INZONE 体験インタビュー【前編】
細かい設定変更で
状況を瞬時に判断

2023.02.22

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ゆきお(RIDDLE456)

プロゲーマー

『Apex Legends』の競技シーンにおける北アジアでトップクラスの実力を誇る。チーム全体の動きを把握しつつ、指示を出すオーダーを担当している。デバイスの設定などは他プレイヤーのものを参考にしつつ、自らに合ったものを模索するタイプ。過去に公式大会Apex Legends Global Series(ALGS)のSummer Circuit #2 APAC North地域で総合1位を獲得している。

へしこ(RIDDLE456)

プロゲーマー

ゆきお氏とはチームメンバーでもあり、同じく北アジアでトップクラスの実力を誇る。デバイスの設定などは自分が気に入ったものを見つけるタイプ。過去に公式大会Apex Legends Global Series(ALGS)のSummer Circuit #2 APAC North地域で総合1位を獲得している。

 eスポーツタイトルとして抜群の人気を誇る『Apex Legends』において、もっとも熱い注目を浴びているチームのひとつが「RIDDLE456(リドル・シコロク)」だ。
強さだけでなく、配信での砕けたやり取りが魅力のこのチームでプレイヤーとして活躍するゆきお氏とへしこ氏がゲーミングモニターの「INZONE M3」とゲーミングヘッドセットの「INZONE H9」を実際に試した。
はたして彼らにとって「INZONE M3」はどんなモニターと感じられたのだろうか?
 前編ではふたりのゲーミングデバイスへのこだわりや「INZONE M3」の設定に関する話題を、後編では「INZONE M3」のみにとどまらず「INZONE H9」で音の重要さをプロゲーマーの目線で語り合ってもらった。

ゲーミングデバイスで重要なのはモニター、そしてマウス

ゆきお:まずは自己紹介を兼ねて、ゲーミングデバイスへのこだわりみたいなところから語っていこうか。

へしこ:うん。そうだね。

ゆきお:じゃ、まずは僕から。 モニター、キーボード、マウス、イヤフォン・ヘッドセットで言ったらいちばん大事なのはモニターだと思ってる。キーボードに関してはコンパクトなものが好きだけど、操作性に関して言うなら、メーカーごとの違いはモニターほどは出ないと思っていて、好みで選べばいいかな。普段は装着時間も長いからイヤフォンを使っていて、これは『Apex Legends』というゲーム的に低音が効いているほうがいいね。でも、デバイスの中ではモニターをとくに気にしてると思う。

へしこ:確かにモニターは本当に大事だよね。ゲーミングモニターを選ぶ基準は何かある?

ゆきお:リフレッシュレートをいちばん重視していて、『Apex Legends』をプレイするなら144Hz以上は絶対に必要だよね。僕が今使っているのは、240Hzの製品。このレベルになると、プレイするうえで不満がない。

キーボードのコンパクト性にこだわっているのは、僕がマウスのセンシ(感度)を低めにしてるから、どうしても腕を大きく動かす必要があって、キーボードが大きいと当たっちゃう。だからできるだけ小さいものを選んでる。

へしこ:僕もモニターに関する考えは同じ。ゲーミングデバイスのなかでいちばん大事だと思う。選ぶときは、リフレッシュレートを重視してるね。僕は最初、60Hzでプレイしてて、そこから144Hz、240Hzと変えていったんだけど、やっぱり240Hzが圧倒的に見やすい。なので、僕も240Hzが最低条件だと思うかな。

キーボードもテンキーレスでコンパクトならばわりと何でもいいかな、と。特に機能とかにこだわりはないんで、デスク周りをすっきりさせるためにも、コンパクトなものを選んでる。僕もイヤフォン派で、オーディオインターフェースに繋いで使ってる。本当は音のクオリティを考えるとヘッドセットのほうが絶対いいから、長時間つけてても疲れないヘッドセットがあればすぐにでも乗り換えたい。

設定が手軽な「INZONE Hub」に感動

ゆきお:そろそろ「INZONE M3」の話に移ろうか。僕の第一印象は「もうとにかく画面が綺麗」ってこと。

へしこ:自分はふだん設定を限界まで明るくしてプレイしてるんだけど、「INZONE M3」でそれをやったら、とにかくめちゃめちゃ画面の明るさが上がって、その違いにびっくりした!

いつも使ってるモニターより色も綺麗なだけじゃなくて、すごくはっきりと画面が認識できる感じで、キャラクターの残像感も少ないし、遠くに見える敵と背景が同化しないからすぐにベストな判断ができるとか、かなり「INZONE M3」なりのメリットを感じたかな。

ゆきお:僕はちょっと機械音痴なところがあって、今使っているモニターも、色とか明るさとか、設定の変え方がわからなくて、たぶんデフォルトで使ってるんだけど。「INZONE M3」はそもそも設定を変える前から画面が明るくて驚いたし、「INZONE Hub」を入れたらすごくかんたんに設定を変えられて、僕的にはめちゃめちゃありがたかった。ちなみに、どんな感じの設定にした?

へしこ:だいたい、こんな感じかな。

▼へしこ設定値、明るさ 80、コントラスト 90、シャープネス 70、ガンマ補正 2.2、ダイナミックコントラスト オフ、色合い 50、色の濃さ 80、ブラックイコライザー 0

自分もあまり設定を細かくいじるのが得意じゃなくて、今使っているモニターも明るさを上げているくらいなんだけど、「INZONE Hub」を使うと明るさ以外の項目もわかりやすく手軽に変えられることに驚いた。

人によっては、この色を抑えたいとか、この色を強くしたいとか絶対あると思うから、すごい助かると思う。『Apex Legends』でいえば、ワットソンの“周辺セキュリティ”(通称:フェンス)とか視認性が悪くなるアビリティとかもあるから、そういうものに対して設定しておくのもありだよね。設定を変えるのが楽しくなって、いろいろいじりすぎちゃうから気を付けたいけど(笑)。ゆきおはどんな感じなの?

ゆきお:僕はこんな感じだね。

▼ゆきお設定値、明るさ 49、コントラスト 75、シャープネス 50、ガンマ補正 2.2、ダイナミックコントラスト オフ、色あい 50、色の濃さ 60、色温度:カスタム 100/100/83(赤/緑/青)、ブラックイコライザー 0

こう見ると、へしこの明るさが高いのが際立つけど、本当にプレイスタイルによって設定は変わるよね。プロチームでもとにかく安全地帯の中で戦う人たちもいれば、試合の半分は安全地帯の外でクラフトする人たちもいるから、プレイスタイル次第で色とかいろいろな設定ができるほうが助かるはず。

へしこ:そうだよね。僕らは『Apex Legends』をよくプレイするけど、設定で細かく意識したところとかある?

・明るさ(へしこ数値:80/ゆきお数値:49)

ゆきお:じゃあ、まずは明るさから。へしこと比べると明るさはかなり低いほうだね。明るさを上げすぎるとスキルとかのエフェクトや建物外などが眩しすぎる場合もあるし、自分の使うレジェンドによってもいろいろな視認性が変わってくるから、そのあたりを意識したかな。

へしこ:なるほどね。僕はとりあえず明るくする設定が好みだから、かなり高め。『Apex Legends』だと室内や洞窟に入ると暗くなって視認性が悪くなる傾向があるし、そういうところも意識してるつもり。

・コントラスト(へしこ数値:90/ゆきお数値:75)

へしこ:コントラストだけど、基本的に明るいのが好みだから、こっちも高めだね。それにコントラストが高いと色鮮やかな感じがして、『Apex Legends』みたいな広いフィールドで戦うゲームだと敵プレイヤーも見つけやすいと思う。

ゆきお:こっちは自分も高め。コントラストが高いと遠くの敵も見分けやすくてすごくプレイしやすい。画面上での索敵もかなりやりやすくなると思うから、瞬間的な状況判断をするのにも役立つ。僕はチームでIGL(※)をやるから、余計にそう感じるところがあるかも。

※IGL:In Game Leaderの略称。広義にプレイ中にゲーム内でのチームの動きや戦略を決定し、指示を出す役割を担う人物をさす。

・シャープネス(へしこ数値:50/ゆきお数値:70)

へしこ:こっちも遠くの敵を見分けるのに役立つね。輪郭がはっきりとするから、遠くから見て「あれって敵プレイヤー?」みたいな錯覚が少なくなると感じた。瞬間的な判断で勝負がつくことも多いから、モニター側で調整できるのはうれしいね。

ゆきお:そうだね。ただ、あまり上げすぎると少し輪郭が目立ちすぎて、撃ち合いで敵の動きが追いづらくなるかも。とくに『Apex Legends』は近距離での撃ち合いがスピーディーだから、個人的にはそこそこの数値がおすすめ。

・ガンマ補正(へしこ数値:2.2/ゆきお数値:2.2)

へしこ:画面が白飛びするようならいじろうと思ってたけど、「INZONE M3」はそんなこともなく優秀なのでデフォルトの2.2にしてる。もっと色にこだわるなら、カスタムしてもいいかも。

ゆきお:たしかに。自分も2.2だけど、エフェクトとかスキルの視認性を本当に細かくこだわっていくならガンマ補正までこだわってみるといいと思う。

・ダイナミックコントラスト(へしこ設定:オフ/ゆきお設定:オフ)

へしこ:モニター側でコントラストを自動で調整してくれる機能だとなんだけど、基本的に一定の明るさでプレイしたいのでオフにしてるかな。

ゆきお:そうだね。明るさが変動するとプレイの感覚が変わっちゃうから、オフにしてる。ゲームによってはオンにすると恩恵を受けられるものもあると思う。

・色合い(へしこ数値:50/ゆきお数値:50)

へしこ:これは同じ数値だね。ぶっちゃけ、そもそも色が綺麗だからあまりいじる必要をかんじなかった(笑)。「INZONE M3」で『Apex Legends』を遊ぶと開始前の降下のときから色の綺麗さがすごいんだよ。

ゆきお:そうだよね(笑)。まったく同じ理由で、色合いについてはいじっていないかな。色が綺麗だから、敵のエフェクトとかがたくさんあっても敵を見分けやすいんだよね。

・色の彩度(へしこ数値:80/ゆきお数値:60)

へしこ:かなり高めに設定していて、これは好みによるけど、人によってはここまで上げると目が痛いって人もいるかな。何度も言っているかもしれないけど、僕は色によって遠距離の敵を視認する早さとかが変わる感じがするから高め。

・色温度(へしこ数値:中(カスタムなし)/ゆきお数値:赤100、緑100、青83)

ゆきお:へしこほど色の彩度を上げてはいない代わりに、色温度をカスタムにしてる。青を下げて少し暖色っぽい感じだね。安全地帯外での戦闘を意識するなら赤を下げて、視認性を調整してみるのもいいと思った。

・ブラックイコライザー(へしこ数値:0/ゆきお数値:0)

へしこ:これはふたりとも0だね。

ゆきお:ブラックイコライザーは暗いところをはっきり、明るいところを抑えめにしてくれるんだけど、どちらかというと屋外を移動することが多くなりがちな『Apex Legends』では、そんなにいじる必要はないかもね。

へしこ:そうだね。これはプレイするタイトルによって、すごく力を発揮する機能だから、プレイするゲームによって数値を上げてみるといいと思った。

ゆきお:こういうふうに細かく設定できるのはありがたいよね。たとえばこの記事を読んだ人が僕らの設定を試したとして、合わないと感じたら微調整できるわけで。

へしこ:そうそう。守備範囲が広いというか、プレイヤーによって好みやいろんな考え方があるから、モニターをサクッと調整できると思い通りのセッティングが超ラクになるよね。

オフラインでの困りごと

へしこ:オフライン大会のときって、モニタースタンドが毎回気になるんだよね。

ゆきお:あー、わかる(笑)。デバイスが思うように置けなかったりする。

へしこ:そうそう。だいたいのモニターって台座の部分が前に出てると思うんだけど、四角とかV字とかね。やっぱり、そこにマウスが当たったりとか、キーボードを置きたい角度とか場所に置けなかったりとか、いろいろ困るところがある。

ゆきお:台座の部分をどうにか斜めにして、マウスとかキーボードのセッティングに干渉しないようにするんだけど、ちょっと無理があるよね。

へしこ:そうだよね。オフライン会場でのセッティングについては、競技シーンでプレイするプロ選手の大半が困ってると思う。自分がプレイするときは、モニターやキーボードの位置とか腕の角度、姿勢みたいな部分をすごく気にするから、オフライン大会で自分の家と違う環境のところに行くといっつも苦労するんだよね。

ゆきお:僕の場合、前にも言ったように、マウスのセンシを低くしているから、自宅の環境を再現しようと思うと机が狭かったり、隣の人と近すぎたりして、オフライン会場だとめちゃめちゃ操作しにくいんだよね。

モニターの位置とかも、いつもは目からかなり近い位置でプレイしてるから、オフラインの会場でもできるだけモニターを近づけたい。

へしこ:いつもは画面が顔の正面にくるんだけど、台座がデバイスの邪魔にならないように動かすと、モニターの位置がずれて見づらくなるとかあるよね。例えば、正面に置いたとき「Λ」みたいなV字の台座があるけど、デバイスを置くために「<」みたいに横に向ける場合とか。

ゆきお:そうそう。結局、「<」って台座の状態から画面を無理やりプレイヤー側に向けるんだけど、完全に90°可動するモニターは中々ないから、画面が完全に正面に向いてなくて。その画面を正面から見ようと体をひねるから、不自然な姿勢でプレイすることもあるんだよね。

プレイスタイルの自由度を生むモニタースタンド

へしこ:でも「INZONE M3」のモニタースタンドは手前のスペースをかなり広く取れるように作られてるから、そういう意味でもすごく助かる。もうオフライン大会の会場全部、この形のスタンドにしてほしいくらい(笑)。

ゆきお:「INZONE M3」のスタンドなら、モニター画面より奥にキーボードとマウスパッドを置いたり、ふたつのデバイスを中央に寄せたりるのもラクなんだよね。セッティングで悩まなくていいのは本当に助かる。

デバイスを置くことの自由度が高いおかげで、さっき言ったみたいに不自然な姿勢でプレイすることもなくなるし。

へしこ:自分はガラス製のマウスパッドを使っているのもあって、いつも置き場所に困るんだよね。いつもプレイしている環境みたいにマウスパッドを置こうとすると、モニターの台座の下にマウスパッドを置くしかないんだけど、キーボードやマウスの配置の自由度が高いこの「INZONE M3」のモニタースタンドは、それがないからすごく気に入ってる。

ゆきお:わかる! ゲームスピードが速いのもあるけど、『Apex Legends』のプロ選手って、低いセンシで大きくマウスを動かすから9割くらいは40cm四方の大きいマウスパッドを使ってる。だから、このモニタースタンドの下を広く使えるのは本当に助かるよね。

へしこ:やっぱり、オフライン会場では練習している自宅とかになるべく近い環境でベストなパフォーマンスを出したいからね。

珍しい白色ベースのデザインやゲームに集中するための配慮に好感を抱く

ゆきお:外見的な部分で言うと、僕が今使っているモニターよりも、フチが狭くてスタイリッシュなところもいい感じ。視界に余計な情報が入らないからゲームに集中できるし、すっきりして見えてカッコいい。

へしこ: 白が大好きで、部屋のコーディネイトも白黒でわりと統一しているから、「INZONE M3」の白をベースにしたデザインはめちゃくちゃカッコいいと思ってる。

ゆきお:シルエットとか、ちょっと近未来的な感じがするよね。ごちゃごちゃしていないというか、シンプルにまとめてあってすごくいい。

僕も個人的に白が好きで、キーボード、デスク、マウスと、できるだけ白で揃えているんだけど、あんまり白いモニターってないんだよね。なので、この色はかなりお気に入り。

へしこ:わかるわかる(笑)。モニタースタンドの裏側にケーブルをまとめるケーブルホルダーがついているのも、とにかく机を広く使いたい自分にとってはかなりポイント高い部分。

なんかそういう「実際に使ってみて便利に思う部分」にもちゃんと気を配られているのもいいよね。

 「INZONE M3」のスタンドの利便性やオフライン会場での経験談など、実際に数多の試合を経験したことのあるプロゲーマーにしかわからないことや、設定に迷っている人にもうれしいモニター設定に関するこだわりを語り合ってくれたふたり。

後編では『Apex Legends』で「INZONE M3」を使用した際の利点のみならず、ヘッドセット「INZONE H9」の音によって敵の位置が把握しやすくなったことや装着感をはじめ、もしふたりがモニターやヘッドセットをプロデュースするならという話までお届けしていく。

後編を読む

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