


バンテリンドーム
ナゴヤ
新たな大型ビジョンによる
映像演出で
来場客の体験価値を向上
プロ野球・中日ドラゴンズの本拠地『バンテリンドーム ナゴヤ』が、2025年シーズンの開幕を前に、バックスクリーン上方に設置されている『106(イチマルロク)ビジョン』および本塁側上方のサブビジョンの改修を実施。ソニーは、これらのビジョンを含む映像送出システムの納入を担当しました。
シームレスでダイナミックな演出が
可能となった『106ビジョン』
地域との共生、そして雨水、自然採光、自然換気、深夜電力を積極的に利用し、太陽光発電設備を設置するなど、人と環境にやさしいドーム球場をめざしているバンテリンドーム ナゴヤ。その中で、全幅が約106メートルとなることにちなんで名づけられた106ビジョンは、国内の球場に設置された大型映像装置の中でも屈指の大きさを誇っています。
106ビジョンは2017年シーズンより使用されてきましたが、今回のビジョンを入れ替えるタイミングで全面的にリニューアルを実施することになりました。これまでは3面に分かれた構成でしたが、迫力のある映像演出を求めて1面構成のシームレスにすることを決定。納入後のメンテナンスなども含めると、10年単位におよぶ大規模な改修プロジェクトになることから、「信頼できるメーカーにお願いしたい」という思いがプロジェクトメンバーにありました。そうした中、さまざまな選択肢の中から検討された結果、新たなパートナーとして長い付き合いになっても信頼ができると確信できたソニーの提案をご採用いただくことになりました。納入に際して事前に綿密な打ち合わせを繰り返し行ったことで、十分な信頼感と安心感を持って導入いただくことができました。

1面構成にリニューアルされた『106ビジョン』
2025年2月にビジョンの更新が完了し、3月1日のオープン戦から本格運用が開始されました。3面構成から1面構成になったことで、ビジョンとビジョンの間に継ぎ目がない、よりダイナミックな映像演出が可能となっています。新ビジョンを目にした中日ドラゴンズの選手からも驚きの声が上がり、ご来場いただいたお客さまからも非常にご好評いただいています。これからも、ビジョンの演出も目的の一つとして足を運んでいただけるような体験価値を提供し、野球やその他のスポーツ、イベントを心から楽しんでいただける新しい観賞スタイルを模索していくということです。
国内外の最新トレンドをおさえた
映像送出システムを導入
また、今回はビジョンだけでなく、映像送出システムも刷新しました。アメリカ・メジャーリーグでは広く普及しており、国内でも徐々に利用が広がりつつあるシステムを提案。運用に関して事前に丁寧なヒアリングを行い、興行時に運営をする現場のスタッフにシステム刷新によるオペレーション変更の負荷がかかることがないよう、従来のワークフローを踏襲できる設計を、ご担当者さまと二人三脚でともにつくり上げました。
新たなシステムの導入により、スコアボードのデザインなどの自由度が高まったほか、表示されている画面の上にさらに動画素材を動かすような演出も可能になります。今後もこのシステムを活用し、さらに場内の盛り上がりを喚起するさまざまな施策について検討される予定です。ソニーも引き続き、これまで培ってきた技術や知見を結集し、新たな演出手法の創出をサポートしつづけてまいります。

新たな映像送出システムを導入したAV調整室
視認性をさらに高めたサブビジョンと
ドラマチックな映像表現が可能な
システムカメラ
さらに今回は106ビジョンと同じく、本塁側の上方に設置されているサブビジョンも更新。これまでより面積比で約1.7倍サイズアップし、現行の横幅約15メートルから20メートルに。これにより、外野スタンドのお客さまの視認性が上がり、さらなるサービス向上につながりました。またそれに伴い、従来の針式の時計もデジタル時計に変更しています。サブビジョンの大型化は、外野席のお客様への体験価値向上に寄与しているとご好評いただいております。
その他、今回のリニューアルに先立ち、ソニーのシステムカメラ『HDC-5500V』も3台導入いただきました。非常に操作性が高く、より遠くのお客さまの表情まではっきり映し出せるようになったとご好評いただいています。HDC-5500Vは「光学式可変NDフィルター」が標準搭載されており、明るさを一定に保ったまま、被写界深度の浅い、背景をぼかしたよりドラマチックで臨場感あふれる映像で選手や観客を撮影することが可能です。また、4K 4倍速のスローモーション撮影にも対応しているため、審判の判定の支援やスーパープレーのスロー撮影にも活用できるモデルとなっています。


以前より約1.7倍の大きさとなった本塁側上方のサブビジョン(左)、マルチフォーマットポータブルカメラ『HDC-5500V』(右)
以前より約1.7倍の大きさとなった本塁側上方のサブビジョン(上)、マルチフォーマットポータブルカメラ『HDC-5500V』(下)
アニバーサリーイヤーを控えた
ドームの盛り上がりに貢献
2026年には中日ドラゴンズが球団創設90周年、そして2027年にはバンテリンドーム ナゴヤが開場30周年を迎えます。これらのアニバーサリーイヤーを控えバンテリンドーム ナゴヤは、これからも野球観戦やイベントにお越しいただいたお客様により安全で安心に楽しんでいただけるドームをめざし、場内をさらなる熱気で包むさまざまな施策を検討中ということです。今後もソニーは、テクノロジーとクリエイティビティの力で、バンテリンドーム ナゴヤの取り組みを支援しつづけてまいります。

写真左から、株式会社ナゴヤドーム 広告・映像部 服部 友彦 様、施設部 陣内 章良 様、企画・広報部 西脇 啓一郎 様