開発者の想い

妥協なき小型化から生まれた、プレミアムコンパクトカメラの新しい存在価値とは

まず、ボディの小ささに驚きました。「1.0型の大型CMOSセンサーと、F1.8の大口径レンズがこのサイズに搭載されているのか!」と。

皆見利行(商品設計)

皆見(商品設計)
小さいですが紛れもなく、ソニーのコンパクトカメラ史上最高峰のモデルです。画質はもちろん、操作性から質感まで細部に渡って高品位なカメラを望むユーザーの「こうあってほしい」という声に、素直に応えることができるカメラを目指しました。同時に、従来のコンパクトカメラからのステップアップの手助けとなるように。開発のキーワードは「2つの大きな目」と「妥協しない」、つまり"1.0型の大型CMOSセンサーとF1.8の大口径レンズがもたらす妥協なき画質を、究極のサイズで実現する"ということです。

暮石龍生(商品企画)

暮石(商品企画)
コンパクトカメラである以上、ポケットやカバンに気軽に入れて、持ち運べるサイズには絶対にしたかったんです。なぜなら「コンパクトカメラにできて小型一眼レフカメラでは実現できていない強みとは?」を突き詰めて考えると、"ポケットに入るサイズ"は絶対に譲れないポイントなんですよね。そしてそのコンパクトなボディでいかに高画質を実現するか?そのためには"コンパクトカメラの域を超える大型のセンサー"と、その特性を最大限に活かす"高品質なレンズ"が必要だったんです。

雨宮(プロジェクトリーダー)
このカメラの位置づけとして、サイズと画質だけではなく、操作感や質感、すべてにおいてプレミアムなカメラであることが求められました。それを実現するため、全開発者向けのミーティングで、このカメラの技術者全員が「職人になる」と宣言して、開発に挑みました。製品のサイズにはミクロン単位でこだわり、日本人ならではの技を究めた1台に仕上がっていると思います。

小さいことのアイデンティティとは?

暮石(商品企画)
「何かを撮るぞ」と気合を入れて出かけるときは、画質だけで見れば一眼レフカメラが最適だと思います。でも、そういうタイミングではなくて、とっさの瞬間、何かあったときでも高画質で撮れるカメラも欲しい。それをかなえるのが「DSC-RX100」です。ここ数年でスマートフォンや小型一眼レフカメラが普及して、「もっといいカメラでいい写真を撮りたい」という気持ちが一般の人からも生まれてきていますから、この商品はカメラを知り尽くしているユーザーに満足してもらうのはもちろんのこと、まだ写真が趣味ではない方にも、写真を撮影する楽しみを味わってほしい?そんな思いを込めて企画しました。

皆見(商品設計)
やっぱり、毎日カバンに入れて使ってもらいたい。そのためのギリギリのサイズがこれだと思うんですよ。スマートフォンのように常に持ち運んでパシャパシャと気軽に撮れるのに、作品性のある写真が撮れる圧倒的な性能と、ユーザーが自由に作画できる実力がある。?ここに小ささの意味があると思います。