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サイバーショットで楽しむ秋

すぐに役立つ!
知っておくとキレイに撮れる
紅葉写真の7つのポイント

紅葉狩りにでかけると、美しい風景に思わず夢中になって写真を撮られる方も多いのではないでしょうか。でも後から写真を見てみると「思ったよりもキレイに写っていない…」ということはありませんか。紅葉はただシャッターを切っても、意外と鮮やかに写らないものです。

 そこで全国を旅されている風景写真家の福田健太郎さんに、一眼カメラを持っていない人にも簡単にキレイに撮れる紅葉写真のポイントをお聞きしました。公園や街中での紅葉撮影にも応用できるテクニックも紹介。これから紅葉狩りに行かれる方は必見です。

風景写真家 福田健太郎 氏(監修・撮影)

1973年、埼玉県生まれ。写真学校卒業後、写真家・竹内敏信氏のアシスタントを経てフリーとなり、日本列島に残された自然の姿を撮り続けている。

01 紅葉について知っておこう

まずは紅葉についての豆知識。紅葉は、北から南へ、標高の高い所から低い所へ移りながら、各地で見頃を迎えます。シーズンも9月中旬から12月上旬までと長く、大自然の絶景や寺社仏閣、日本庭園の趣など、紅葉風景はさまざま。シーズンを通して各地の紅葉を巡る旅行を計画するのも楽しいですね。

名所と呼ばれる紅葉スポットは全国各地にありますが、毎年同じように色づくわけではありません。その年の天候や気温によって色の鮮やかさは変わってきます。(福田さんがオススメする絵になる紅葉スポットはこちら!)

インターネットなどで、色づき具合を事前に確認してから出かけるのがおすすめです。

標高が高い所から染まるので、随時情報をチェック (写真は長野県 乗鞍岳山腹)

02 光に照らされた紅葉を見つけるのが近道

紅葉は、時間帯、天候などによってさまざまな表情を見せてくれます。特に光の当たり方によって美しさは大きく変わります。そこで紅葉スポットについたら、まずキレイに光の当たっているポイントを見つけて撮ってみましょう。また、順光、斜光、逆光など太陽の向きを意識して撮影できると、紅葉写真の幅も広がります。

順光

太陽を背にして、被写体に正面から光が当たっている状態。色がはっきりと出て、見た目に近い自然な感じに

斜光

被写体の横や斜め横から光が当たっている状態。木々に影が出るので、風景に立体感が生まれます

逆光

太陽の方を向いて、被写体の背後から光が当たっている状態。光が葉を透かして、輝くような写真が撮れます

One Point !

光を透過して輝く「逆光」の紅葉に注目!

普段「逆光」で撮ると被写体が暗く写ってしまい難しいものですが、紅葉写真では積極的に狙ってみましょう。光を透過し、葉の色がより鮮やかに浮かび上がるため、紅葉の美しさを表現しやすくなります。街中で街路樹の紅葉を撮るときにも応用できるので、ぜひ覚えておきましょう。

03 周辺を取り込んだり、構図を変えてみよう

空や川、湖など周囲の環境にも注目。紅葉を引き立たせる名脇役とともに風景を切り取ると、より印象的な光景を撮ることができます。色づいた木々が、湖面にどう映っているかにも注目してみましょう。また、雄大な自然を前にすると、ついつい横位置で撮りたくなりますが、被写体によっては縦位置にすると写真の雰囲気が大きく変わります。

川や湖と組み合わせる

赤や黄などの暖色のほかに、空や湖の青や緑が入ることで紅葉の色が鮮やかさが際立ってきます。川面や湖面などに映る紅葉もまた趣があります

縦位置で撮ってみよう

被写体によっては縦位置にすると「高さ」や「落差」を表現でき、写真の雰囲気が大きく変わります

One Point !

もし曇りや雨だったら、空を入れずに撮る

いつも天候に恵まれるとは限りません。そんなときは、曇りや雨の日ならではのしっとりとした紅葉を狙ってみましょう。曇りや雨天では光がフラットにあたり、影がでないため落ち着いた表情になります。構図の中に空を入れてしまうと、逆にグレーや白い空が目立ってしまうため、空を入れずに風景を切り取るのがポイントです。

04 地面の秋にも目を向けてみよう

地面を埋め尽くす落ち葉もまた、秋ならではの風景。わざわざ紅葉の名所に出かけなくても、公園や街路樹など身近な場所でも見つけられる被写体です。時にはしゃがんだり、思いっきり寄ってみたり、いろいろな角度から撮ってみると写真の幅が広がり、紅葉撮影をもっと楽しめます。

ローアングルで

イチョウ並木全体を撮るだけでなく、視点を変えて地面すれすれの位置から撮ってみると普段とは違った風景が見えてきます

長く伸びる影

落ち葉の上に伸びる影の形にも注目

思いっきり寄る

水滴をとどめた落ち葉だけでも「秋」が感じられます

05 鮮やかさが足りないときは「紅葉」モードで

実際の紅葉の鮮やかさがいまいち表現できていない、という悩みが紅葉撮影では一番多いのではないでしょうか。そんな時は、カメラに搭載されている写真の仕上がりを調整するモードを変えてみましょう。ソニーのカメラなら「クリエイティブスタイル」のモード設定を「紅葉」か「風景」にすると、より鮮やかに撮れます。

One Point !

色味を細かく調節するならホワイトバランスで!

クリエイティブスタイルの他に色を鮮やかにする方法として、ホワイトバランスがあります。ホワイトバランスのモードを「曇天」や「日陰」にすると、紅葉の赤や黄色といった暖色を強調することができます。また、見た目の色に近づけるだけでなく、自分がイメージした色を作り出す時にも有効です。

ホワイトバランス:太陽光

画面全体が青みを帯び、「寒さ」や「静けさ」といった印象が増します

ホワイトバランス:曇天

紅葉の色を強調するなら「曇天」や「日陰」に設定すると、あたたかみが増します

06 明るさを調整して、より印象的に仕上げる

カメラ任せで撮っていると、見た目よりも暗く写ってしまうことが多々あります。そんな時は、露出補正で明るさを自分で調整してみましょう。露出補正を+(プラス)にすると明るくなり、?(マイナス)にすると暗い場所がより暗くなり画が引き締まります。
 AUTOモードでは露出を変更できないので、撮影モードは「P(プログラムオート)」モードや「A(絞り優先)」モードに設定しましょう。

マイナス補正:-0.3

露出補正をマイナスにすることで、紅葉の色や空の青、幹の影をぐっと引き締め、秋の深まりを表現しています

プラス補正:+0.3

露出補正をプラスにすることで、画面全体を明るくし、秋の爽やかな空気感を表現。幹の表情なども出てきます

自分のイメージに合う露出を選択しよう!

カメラは自動で測定し、適当と思われる露出を割りだしてくれますが、それが必ずしも自分にとって適性とは限りません。自分の目で確かめて、「イイ!」と感じる明るさに仕上げること。それが適性露出です。撮影したら、そのつど液晶モニタで確認して、調整しながら補正値を決めていきましょう。

肉眼の印象に近い露出

写真にすると暗く重たい印象に

プラス補正:+2.0

紅葉の赤が鮮やかになりました

One Point !

暗いからダメとは限らない

当たる光が少ないために黒くつぶれた部分は、露出を上げることによって見えるようになります。しかし同時に、もともと明るい部分が明るくなりすぎ、色も浅くなってしまう場合があります。あえて黒くつぶれた部分を生かして、主役を引きたたせるのも、ひとつの方法です。

プラス補正

紅葉の赤色が白く飛んでしまいました

マイナス補正

背景が暗く引き締まり、印象的な一枚に

07 「ぼけ」表現は、コツをおぼえれば簡単

写真のなかに「ぼけ」表現を取り入れると、とたんに雰囲気のある写真になります。一眼カメラじゃないと難しいのでは、と思われるかもしれませんが、実はコンパクトデジタルカメラでも「ぼけ」表現は簡単にできます。ぜひ「ぼけ」を駆使して、一味ちがう紅葉写真を撮ってみましょう。

ぼかすコツは、F値を小さくして、被写体に近づく

大きくぼかすには、F値(絞り値)を調整する必要があります。そこでまず撮影モードは「A」か「P」モードを選択。さらにF値を「F3.5」や「F2.8」などできるだけ小さい値にすれば設定は完了です。そしてもう一つポイントになるのが、被写体との距離感。できるだけカメラを被写体に近づける一方で、背景は遠い方が大きくぼけます。

One Point !

F値を大きくすると、手前から奥までシャープに写る

逆にF値を大きくすると、ピントの合う範囲が広くなり、風景全体をシャープに写せます。細やかな風景を撮りたいときは、F値をF8からF11くらいまで大きくするか、撮影モードを「オート」に戻して撮りましょう。また、F値をさらに大きくして太陽を画面に入れると、きれいな光芒(光の筋)を表現できます。ポイントは、木々の隙間から太陽を捉えることです。

※直接太陽を見ないように注意しましょう

紅葉写真を撮る時の7つのポイントはいかがだったでしょうか。ぜひ参考にしながら、今年は一味ちがう紅葉撮影を楽しんでみてください。

次のページでは、もっと撮影テクニックを知りたいという方のために、写真家 福田健太郎さんが作品づくりを徹底解説しています。ぜひこちらもご覧ください。

プロがRX1R IIで撮る紅葉
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