事例紹介

小笠原村 様

〜 離島の豊かな暮らしを支え、自治体運営の活性化をサポートするリモートワークソリューション 〜

小笠原村は、東京都の島嶼(とうしょ)部に位置し、住民が居住する父島、母島を中心に日本の最東端(南鳥島)と最南端(沖ノ鳥島)を含む30あまりの島々を村域とする自治体です。村民が離島に暮らす制約を理解した上で、自立する力とお互いを支え合う力を身に付けると共に、強いコミュニティーの形成や生活環境の整備、産業の活性化によって『心豊かに暮らし続けられる島』となることを目指されています。

導入前の課題

村の居住地域が父島と母島の二つに分かれていることや、内地から海を隔てて約1,000kmも離れているという地理的環境により、対面での会議参加は常に移動や宿泊を伴うこととなり、リモートコミュニケーションツールは時間/コストの両面で村にとってはなくてはならないものでした。両島間だけではなく、竹芝桟橋にある村の東京連絡事務所から、内地出張者も専用のビデオ会議システムでリモート参加できる環境が構築され、課長会、係長会といった日々の定例MTGはもちろん、例年発生する台風の対策会議など防災面でも活用されてきました。しかし、昨今のコロナウイルス禍によるPCベースのWeb会議の急速な普及に伴い、庁内とWeb会議で容易に接続可能な環境整備を図ることが大きな課題となっていました。

システム選定のポイント

既存のビデオ会議システムでは、Web会議システムとの接続に複雑な手順を要することとなり、実際の業務の場ではうまく使いこなせていませんでした。そのため、Web会議との連携が容易に図れ、ストレスなく会議開催できることがシステム選定の大きなポイントでした。また、離島ゆえに特殊なネットワークSIや工事が必要とされましたが、現場を熟知したベンダー様の技術力と、ソニー特約店様、及びソニーマーケティングとの協業によるきめの細かい提案活動やサポート対応が大きく評価され、Ciscoシステムズ製品をご採用いただきました。

導入後の効果

今回のシステム拡張の結果、従来のシステムと比較してタッチパネルを使った格段にシンプルな操作、使用感でWeb会議接続が可能となりました。併せて画質/音質のクオリティーも大きく向上し、離島ゆえの距離のハンデをまったく感じさせない臨場感でコミュニケーションを行うことができています。小笠原村では内地の定期船出発地で水際対策を徹底してきたことから島内のコロナウイルス対策については比較的コントロールされてきましたが、一方、来島・渡航制限がかけられたために、ビデオ会議システムを活用した内地とのリモートによる打ち合わせやワークが増大することとなり、今回のシステム導入が大きく役立つこととなりました。導入後も大きな障害発生はなく、安定してシステムは稼働しており、村民の生活を支える一つのコミュニケーションツールとして今後も積極的に活用されていかれるとのことです。