2026年10月27日
新商品
〜新たな料金プランとオンライン決済導入により個人のプロクリエイターも利用可能に〜
ソニーは、XYN™(ジン)の「空間キャプチャーソリューション」において、生成アルゴリズムを強化し、現実空間のオブジェクトの撮影から高品質な3DCGアセット生成などに対応するソフトウェアアップデートを、日本および米国で提供開始します。あわせて、用途に応じて選択できる新たな料金プランの提供およびクレジットカードによるオンライン決済を開始し、法人に加え、個人のプロクリエイターも利用できるようになります。
XYNは、空間コンテンツ制作を支援するソリューション群です。その中の「空間キャプチャーソリューション」は、「XYN Spatial Scan Navi(ジン・スペイシャル・スキャン・ナビ)」、「XYN Spatial Scan(ジン・スペイシャル・スキャン)」、「XYN Spatial Renderer Plugin(ジン・スペイシャル・レンダラー・プラグイン)」の3つのアプリケーションで構成され、撮影から3DCGアセットの生成・表示までのワークフローを支援します。これまで主にバーチャルプロダクションで使用する背景アセットの撮影・生成に活用されてきましたが、本アップデートにより、小道具から自動車まで様々なオブジェクトの3DCGアセット化に対応します。これにより、映画・映像制作やゲームのVFX制作、デジタルツインの構築、展覧会におけるデジタル体験サービスなど、幅広い領域での活用が可能になります。
また、新たな料金プランには、各アプリケーションのライセンスに加え、XYN Spatial Scanでの3DCGアセット生成などに使用できるToken(トークン)を含みます。Tokenは追加購入も可能です。
| プラン | Free | Creation 500 | Creation 2000 | Creation 2000 + Renderer |
|---|---|---|---|---|
| 月額料金(税込)※1 | 無料 | 3,300円 | 11,108円 | 34,494円 |
| 主な対象ユーザー | 導入を検討する方向け。無償での機能確認に対応。 | 空間コンテンツ制作を始めるクリエイター向け。少量の3DCGアセット制作に対応。 | 映像制作などで高品質な3DCGアセットを継続制作するクリエイター向け。 | バーチャルプロダクションの背景制作から表示まで担うスタジオ向け。バーチャルプロダクション工程に対応 |
| 利用可能アプリ※2 | XYN Spatial Scan XYN Spatial Scan Navi Free XYN Spatial Scan ストレージ15GB |
XYN Spatial Scan XYN Spatial Scan Navi XYN Spatial Scan ストレージ15GB |
XYN Spatial Scan XYN Spatial Scan Navi XYN Spatial Scan ストレージ15GB |
XYN Spatial Scan XYN Spatial Scan Navi XYN Spatial Scan ストレージ15GB XYN Spatial Renderer Plugin |
| 毎月付与されるToken | 0 Token/月 | 500 Token/月 | 2,000 Token/月 | |
| Tokenの追加購入価格※1 | 3,300円/500Token | 加入プランや購入量に応じて割引率が変わります。 | ||
「XYN Spatial Scan」の3DCG生成アルゴリズムである「XYN Venus(ジン・ヴィーナス)アルゴリズム」※3を強化し、従来のバーチャルプロダクション向けの背景アセットに加え、オブジェクトのアセット生成に対応します。これまでは主に風景や背景アセットの生成に対応していましたが、新たに生成対象となるオブジェクトの範囲を指定できるようになり、現実空間の物体の透明感や艶といった質感まで忠実に再現し、高品質な3DCGアセットとして生成できるようになります。また、生成品質は用途に応じて選択可能です。PCやスマートフォンでの表示に適した品質に加え、ハイダイナミックレンジやカラーマネジメントに対応した、大型LEDウォールなどでの活用にも適した品質を選択できます。これにより、映画やゲームの小道具、製品デザインの検討素材など、様々な3DCGアセット制作に活用できます。さらに、用途ごとのデータ活用やワークフローに対応するため、生成品質やカラーワークフローなどの各種パラメーターを設定できます。
「XYN Spatial Scan Navi」に、オブジェクト撮影に適した「オブジェクト:アシストモード」を追加します。被写体のサイズ※4に合わせて、スキャン範囲を直感的に指定できるナビゲーション機能により、効率的な撮影を支援します。被写体との等距離撮影をガイドすることで、被写体の全周囲を円滑に撮影できます。
バーチャルプロダクション制作現場における映像品質の向上と、クリエイターが意図した映像表現を実現するための操作性・機能性を強化します。Unreal Engineで3DCGアセット背景を再生する際に、スプラット編集・加工、ちらつき抑制などの独自の機能により、映像品質を向上します。
グリーンバックやLEDウォールなどを用いた撮影では、従来から対応しているUnreal Engineや、Disguise RendererStream との連携に加え、2026年9月より、リアルタイムVFX・XR制作に対応するAximmetry バーチャルプロダクションプラットフォームとの連携が可能になりました。
空間コンテンツ制作の用途に応じて選択できる各プランを提供します。また、クレジットカードによるオンライン決済に対応することで、法人に加え、個人プロクリエイターや小規模な制作チームなど、より幅広いユーザー層が業務用途で本サービスを利用できるようになります。
各プランには、アプリケーションのライセンスと生成用のTokenが含まれます。Tokenは3DCGアセットの生成時に消費され、消費量は生成品質などの設定により異なります。不足分はプランに応じた価格で追加購入できます。購入したTokenは、XYNのその他のアプリケーションにも今後利用可能になる予定です。
XYNのソフトウェア開発における新たな取り組みとして、開発中の機能やアルゴリズムをXYNのプラットフォームの中でクリエイターが試用できる、「Labアプリ※5」を順次提供開始予定です。クリエイターから得たフィードバックを機能の改善や今後の開発に継続的に生かし、提供するアプリケーションの品質向上を図ります。ソニーは今後も、クリエイターとの共創を通じた技術開発を進め、空間コンテンツ制作など新たな映像表現の可能性を広げていきます。
今回、実在する渋谷の交差点をキャプチャーし、短期間でLEDウォールに投影できるアセットに仕上がったことには驚きました。ロケハンで選んだ場所を切り取り、その空間ごとスタジオに持ち帰れるというのは、新鮮な体験でした。
ロサンゼルスで撮影した長編映画の中で、実際の嵐や自然現象の映像を使って擬似3D空間を構築し、その背景で撮影した経験があります。そのときから、CGで背景を作り込むよりも、実写素材を丁寧に3D空間に貼り付けて撮影する方法のほうが、スピーディーに品質を高められる可能性を感じていました。その時は遠景だけだったので簡単でしたが、今回の技術では、近くにあるビルなどもきちんと3D空間に変換されていて、技術の進化を強く感じました。さらに、動画ではなくスチール写真だけで空間を構築できるため、高額なシネマカメラを持ち出す必要がないという利点も、大きな魅力でした。
作り込んだCG背景とは異なり、光や質感が現実に由来しているため、ライティングの判断もロケ撮影と同じ感覚で進められました。また、カメラの動きに合わせて背景が自然に追従し、正しいパースが保たれることで、LEDの平面を感じさせない、しっかりとした奥行きのある画面作りができました。今後は、このCG背景データにプロップやアニメーション付きのCGオブジェクトを組み込めるようになれば、表現の幅がさらに大きく広がると期待しています。
XYNアカウント登録を行うことで、アプリケーションの一部機能の利用および追加Token購入により、3DCGアセットの生成が可能です。利用方法や各アプリケーションの詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。