XDCAM
映像制作機材 "XDCAM"

株式会社 テレビ宮崎 様

放送局

2013年9月掲載

"XDCAM Station" を有効に活用し、取材・編集・送出を一貫する報道制作のファイルベース運用を実現。

株式会社 テレビ宮崎 様


プロキシ編集など効率性の高い機能でスタッフの方々の評価も高いノンリニア編集システムXPRI NS。

株式会社 テレビ宮崎様は、報道制作においてファイルベースのワークフローを構築され、2012年9月より本格運用を開始されました。

同社 技術局 技術部 副部長 唐津孝生様、報道制作局 報道部C.E 田中耕太郎様に、システムの概要や採用の決め手、現在の稼働状況と成果などを伺いました。

なお、記事は2013年4月中旬に取材した内容を、編集部でまとめたものです。

段階的なHD /ノンリニア化で合理的にファイルベース化を達成


3台の "XDCAM Station" XDS-PD1000とHDCAMデッキで構築された自動回線収録システム。

当社の報道制作は、HD化やノンリニア化について、時間をかけて慎重に取り組んできました。それは、フォーマットや操作性を一気に展開すると、スタッフが戸惑ったり、プレッシャーを受けて本来の業務であるニュース制作に支障をきたすことを恐れたからでした。

そこで、段階的に、一定の習熟期間を設けることでそうした危惧を避ける形でシステムや機器の更新を進めてきた経緯があります。たとえば取材カメラでは、まず最初にHDCAMカムコーダーを導入し、HD映像のメリットを確認し、併せて撮影方法の習熟に努めました。ついで、XDCAMカムコーダーの導入でファイル記録のメリットや撮影など取り扱い方を熟知してもらいました。

編集においても、当初はノンリニア化に対する抵抗が強かったので、制作系で導入していたPCベースのノンリニア編集システムを見てもらったり、あるいは今回の設備更新で導入したノンリニア編集システムXPRI NSを先行して1台導入して、操作性や運用のメリットを実感してもらいました。

こうしたステップを踏んで2011年にXDCAM自動回線収録システムと、ノンリニア/リニア編集設備、2012年9月にニュースサブにXDCAMファイルベース送出システムを導入し、運用を開始しました。時間をかけて段階的に更新したことで、結果的に取材・編集・送出まで一貫したファイルベースのワークフローを構築することができました。

更新のキープロダクトとなったのは "XDCAM Station"


2011年3月にノンリニア編集システムXPRI NS と2 式のリニア編集設備で更新された報道編集ブース。


4台のXPRI NSと3台のXDS-PD1000が日々のニュース制作にフル稼働中です。

報道制作のファイルベース化に時間を要したのには、実はもう一つの理由がありました。それは、当社のニュース制作のオペレーションに即した、コストパフォーマンスに優れたシステムがなかったことです。要望の仕様にすると大規模で高額なシステムになり、コスト的に合うものは性能、機能に不備が生じるといった具合でした。

こうした悩みを解消し、一気に更新に踏み切る契機となったのが、XDCAMプロフェッショナルメディアステーション "XDCAM Station" でした。HDDやSSDのストレージ内蔵により簡易サーバー的に運用したり、収録しながらの再生といったマルチタスクオペレーションが可能な点や、ファイルベース/ベースバンドのシームレスな環境を構築できる点が大きな魅力でした。そしてコストパフォーマンスの高さの点でも、当社が待ち望んでいたプロダクトでした。

自動回線収録システムには、HDD搭載モデルXDS-PD1000を3台を採用し、ネット配信素材などの回線素材をスケジュールに従って自動収録するほか、XDCAMやHDCAMなどからの収録にも対応しています。報道編集ブースには、事前にトレーニング運用を兼ねて先行導入した1台を加え、計4台のノンリニア編集システム XPRI NSと、XDS-PD1000を3台のほか、リニア編集設備を導入しました。そして、ニュースサブのファイルベース送出システムに、ノンリニア編集やITとの親和性が高いSSD搭載モデルXDSPD2000を2台と、XDCAM HD422 レコーダー PDW-HD1500を採用しました。

効率的なニュース制作と安定した送出に大きく貢献と評価


ニュースサブ( 写真・左) に設置された送出システム(写真・右)。SSD搭載でノンリニアシステムやIT との親和性の高いXDSPD2000を2台と1台のPDW-HD1500で構成されたシステムにより、ファイルベース/ベースバンドのシームレスな送出環境を構築できたと大変好評です。

送出を含めた一貫したファイルベースの運用を開始して半年あまりですが、更新時のコンセプトに沿った運用ができています。一番のメリットは、やはりニュース制作の効率の向上です。当社報道のメイン番組である夕方の「UMK SuperNEWS」でも、制作実務の効率がアップしたことで、より魅力的で分かりやすいニュースづくりに集中できるようになったと満足しています。

スタッフの評価も高く、実際、取材に出かける際には現在4台保有するXDCAM カムコーダーをほとんどのスタッフが選んでいます。また、XPRI NS による編集でも、素材を取り込みながらプロキシ編集を活用することで迅速に編集作業できる点や、ファイル転送で送出までスピーディーに送れる点などが好評です。"XDCAM Station" を組み込んだリニア編集システムも2式設置しましたが、現在ではXPRI NSから使用されていく状況です。

ファイルベース/ベースバンドのシームレスな送出環境を実現したニュースサブの送出システムについても同様です。"XDCAM Station" からの追っかけ再生は、迅速かつ充実した送出に威力を発揮していますし、内蔵ストレージによる撮って出し運用も魅力です。さらに万一の際のディスク送出も、安定送出の一助になります。

こうした成果は、時間をかけた更新、習熟期間の設定などにより、報道制作の全スタッフがファイルベースの運用のメリットを実感できた結果なのではないかと思っています。

ファイルベースのアーカイブシステム構築を検討へ


スタジオサブ送出システムに搭載されたPDW-HD1500(写真・左上)とXDS-PD2000(写真・中央)。写真・右は、マスター内のPDW-HD1500とメタデータアプリケーションで構築されたCMファイル搬入システム。

今回の設備更新で、残された課題はアーカイブシステムとなります。将来的には、ファイルベースのワークフローをアーカイブにもつなげたいと考えていますが、具体的なシステムについては今後検討していく予定です。

少なくとも、アーカイブ素材をMXFファイル化しておけば、どのようなフォーマット、メディアを採用するにしても対応可能だと考えているので、MXFファイル化からまずは着手したいと思います。ソニーにも、当社の要望や仕様、あるいは規模にあったコストパフオーマンスに優れたアーカイブシステムの提案をいただければと思います。また、ネットワーク/ファイルベース化は、これまでとは異なり、必然的に私たちだけでは対処の難しいトラブルや不具合が生じることがないとは言えません。ファイルベース運用時代にふさわしい、新しいサービスサポート体制も期待しています。

株式会社 テレビ宮崎 技術局 技術部 副部長 唐津孝生様

株式会社 テレビ宮崎
技術局 技術部 副部長
唐津孝生様

報道の制作スタッフに可能な限り負担やストレスをかけずに更新したいという思いもあって、HD化/ノンリニア化を時間をかけて段階的に実施してきました。結果的に、今回の設備更新で、取材・編集・送出まで一貫したファイルベース運用することが可能なシステムを構築することができました。しかも、コストパフォーマンスの高い設備とできた点でも満足しています。

株式会社 テレビ宮崎 報道制作局 報道部 田中耕太郎様

株式会社 テレビ宮崎
報道制作局 報道部
田中耕太郎様

送出を含めたファイルベースの本格運用を始めて半年あまりの段階ですが、報道制作スタッフのほとんどが取材にXDCAMカムコーダーを持って出かけ、XPRI NSを使ってノンリニア編集を行い、完パケをファイル送出しています。使い慣れたことで、ファイルベース・オペレーションの効率性や操作性の向上というメリットを実感できた結果だろうと評価しています。

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