XDCAM
映像制作機材 "XDCAM"

上智大学 テレビセンター 様

文教

HDフォーマットにXDCAM HDを採用することでフルHD化、テープレス化を実現。XDCAM HD422カムコーダーPDW-700などを番組制作実習でフル稼働中。

上智大学 テレビセンター 様


左から澤田様、碓井様、有澤様

上智大学様は、テレビ番組の実践的な制作教育を行っているテレビセンターのシステムを2010年3月に更新されました。XDCAM HDフォーマットを採用することで、先進の番組制作環境を実現。2010年度新学期から、XDCAM HD422カムコーダーPDW-700などを使った番組制作の演習・実習を開始されました。

テレビセンター担当主任で文学部フランス文学科教授 澤田 肇様、同センター 有澤 孝様、そしてテレビセンターを使った授業を担当されている文学部新聞学科教授 碓井 広義様に、更新の目的とコンセプト、XDCAM HDフォーマット採用の決め手、運用の成果などを伺いました。

フルHD対応、テープレス化を基本コンセプトにワーキンググループ、更新委員会で検討 性能・機能・操作性、そして実績やコストパフォーマンスからXDCAM HDを採用


スタジオカメラとして3台のXDCAM HD422カムコーダーPDW-700を導入。PDW-700は屋外での取材カメラとしても運用されています。


XDCAM HD422レコーダーPDW-HD1500のほか、サブカメラとして採用された3台のXDCAM EXカムコーダーPMW-EX3に対応するためにXDCAM EXレコーダーPMW-EX30も稼働中です。

テレビセンターの更新については、2008年5月に学内にもうけたワーキンググループで検討作業を開始しました。ここで更新の方向性や具体的な仕様が徐々に決定されましたが、基本コンセプトは『フルHDに対応できるシステム・設備であること』、また『テープレスのワークフローを構築すること』にありました。もちろん、学生が卒業後に放送や制作の世界に就職した際、即戦力となれるように実績のある最新鋭のシステム、機器であることも条件の一つでした。

各メーカーから出ているフォーマットについて、特に画質・性能・機能・使い勝手の点を詳細に検討しましたし、ショールームに足を運んで実際に商品を見たりし、同様の設備を持つ他の大学を見学するなど、幅広い観点から検討を行いました。さらに使い慣れたノンリニア編集機との親和性など、既存設備の有効活用も念頭に置きました。これらをワーキンググループや学内委員会で検討した結果、HDフォーマットにXDCAM HDを採用したシステムを導入することに決定し、2010年3月に完成しました。

1920×1080フルHDの高画質、先進的な機能と拡張性、放送や制作の世界での評価と実績などがXDCAM HD採用の理由ですが、プロフェッショナルディスクの50年という耐用年数、ディスクならではの扱いやすさとアーカイブのしやすさ、そしてコストメリットも大きな決め手になっています。大勢の学生が利用し、また制作した作品は長きに渡って残していきますので、長期保存のランニングコストを抑えられる点は大きなメリットでした。しかもXDCAM HDはディスク記録だけでなく、用途に応じてメモリー記録に対応できる点も、他にはない特長として評価しました。

番組の制作実習で重要な役割を担うカメラには、XDCAM HD422カムコーダーPDW-700を3台導入しました。通常はスタジオカメラとして運用し、スタジオで撮影した素材をXDCAM HD422レコーダーPDW-HD1500に収録し、ノンリニア編集機で編集、出来上がった作品をプロフェッショナルディスクに記録するというワークフローになっています。また、番組に挿入するビデオ素材を撮るENGカメラとして屋外でも活用しています。プロフェッショナルディスクに記録した素材をテレビセンターに持ち帰り、ここでスタジオ収録素材と合わせて1本の番組を作り上げるといったことも行われています。

視聴覚教育、演習(放送)、テレビ制作などの講座でフル稼働中 2010年夏のオープンキャンパスで来校した高校生たちにも大好評


オープンキャンパスでPDW-700を利用してデモ撮影を見学する高校生たち。

テレビセンターを利用する講座には、全学部の学芸員課程履修学生を対象とする「視聴覚教育」、新聞学科1年生必修で学芸員課程履修の学生を対象とする「演習(放送)」、そして本格的に制作実習を行う「テレビ制作I」(2クラス、定員各30名)、「テレビ制作II」(定員30名)などがあります。いずれも従来から非常に人気のある講座で、新システムが稼働した2010年春学期も大勢の学生が各講座を履修しました。また、上智大学受験を目指す高校生たちが参加した夏のオープンキャンパスでも、テレビセンターで在校生の制作作品などを見てもらう機会を設けたところ大変好評でした。

テレビセンターを利用する講座の中で、PDW-700などの設備やシステムを本格的に活用するのは「テレビ制作I」と「テレビ制作II」です。それぞれグループに分かれ、決められたテーマで映像作品を仕上げていく実習がメインとなります。「テレビ制作I」ではスタジオを中心に3分から5分の作品に仕上げていくというカリキュラムで、春学期では「ソフィアの秘密」をテーマに11作品が完成しました。「テレビ制作II」は、10分から15分のドキュメンタリー的な作品に仕上げる実習で、春学期では「伝える」をテーマとした意欲的な作品制作が行われました。

    
テレビ制作?aで学生が実際に番組を制作している様子。
左:スタジオにて撮影している様子。
右:コントロールルームにて。コントロールルームはスイッチャーにマルチフォーマットスイッチャーMFS-2000を採用。ほかにマスターモニターとしてLMD-2451Wを2台、ソースモニターとしてLMD-1751Wを12台採用。副調整室として運用することで本格的なテレビ番組の制作、将来のライブ放送にも対応可能なシステムとなっています。

「ソフィアの秘密」、「伝える」をテーマとした作品制作は、初めてPDW-700を使って撮影された作品ということになります。いずれも高画質の特性がよく生かされていたと思います。機能面などは特に教えていないのですが、学生たちは試行錯誤しながら、十分とはいえないまでも上手に使いこなしていたと思います。やはり、フルHDのクオリティーの高い画質は、創作意欲を喚起するという意味でも大きな魅力だと実感しました。前述したオープンキャンパスでも彼らの作品を見てもらいましたが、来校した高校生たちにもそうした魅力は十分に伝わったと思います。

各作品はそれぞれプロフェッショナルディスクに記録されるともに、別の階に設置されたサーバーにファイル転送され保存されています。ディスクメディアならではの取り扱いやすさ、ファイル記録ならではの利点も実感しています。ディスクでアーカイブした作品を公開するといった予定はありませんが、コンテンツを今後再利用していく場合にも、ディスクであること、あるいはファイル転送という特性は極めて有効なのではないかと思います。

碓井ゼミやeラーニング教材作成、さらには情報発信基地としてのOCW素材制作などXDCAM HDや新システムのポテンシャルの高さを生かして本格運用していきたい

4:2:2サンプリング、50Mbpsの高精細HD映像を実現したPDW-700に代表されるように、新しいテレビセンターに導入されたシステムや機器のクオリティーやパワーは放送局レベルといっても過言ではありません。しかし、現状の講座や実習では、この100ある能力のうち、多分2、3しか使っていないのではないかと思います。その意味ではオーバークオリティーと言えなくもないのが正直なところですが、逆に言えば、運用してまだ1学期ですし、これから本格的に運用すればどんなことでも実現可能なキャパシティーを持った設備であると言えます。

また、カメラにはPDW-700以外にも、XDCAM EXカムコーダーPMW-EX3を3台導入しています。現在は学内でのイベント撮影など記録用として活用していますが、今後は受講生にも使わせたいと思っています。このクオリティーの高さと優れた機動力、メモリー記録ならではの転送スピード、そしてXDCAM HDとの親和性の高さを活用すれば、より魅力的な作品制作に威力を発揮してくれるだろうと期待しています。

テレビセンターの本格活用のプランもいくつか具体化しつつあります。まず、2010年秋以降の碓井ゼミでの活用がその一つです。テレビジャーナリズムが主題のゼミですから、学生たちの映像制作に対する関心、意欲は非常に高いものがあります。ゼミだからこそできる活用法で、システムや機器の能力を生かした制作活動を行っていきたいと考えています。また、2011年春からは、eラーニング教材の制作でもテレビセンターを活用したいと考えています。ディスクやファイル転送を活用した効果的な教材作成ができるのではないかと期待しています。

将来的には、テレビセンターの情報発信機能を活用して放送やライブなどにもチャレンジできればと思っています。学内のネットワークなどのインフラを活用すれば、「ソフィアTV」の開局も決して夢ではありません。あくまでも教育カリキュラム、制作実習のための設備ではありますが、そうした将来の可能性や夢をも私たちに提供してくれる非常にポテンシャルの高いシステム、機器構成に仕上げられたことに大変満足しています。

上智大学 テレビセンター

上智大学 テレビセンター

1966年、テレビ番組の撮影・編集機器を利用した全学向けの教育、ならびに社会とテレビ・ジャーナリズムに関する研究機関として設立。大学にこうした設備が設置されるのは当時としては画期的なことで、テレビ番組の制作施設を利用した教育カリキュラムは、日本の大学界において先駆的であった。

現在も、文学部新聞学科や学芸員課程の学生、全学向けに、テレビメディアの理論的考察や撮影・編集に関わる実践的知識・技術の習得を目的とした講座で、その設備とサービスを提供している。

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