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フラッシュ撮影の基礎知識

フラッシュ撮影の基礎知識

この写真は室内で、フラッシュを使用して撮影しています。

ILCE-6400 SEL90M28G

焦点距離:90mm / F値:22.0 / シャッター速度:1/125秒

逆光で人物の顔が暗い場合や、室内などで全体が暗いときに使う以外にも、光と影を自在にコントロールしたり、滴り落ちる水滴を写し止めるような写真も撮れるので、フラッシュを使って撮影すると表現の幅が広がります。
このページでは、初めてフラッシュ撮影をする方に役立つ基礎知識を紹介します。

内蔵フラッシュと外部フラッシュ

内蔵フラッシュ

カメラに内蔵されているので、使いたいときに気軽に使えて便利です。
光量が小さく、カメラの前方に固定されており、角度調節ができないので、調光範囲が限定されます。
内蔵フラッシュが搭載されているカメラと、搭載されていないカメラがあります。

ILCE-6400など、内蔵フラッシュが搭載されているカメラの場合、この部分がポップアップしてフラッシュ撮影ができます。

内蔵フラッシュが搭載されているカメラ

(フラッシュポップアップ)ボタンを押すとフラッシュ発光部がポップアップします。戻すときはフラッシュ発光部を手で押します。

外部フラッシュ

内蔵フラッシュが搭載されていないカメラでフラッシュを使いたい場合や、フラッシュの光量を大きくしたい、またはカメラとフラッシュを離れた場所で使いたい場合は、別売りの外部フラッシュを使用します。
角度や位置を変えることができるので、さまざまな表現が可能です。

マルチインターフェースシューに外部フラッシュを装着します。

内蔵フラッシュが搭載されていないカメラ

外部フラッシュの装着方法

マルチインターフェースシュー対応の外部フラッシュをカメラに装着する方法を説明します。

  1. カメラ、フラッシュともに電源はオフにします。
  2. カメラのシューキャップをはずします。
  3. フラッシュのリリースボタンを押しながらロックレバーを左方向に動かすとロックが解除されるので、端子保護キャップをはずします。
  4. カメラのマルチインターフェースシューに、フラッシュをスライドさせて装着します。
  5. ロックレバーを「LOCK」方向に動かし、確実に固定されたことを確認します。
  6. カメラとフラッシュの電源を入れて撮影します。
  7. 撮影が終わったらカメラとフラッシュの電源を切ります。フラッシュのリリースボタンを押しながらロックを解除し、カメラからフラッシュを取り外します。フラッシュに端子保護キャップを取り付け、ロックレバーを「LOCK」方向に動かしてロックします。
ワンポイントアドバイス
ワンポイントアドバイス

アクセサリーシューについて

ILCE-から始まるα(アルファ)のアクセサリーシューはマルチインターフェースシューです。

ソニー製のフラッシュにはマルチインターフェースシューに対応した製品と、オートロックアクセサリーシューに対応した製品があります。マルチインターフェースシューのフラッシュは直接装着できますが、オートロックアクセサリーシューのフラッシュを装着するにはアダプターADP-MAAが必要です。

お使いのカメラとフラッシュの互換性情報については以下のページでご確認ください。

機器・アクセサリー対応情報 フラッシュ/ビデオライト 

オフカメラフラッシュ

カメラに直接装着せずに、離れた場所に設置して発光させるフラッシュをオフカメラフラッシュと呼びます。複数のフラッシュを同時に発光させることも可能です。

フラッシュに付属しているスタンドには三脚穴があるので、フラッシュをスタンドに装着して三脚に設置すれば、効果的な位置からフラッシュを発光させることができます。

■ Shooting Tips

滴り落ちる水滴を写し止める

黒い背景とオフカメラフラッシュ一灯を使って花に水滴が滴る瞬間を狙いました。
クリエイティブスタイルB/Wを使用して撮影しています。
色の情報を省くことで、花そのものの生々しさや造形のディテールを深く知ることができます。
花のディテールを見せるためレンズの限界まで絞りこむことがポイントです。

  • フラッシュは花とカメラの間、花のななめ上に配置します。
  • 花の後ろに黒いボードを設置し、花の下にレフ版を置きます。
  • スポイトで水滴を落とし、水が花に落ちる前、宙に浮いている瞬間を狙います。

ワイヤレスフラッシュでは、さらに撮影の自由度が上がります。
ワイヤレスフラッシュには光通信式と電波式があります。
以下のページでは、ワイヤレスフラッシュの設定方法以外にも、複数のフラッシュをどのように配置するとどのような効果があるか、光量比を変えて撮影する方法など、フラッシュ撮影のより詳しい知識を紹介していますので、ぜひご覧ください。

知っておきたいフラッシュ用語

基本用語

  • シンクロ撮影
    フラッシュ撮影のことです。フラッシュをカメラのシャッタースピードと同調(シンクロ)させて撮影するのでそのように呼びます。
  • 日中シンクロ
    昼間にフラッシュ撮影することです。逆光で被写体が暗いときなどにフラッシュを使って被写体を明るく撮影します。
  • 同調速度
    通常の発光モード時にカメラ側で設定可能な最速のシャッタースピードのこと。同調速度はカメラによって異なり、取扱説明書やヘルプガイドで確認できます。
  • ガイドナンバー(GN)
    ガイドナンバーはフラッシュの光量を示す数値のことで、数値が大きいほど光量が大きくなります。

    ガイドナンバーから、光が届く距離を導き出すことができます。ガイドナンバーはISO100を基準としています。

    距離(m)= ガイドナンバー(GN)÷ 絞り値(F値)

    ワンポイントアドバイス
    ワンポイントアドバイス
    • ガイドナンバーはフラッシュの型名で確認できます。

      数字はガイドナンバー

      Rがつくと電波式ワイヤレス通信対応フラッシュ

    • ガイドナンバーは「最大照射角(105mm、200mmなど)、ISO100、光量レベル(発光量)1/1」を基準にしており、条件によって変化します。フラッシュの取扱説明書やヘルプガイドで詳しい数値が確認できます。
      例)
  • 照射角
    光が当たる角度のこと。広角では広い範囲に照射するため弱い光になります。望遠では狭い範囲に集中して光が強く当たります。
  • TTL調光
    TTL=Through The Lensの略です。レンズを通って来た被写体からの光を測光し、それに従って光量レベル(発光量)が決まります。P-TTL調光はプリ発光を加えたものです。
  • マニュアル調光
    発光量を[発光レベル]で任意に設定します。被写体の明るさやカメラの設定に関係なく、常に一定の発光量を得られます。

フラッシュのモード

  • ハイスピードシンクロ(HSS)
    フラッシュの同調速度を超えたシャッタースピードで撮影します。
    明るい日中など、背景が非常に明るくて絞り開放では露出オーバーとなるようなシーンでも、高速シャッターを使って適正露出にすることができます。

    ■ Shooting Tips

    右の写真はハイスピードシンクロで撮影しました。明るい日中でも絞り開放で撮影できるので、背景をぼかして、被写体が引き立つ写真を撮ることができます。

    • 拡大焦点距離:90mm / F値:10.0 / シャッター速度:1/125秒
      ISO感度:100

    • 拡大焦点距離:90mm / F値:2.8 / シャッター速度:1/1250秒
      ISO感度:100

    太陽の光となじむように、オフカメラフラッシュで被写体の右ななめ上から、少し控えめに光を当てています。

  • スローシンクロ
    遅いシャッタースピードでフラッシュ撮影します。夜景と人物の両方をきれいに撮りたいときなどにおすすめです。
    カメラ側で設定できるので、内蔵フラッシュでも撮影できます。
  • 後幕シンクロ
    シャッターが閉じる直前に、フラッシュを発光させて撮影することで、光の軌跡が後方にたなびくような作品が撮影でき、動く被写体をより印象的に演出できます。
  • マルチ発光(MULTI)
    シャッターが開いている間にフラッシュを複数回発光させ、動きのあるものを分解写真のように撮影します。

照射方法

  • バウンス照射
    天井や壁にフラッシュを当てることをバウンス照射と呼びます。
    全体に光が回るので、被写体には柔らかく光が当たり、周辺も明るく自然な感じに仕上がります。

    被写体に直接フラッシュを当てると背後に影ができてしまいますが、バウンス撮影すれば不自然な影ができることを防ぎ、立体感が出ます。

    • フラッシュ光を直接当てた場合

    • 外部フラッシュによるバウンス撮影の場合

    内蔵フラッシュは角度を変えることができないので、バウンス撮影はできません。バウンス撮影に対応した外部フラッシュは、フラッシュの角度を変えられます。

  • ディフューズ撮影
    白色の半透過物をフラッシュの前におくことで光を拡散させ、被写体に柔らかな光を当てる撮影方法です。専用のディフューザーが無い場合はトレーシングペーパーなどで代用できます。

    ■ Shooting Tips

    コーヒーの湯気と、カップやテーブルの素材感を写し撮る

    ディフューザーを使って撮影しました。光を柔らかくするのと同時に、コーヒーの水面にきれいな波形をつくることができます。コーヒーの湯気が消えないうちに撮影します。

    コーヒーが注がれたカップ
    • 横から見た撮影イメージ
    • コーヒーの水面のイメージ

      (A)フロストを液面に映し込み白い部分を作る
      (B)カップを揺らすと美しい波形になる

フラッシュ撮影時の注意点

  • 被写体や周りへの配慮を忘れずに
    フラッシュはとても強い光を照射します。
    人物や動物などを撮影するときは被写体から1m以上は離れる、突然撮影しない、フラッシュを使うことをあらかじめ知らせるなど、被写体や周りへの配慮を忘れないようにしましょう。
  • フラッシュ撮影禁止の場所があります
    フラッシュ撮影が禁止されている場所での撮影は厳禁です。
    博物館や劇場などの施設は、通常の撮影も禁止されている場合が多いです。撮影やフラッシュの使用が許可されているかどうかを必ず確認しましょう。
  • 電子シャッターはオフ
    電子シャッターではフラッシュが使用できません。
    シャッター方式が選べるカメラの場合は[シャッター方式]を、[オート]、または[メカシャッター]にします。
    サイレント撮影機能があるカメラの場合は[サイレント撮影]⇒[切]にします。
  • [設定効果反映]の設定
    [ライブビュー表示]⇒[設定効果反映]を[On]にしても、フラッシュを発光した場合の設定効果は反映されません。
    [設定効果反映]を[Off]に設定するとライブビュー画像は適正な明るさで表示され、構図確認が容易になります。
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