従来の撮影や制作手法の枠を超え、
コンテンツに新たな価値を生み出すソニーの最新テクノロジー
ソニーは映像コンテンツの価値を更に高める、新たな表現・制作手法の技術開発を行っています。人物や空間を丸ごとキャプチャし、従来では不可能なカメラワークによる映像表現を可能にするボリュメトリック技術や、リアルタイムエンジンを活用したバーチャルプロダクションなど、現在の映像制作の定義を超えた新たな技術をご紹介していきます。
実空間をまるごとデジタル化することで、3次元空間を操る(撮る・見る・送る)技術を提供し、
リアルとバーチャルの世界の融合を実現する技術です。
実在の人物や場所を3次元デジタルデータに変換し、それを高画質に再現するボリュメトリックキャプチャ技術。この技術は、実空間をまるごと撮りこみ、仮想空間上で自由に配置・演出を加えることを可能とする技術です。仮想世界に現実世界の存在をリアルなまま再現することができるため、従来の映像制作における制限を解放する新しいコンテンツ生成手法として、エンタテインメント領域へのさまざまな応用が期待されています。
ソニーのVolumetric Capture Studioでは、約90平米のスタジオ内に円柱状に配置された数十台のカメラで、アーティストやアクターなどの人物を3Dでキャプチャ(パフォーマンスキャプチャ)し、ソニー独自の高品位なレンダリングエンジンを用いて高精細なボリュメトリック映像の生成が可能です。また、オフラインのみならずリアルタイムモデリング及びリアルタイムレンダリングを実現します。
複数のカメラから入力されるさまざまな角度からの映像をフレーム精度で同期収録が可能なビデオサーバーで収録しながら、
PCアプリケーションで対象のシーン、および仮想カメラの軌道(パス)を指定することで、始点のカメラから途切れなく、
終点のカメラまで、視点移動するような映像を高速に生成できます。
ソニーの独自技術を搭載したPCアプリケーションで、対象のシーン、および仮想カメラの軌道を指定できます。仮想カメラの軌道はプリセットも可能で、中継現場でも簡単に呼び出して使用することが可能です。360度自由視点の映像の前後の映像も合わせてシーン映像として生成可能なため、例えばスーパースローカメラと組み合わせることでスポーツ中継などで効果的なリプレイ映像として、ご活用いただけます。
従来システムによる360度自由視点映像の生成には、非常に多くのカメラ台数を必要とするうえ、映像処理に長い時間を要するためライブ中継番組内での活用が難しいという課題がありました。今回の実証実験ではソニー独自の3次元画像生成技術とボリュメトリック技術を活用することで、映像処理の時間を約10秒にまで短縮。ライブ中継においても、360度自由視点映像でのリプレイを実現できます。
ソニーの最高画質スーパースローカメラと360度自由視点映像の組み合わせで実現する、
ゴルフ中継における新たなリプレイ映像
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ソニーPCLに新しく開設した“VIRTUAL PRODUCTION LAB”は、バーチャルプロダクションを研究するラボスペースです。
大型ディスプレイとリアルタイムエンジンを活用した、新しい映像制作の手法について、
さまざまなパートナー企業とともに技術開発やビジネス検証を行なっています。
VIRTUAL PRODUCTION LABが取り組むバーチャルプロダクションとは、”背景を3DCGで制作すること”と”それを大型ディスプレイに実在する人物などの背景として表示し、カメラレンズと同期させて撮影すること”。この2点を組み合わせることで、あたかもそのバーチャル空間で撮影を行なっているかのような映像をリアルタイムで制作できる仕組みのことです。
8KシステムカメラUHC-8300は、4K映像やHD映像の制作用途にも幅広く使えるよう、8K/4K/HD信号の同時出力に対応しています。
また、8K映像から複数の4K映像をカットアウトする機能を搭載しており、PWSサーバーと組合せることでライブ制作における
4K・HDR放送への活用や、5G配信を利用したソリューションなど新しい可能性をご提案します。
UHC-8300の特長を生かした、8K映像を4K・HD放送に活用するシステム提案の一つです。 広角に撮影した8K映像から、高画質のままDot-by-Dotで4K(4箇所)に切り出すことが可能です。 さらにその中からHDに切り出して使用します。4K信号は4台のPWSサーバーに収録されており、ハイライトシーンの編集にも利用可能です。 現在開発中の機能ですが、複数のスポーツイベントで実運用され、その効果は立証済みです。