ナノサイズの凸凹を規則的に並べることで、レンズ表面に境界面をなくし、フレアやゴーストの原因となる反射光を大幅に低減。ヌケの良いクリアな画質を実現しています。

※ 1ナノメートルは10億分の1メートル
  • コートなし、反射防止コーティング、ナノARコーティング
  • 従来のコーティング、ナノARコーティング

ナノARコーティングIIナノARコーティングII

従来のナノARコーティングでは適用できなかった大口径や曲率の大きいレンズにおいても、レンズ表面に均一にコーティングを施すことが可能。太陽光などの強い光が入りこみやすい広角レンズでも、内面反射によるフレアやゴーストの発生を大幅に抑制し、ヌケの良いクリアな画質を実現します。

フッ素コーティングフッ素コーティング

レンズ表面にほこりや汚れが付着するのを防止する、防汚コーティングです。撥水・撥油効果が高いため、指紋、ほこり、水滴、油、泥などが付きにくく、付着した場合でも容易に拭き取れるので、屋外でも安心して撮影できます。

フォーカス・ズーム

インターナルフォーカシングインターナルフォーカシング

レンズ系の中央部を移動させて距離合わせするのが、インターナルフォーカシング方式。大口径レンズでもフォーカシングによる全長変化がなくAFも迅速です。さらに、最短撮影距離を短縮化できるとともに、レンズの前玉が回転しないため、偏光フィルター使用時の操作性にも優れています。

パワー(電動)ズームパワー(電動)ズーム

静かでなめらかなズーミングで、動画撮影時に威力を発揮する電動ズームです。定速でのなめらかなズームが可能なだけでなく、低速から高速まで幅広いズーム速度をコントロールでき、表現意図に合わせたズーミングが可能です。

SMO(Smooth Motion Optics)機構SMO(Smooth Motion Optics)機構

SMO(Smooth Motion Optics)機構は、長年培ってきた映像技術を結集したソニー独自の光学設計です。フォーカス時の画角変動(ブリージング)やピントのズレ、光軸のズレといった動画のクオリティーに大きく影響する動画撮影中の映像変動を徹底的に抑制し、高画質・高解像映像を実現します。

インターナルズームインターナルズーム

レンズのズーミング方法のひとつ。ズーミング中、レンズ全長の変化がなく、重心移動量が少ないため、安定した撮影が可能です。また、レンズが回転して繰り出すこともないため、円偏光フィルターやその他装着位置によって効果に変化があるタイプのフィルターを使用する際に便利です。

リニア・レスポンスMFリニア・レスポンスMF

「リニア・レスポンスMF」対応のレンズは、フォーカスリングに高分解能な位置検出センサーを搭載することで、微量な回転も精度高く検知し、リング操作に対するタイムラグが少ない高精度なフォーカシングが可能です。メカニカルに連動したリングに近いダイレクトな操作性を実現し、フォーカスリングの回転量に応じてフォーカス位置が移動するため、動画撮影中、リング操作によるフォーカスコントロールが容易に行えます。また、同じシーンを繰り返し撮影する場合にも、リング操作角度に応じてフォーカス位置を容易に再現できます。

フローティングフォーカス機構フローティングフォーカス機構

フォーカス時に2つのフォーカスレンズ群を動かすフローティングフォーカス機構は、被写体との距離によって変化するレンズの諸収差を効果的に抑制。無限遠から近接まで、ズーム全域、フォーカス全域においてレンズの高解像性能を引き出せます。また2つに分割した各フォーカスレンズ群の軽量化を図ることで、レンズ全体の軽量化に貢献しています。

アクチュエーター

XD(extreme dynamic)リニアモーターXD(extreme dynamic)リニアモーター

XD(extreme dynamic)リニアモーター

飛躍的進化を遂げ続けるカメラボディのスピード性能の将来を見据え、さらなる高速駆動を実現するためにソニーが独自に開発したXD (extreme dynamic) リニアモーター。従来のリニアモーターの構成部品やレイアウトなどを徹底的に見直し、構造を刷新することで推力効率を高め、大幅な高推力化を実現しています。これにより、従来のリニアモーターでは難しかった大口径フォーカスレンズ群の高速・高精度かつ静粛な駆動を可能にしています。

ダイレクトドライブSSMダイレクトドライブSSM

ダイレクトドライブSSM

レンズの停止位置精度が高いダイレクトドライブSSMは、鏡筒の圧倒的な小型化を実現します。レンズ交換式デジタルカメラα[Aマウント]ボディに搭載の手ブレ補正機構の、圧電素子の収縮運動を直進運動に変換する技術をAF駆動に応用しました。ソニーだからこそ実現できた技術です。

リングドライブSSMリングドライブSSM

SSM(超音波モーター) SSMは、圧電素子が取り付けられたステーター(写真右)と、回転するローター(写真左)で構成されています

SSMとはスーパーソニック・ウェーブ・モーター(超音波モーター)の略。電圧をかけると変形する圧電素子の特性を利用したリングドライブSSMは、低速で大きな回転力が得られ、レンズ駆動が高速かつ静かです。フォーカス駆動環の回転量を直接検出できる位置検出センサーを採用。AF精度が格段に向上し、光学性能を最大限に引き出します。

リニアモーターリニアモーター

リニアモーターとは、電磁駆動により、フォーカスレンズを非接触の状態でダイレクトに駆動させるモーターで、静粛性、応答性、停止精度に優れています。コントラスト検出方式のAF駆動において、静止画のみならず、動画撮影時にも効力を発揮します。

コントラスト検出方式

SAM(スムーズAFモーター)SAM(スムーズAFモーター)

SAM(スムーズAFモーター)

SAMレンズでは、従来ボディ側に実装されていたAF用モーターを、レンズ内のフォーカスレンズ群の近くに移動。ボディ側からのAF駆動指示に対して、レンズ内モーターがフォーカスレンズをダイレクトに回転させるため、従来のオートフォーカスより、スムーズで静かなAF駆動を実現しています。

ステッピングモーターステッピングモーター

ステッピングモーターはパルス電力に同期して動作するモーターで、電気信号1パルスにつき、1ステップ分回転します。静止画撮影時、動画撮影時ともに、なめらかで静かな駆動が可能です。

操作性

フォーカスホールドボタンフォーカスホールドボタン

フォーカスホールドボタン

レンズ鏡胴の上にあるフォーカスホールドボタンを押している間、ピント位置を固定できます。コンティニュアスAF(AF-C)時にも、フォーカスロック撮影が容易に行えます。

フォーカスレンジリミッターフォーカスレンジリミッター

フォーカスレンジリミッター

迅速なフォーカシングを可能にするため、あらかじめ合焦する範囲を限定する機能。近接領域のみ、あるいは遠距離領域を限定できる50mm F2.8 Macroと100mm F2.8 Macro、遠距離領域のみの限定ができる70-200mm F2.8 G SSM IIなど、遠距離領域と近距離領域を任意に設定できる300mm F2.8 G SSM IIなど、近接領域と遠距離領域を選択して限定できるFE 90mm F2.8 Macro G OSSなどのタイプがあります。

絞りリング絞りリング

絞りリング

直感的に絞りを操作できる絞りリング。静止画撮影時はもちろん、動画撮影時に求められる即時性の高い操作をサポートします。

絞りリングクリック切り換えスイッチ絞りリングクリック切り換えスイッチ

絞りリングクリック切り換えスイッチ

絞りリングのクリック感をON / OFFで切り換えられます。ON時はどのくらい絞りを動かしたのかを体感できるため静止画撮影時に便利。OFF時は絞りをシームレスに変化させることができるだけではなく、操作音が低減されるため特に動画撮影時に有効です。

ズーム回転方向切り換えロックスイッチズーム回転方向切り換えロックスイッチ

ズームリングの回転方向を反転できます。撮影者の好みに応じて、使い勝手の良い回転方向にシンプルなメカニカル動作で切り換えることが可能です。

光学式手ブレ補正

レンズ内光学式手ブレ補正機能レンズ内光学式手ブレ補正機能

レンズ内光学式手ブレ補正機能

レンズ内のジャイロセンサーがわずかなカメラの動きを検知して、補正レンズを上下左右にシフトさせ、ブレを打ち消す方向へ光軸を曲げて手ブレを補正します。また、静粛性に優れたリニアモーターの採用など、ソニーが長年培ってきたハイエンドカムコーダーの技術を投入し、手ブレ補正機構の動作音を抑え、動画撮影時にノイズの少ない高品質な映像を記録できます。

レンズ内光学式手ブレ補正機能モードレンズ内光学式手ブレ補正機能モード

さまざまな条件下での手持ち撮影に対応するため、レンズ内光学式手ブレ補正をONにしている際、「MODE」を選択することができます。流し撮りに対応したMODE2や動体撮影時のフレーミングの安定性を重視したMODE3など、状況に応じて使い分けできます。

※ MODEは各レンズによって異なります

その他

防塵・防滴に配慮した設計防塵・防滴に配慮した設計

屋外での過酷な撮影環境での使用にも耐えられる防塵・防滴に配慮した設計を施しています。

※ ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません

円形絞り円形絞り

円形絞り

ソニーの交換レンズの絞りは、撮影で多用される開放から少し絞ったところまでほぼ円形になるように設計されており最大11枚の絞り羽根が自然で美しいぼけを生み出します。Eマウントレンズには、ビデオカメラで培った絞り制御技術を採用。動画撮影中、周囲の明るさに応じて絞りを滑らかにコントロールすることで違和感のない自然な露出を実現します。

  • 円形絞り
  • 一般的な絞りと円形絞り
Lens Knowledge

レンズに関する基礎知識

焦点距離 【しょうてんきょり】

焦点距離の図解

複数のレンズから構成されるカメラレンズは、原理的には1枚の凸レンズと同じです。このレンズの中心から光が結像する焦点面までの距離を「焦点距離」といいます。焦点距離はmmで表され、距離が短いほど被写体は小さく写り、長いほど被写体は大きく写ります。また、同一の焦点距離であっても、撮像素子のサイズが異なれば、画面に写る範囲が変わります。

画角 【がかく】

レンズの焦点距離によって写る範囲は異なります。「画角」とは、レンズが焦点面に画像を写せる範囲を、角度で表したものです。画角47°前後のレンズが肉眼で見える範囲に最も近いといわれ、一般的に標準レンズと呼ばれています。また、標準レンズより画角の広いものは広角レンズ。画角の狭いものは望遠レンズと呼ばれています。

遠近感(パースペクティブ) 【えんきんかん】

「遠近感」とは、手前にある被写体と背景がどのくらい離れて見えるか、という視覚効果のことです。広角レンズになるほど、近くにある被写体は大きく写り、遠くにある被写体ほど小さく写るという特性が強く現れます。また、望遠レンズはこれとは逆に、焦点距離が長くなるほど被写体と背景の写りかたの大小の差が小さくなり、遠近感がなくなります。

F値(レンズの明るさ) 【えふち】

レンズの明るさを表す値で、レンズの焦点距離をレンズの有効口径で割った値です。また、「開放F値」とは、そのレンズの開放絞りの時のF値で、この数値が小さいほどより明るいレンズといえます。開放F値の明るいレンズは、絞りを開ければ、より大きなボケ像が得られること、ファインダーが明るく見やすいこと、そして暗いところでもより速いシャッター速度で撮影でき、手ブレを防げるなどのメリットがあります。

被写界深度 【ひしゃかいしんど】

被写界深度の比較 ※画像はイメージです

ピントを合わせた被写体の前後にある、像が鮮明に写っている範囲を「被写界深度」と呼びます。被写界深度はその範囲が狭い場合に「浅い」といい、広い場合は「深い」といいます。被写界深度は、絞りを絞りこむほど深くなり、開けるほど浅くなります。また、広角になるほど深くなり、望遠になるほど浅くなります。さらに、被写体との距離が遠いほど深くなり、近いほど浅くなります。

撮影倍率 【さつえいばいりつ】

被写体の実際の大きさと、焦点面に写る大きさの比を表したものです。たとえば1:1という表示のマクロレンズでは、被写体を焦点面上に実際と同じ大きさ(等倍)に写せます。倍率表示は、画面上の大きさと実際の被写体の比率、あるいは倍率そのもので表示します。被写体がいちばん大きく写る撮影倍率のことを「最大撮影倍率」と呼びます。

APS-Cサイズと35mmフルサイズの写りの違い

APS-Cサイズと35mmフルサイズの写りの違い

APS-Cサイズ撮像素子と、35mmフルサイズ撮像素子を搭載するデジタル一眼レフでは、同じ焦点距離でも写る範囲が異なります。APS-Cサイズは、35mmフルサイズに比べて撮像面が小さいので、写る範囲が狭くなり、画角が望遠寄りになるからです。APS-Cサイズ撮像素子を搭載したデジタル一眼レフで撮影する場合、35mm判換算の焦点距離イメージは約1.5倍になります。たとえば焦点距離50mmで撮影した場合、写る範囲は75mm相当になります。