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事例紹介

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朝日放送株式会社様

放送局

中継車や大勢のスタッフを必要とせず、簡単操作で中継開始。機動性の高い生中継が実現し、従来とは異なる映像演出が可能に。

お客様のニーズ・課題

中継車や大勢のスタッフを必要とせず、機動力の高いシステムを導入することで、コスト削減を図りたい。場所を選ばずどこからでも生中継が可能となることで、視聴者に従来とは異なる映像を届けたい。

導入効果

小型・軽量システムで、少人数による機動性の高い中継が可能となった。駅から駅へ移動しながら、地下から、エスカレーターに乗りながらなど、従来では難しかった場所からの生中継も実現した。

朝日放送株式会社様

1951年に設立した朝日放送様は、北朝鮮拉致事件やアスベスト問題、社会保険庁問題など、これまでに数多くの事件をスクープしてきました。2008年6月に移転した新社屋は、街・川に開かれた放送局、機能的なコンテンツ製作工場というコンセプトのもとに最新メディア基地として建設され、水都大阪の新しいシンボルとして注目されています。朝日放送様は新社屋移転とともに「強力な創造集団」をキーワードとして掲げ、これからのデジタル時代に向けて、常に新しいアイデアを生み出すべく挑戦を続けています。

報道部 ニュース情報センター 報道番組担当部長 谷浩司様(写真左)と、技術局 制作技術センター 辻和行様(写真右)にお話を伺いました。

導入背景

低コスト・少人数で、どこからでも中継可能なシステムとして期待。


ロケーションポーターにより、低コスト・少人数での取材を実現。

谷部長 ロケーションポーターは、主に「NEWSゆう+(にゅーず・ゆう・ぷらす)」という番組のために導入しました。当番組は、月曜から金曜の午後4時50分から約2時間、関西ローカルで放送しているワイドニュースです。従来型の報道中継は、中継車で現場へ向かい、有線カメラやマイクなどの各機器類を設置するためコストも人手もかかります。その点、ロケーションポーターならば、低コストかつ少人数で中継でき、コストダウンを実現できるのではないかと考えました。さらに、機動性を発揮して、従来の中継とは質の異なる演出が可能になるのではないかと期待しました。

選定理由

ボタン1つで中継スタート。素早い立ち上がりで機動力が向上。


本社内に設置した受信用ロケーションポーター。リアルタイム伝送された撮影映像を受信する。


撮影時にはショルダーストラップを利用し、肩掛け運用を行う。

谷部長 システムを選定するにあたり、パソコンベースの他社製品とも比較検討した結果、立ち上がりが早く緊急性や即時性が要求されるシーンに応えられること、操作性が優れていること、画質のよさなどを評価して、ロケーションポーターの導入を決定しました。システム一式をカメラマンが肩にかけ、カメラを構えつつボタン1つで伝送を開始できるなど、少人数で素早く中継がスタートできるのは大きな利点です。

辻様 ロケーションポーターに搭載されているインカム機能は、他社製品にはない機能です。カメラマンはヘッドセットをつけることによって、撮影を続行しながら本社との連絡が取れます。インカム機能がない場合には携帯電話を利用することになり、そのためのヘルプスタッフも必要になりますので、少人数による中継体制のためにはこの機能が必須だと感じました。

導入効果

ケーブルレスで場所を選ばず中継可能。地下からでもスムーズに。


阪神なんば線の開通を「NEWSゆう+(プラス)」番組で中継した。

谷部長 ロケーションポーターは、送受信用に1台ずつ計2台を導入しました。導入後、一番効果的な活用だったと感じているのは、阪神なんば線の開通にともなう中継です。阪神なんば線は神戸と大阪、奈良をつなぎ、様々な波及効果が期待されている鉄道路線です。開通当日、「奈良から神戸までがつながりました」というイメージを視聴者に届けるために、午後4時53分に奈良駅から、午後6時18分に大阪市内の九条駅から、午後6時50分には甲子園駅からと、リポーターが実際に電車で移動しながら中継を行いました。この時のスタッフはリポーターを含めて3人です。奈良駅と九条駅は地下にありますが、支障なく中継できました。さらに奈良駅では、リポーターがエスカレーターに乗って移動しながら中継したのですが、もし有線カメラを使用していたならば危険があり、実現しにくいものでした。ロケーションポーターのおかげで、リアリティのある面白い映像が撮れたと思います。

辻様 送信用のシステムは、予備バッテリーも含めて一式をリュックサックに収容し、それを持ち出すだけで中継が行えるようにしています。伝送はデュアルFOMAモードです。中継は最小限でリポーターとカメラマンの2名、またはカメラマン助手を含めた3名で実現できます。導入後しばらくは技術部スタッフも同行していましたが、操作そのものが非常にシンプルなため、現在では技術部不在による中継に切り替えています。1回の中継で約30分ほど接続しますが、ロケーションポーターのバッテリーは90分駆動のため問題はありません。

今後の展望

機動性を活かし速報中継に活用。車内や船上からの中継も視野に。

谷部長 方向性は現在と変わりませんが、速報中継用としてさらに活用していきたいと考えています。また、どこからでも中継できるロケーションポーターの特長を活かし、船上から中継することも考えています。いまは季節が過ぎてしまいましたが、大阪の有名な花見スポットとして川の両岸が何キロも桜で埋まる場所があります。来年は川沿いから中継したいですね。GWやお盆などに高速道路から渋滞風景を中継するなど、アイデアはいろいろ持っています。

辻様 ロケーションポーターそのものにトラブルはなく、機動性は期待通りなのですが、場所によってFOMAの電波状況が不安定になることがあります。撮影中のカメラマンがシステムや伝送の状態を把握できるように、たとえば回線帯域が細くなったらビープ音が鳴るなどの工夫を加えて欲しいと思います。今後のさらなる性能アップを目指してください。

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