事例紹介

株式会社
TSSプロダクション 様

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番組制作カメラの新定番
ハンディカムコーダー
『PXW-Z200』は
技術と制作の
垣根を越える

広島市を拠点に、おもに株式会社テレビ新広島の番組制作を手掛ける株式会社TSSプロダクション様は、2025年3月にXDCAMメモリーカムコーダー『PXW-Z200(以下、Z200)』を導入、運用を開始されました。株式会社TSSプロダクション 取締役 兼 技術本部長 大谷 裕一郎 様に、『PXW-Z200』導入の決め手や魅力、実際の使用感などをお伺いしました。

カメラマンだけでなく、
制作スタッフも
手軽に使える
ハンディカムコーダーを検討

ー探していた、『NX5R』の後継

株式会社TSSプロダクション
取締役 兼 技術本部長 大谷 裕一郎 様

大谷:当社は、親会社である株式会社テレビ新広島の番組制作全般を主軸としながら、中継車を保有する強みをいかしたスポーツ中継、企業VTR、CM、プロサッカーチームの密着ドキュメントなど、さまざまな映像制作を手掛けています。カメラマンだけでなく、制作ディレクターやADなどの制作スタッフもカメラを回すため、ENGカメラに加え、機動力の高さや使い勝手のよさからNXCAMカムコーダー『HXR-NX5R』(以下、NX5R)を使用していましたが、導入から約10年と時間が経っていたこともあり、機材の更新を検討していました。

『NX5R』に対して大きな不満はありませんでしたが、強いて言えば、レンズの引きしろ28.8mm(35mm判換算)がもう少しワイドであれば嬉しい場面はありました。ワイドコンバーターを装着して対応していましたが、それによってカメラの重心バランスが崩れ、前に傾いてしまう。あとは、暗所撮影時に若干ですがノイズが乗ることがあったので、その点も気になるところではありました。

ワイドコンバージョンレンズ
なしの軽さと
AF性能の高さに驚き

ーボディが軽量で重心バランスも申し分なし

大谷:『NX5R』と同等のサイズと重量でありつつ、より高画質で、テレ端からワイドまで幅広く撮影できるハンディカムコーダーを探していたところ、XDCAMメモリーカムコーダーの新製品『Z200』が発表され、「これだ」と思いました。試しに『Z200』を手にしてみると、重量は『NX5R』よりも軽く感じられたうえ、レンズのワイド端が35mm判換算24mmなので、コンバーターが必要なく軽量化でき、重心バランスも崩れない。制作ディレクターでも簡単に撮影できるカメラとして、申し分のない完成度だと思い、導入を決めました。

ースムーズに使いこなせる2連リング

大谷:実際に使い始めて、まず驚いたのがAF(オートフォーカス)性能の高さです。人物の顔や瞳を追従するAFはこれまでもありましたが、『Z200』は、被写体の骨格や姿勢などの情報を使ってその動きを高精度に認識してくれます。「後ろ姿の人物や、帽子をかぶった人物もしっかりと追従してくれるので、街歩きのロケでは助かる」と話す制作ディレクターもいますね。

『NX5R』では3連だったレンズリングが、『Z200』では2連に変更されましたが、バージョンアップ(Ver. 2.00)によってレンズリングアサインが可能になり、従来のフォーカス、ズームの2連リングにフォーカス、アイリスまたは、ズーム、アイリスを割り当てることができるようになり、アイリスダイヤルには、ISO/GAIN、自動露出レベル、録音レベルの調整を割り当てることができ、使い勝手がさらに向上したと思います。AF性能が高いので、2連リングにはズームとアイリスを割り当てて、フォーカスは基本的にAFにまかせておく、という制作ディレクターも多いです。

ーフレームレート59.94i収録に対応で編集作業がより効率的に

大谷:フレームレート59.94iのインターレース収録に対応したことも、今回のバージョンアップ(Ver. 2.00)の大きなトピックの一つではないでしょうか。プログレッシブからインターレースに変換する必要がなく、編集作業を効率化できるのはもちろん、変換にともなう画質劣化のリスクも回避できる。制作ディレクター陣はこのバージョンアップに大喜びしています。

ーシームレスに調整可能な可変NDフィルターが可能にした完全無人撮影

大谷:画質のよさにも感心しました。当社では、サッカー中継のVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)検証用の固定カメラとしても『Z200』を使用しているのですが、検証時に映像を拡大してもザラザラ感が少ないうえ、シームレスに調整可能な可変NDフィルターが内蔵されているので、晴れたり、曇ったり、雨が降ったりと、日照が刻一刻と変化しても、オートND機能で、自動で明るさを調整してくれます。以前のように、「ちょっと暗くなったから、NDフィルターを外しに行ってくれ」とアシスタントを走らせることもなくなり、完全な無人撮影を実現できました。高画質な4Kプログレッシブ収録が可能なこともあり、ほかの中継カメラから切り替えた時の違和感もありません。

ー料理にもうひと寄りできる“デジタルエクステンダー”

大谷:情報番組や街ロケなどで料理を撮る際、重宝しているのがデジタルエクステンダーです。あとひと寄りしたい際に手軽に寄れて、画質劣化も少ないのはありがいです。また、「美肌効果」もカメラマンや制作ディレクターから評判がよく、たとえばサッカー選手の密着ドキュメンタリーでも、照明を当てることができない中、選手たちの肌をきれいに撮影することができます。

さまざまな
リスクを回避できる、
リースという新たな選択肢

ー機材所有にはさまざまなリスクがともなう

大谷:今シーズンから2チームのサッカー中継を担当することになり、選手の密着ドキュメントや通常番組用のカメラと合わせて、『Z200』を同時に6台使用するケースが想定されました。『Z200』を6台購入し、資産化するとなると、当然ながら社内稟議のハードルは上がりますし、機材所有にともなうメンテナンスや修理コストの増加や、所有後に必要台数が変化するリスクなどもあります。こうした理由から、番組制作会社の中には機材を所有せず、レンタルを活用している会社も多いです。しかし、毎回レンタルしていると経費がかさんでしまいます。

ー機材所有のリスクを回避でき、リース期間終了後は最新の機材に乗り換え可能

※ 2024年10月時点現在の価格表記になります

大谷:そんな時に、「S.Broad Program SE」というリースプログラムが用意されていることを知り、当社にとっては渡りに船でした。メンテナンスと動産総合保険がパッケージとなっているので、メンテナンスの工数と修理費用を削減できるのはもちろん、3年月額15,000円と、料金もリーズナブル。安価な月額で機材所有のリスクを回避でき、リース期間が終われば最新の機材にフレキシブルに乗り換えられるので、当社だけでなく、多くの制作会社にとって魅力的な選択肢となると思います。

<S.Broad Program SEの詳細はこちら>
https://www.sonyprotechnosupport.co.jp/s-broad/別ウィンドウで開きます

技術と制作の垣根を
取り払ってくれる1台

ー最前線で使用される番組制作カメラ

大谷:カメラマンと制作ディレクター、両者が使いやすい。それが『Z200』の最大の魅力であり、技術部と制作部の垣根を越え、どちらのニーズにもしっかりと応えてくれます。“番組制作カメラの新定番”という立ち位置を築き上げ、テレビ番組のロケカメラとして最前線で使用されているのは、それだけ完成度が高いという証でしょう。

ー『Z200』で広がる撮影表現の幅

大谷:4Kで撮影した映像をHDで切り出して縦型動画を作ったり、その切り出し機能を使って、ツーショットとワンショットを1台のカメラでマルチ収録したり。『Z200』にはまだまだ大きな可能性があり、カメラワークや撮影表現の幅をさらに広げられるのではないかと、とてもワクワクしています。

使用機材紹介

PXW-Z200

XDCAMメモリーカムコーダー
PXW-Z200

商品情報 別ウィンドウで開きます

※XDCAMサイトにリンクします

株式会社TSSプロダクション

https://www.tss-pro.co.jp/別ウィンドウで開きます

※本ページ内の記事・画像は2025年7月に行った取材を基に作成しています。

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