イナダスタヂオ
稲田佑樹 氏

スタジオ内での七五三や成人式の前撮り、家族写真等の撮影に加え、幼稚園や小学校のスクールフォト撮影も担う茨城県日立市の写真館・イナダスタヂオを経営する稲田 佑樹 様。デジタル一眼カメラα(Eマウント)用レンズ「FE 50-150mm F2 GM」を導入したことで、日々のスタジオワークやスクールフォト撮影が格段にスムーズになり、同レンズを「撮影が楽しくなるレンズ」と評します。「FE 50-150mm F2 GM」が写真館経営にもたらす価値について、伺いました。

町の小さな写真館の3代目として生まれましたが、はじめはイナダスタヂオを継ぐ気はありませんでした。子どもが好き、人が好きだったこともあり、教師になりたいと考えていたんです。転機になったのは、高校3年生の進路選択。自由奔放だった僕をここまで育ててくれた両親に恩返しがしたい、そんな気持ちで、写真の専門学校に進むことを決めました。イナダスタヂオはスタジオ撮影に加えて、スクールフォト撮影も行っていますが、もうとにかく楽しくて、楽しくて。教師の道は選びませんでしたが、写真家として児童・生徒たちに関われるなんて、不思議なものですよね。スクールフォト、とりわけ、卒業アルバムの写真を撮ることは僕にとって特別で、学校生活のさまざまな瞬間や、仲間たちとの大切な思い出を切り取った卒業アルバムという文化を、今後も残していけるよう、微力ながらも活動していきたいと考えています。
カメラのボディにしても、レンズにしても、機材を選ぶうえで大切にしているのは、「現場でいかにストレスなく撮影できるか」です。スタジオ撮影では、これまで、「FE 50mm F1.4 GM」と「FE 85mm F1.4 GM II」の単焦点レンズを併用していましたが、50mmと85mmの間をカバーできない点が不便でした。当館の場合、スタジオ内の適切な焦点距離は60〜65mmなのですが、そのような単焦点レンズはなく、休憩の時間にレンズを交換して対応していました。しかし、七五三でお子さんの撮影をする時などは、レンズを交換しているその一瞬でお子さんの表情が変わってしまうことがあるんですよね。「ああ、今、とてもいい表情をしていたのに……」と、悔しくなる時もありました。そんな不満を持っていたときに、「FE 50-150mm F2 GM」が登場しました。

「FE 50-150mm F2 GM」の第一印象は、「思っていたよりも小さい」。軽さも想像以上で、「この画質でこの重量に抑えたのはすごい」と、素直に思いました。そして何と言っても、70mmではなく、50mm始まりという点ですよね。スタジオ撮影に最適で、「FE 50-150mm F2 GM」1本でシームレスに撮影できるようになり、レンズ交換の手間がなくなりました。成人式の前撮りでも、以前は休憩の時間にレンズを交換していましたが、レンズ交換の手間が省けたことで、休憩中の何気ないシーンも撮影できるようになり、これまで以上にお客様の自然な表情を引き出せるようになったと思います。小さなお子さんの撮影でも、以前は単焦点レンズで広めに撮影し、撮影後にクロップして対応していましたが、150mmまでズームできるので、狙い通りの画角で撮れます。
画質面にも驚かされました。50mmから150mmまでのズーム全域で開放F値2を実現していて、歪の少ない自然な描写で、色乗りもよく、「FE 50mm F1.4 GM」に迫るぼけ味が得られます。窓際での自然光ポートレート撮影時のとろけるようなぼけと発色は、特に素晴らしいと感じました。さらに、インナーズーム構造のため、重量のバランスが変化しません。安定したフレーミングを保つことができるので、撮影がとても快適です。
50-150mmというレンジはスクールフォト撮影にも向いていて、たとえば、集合写真は50mmでしっかり引いて取れますし、クロップすれば、225mm相当まで対応でき、クロップしても2L判プリントには問題ない画質です。また、意図的に縦撮りすることも多いのですが、縦位置にもフォーカスホールドボタンがあるのは便利ですよね。僕の場合は、フォーカスホールドボタンにクロップ機能を割り当てて運用しています。
最近は、ミラーレス一眼カメラを持っている親御さんも多いですが、F値2のやわらかなぼけ味は、親御さんが撮影した写真との大きな差異化ポイントとなり、結果として、写真販売の売り上げも順調に推移しています。

ズームレンズながら、単焦点レンズに引けを取らない描写力がある、レンズ交換のストレスがなくなり、撮影効率が向上する。スタジオ撮影からスクールフォト、そして動画撮影まで、「FE 50-150mm F2 GM」は、写真館の業務全体において、クオリティと効率の双方に貢献してくれるレンズだと思います。ただ、そうした機能性だけでなく、「撮影していて楽しい」ことが、僕にとっては一番の価値かもしれません。こんなに素晴らしいレンズで写真を撮れること、それ自体に喜びを感じるのです。
今後も「お客様の内面を撮る」ことにこだわりながら、卒業アルバムという文化を次世代に継承していくとともに、動画コンテンツの撮影・販売にも力を入れていきたいと考えています。
目まぐるしく変化する撮影現場で、レンズ交換の必要がなく、ズームするだけでいいというのは一つの“革新”だと思いますし、画質や描写力についても一切妥協していない。レンズ交換が面倒だから「これでいい」と妥協して選択しているわけではありません。素直に、率直に、「これがいい」と思わせてくれるレンズ。「FE 50-150mm F2 GM」は、そんな1本と言えるのではないでしょうか。