
フォトグラファー|岩倉 しおり
新たな視点で美しい光景を写し出す。Xperia 1 IVで撮り下ろした“静寂”の瞬間。
Xperia 1 IV
スペシャルインタビュー
2023/1/30
目次
岩倉しおり氏の表現世界
人や景色などの被写体を効果的に取り入れ、地元・香川の魅力や自然の素晴らしさを映し出した風景を撮影していただきました。岩倉氏の世界観あふれる作品をご覧ください。

フォトグラファー
岩倉 しおり
フィルムカメラを中心に自然や人物を切り取り、うつろう季節の光をとらえた写真が反響を呼んでいる。地元、香川県で撮影した写真を中心にSNSで作品を発表する他、CDジャケットや書籍のカバー撮影、写真展の開催など幅広く活躍。
岩倉しおり
スペシャルインタビュー
新たな視点で、美しい光景を写し出すXperia 1 IVで撮り下ろした“静寂”の瞬間。
独自の感性で撮影した写真で、多くの人の心に感動を届けている岩倉しおり氏。そんな岩倉氏はどのような視点で被写体を選び、撮影をしているのか。今回Xperia 1 IVで作品を撮り下ろしてもらい、写真へのこだわり、撮影テクニック、想いを伺った。その時にしか見れない静寂な瞬間を撮り続ける岩倉氏の作品をインタビューとともにご覧ください。
『その場所の一番素敵な瞬間を切り取りたい』

普段、どのようなコンセプトで作品を撮影していますか。
岩倉:身近にある普通の景色だけど、色々な条件が揃った時にすごく綺麗に見える瞬間を残していきたいなと思っています。自分で場所の状態をチェックしに行って、この天気じゃないとか、この季節じゃないと思ったら、また改めて行く。自分の中でベストなタイミングを見極めています。私は静寂を感じさせる空間が好きなので、みんなが寝ている時間帯や、日が昇ったり沈んだりする時間帯に撮影をすることが多いです。短時間でどんどん変化していく、その時しか見れない瞬間を写しだすことを大事にしているし、私自身、そういった光景の美しさに触れると心が救われるんです。1つでも多く素敵な光景を見つけたいので、この場所は写真に残したいと思う場所があったら、また来れるようにすぐメモを残しておくようにしています。

作風に関しては、どのようなこだわりがありますか。
岩倉:もともと絵を描くのが好きだったこともあり、例えばポートレートを撮りたいというよりは、人物も風景の一部として捉え、絵を描くようなイメージをもっています。あとは、世界観を統一したいという気持ちがすごく強いので、私が好きな朝と夕方の時間に撮影した幻想的な光景でできるだけ揃えたいと思っています。Instagramもギャラリー全体の色味を考えて投稿しています。色味を変えたい時も、全体がグラデーションに見えるように、 どのページになっても綺麗に見えるように並べています。季節が変わる瞬間も色味を変えて投稿していますね。
『Xperia 1 IVで撮り下ろした、静寂の光景』

今回Xperia 1 IVで作例を撮っていただきました。どのようなイメージで撮影されましたか。
岩倉:ブルーを基調とした静寂を想起させるギャラリーをつくれたらなと思い、全体の色のバランスを考えながら撮影しました。シチュエーションも私の好きな静寂のイメージを表現するため、朝と夕方の海沿いや水辺を中心に撮影しています。撮影場所は香川県の観音寺市と三豊市です。朝は観音寺市の防波堤のあるコンクリートのところで撮っています。夕方は三豊市の海で、ちょうど撮影した日が遠浅になって水溜まりができるタイミングだったのでそこに決めました。同じ海でも場所を変えることで、イメージが変わるものを撮ろうと思いました。

今回撮影した写真について教えてください。岩倉さんの視点で、どのような表現をされたのでしょうか。

撮影地:香川県観音寺市グランプレミア瀬戸内付近 海岸 / Xperia 1 IVで撮影 / 標準レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:400
岩倉:これは観音寺市の海で撮った写真です。朝日とは反対側の空にできる淡いグラデーションが私は好きで、それを撮りたくて撮影しました。このグラデーションの色を綺麗に出すのは難しいんです。例えばフィルムカメラで撮ろうと思ってもこの色は表現しづらいので、この光景がスマートフォンで撮れるのはすごいなと思いました。空の色はどんどん変わっていくので、1番いいタイミングで撮ったという感じですね。こういう空って写真にしたときに白飛びしてしまうので、少しアンダーにして撮影しています。

撮影地:香川県観音寺市グランプレミア瀬戸内付近 海岸 / Xperia 1 IVで撮影 / 望遠レンズ(85mm-125mm) / シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:100

※Xperia 1 IVにブラックミストのフィルターをかざして撮影
岩倉:観音寺市の海で、朝日が水面にキラキラしているところを撮っています。このモデルさんのシルエットに光が重なっていますが、これはブラックミストという一眼カメラに使っているフィルターをXperia 1 IVの手前にかざして、そのフィルターに光を映して撮っています。少しずらすだけで光の入り方が変わるので、それに合わせて露出補正をかけています。光がある部分は、このモデルさんで隠して撮っていますね。あえてアンダーにしてシルエットにすることで、このシルエットに光のキラキラが映り、幻想的な雰囲気になるのでそういう写真に仕上げました。

撮影地:香川県三豊市付近 海岸 / Xperia 1 IVで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:64
岩倉:三豊市の遠浅の海の水溜まりができているところで、石ころを投げて波紋をつくって撮った写真です。グラデーションや波紋もですが、すごく細かいところまで波の模様が綺麗に写せているのが気に入っています。Xperia 1 IVは片手で軽く持てるので、片手で構えつつ、もう片方の手で石ころを投げて撮影しました。

撮影地:香川県三豊市付近 海岸 / Xperia 1 IVで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:320
岩倉:三豊市の遠朝だった海が、水が満ちてきてもう暗い時間帯に撮影したものです。ワイヤーで繋がれた星の形をしたライトをモデルさんに持ってもらっています。空のグラデーションが綺麗だなと思って撮った写真です。これも全体的に少しふわふわっとさせたかったので、手前にブラックミストのフィルターを重ねて少しフィルターレンズを曇らせて撮っています。

撮影地:香川県三豊市付近 海岸 / Xperia 1 IVで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/12500秒 / ISO:64
岩倉:これは三豊市の遠浅の海です。砂浜に水溜まりがいくつかある状態です。浅い海がずっと続いているイメージなんですが、Xperia 1 IVを水面ギリギリに置いて下から煽るような形で撮っています。その際、Xperia 1 IVを逆さにするとレンズが水面ギリギリまでいけるので、そういう風にして撮っています。これはスマートフォンじゃないと撮れないアングルですね。こういう写真は縦写真にするととてもバランスが良くなるので、太陽の位置やモデルさんの立ち位置も考えながら撮影しました。グラデーションも綺麗に見えるように、日が沈みそうで海と夕日の間に綺麗なグラデーションができるタイミングになるまで待ってアンダーで撮影し、シルエットが出るように意識しています。

撮影地:香川県観音寺市グランプレミア瀬戸内付近 海岸 / Xperia 1 IVで撮影 / 広角レンズ(24㎜) / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:1600
岩倉:夜明け前の観音寺市で撮りました。モデルさんに防波堤の上を歩いてもらって、下から煽るような形で撮り、ちょうど上に月が出ていて、縦の構図の方が綺麗だったので、そうしました。モデルさんに3往復くらいしてもらい、連写した中からモデルさんと月の位置、グラデーションの美しさで1番いいもの選びました。
『Xperia 1 IVは、“瞬間を美しく”写してくれる』

今回の撮影を終えて、最後に一言お願いします。
岩倉:今回Xperia 1 IVで撮影してみて、特に夜明け前と日没後のグラデーションがすごく綺麗で、色の表現の幅や描写力がとても良かったと思いました。私はほとんどレタッチをしないので、撮影しながらホワイトバランスや細かい設定を簡単に変えられるのは、ありがたかったです。設定変更が簡単だと、出来上がりをイメージしやすくなるし、瞬間的に撮りたいというときにやっぱり強いですよね。
個人的には、これから雪の撮影が入ってくるので、Xperia 1 IVで雪景色をいろいろ撮りたいと思っています。地面ギリギリから撮るスマホならではの画角も狙えますし、いろいろチャレンジしてみたいですね。もうひとつは、私は自分の視点で地域の魅力とかを探すのが得意なので、今後もそういう写真をたくさん撮りたいです。見る角度を変えると、こんなに素敵な場所があるんだよっていうのを、これからも写し続けていきたいです。

Xperiaで実践!
印象的な風景を撮る
ポイント!
ホワイトバランスは「太陽光」に設定

撮影環境での光の色の影響を補正してくれるホワイトバランスの調整は、風景写真を撮るための最大のポイント。Xperiaで設定できるのは、オート (AWB) / 曇天 / 太陽光 /蛍光灯 / 電球 / 日陰の6つ。空などの青みが強調された美しい写真を撮るためにおすすめなのは「太陽光」です。カスタムホワイトバランスは3つまで登録でき、撮りたいシーンによってさらに細かく設定を加えることで、自分らしい一枚を撮ることができます。
露出補正で印象的な一枚に!

露出とは、写真を撮るときに取り込まれる光の量のこと。光の量は絞りとシャッター速度で決定され、それにISO感度を組み合わせた結果、写真の明るさが決まります。明るく白い被写体はプラス補正、暗く黒い被写体はマイナス補正をしましょう。ホワイトバランスや露出、ISO感度などを調整できる「P(プログラムオートモード)」で光の加減を調整すれば、印象的な写真に仕上がります。
シャッター速度を変えてイメージに近づける

動きの速い被写体を止まっているように写すにはシャッタースピードを上げます。逆に動感のある写真を撮りたい場合は下げてみましょう。例えば、雪を玉状に撮りたいときはシャッタースピードを上げ、吹雪のように線状に撮りたいときはシャッタースピードを下げます。「S(シャッタースピード優先モード)」を使用すると、カメラがISO感度を自動で調整し、設定露出にしてくれるので、初心者でも簡単に綺麗な風景が撮影できます。