商品情報・ストアヘッドマウントディスプレイ “Personal 3D Viewer”コミュニティ 開発者に聞く HMZ-T3W/T3の進化

開発者に聞く HMZ-T3W/T3の進化

ヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T3W/T3」は、目の前に広がる大画面で作品世界に入り込む“没入感”が味わえます。「HMZ-T3W/T3」は映像と音、そして道具としての美しさに磨きをかけることで、より深く、より自然な没入感を追求しました。大きく進化を遂げた「HMZ-T3W/T3」の開発を担当した5名が、その進化点を語ります。

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image quality “画質”進化における最大のキーポイントは  新規開発の「HMZ専用LSI」です 「HMZ-T3W/T3」画質担当 高橋 巨成

「HMZ-T3W/T3」の開発にあたり、レンズも新規になりましたし、画質チューニングは完全に一から行ないましたが、もっとも重要な部分は、完全に新規開発を行なった「HMZ専用LSI」だと言えます。

「HMZ専用LSI」に「新エンハンスエンジン」を搭載しただけではなく、「HMZ専用LSI」により今までプロセッサーユニットとヘッドマウントユニットの双方で行なっていた画質処理を、ヘッドマウントユニット側に集約することができ、階調ロスの排除を可能にしました。その結果、我々が目指す理想的な映像表現を実現することができたと思います。同時に、画像処理で発生する映像遅延も考慮してLSI開発を行いました。これにより、最小で1フレームまで短縮されましたので、ゲームプレイヤーの意図や感覚をダイレクトに反映することが可能となりました。

画質チューニングに関しては、昨今の映画やゲームコンテンツは、微小振幅と呼ばれる細かい模様などを大事に表現してきています。また、階調性能についても、映画などでは撮像するカメラの階調性能の向上により、ひじょうに豊かになってきています。「HMZ-T3W/T3」では、こういった最新のコンテンツを使って、素材の良さを最大限引き出せるよう、新規LSIの機能を使いこなして、丁寧なチューニングを行なっています。

これにより、映画のシーンでよく見られるライトニングされた人のアップ映像では、肌色の質感や陰影感などが、ひじょうにリアルに表現できるようになったと思います。

high quality lens さらに高質なレンズを目指し原点に立ち返って設計を刷新しました 「HMZ-T3W/T3」光学設計担当 清水 将之

従来機種も難易度の高い設計でしたが、「HMZ-T3W/T3」ではさらに良いレンズに仕上げるため、原点に立ち返って刷新しました。「ずれた時にぼける」というのは、少し技術的に言えば「HMDレンズ」と、もうひとつの大切な光学系である「眼球」の位置関係がずれた場合に見た目の解像度が劣化するということを指しますが、今回、非球面レンズ設計、具体的にはそれぞれのレンズ面の形状や枚数を最適化することによってぼけ具合を改善させました。

同時にレンズ部だけで20%以上の軽量化を両立させるという、非常に難易度の高い設計に成功しています。それだけでなく、レンズの総合的な性能が向上するよう、仮にずれていない場合でも、画面全体の解像度を上げる設計をしています。

sound quality よりリアルになった音の質感と音場感 ぜひ、進化したHMZ-T3の音をご確認ください 「HMZ-T3W/T3」音響設計担当 西尾 文孝

HMZシリーズでは、ナチュラルでリアルな映像に見合う音を軸に開発を進めています。そういう意味では「HMZ-T3W/T3」の音はパッと聴きのインパクトは少ないかもしれませんが、ハーモニクスイコライザーやExtended SBMの改善によって音の純度を高めることで、よりリアルな音の質感と音場感を演出することができるようになったと思っています。

また、7.1ch対応に合わせて、ソニー・コンピュータエンタテインメントのサウンドデザイナー監修の元、改めてゲームモードの音場の作りこみをおこないましたし、シネマモードもファインチューニングをおこなうことにより理想的な映画館の音場を再現しています。

「HMZ-T3W/T3」では、プロセッサーユニットにジッター・エリミネーション回路を組み合わせた32bit DAコンバーターと高出力ヘッドホンアンプを搭載していますので、ぜひ、高品位なヘッドホンと組み合わせて、これら進化をご確認いただければと思います。

サラウンドというと、どうしても音の迫力や方向感といった部分に目が(耳が?)いってしまうと思うのですが、実は、セリフやメインの効果音の背景に流れている環境音のナチュラルさや、その場の空気や空間の大きさを感じさせる気配のような音がきちんと再生されるかどうかで臨場感が大きく違ってきます。静かなシーンの背景音や音場、ちょっとした物音のリアルさといった点に注目して聴いていただくと、音響的な進化を実感できるのではないかと思います。

design 道具としての完成度を追求、所有する喜びを感じていただけるデザインを目指しました 「HMZ-T3W/T3」デザイナー 森本 壮

初代から数えて3代目になる本モデルでは、進化し鍛え上げられてきた道具としての完成度を追求し、所有する喜びを感じていただけるデザインを目指しました。

具体的にはHMZシリーズにおいて欠かすことのできない装着性を、人間工学に基づいて検討し、エルゴノミックデザインからもたらされる造形美を体現しています。頭を包み込むように流れるカーブは美しさと機能を兼ね備えるべく選び抜いたラインなのです。

身に着ける機器として大事なことは装着のしやすさと装着時の快適さです。この2点についてはエンジニアとともに今までの機種の装着性を一から見直しました。

結果、アジャスターバックルの方式から額当ての機構まで、前機種から大きく進化したものになりました。レンズを収めているハウジング形状についても前後の重量バランスを計算し、前側をできるだけ詰めながらも流麗な曲面で構成しています。これにより長時間の視聴の際にもユーザーが疲れを感じにくいように配慮しています。

また、本体側面からバンドにかけてのカーブはヘッドホンを装着した時にイヤーパットと干渉しないように考えたラインです。高音質な大型ヘッドホンを併用していただいたときにも密閉の確保された正しい装着状態を実現できるようにデザインしています。

style 自分の部屋という“日常”の状況を忘れてコンテンツに浸りこむ体験をお届けします 「HMZ-T3W/T3」企画担当 森 英樹

非日常の体験空間を提供することを目指しているヘッドマウントディスプレイですが、今回、WirelessHD搭載 (HMZ-T3Wのみ) になったことでより自由にリラックスした状態で楽しんでいただける、自分の部屋という“日常”の状況を忘れて、コンテンツの世界に浸る体験をお届けできると思っています。AVラックの中の機器でコンテンツを再生している、というようなことすら意識せずに、ただ自分とコンテンツそのものだけの世界にすっと入っていける快適さの実現を目指しました。

また、バッテリーで動くようになり、モバイル機器と一緒に好きなところでお楽しみいただけるようになったことで、スマートフォンなどに入っているコンテンツを気軽に、でもしっかりと楽しんでいただけるようになったと思います。最近はお気に入りのミュージックビデオや映画などをモバイル機器に入れて、いつでも楽しめるようにしている方も多いと思います。そういった映像エンターテイメントが大好きな方に自分の部屋やホテルの部屋などでもリビング以上の迫力で楽しめる“持ち運べる映画館”として、皆さんとコンテンツとの距離をより近づけるお役に立てればと思っています。

スマートフォンに入れた映画等を見るのはもちろんなのですが、自分自身も、世界遺産など綺麗な写真集系のアプリなどをソファーなどにごろりとしながら見ていると、まさに日常をちょっと忘れて別世界を楽しめるような、自分だけの特設写真展に行ったような感覚で楽しめます。